こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
この記事では世界的に有名なウイスキー評論家 「故マイケル・ジャクソン」氏の著書『モルトウイスキー・コンパニオン改訂第7版』で高得点となる、100点満点中94点を獲得したシングルモルト・スコッチウイスキーをご紹介致します。
2020年に発売された『改訂版7版』は、マイケル氏が生前テイスティングしたウイスキーの他、マイケル氏の遺志を継ぐ、有名ウイスキーライター「ドミニク・ロスクロウ」氏と「ギャビン・スミス」氏によって改訂が行われており、約600種もの新ボトルが掲載されています。
この本では約800本のウイスキーが評価されていますが、90点以上の高得点がつけられたシングルモルト・スコッチウイスキーは僅か68本。
他のウイスキー評論家が90点以上の得点を付けることは珍しくはありませんが、マイケル氏はめったに90点以上の評価はしません。その遺志をできる限り尊重する形で、新ボトルの評価も厳しく行われているため、90点以上のボトルは少なくなっています。
94点はスコッチ部門でつけられた最高得点となったおり、90点以上のボトル68本のなか、僅か4本のみ。ウイスキーの評論家が認めるまさに「神モルト」と言える銘柄です。
マイケル・ジャクソン (michael Jackson)
1942~2007
主な著作:『ウィスキー・エンサイクロペディア』2007年、『ビア・コンパニオン 日本語版』1998年、『モルトウイスキー・コンパニオン』1989年。
ウイスキー評論家が最高得点【94点】をつけたシングルモルト4選
1. モートラック18年
2. タリスカー18年
3. ブローラ30年
4. ザ・ダルモア64年 Trinitas(トリニタス)
ウイスキー評論家が最高得点【94点】をつけた銘柄 モートラック18年
モートラック18年
43.4%
モートラックはスペイサイド・ダフタウンにある蒸留所。独自の蒸溜方法「2.81回蒸溜」により、華やかさと力強さを兼ね備えたウイスキーをつくっています。
モートラック18年は「レア・オールド」「25年」と共に2015年から発売された新しいラインナップ。シェリー樽とバーボン樽を組み合わせて造った、モートラックオリジナルの樽「リメードカスク」が使用されており、複雑でフローラルな個性があります。オレンジ、フルーツタルト、焼き菓子、BBQソース、バニラ、オロロソシェリー。上品な甘みもあり素晴らしい飲み心地です。
2021年時点での流通価格は3万円前後。容量は小さめの500mlサイズ。700ml換算にすると42000円に相当するボトルとなり、18年物の中では高級品。現在は終売となり、国内では入手不可能。
飲み方はストレート及びトワイスアップがベスト。ハイボールやロックではバランスがくずれ、モートラックらしさが失われます。アタックから余韻までバリエーション豊かなアロマを放つのが魅力的ですので、まずはストレートでゆっくりと味わいましょう。
ちなみにモートラック25年は90点。モートラック レア・オールドは85点となっています。
スタンダードボトル「モートラック12年」はこちら↓
ウイスキー評論家が最高得点【94点】をつけた銘柄 タリスカー18年
タリスカー18年
45.8%
タリスカーは『モルトウイスキー・コンパニオン改訂第7版』で5本のボトルが90点以上を獲得しています。マイケル氏からの評価が高い蒸留所です。10年物は90点。その他長期熟成ボトルの3本が91点以上を獲得。そして最高得点となったのがタリスカー18年となります。
18年はタリスカー本来の個性と、熟成による影響が程よく混ざり合った絶妙なバランス。ピート、黒胡椒、潮気に、フルーティーなアロマとオーク香が重なっています。この完璧ともいえるバランスの良さから、超熟のタリスカーよりも高い評価を受けているのです。
2021年時点の流通価格は12000円~15000円。度重なる値上げによってやや割高になったものの、18年クラスの中ではまだリーズナブルなほうでした。現在は在庫が全く存在せず、流通価格は不明です…
飲み方はストレートがおすすめ。ハイボールやロックも悪くはありませんが、少し水っぽくなるようなイメージ。ひと昔前のボトルよりもボディが少し軽くなっています。
ウイスキー評論家が最高得点【94点】をつけた銘柄 ブローラ30年
ブローラ30年
52.4%
ブローラは「旧クライヌリッシュ蒸留所」でつくられたウイスキー。1967年にクライヌリッシュの第二蒸留所(現在のクライヌリッシュ蒸留所)が操業したとき改名されました。新しい蒸留所をクライヌリッシュとし、古いものをブローラと呼ぶようにしたのです。ブローラはスコッチウイスキーの不況を受け1983年に閉鎖。しかし2017年に再稼働が発表され、2021年から生産を再開しています。
ブローラ30年は、1972年に蒸留され2002年にボトリング。蒸留所では1969年から閉鎖となる1983年の僅か14年間、ヘビリーピーテッドタイプのモルトがつくられており、このボトルは非常に貴重ともいえるピーティーなブローラとなっています。
アイラ島のような強いピートスモークではありませんが、フルーティーさとピートのバランスがとれている、個性的で華やかなウイスキー。
ウイスキー評論家が最高得点【94点】をつけた銘柄 ザ・ダルモア64年 Trinitas(トリニタス)
ザ・ダルモア64年 Trinitas(トリニタス)
2010年に発売。世界でわずか3本のボトリングとなった超限定ウイスキーで、世界最高額となる10万ポンド(約1,300万円)でリリース。「トリニタス」とはラテン語で三位一体を意味する言葉。
販売本数3本に由来して名付けられました。ダルモア蒸留所のマスターディスティラー、リチャード・パターソン氏は以下のようにコメントしています。
「時間という手は寛容であり、私が選んだモルトという形で報いてくれた。このモルトは、二度と造ることが出来ない唯一のもので、この素晴らしい味わいの旋律は、このボトルを手にした人だけが味わう事が可能である。何か自分自身に褒美をあげるのならば、ダルモア『64年』以上に特別なものはない。」
構成原酒は1868年、1878年、1926年、1939年に蒸留されたもの。ステンレスタンクなどで保管されていた「秘蔵モルト」がブレンドされた唯一無二の特別なウイスキー。もはや想像できないですね。
↓ダルモア12年(81点)
90点以上を獲得した銘柄68本の中から最高得点となる「94点」となったウイスキー4本を解説致しました。
ダルモア64年には驚きですね。60年以上も熟成に耐えられた原酒が存在していることにびっくりしますし、そもそも原酒が残っていることも信じられない。このような特別なボトルは一生飲むことができないと思います…
『モルトウイスキー・コンパニオン改訂第7版』では、テイスティングした時期(ロット)の記載がありませんので、現在流通しているものと味わいが変わっている可能性もありますが、ウイスキー評論家が高評価した銘柄であることに違いはありません。機会があったら飲んでおきたいですね。
ウイスキーの良さは「点数」だけでは語れませんが、プロの評価も一つ参考にし、ウイスキー選びをするのも悪くないと思います。そしていつの日か、自信で「100点」を付けられるような素晴らしいウイスキーに出会える日を夢見て、今宵もウイスキーを愉しんでいきましょう!
あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
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