
こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAKをオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
この記事では2500円以内に購入できる、安くておいしいアイリッシュウイスキーを現役バーテンダーである私の独断と偏見により5本選び、皆様にご紹介致します。
アイリッシュウイスキーはスコッチとくらべると銘柄数は多くありませんが、2500円以下でも購入できるおいしいウイスキーは存在しています。今回はその中からコスパ最高の5本を厳選。スコッチと常にシェア争いを繰り広げているアイリッシュウイスキーですが、意外と知らない銘酒もありますのでぜひ参考にしてみてください。


2500円以内!バーテンダーおすすめ 安いアイリッシュウイスキー5選
- ブッシュミルズ
- ジェムソン
- ジェムソン スタウト エディション
- タラモア・デュー
- キルベガン
2500円以内!バーテンダーおすすめ 安いアイリッシュウイスキー5選 ブッシュミルズ
ブッシュミルズ
アイリッシュ・ブレンデッドウイスキー
参考価格 1900円
アルコール 40%
1608年に蒸留免許が与えられた世界最古の蒸溜所
ブッシュミルズブランドのスタンダードボトル。アイリッシュ伝統の3回蒸留でつくったモルトウイスキーに、同蒸留所でつくられたグレーンウイスキーをあわせたアイリッシュブレンデッドウイスキー。ノンピートでつくられたモルトはクセがなく、オイリーで華やか。スコッチとも違う、なめらかで穀物の甘さが感じられる飲みやすい味わいです。
アイリッシュの代表的銘柄であるブッシュミルズですが、現在のオーナーはテキーラメーカーの「ホセ・クエルボ・オーバーシーズ」。2014年に所有していたディアジオがテキーラの蒸留所と交換する形で手放しました。ディアジオはウイスキーの蒸留所をいくつも持っていますから、名門のブッシュミルズでさえ惜しくもないということでしょうか…
クエルボ社になった今でも、ウイスキーの生産は順調です。見学ツアーや綺麗に整備されたビジターセンターもあり、多くの人を楽しませる蒸留所。「シングルモルト ブッシュミルズ10年」も非常に良くできたボトルなので飲んでみて下さい。
↓シングルモルト ブッシュミルス10年
2500円以内!バーテンダーおすすめ 安いアイリッシュウイスキー5選 ジェムソン
ジェムソン
アイリッシュ・ブレンデッドウイスキー
参考価格 1900円
アルコール 40%
アイリッシュウイスキー売上No.1
ジェムソンはアイリッシュウイスキーで最も売れているブランド。2019年には800万ケース以上を販売し、世界のウイスキー売り上げランキングで11位となりました。主力銘柄はもちろんスタンダードである「ジェムソン」。かつてはダブリンにジェムソン蒸留所を所有し製造していましたが、現在は新ミドルトン蒸留所でつくられた原酒を使用しています。
ジェムソンの特徴は、ポットスチルウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしているところ。ポットスチルウイスキーとは、大麦麦芽と未発芽の大麦を原料にモロミをつくり、銅製のポットスチルで蒸溜し熟成させたもの。大麦麦芽100%であるモルトウイスキーとは異なり、穀物の風味豊かな味わいとなっています。
2500円以内!バーテンダーおすすめ 安いアイリッシュウイスキー5選 ジェムソン スタウト エディション
ジェムソン スタウト エディション
アイリッシュ・ブレンデッドウイスキー
参考価格 2200円
アルコール 40%
ビール樽で熟成させたジェムソン
ジェムソン スタウト エディションは、クラフトビール醸造所とのコラボによって誕生したボトル。ジェムソンの熟成に使用した樽でアイリッシュ・スタウトビールを熟成。製品のビールを取り出し、「ビール樽」となったものを再び蒸留所に戻してウイスキーのフィニッシュに使用しています。ビール樽によって。芳ばしい風味とビターな味わいが形成され、深みとコクのある余韻を生み出しています。
ジェムソンの原酒とビール樽との相性はよく、このスタウトエディションの他「ジェムソン カスクメイツ 東京エディション」という、東京のブルワリーとのコラボ商品も存在しています。
2500円以内!バーテンダーおすすめ 安いアイリッシュウイスキー5選 タラモア・デュー
タラモア・デュー
アイリッシュ・ブレンデッドウイスキー
参考価格 2400円
アルコール 40%
蒸留所が復活!ジェムソンとならぶ代表的なアイリッシュウイスキー
タラモア・デューはウィリアム・グラント&サンズ社(グレンフィディックのオーナー)が経営する蒸留所です。売上高はジェムソンに次ぐアイリッシュ第2位。アイリッシュウイスキーらしいオイリーで穀物の甘さがあり、クセのない味わいです。
原酒はミドルトン蒸溜所で生産されたものを使用していますが、2014年に新タラモア蒸留所の操業が開始したことで、近い将来ミドルトンからタラモア蒸留所でつくられた原酒に切り替わると予想されています。
味わいはフルーティーでスイートなアロマ。後半にかけてはドライでスムース。万人に受ける飲みやすい個性となっています。ジェムソンとは一味違うバランス。言葉にするのは難しいので飲み比べてみて下さい。
2500円以内!バーテンダーおすすめ 安いアイリッシュウイスキー5選 キルベガン

キルベガン蒸留所公式ホームページより引用 https://www.kilbegganwhiskey.com/the-distillery/
キルベガン
アイリッシュ・ブレンデッドウイスキー
参考価格 2400円
アルコール 40%
アイリッシュウイスキー史上最高の飲みやすさ
キルベガン蒸留所は1762年に創業。1958年に一度閉鎖しましたが、2007年には新たに蒸留器を導入し、半世紀ぶりにウイスキーの生産が再開されました。2012年にはクーリー蒸留所とキルベガン蒸留所は当時のビーム社(現在はビームサントリー)の傘下に。現在のアイリッシュ・ブレンデッドウイスキー「キルベガン」は、クーリー蒸留所でつくられたモルトとグレーン原酒をブレンドしてつくられていますが、近い将来はキルベガン蒸留所で仕込まれた原酒もブレンドされることになりそうです。(あるいはすでに原酒の一部がキルベガンで製造されたものになっているかもしれません)
味わいはなめらかでスムース。アルコールの刺激がなくマイルド。これほど飲みやすいアイリッシュ・ブレンデッドが他にあるでしょうか。ストレートでは飲みごたえに欠けるので、ロックやハイボールのほうが愉しめそうです。
リーズナブルなアイリッシュウイスキーは、昔から存在している有名銘柄ばかりです。しかし、これからは新たに操業した蒸留所が次々と製品をリリースする時代へと変わってきます。競争が激化することで、安くておいしいアイリッシュウイスキーの銘柄が他にも誕生することに期待したいですね。

あなたの人生がウイスキーによって幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
コメント