ウイスキー初心者向け講座 スコッチウイスキーとは?

ユースケ
ユースケ

こんばんは。ユースケです。

僕の自己紹介:経歴9年の現役バーテンダー。ウイスキー文化研究所認定「ウイスキーエキスパート」。JSA認定「ソムリエ」。

この記事ではスコッチウイスキーのことを、わかりやすく初心者向けにお話しようと思います。

スコッチウイスキーは全世界(200カ国以上に輸出されている)で飲まれているウイスキーです。スコッチの基本的な部分をおさえておけば、お店でウイスキーの注文で困ることはなくなりますね!人へのプレゼントに選ぶときや、バーでの注文もスムーズになること間違いなしです。

スコッチの大事な部分をぎゅっとまとめました。ぜひ最後までご覧ください。

 

ウイスキー初心者向け講座 スコッチウイスキーとは?

スコッチウイスキーとは

イギリスの一部であるスコットランドでつくられたウイスキーのことです。110か所以上のモルトウイスキー蒸留所と5か所のグレーンウイスキー蒸留所があり、世界中にウイスキーを供給しています。5大ウイスキーの中でも、スコッチは中心的な存在といえるでしょう。

 

スコッチの定義

スコッチには「スコッチウイスキー」と名乗る為の法定義があります。ウイスキーの品質と伝統を守るためには重要なルールです。

その内容を専門書から引用したものがこちらです。

【法定義】

スコッチウイスキーは、英国の法律で概略、次のように定められている。

  • 水とイースト菌と大麦の麦芽のみを原料とする(麦芽以外の穀物の使用も可)。
  • スコットランドの蒸留所で糖化、蒸留を行う。
  • アルコール度数94.8%以下で蒸留。
  • 容量700リットル以下のオーク樽に詰める。
  • スコットランド国内の保税倉庫で3年以上熟成させる。
  • 水と(色調整のための)スピリッツカラメル(プレーンカラメルE150a)以外の添加物は認めない。
  • 最低瓶詰めアルコール度数は40%。
  • シングルモルトウイスキーはスコットランド国内で瓶詰め、ラベリングを行う(樽でのシングルモルトの輸出は認めない)。

ウイスキー文化研究所発行『ウイスキーコニサー資格認定試験教本2015下巻』より引用

ウイスキーコニサー資格認定試験教本
↓2018上巻


↓2020中巻

↓2021下巻

重要な部分を要約すると、

・スコッチランド国内で仕込みから蒸留、熟成しなければいけない。

・オーク樽で最低でも3年熟成させる。

・瓶詰めのアルコール度数は40%以上で、水とカラメル以外は入れてはいけない。

というのがスコッチと名乗る為の法定義になります。

昔は樽ごと輸出していたのですが、現在はスコットランド国内でボトリングして輸出しています。

スコッチウイスキーとは、

スコットランド国内で決められた製法を守って作られる、スコットランドの「魂」といえるお酒なのです。

スコッチウイスキー
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ウイスキー初心者向け講座 スコッチウイスキーとは?4種類あります

スコッチウイスキーには以下の4種類があります。

≪シングルモルト・ウイスキー≫

一つの蒸留所で作られたモルトウイスキー原酒をボトリングしたもの。

主な銘柄:グレンリベット、グレンフィディック、マッカラン、ラフロイグ、タリスカーなど

蒸留所で作られたモルトウイスキーを、他のウイスキーとブレンドせずにボトリングしたものを「シングルモルト」と呼んでいます。蒸留所が直接販売している「オフィシャル」と、蒸留所からモルト原酒を買い付け、独自にボトリングをして販売している業者の製品「ボトラーズ」が存在します。

シングルモルトの流通量はウイスキー全体の1割強ほどですが、近年は人気が高まっている為、シングルモルトの生産量は増加傾向にあります。

一般的には、シングルモルトはブレンデッドウイスキーよりも高価になっています。

 

≪ブレンデッドモルトウイスキー(バッテッドウイスキー)≫

→複数の蒸留所で作られたモルトウイスキー原酒をブレンドしたもの。

主な銘柄:ジョニーウォーカーグリーン、モンキーショルダー、ビックピート、スカリーワグなど

2か所以上の蒸留所で作られたモルトウイスキーは「ブレンデッドモルトウイスキー」と呼ばれています。シングルモルトに対して、他の蒸留所のシングルモルトが一滴でも入れば、ブレンデッドモルトウイスキーになります。シングルモルトと比べても、商品数、販売本数ともに少ないのですが、近年は増加傾向にあります。

ブレンデッドモルトウイスキーは、ちょっと前までは「バッテッドウイスキー」と呼ばれていました。これは、樽(バット)と樽を合わせて作ることから、そのように言われていました。現在は正確な呼び名の「ブレンデッドモルトウイスキー」を使用するのが一般的です。

 

ユースケ
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「ワンティースプーンモルト」と呼ばれている、限りなくシングルモルトに近いスタイルのブレンデッドモルトがあります。

これは、ウイスキー樽1個に対して、スプーン一杯の他の蒸留所のウイスキーを混ぜるスタイルです。つまり99.9%はシングルモルトの状態な訳です。実際の味も、その程度なら違うウイスキーが入っても変わらないです。

ではこの場合なぜウイスキーを入れるのか…

それは、樽を買い付けた蒸留所との契約があるからです。

その契約とは、蒸留所が「うちの蒸留所とは名乗らないでほしい」といった、シングルモルトとしての販売を禁止する契約です。これは蒸留所側のほうが、ブランドイメージを守るための判断として行うことの多い契約ですね。

ブレンデッドモルトウイスキー
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≪ブレンデッドウイスキー≫

→複数のシングルモルトとグレーンウイスキーをブレンドしたもの。

主な銘柄:バランタイン、カティーサーク、デュワーズ、シーバスリーガル、オールドパーなど

スコッチウイスキーの販売本数の9割はブレンデッドウイスキーです。

単純に「スコッチ」と呼ばれる場合は、「スコッチのブレンデッドウイスキー」のことを指します。ブレンデッドウイスキーは数多くの蒸留所から、それぞれの商品コンセプトにあったモルト原酒とグレーン原酒を集めてブレンドして作られています。

ブレンデッドウイスキーは、モルトウイスキーよりも飲みやすく作る傾向にあります。

ブレンデッドウイスキー
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≪グレーンウイスキー≫

→小麦やトウモロコシを原料に作ったウイスキー。ブレンデッドウイスキーの原酒用に作られる。

主な銘柄:一般的には販売されていない。

(参考 日本ではシングル・グレーンウイスキーが販売されています。「知多」「ニッカ・カフェグレーン」「富士御殿場シングルグレーン」など)

グレーンウイスキーは、ブレンデッドウイスキーを作るために欠かすことのできない重要なウイスキーです。

ただし、単体で飲まれることは少なく、スコッチには定番商品がありません。シングルモルトと違って、グレーンウイスキーは連続式蒸留器によって大量生産が可能です。強い個性をあたえず、モルトウイスキーの下支えになるようなウイスキーになります。味わいはカナディアンウイスキーやバーボンウイスキーに似ています。

グレーンウイスキー

 

ウイスキー初心者向け講座 スコッチウイスキーとは?スコッチの歴史

スコッチの歴史について、簡単にご説明します。どのようにしてスコッチウイスキーが誕生し、世界に広まっていったのかを、重要な部分をまとめて解説します。

西暦1494年 修道士ジョン・コーが「王様からウイスキーを作るために、大麦をもらいました」という記述の文献があり、それがスコッチ誕生の年と言われています。この時はまだ、ウイスキーは無色透明の状態で飲まれていました。「アクアビッテ」(命の水)と呼ばれていました。

それからウイスキー作りは広まっていき、スコットランドの大麦を作る農家さんの、副業になっていきました。余った大麦でウイスキーを作ったのです。

スコットランドとイングランドの間で戦争勃発!スコットランドが負けて、イングランド軍から逃げ落ちていった兵士たちは、スコットランドの田舎(ハイランド)へどんどん逃げていきました。その子孫が、大麦麦芽からウイスキー作りを始めていったとされています。だからウイスキーの蒸留所は、グラスゴーやエジンバラなどの人口が多い都市ではなく、ハイランド地方(スコットランドの北部)に多いのです。

1707年 イングランドとスコットランドが併合。スコットランド議会が廃止になります。今まで敵だったイングランドと同じ国になるので、スコットランドの人たちはそのことがめっちゃ嫌でした。※いまだにイングランド人とスコットランド人は仲が良くないよね(笑)

1725年 イングランドが大麦の税金を上げます。それに反発したスコットランドの農民たちは「やってらんねー」と税金逃れのために、田舎へどんどん逃げていきました。人里離れた、山奥などの辺境でのウイスキー作り(密造)をしていく人がどんどん増えていきました。これが、のちにウイスキー蒸留所になっていきます。

ちなみに、このころからウイスキーを樽で熟成させるようになっていきます。

税金を払うのが嫌な農民たちは、ウイスキーを作っていることを隠す必要があります。その為に、空になったシェリー酒の樽(ワイン樽)にウイスキーをいれてごまかしていました。それがのちに、「樽に入れることによってウイスキーがおいしくなる」説となって広まり、ウイスキーは熟成させるスタイルになっていったのです。

つまり、イングランドの増税がなければ、ウイスキーは熟成させることがなく、無色透明の麦焼酎のような酒になってたのかも…

1777年 ウイスキーの公認蒸留所が8件に対して、密造酒は400件以上という衝撃の数字!(つまりウイスキー作りはほとんどが密造)「スコッチ大密造酒時代」のはじまりです!

1824年 密造酒時代に新たな風が… 「グレンリベット蒸留所」が政府公認第一号蒸留所になります。これをきっかけに密造は減り始めることになります。グレンリベットの創業者「ジョージ・スミス」は密造酒業者から裏切り者と言われ、命を狙われることもありました。

1853年~1860年のあいだに、ウイスキーの法律が変わっていきます。ウイスキーをブレンドしてもよいことになりました。これまでは蒸留所のウイスキーを樽から直接飲むのが一般的で、同じ蒸留所内のウイスキーでさえ合わせることは禁止でした。ブレンドが可能になり「ブレンデッドウイスキー」が誕生します。ブレンデッドウイスキーの誕生によって、これまでクセの強かったスコッチが、飲みやすいウイスキーに変化していきます。飲みやすくなったスコッチは、イギリス国内で人気になり、外国へも輸出されるようになっていったのです。

この頃からスコッチウイスキーは「スコットランドの田舎の地酒」から

「世界のウイスキー」になっていったのです。

1863年 ブドウ根アブラムシ(フィロキセラ)によって、ヨーロッパ中のブドウが壊滅状態に。ワインやブランデーの生産量が激減します。それによって、代わりのお酒としてスコッチの需要が増えます。ワインにとっては大惨事でしたが、スコッチにとってはさらなる飛躍に弾みがついた形となりました。

それ以降、2度の世界大戦のなかでも、スコッチは生産・輸出を続けていました。戦火のなかで、ウイスキーは兵士たちの癒しになっていたのです。そして戦後も、兵士たちはスコッチの味を忘れられず、世界中でスコッチが飲まれるようになっていきました。

このようにして、スコッチは誕生し、世界のウイスキーになっていったのです。一番のきっかけは、「ブレンデッドウイスキーの誕生によって、世界中に広まっていった」ということになります。

 

ウイスキー初心者向け講座 スコッチウイスキーとは?おすすめの飲み方

ここまで読んできたら、スコッチについて十分わかってきたと思います。

ではそろそろ肝心の「飲み方」ついてです。

結論 おすすめの飲み方は「ストレート」

だけど、飲みにくい場合は「ハイボール」か「オンザロックス」

というのが、ウイスキーエキスパートとしての意見です。スコッチをストレートでおすすめする理由は、味がいちばん分かるからです。ストレートこそが、ウイスキーの魅力を最大限に引き出せる飲み方なのです。

ただし、ストレートはアルコール度数が高すぎて、刺激が強いです。飲み方に慣れないうちは、逆にウイスキーの味がわからなくなる恐れがあります。ですから、

  • ウイスキー初心者は「ハイボール」「水割り」
  • 徐々に慣れてきたらちょっと強めの「オンザロックス」
  • 本当にウイスキーが知りたいのであれば、最終的な飲み方は絶対に「ストレート」

こんな感じで、段階をふまれるのがいいと思います。僕も最初からストレートでウイスキーを飲んでいたわけではありませんからね。

おすすめの飲み方はストレート。でもまずは楽しむことが大切です。お好きな飲み方でいいと思います。

 

ウイスキー初心者向け講座 スコッチウイスキーとは?おすすめスコッチ

ウイスキー初心者、またはスコッチ初心者向けにおすすめの銘柄をご紹介します。銘柄の選考基準は、「スコッチを知るには、まずこれを飲みましょう!」です。この3本を飲むことで、スコッチの多様性のある個性を知ってもらえると思います。お好みのウイスキーを探る意味でも、参考にしてみてください。

おすすめスコッチその1「ザ・マッカラン シェリーオーク12年」

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おすすめポイント!

☆日本で一番売れているシングルモルト・スコッチウイスキー。

☆スコッチ伝統のシェリーカスク熟成

☆リッチな甘みが飲みやすい。どのタイプの飲み方でもおいしい。

おすすめスコッチその2「ラフロイグ10年」

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ウイスキー ラフロイグ 10年 700ml (70100) 洋酒 Whisky(21-2)
価格:4070円(税込、送料別) (2020/7/2時点)

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おすすめポイント!

☆まるで正露丸!?この強烈なフレーバーにはまると大変。

☆ピート(泥炭)が効いた、スコッチ特有のスタイル。

☆どんな飲み方でも個性がなくならない。

おすすめスコッチその3「ザ・グレンリベット12年」

おすすめポイント!

☆バランスのとれた味わいのシングルモルト。

☆政府公認第一号蒸留所。歴史のあるスコッチウイスキー。

☆フルーティーで飲みやすいのに、飽きのこない複雑さが魅力。

 

いずれも定番のシングルモルト・スコッチウイスキーなので、ほとんどのバーで飲むことができます。まずは1杯、ご自身の好きな飲み方で体験してみましょう。

 

まとめ

・ウイスキー初心者向け講座 スコッチウイスキーとは?

→スコッチランド国内で仕込みから蒸留、熟成、・オーク樽で最低でも3年熟成させたウイスキー。

・ウイスキー初心者向け講座 スコッチウイスキーとは?4種類あります

→「シングルモルト」「ブレンデッドモルト」「ブレンデッド」「グレーン」

・ウイスキー初心者向け講座 スコッチウイスキーとは?スコッチの歴史

→農民の副業、密造酒、そしてブレンデッドウイスキーの誕生によって世界中に広まっていった

・ウイスキー初心者向け講座 スコッチウイスキーとは?おすすめの飲み方

→「ストレート」飲みにくい場合は「ハイボール」か「オンザロックス」で慣れていこう。

・ウイスキー初心者向け講座 スコッチウイスキーとは?おすすめスコッチ

→「ザ・マッカラン シェリーオーク12年」

→「ラフロイグ10年」

→「ザ・グレンリベット12年」

 

 

スコッチの種類から歴史まで、たっぷり解説させて頂きました!もう基本的な知識は必要ないはずです。よし、スコッチを飲みましょう!!

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーによって幸せになることを願っています。最後までご覧いただきありがとうございました。それでは、また。

 

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