アイリッシュウイスキー蒸留所51カ所解説|Lough Gill ロッホギル
ロッホギル
地域:アイルランド・スライゴ―州
創業年:2019
Lough Gill Distillery
スライゴー州・ギル湖の畔にあるロッホギル蒸留所は、2019年にオープンしました。
1969年に建てられた巨大な工場を改修して作られており、かつてイタリアの会社がナイロン糸の生産に使用。その後は韓国の会社がビデオテープの生産を行っていましたが、2014年に現在のオーナーが買収します。
敷地面積は6エーカー(約7400坪)。巨大な工場とはいいますが、敷地も広すぎます。ウイスキー蒸留所はエージングセラーなど、創業から時間が経過すればするほど敷地が足りなくなってくる傾向にあるので、広すぎることに越したことはありません。
ロッホギル蒸留所で造られているのは3回蒸留のモルトウイスキー。1バッチで麦芽2.6トン。抽出される麦汁の量は1万5000リットル。麦芽はすべてアイルランド産で、敷地内で栽培した大麦も利用しています。
マッシュタンは最新鋭のブリッグス社製。発酵槽はステンレス製が9基。クーリングパイプが付きで、温度の制御が可能なタイプ。仕込水は敷地内の120メートルの井戸から汲み上げられ、すべての工程(仕込み、冷却、加水)に使用されています。
自社の原酒はまだ熟成中で、他社の原酒を独自に熟成させたウイスキー「アールー (Athrú)」をリリースしています。
アイリッシュウイスキー蒸留所51カ所解説|An Dúlamán アランデュラマン
アランデュラマン
地域:アイルランド・ドニゴール州
創業年:2017
ジェームズ・ダハティ氏
アランデュラマン蒸留所のあるドニゴール州は、アイルランドの北西部に位置しており、元々多くのスコットランド人が入植し、独自の文化を発展させてきた地域。しかしながら、公式の蒸留所は13世紀初頭以降建設されておらず、ウイスキー文化を再興させようとして創業されたのがアランデュラマン蒸留所となります。
創業当初はジンを造っており、実際にウイスキー製造が始まったのは2021年の夏から。本格的なウイスキー蒸留所としての設備を導入するために、海外投資家やクラウドファンディングで資金を集めて実現しました。
ウイスキーは他社の原酒を使用した「レジェンダリー・シルキー」というアイリッシュブレンデッドウイスキーがあります。この商品はやや個性的。ピート原酒を使用しており、飲みやすいアイリッシュとは全く違います。アイリッシュウイスキーでクセの強いのブレンデッドはほとんど無いので、飲んでみたいですね
アイリッシュウイスキー蒸留所51カ所解説|Ardara アーダラ(準備中)
アーダラ(準備中)
地域:アイルランド・ドニゴール州
創業年:?
Ardara distillery
北アイルランドの隣にある州、ドニゴール州に新しく完成した蒸留所。ポットスチルはフォーサイス社製が3 基。すでに生産を始めている可能性もあります。
アイリッシュウイスキー蒸留所51カ所解説|Crolly クロリー
クロリー
地域:アイルランド・ドニゴール州
創業年:2020
Crolly distillery
1901年に建設された、歴史的な石造りの古い建物を復元して蒸留所に。
クロリー蒸留所最大の特徴は、直火焚き蒸留をおこなっていること。アイリッシュウイスキーのクラフト蒸留所はかなり増えましたが、それでも直火焚き蒸留を行っているところはほとんどありません。
蒸留器はフランスのコニャック地方で使われている物を採用。特別に設計されており、ガスの火が均一にあたるように底部が凸型になっています。
アイリッシュウイスキー蒸留所51カ所解説|Glendree グレンドリー
グレンドリー
地域:アイルランド・クレア州
創業年:2019
ポール・ラウドン&アレックス・ラウドン
アイリッシュウイスキーの蒸留所が増えた要因はさまざまですが、新規蒸留所が抱える問題点である「キャッシュフロー」の解決策として、「ジン」や「ポチーン(ニューポット)」が販売されるようになったことも大きいと思います。
クラフト蒸留所はウイスキーが熟成されるまでの期間を、熟成する必要のない蒸留酒やポチーンの売上で経営を成り立たせることができます。現在、世界的に流行しているクラフトスピリッツの存在が、蒸留所開業の助けになっていると言えますね。
今後も記事の更新を続け、アイリッシュウイスキー蒸留所の情報をまとめて参ります!
あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
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