ブレンデッドスコッチウイスキー63銘柄を解説!おすすめボトルも紹介

Haig (Dimple) ヘイグ (ディンプル)

Haig ヘイグ 

製造企業:ジョンヘイグ社
系列企業:ディアジオ社
Amazon価格:¥4,860 税込(ヘイグ ゴールドラベル)
40% 700ml

スコッチの名門「ヘイグ」

スコッチの名門と称される「ヘイグ」と、その上位版「ディンプ」を造るジョンヘイグ社は、スコットランドの歴史と深く結びついた生産者。歴史は単なるウイスキー製造の枠を超え、スコットランド史とも結びついています。

ヘイグ家の祖先であるペイトリュース・デル・ハガは、フランスから渡ってきたノルマン貴族の一員で、その勇敢な戦いによりツー川畔のビマーサイドに領地を与えられます。以来、ヘイグ家は900年以上に渡って多くの分家を輩出しながら、対イングランド戦争などで活躍するなど、スコットランド史に多大な影響を与えています。

1627年に「ハガ」から現在の「ヘイグ」と改名した分家のロバート・ヘイグが、ウイスキー製造の開始。これがのちの「ジョンヘイグ社」となります。ウイスキー造りはロバート・ヘイグの子孫にも受け継がれ、18世紀後半にはローランド地方を中心に、ヘイグ家の一族がいくつかの蒸留所を経営。1782年には、5代目のジェームズ・ヘイグが最大規模の蒸留所を建設し、名のある造りてとなります。

ジョンヘイグ社の名声が最も高まったのは、ジェームズの甥「ジョン・ヘイグ」の時代。1824年にファイフ地方にキャメロンブリッジ蒸留所を建設。グレーンウィスキーの製造にいち早く着手したことで、1880年代には他のウイスキー製造業者より先駆けてブレンデッドウイスキーをリリースします。

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ヘイグ
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ディンプル(ピンチ)

Dimple ディンプル

Amazon価格:¥3,117 税込(ディンプル12年)
40% 700ml

その後、ヘイグ社は高級ウイスキー「ディンプル」を発売。ディンプルは、当時ほかの高級ブレンデッドウイスキーには見られなかった「15年物」として開発されました。ディンプルは、クセが少なく飲みやすいローランドモルトの代表格「グレンキンチー」をブレンドの核に使用。ローランドモルトを中核にしたブレンデッドウイスキーは稀少であったため、「ヘイグ」よりもさらに注目されるウイスキーとなります。

ディンプルの、もう一つの特徴と言えば、独特な形状の三角形ボトル。「グレンフィディック」ともまた違うこのユニークな形状は、ジョン・ヘイグの5番目の息子「ジョージ・オグルヴィ・ヘイグ」が考案したもので、当初は「ディンプルスコッツ」という名前でしたが、人々からは「ディンプル」と呼ぶようになり、やがてブランド名からスコッツという言葉が省かれて現在に至ります。

ディンプルのボトルには独特な凹みがあります。アメリカではこのボトルの凹みを「ピンチ」と呼んでおり、アメリカ向けのボトルだけは「ピンチ」というブランド名で販売。かつて日本で流通していたボトルも「ピンチ」が一般的でしたが、現在は世界中で「ディンプル」の名で統一されています。

ディンプルを有名にしたもう一つの特徴は、ボトル全体を金属製のネットで覆っていたこと。これは、輸送中にコルクの栓が抜けないようにするための工夫であったり、不正な開封を防ぐ目的でもありました。

現行品ではスクリューキャップが採用されており、コルクが抜けることは無くなりました。昔のボトルよりも金属が細くて柔らかい素材へと変化したものの、今でも金属製のネットでボトルを覆う伝統は受け継がれています。

 

 

Hedges & Butler ヘッジス&バトラー

出典:https://www.amazon.co.jp/

Hedges & Butler ヘッジス&バトラー

製造企業:ヘッジス&バトラー社
系列企業:イアンマクロード社
Amazon価格:¥1,725 税込(ヘッジス&バトラー)
40% 700ml

「ヘッジス&バトラー」を造るヘッジス&バトラー社は、17世紀からイギリス王室にウイスキーの献上を続けています。英国王室との歴史的なつながりが古く、チャールズ2世(在位1660〜1685年)の時代から献上されていました。

ヘッジス&バトラー社は1667年にグラスゴーで創業。当初はワイン商でしたが、19世紀に入ってから本格的にウイスキーの製造をスタートさせます。ヘッジス&バトラー社の関係はイギリス王室に限らず、1886年にはスペイン王室、1908年にはポルトガル王室にもウイスキーを献上。1905年には日本の明治天皇にも献上されています。

現在の親会社は、蒸留所も経営しているボトラーズ会社「イアンマクロード社」で、モルト原酒は同社のグレンゴインなどを使用。ライトボディで柔らかい味わい。王室や天皇陛下へ献上されていたウイスキーですが、現在は庶民でもリーズナブルに飲むことができます。

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ヘッジス&バトラー社
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Highland Queen ハイランドクィーン

Highland Queen ハイランドクィーン

製造企業:ハイランドクィーン社
Amazon価格:¥1,480 税込
40% 700ml

ブレンデッドスコッチウイスキー「ハイランドクィーン」は、悲劇の女王メアリーをインスピレーションにしたブランド。「ハイランドクィーン」は、悲劇の女王「メアリー・スチュアート(Mary Stuart)」のことを指します

メアリーは1542年誕生。父はスコットランド王ジェームズ5世。彼女はわずか6日間でスコットランド女王に即位し、生涯を通じて数々の政治的転機と悲劇に見舞われました。メアリーの祖母はイングランド王ヘンリー7世の娘で、イングランド女王エリザベス1世とも親戚関係にありました。

メアリーは幼少期にフランスに送られ、フランス王アンリ2世の息子であるフランシス2世と結婚し、フランス王妃となります。しかし、フランシス2世は若くして亡くなり、メアリーはスコットランドに帰国。彼女の複雑な系譜と政治的な立場は、スコットランドとイングランドの間の対立に繋がり、数々の陰謀と反乱に巻き込まれてしまいます。

最終的に、メアリーは自身の関与を疑われる暗殺計画に関与したとして逮捕され、1587年にイングランド女王エリザベス1世によって処刑されます。メアリー・スチュアートの死は、イングランドとスコットランドの歴史における重要な転換点であり、多くの文学作品や映画で取り上げられています。

ハイランドクイーンの製造元はマクドナルド&ミュアー社でしたが、2008年にフランスの「ラ・マルティニケーズ社」がグレンマレイ蒸留所とハイランドクィーンの所有権を取得。その後「ハイランドクィーン」のブランド権のみ、フランス・ブルゴーニュに本拠地を持つワイン商「メゾン・ミッシェル・ピカール社」に譲渡され、現在は同社のブランドとしてリリースされています。

メゾン・ミッシェル・ピカール社はタリバーディン蒸溜所を所有していることから、現在のハイランドクイーンはタリバーディンの原酒がキーモルトと考えられています。

ブレンデッドウイスキーの他、「ハイランド クイーン マジェスティ クラシック ハイランド シングルモルト」もリリース。蒸留所名は公開されていませんが、恐らく中身はタリバーディンです。

 

 

100 Pipers 100パイパーズ

出典:https://item.rakuten.co.jp/

100 Pipers 100パイパーズ

製造企業:シーバスブラザーズ社
系列企業:ペルノリカール社
Amazon価格:¥19,572 税込
40% 700ml

スコットランドに伝わる「100人のバグパイパー伝説」から生まれたブレンデッドスコッチウイスキー「100(ハンドレッド)パイパーズ」。

スコットランド独立のために戦った、ボニー・プリンス・チャーリー(チャールズ・スチュワート)が率いるジャコバイト軍の先頭には、「100人のバグパイパー」がたっていました。このバグパイパーは、敵の攻撃を受けながらも前進するという恐るべき部隊で、演奏を止めることなく味方部隊の士気を高めるべく勇敢に戦い続けました。この異常とも言える姿勢は、スコットランドの魂であり、誇りとなっています。

「100パイパーズ」はシーグラム社が造ったウイスキー。傘下の「ストラスアイラ」や「ロングモーン」のモルト原酒がベースとなっています。誕生までに数百回に渡ってブレンドテストを行い、発売後には1000万ドルものマーケティング費用が投じられました。

現在はペルノリカール社の傘下となっており、日本では取り扱い店がなく、かなりマイナーで、一部のオールドボトルが出回っているのみ。

ちなみに「バグパイパー」をモチーフにしたのウイスキーは、インド産のウイスキー「BAGPIPER」も有名。全く別物なので間違わないようにしなければ…

 

 

Inver House インバーハウス

出典:https://www.amazon.co.jp/

Inver House インバーハウス

製造企業:インバーハウスディスティラーズ社
系列企業:インターナショナルビバレッジ社
Amazon価格:¥2,044 税込
40% 1000ml

「インバーハウス」の造り手「インバーハウスディスティラーズ社」は、1964年に設立された比較的新しい会社です。ローランド地方のエアドリーに巨大なグレーンウィスキー蒸留所とモルトウイスキー蒸留所、製麦工場(モルトスター)を建設し、製造をはじめます。

蒸留所はモファット製紙工場の敷地を利用して建設され、最新式の蒸留機を備えたグレーン蒸留所は「ガーンヒース蒸留所」と呼ばれており、モルトウイスキー蒸留所は「モファット蒸留所」または「グレンフラグラー蒸留所」と呼んでいました。現在はどちらも閉鎖されています。

その後、インバーハウス社はハイランド地方とスペイサイド地方の蒸留所を次々に買収し、独立系のウィスキー会社として独自に発展を遂げます。1988年には親会社のパブリカーインダストリーズ社から独立し、ブレンド業者として再スタート。

インバーハウス社は次々と蒸留所を傘下にしていきます。ハイランドの「ノックドゥー(シングルモルト名はアンノック)」とスペイサイドの「スペイバーン」の2か所の蒸留所を買収。1995年には北ハイランドの「プルトニー」蒸留所、さらに翌年には北ハイランドの「バルブレア」蒸留所、そして1997年にはスペイサイドの「バルミニック」蒸留所を買収。単なるブレンド業者ではなく、蒸留所も経営する大手ウイスキーメーカーへ成長していきます。

ブレンデッドスコッチウイスキー「インバーハウス」のラインナップには、スタンダードの「インバーハウス・グリーンプレイド」のほか、日本ではあまり見かけませんが「12年」や、長期熟成の「21年」「25年」などがあります。

「グリーンプレイド」はノックドゥー、スペイバーンなどのモルト原酒を中心にブレンド。「キスのようにソフト」というキャッチフレーズを掲げ、アメリカ市場では未だに人気のある銘柄です。

 

 

Islay Mist アイラミスト

出典:https://www.amazon.co.jp/

Islay Mist アイラミスト

製造企業:マクダフインターナショナル社
Amazon価格:¥3,230 税込(アイラミスト 8年)
40% 700ml

ブレンデッドウイスキーとは、クセの少ないグレーンウイスキーと個性的なシングルモルトをブレンドして飲みやすくつくりあげたものですが、近年はブレンデッドウイスキーの個性が多様化し、クセの強いスモーキ―なタイプが増えています。「アイラミスト」のその代表的な例で、コアなウイスキーファンから人気のある商品です。

「アイラミスト」は、ラフロイグをキーモルトとしているため、ピーティーな風味が特徴的なブレンデッドウイスキーです。誕生は1922年。製造したのは当時のラフロイグ蒸留所のオーナー「イアン・ハンター」で、ラフロイグの他にスペイサイドモルトとグレーンウイスキーをブレンドし、シングルモルトよりも個性を抑える形で完成します。

当初はプライベートブランドとして特定の人物にだけ販売されていましたが、1980年代にラフロイグ蒸留所のオーナーが「アライドディスティラーズ社」に変わると、一般にも販売するようになります。現在はグラスゴーに本拠を置く「マクダフインターナショナル社」がブランド権を買い取り、販売しています。

現在のアイラミストは、ラフロイグの原酒にハイランドモルトを数種類ブレンドしており、開発された当初と比べると(恐らく)クセが少なくフルーティな風味となっています。日本ではあまり見かけませんが、ラインナップは豊富で「アイラミスト オリジナル ピーテッド」「8年」「10年」「12年」「17年」が存在しています。

 

 

 

Isle of Skye アイル・オブ・スカイ

出典:https://www.amazon.co.jp/

Isle of Skye アイル・オブ・スカイ

製造企業:イアンマクロード社
Amazon価格:¥4,013 税込(アイル・オブ・スカイ12年)
40% 700ml

イアン・マクロード社が造るブレンデッドスコッチウイスキー「アイル・オブ・スカイ」は、タリスカーなどのスモーキーなアイランズモルトとスペイサイドモルトをブレンドした商品。モルト原酒約18種類と、グレーン原酒2種類が使用されています。

創業者「イアン・マクロード」はスコットランドのスカイ島出身。スカイ島のクラン・マクロード(マクロード氏族)の一員で、スカイ島は13世紀以降、700年以上にわたってマクロード氏族によって支配されてきました。現在もマクロード家の系譜は継続されており、当主は21代目。所有する「ダンヴェガン城」は居城であり、一家が住み続ける城としてはイギリス最古。多くの観光客が訪れる名所でもあります。

イアン・マクロードは19世紀後半にエジンバラでブレンダー業を始め、禁酒法時代に密貿易で成功したとか…

禁酒法の廃止後は正式な会社登録が必須となり、会社を設立。1963年に酒類販売会社ピーター・J・ラッセル社の傘下に入りましたが、現在は再び「イアンマクロード社」として経営を続けています。

イアンマクロード社は、アイル・オブ・スカイの他にも、「ヘッジス & バトラー」といったブレンデッドウイスキー、そして「ラングス」などを所有しています。さらに、現在ではハイランドのグレンゴイン蒸留所とスペイサイドのタムドゥー蒸留所の2つのシングルモルトウイスキー蒸留所も運営しており、ブレンデッドウイスキーだけでなく、蒸留業にも積極的に進出しています。

アイル・オブ・スカイはブレンデッドでありながら、製品のラインナップはメージャーブランド並に豊富。「8年」「12年」「21年」「50年」と、シングルモルトかのように幅広く展開しています。

中でも注目すべきボトルは最高峰の「アイル・オブ・スカイ 50年」。アルコール度数が50%と41.6%の2つのバージョンが存在しており、どちらも数量限定品。41.6%のボトルは、世界でわずか400本しか存在しない非常に希少な商品です。

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アイル オブ スカイ
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J&B ジェイ・アンド・ビー

J&B ジェイ・アンド・ビー

製造企業:ジャステリーニ&ブルックス社
系列企業:ディアジオ社
Amazon価格:1,926 税込 (J&Bレア)
40% 700ml

ブレンデッドスコッチウイスキー「J&B ジェイ・アンド・ビー」は、1749年にロンドンで設立されたワイン商「ジャステリーニ&ブルックス社」が製造するブランドです。現在はディアジオ社の傘下で、「ジョニーウォーカー」に次ぐスコッチウイスキー第2位のブランドとして君臨し続けていましたが、アメリカ市場での低迷を受けて以降、スペイン市場などで人気となるものの、現在は10位以内に留まる販売量となっています。

「J&B」の名前の由来は、製造元の「(J)ジャステリーニ」&「(B)ブルックス」から。このブランドは1890年代から存在し、当時の名は「クラブウイスキー」として知られていました。J&B社は、ロンドンを拠点とする企業としては初めて、スコットランドのウイスキー原酒を購入し、独自のブランドを立ち上げたパイオニア的存在でもあります。

現在のスタンダードボトル「J&B レア」は、20世紀に登場した商品。1930年代のアメリカ市場で成功を収め、禁酒法が終了してからも大規模なマーケティング予算を使い、わずか数年でアメリカ国内で最も売れるスコッチとなります。多くの著名なアメリカの著名人や作家などにも愛されたことで、「J&B」は多くの人々に認知されるようになりました。

「J&B レア」はノッカンドオスロスクグレンスペイストラスミルの、4つのスペイサイドモルトを中心に、36種のモルトと6種のグレーン原酒をブレンド。モルト原酒の比率は公開されていませんが、現在でも約80%がスペイサイドモルトとされています。

「J&B」のラインナップには、「J&Bレア」のほか、「J&B ジェット」「J&B リザーブ 15年」「J&B アルティマ」などがありますが、日本で入手できるのは「J&B レア」のみ。その中でも最もユニークな商品が「J&B アルティマ」です。このウイスキーは現存する128カ所の蒸留所のモルト原酒をブレンドしたという、未だかつてない試みで造られていました。今ではなかなかお目にかかれないレアウイスキーです。

 

 

James Martin’s ジェームズマーティン

出典:https://item.rakuten.co.jp/

James Martin’s ジェームズマーティン

製造企業:マクドナルド・マーティンズ・ディスティラリーズ社
系列企業:ルイヴィトン・モエヘネシー社
楽天価格:4620円 税込(特級 ジェームスマーティン V.V.O.)
43% 750ml

グレンモーレンジィがキーモルトとなっているブレンデッドスコッチウイスキー「ジェームズマーティン」は、1878年にエジンバラで設立されたジェームズマーティン社が創設したブランド。

同社は1920年代にマクドナルド&ミュアー社に買収され、1995年にはグレンモーレンジ社と社名を変更。そして現在は「マクドナルド・マーティンズ・ディスティラリーズ社」となり、ルイヴィトン・モエヘネシー社(LVMH)の傘下となっています。

創業者のジェームズは、若いころにボクシングで活躍し、その俊敏な動きから「ツバメのジェームズ」と呼ばれていました。この由来から、このウイスキーにはツバメがシンボルマークとして採用されています。英語の「マーティン」には、元々「ツバメ」の意味もあるので、二重にその意味を成しています。

日本ではほとんど見かけませんが、ジェームズマーティンの現行品には「VVO」「12年」「20年」「30年」などのバリエーションがありますが、特に人気なのは「20年物」で、オールドボトル(古酒)はネットショップやオークションサイトで見かけることがあります。

ジェームズマーティンはかつて、グレンマレイのモルト原酒を主に使用していましたが、現在はグレンモーレンジの原酒が主体となっています。グレンモーレンジを使用したブレンデッドウイスキーは他には無いため、ある意味貴重なウイスキーと言えるでしょうか。オールドボトルのキーモルトはグレンマレイなので、飲み比べてみたいものです。

 

 

Johnnie Walker ジョニーウォーカー

Johnnie Walker ジョニーウォーカー

製造企業:ジョン・ウォーカー&サンズ社
系列企業:ディアジオ社
Amazon価格:¥1,998 税込(ジョニ赤)
40% 700ml

世界一売れているスコッチウイスキー「ジョニーウォーカー」。2022年の統計では、ウイスキー売上ランキング世界5位に位置しており、年間2270万ケースを販売しているビッグブランドです。

 

【2022年】世界ウイスキー売上ランキングTOP11

1位 マクドウェルズ No.1 McDowell’s No.1 (3080万ケース)
2位 ロイヤルスタッグ Royal Stag (2710万ケース)
3位 オフィサーズチョイス Officer’s Choice (2490万ケース)
4位 インペリアルブルー Imperial Blue (2400万ケース)
5位 ジョニーウォーカー Johnnie Walker (2270万ケース)
6位 ジャックダニエル Jack Daniel’s (1460万ケース)
7位 ジェムソン Jameson (1110万ケース)
8位 ブレンダーズプライド Blenders Pride (950万ケース)
9位 バランタイン Ballantine’s (920万ケース)
10位 エイトピーエム 8PM (910万ケース)
11位 クラウンローヤル Crown Royal (840万ケース)

 

1820年に創業されたジョン・ウォーカー&サンズ社は、スコットランド南西部のエアシャーで生まれ育ったジョン・ウォーカー(1805〜1857年)によって設立。14歳の時、ジョンの父親が亡くなったことをきっかけに、家畜や農機具を売ったわずか537ポンドを元に、キルマーノックで小さな食料雑貨店を開業しました。

紅茶、香辛料、ワイン、スピリッツ類などを取り扱っていたこの小さな店は、当初は地域の商店に過ぎませんでした。しかし、キルマーノックは産業構造の変化とともに急成長しており、町の発展と共にジョンの店も順調に成長を遂げます。

ジョン・ウォーカーのウイスキービジネスに大きな転機が起こったのは1831年。「イーニアス・コフィー」によって連続式蒸留機が発明され、その後「ブレンデッドウイスキー」が誕生します。

ブレンデッドウイスキーは1853年にエジンバラの酒商「アンドリュー・アッシャー2世」によって考案されたとされていますが、実はほぼ同時期に、ジョン・ウォーカーもモルトとグレーンをブレンドするアイデアを持っていました。

このブレンド技術は「紅茶」のブレンドから着想を得たとされています。そして誕生したのが、「ウォーカーズ・オールド・ハイランド・ウイスキー」と呼ばれるブランドで、これがのちの「ジョニーウォーカー」へ発展していくことになります。

 

ジョン・ウォーカーの死後、彼の事業は長男のアレクサンダーに引き継がれました。アレクサンダーは優れたブレンダーであると同時に、優れたビジネスマンとしても才能豊かな人物でした。

「ウォーカーズ・オールド・ハイランド・ウィスキー」を商標登録(1877年)。他社ブランドとの差別化を図るため、当時としては珍しい「四角形ボトル」を考案。さらに、現在でもジョニーウォーカーの代名詞とも呼べる「24度傾いた斜めのラベル」も、実はアレクサンダーの独創的なアイデアから始まったものでした。

1889年に2代目のアレクサンダー・ウォーカーが亡くなり、二人の息子、ジョージとアレックが跡を継ぎます。彼らはジョニーウォーカーの原酒を確保するために、直接蒸留所を経営することも視野に入れ、アレクサンダーの死後の5年後には、当時からジョニーウォーカーのキーモルトであった「カードゥ蒸留所」の買収に成功。

その後、カードゥのモルト原酒を活かして、アレクサンダー2世(アレック)が生み出したものが「ジョニーウォーカー レッドラベル」。誕生は1906年のこと。その後、「ウォーカーズ・オールド・ハイランド」を改良して造ったのが「ジョニーウォーカーブラックラベル12年」。同時期に「白ラベル」も造られていましたが、ブランドはわずか2〜3年で廃止。最終的に赤と黒の2つのブレンドだけが残ります。

1909年には「ジョニーウォーカー」と「レッドラベル」「ブラックラベル」の名前は正式に商標登録が成され、現在に至るまでスコッチウイスキーを代表する銘柄として人気を博しています。

 

 

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