
こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAKをオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
この記事ではスコッチウイスキーのボトラーズ会社「シグナトリー・ヴィンテージ(Signatory Vintage)」についての解説と、おすすめのボトルをご紹介します。ボトラーズ会社のことを詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。



ウイスキーのボトラーズ「シグナトリー・ヴィンテージ」とは?
シグナトリー・ヴィンテージ (Signatory Vintage)
国:イギリス
創業年:1988年
代表:アンドリュー・サイミントン氏
主なブランド:「アンチルフィルタード・コレクション」「ナチュラルカラー」「カスク・ストレングス・コレクション」など
シグナトリー・ヴィンテージ・スコッチ・ウイスキー社はスコットランド・エジンバラで1988年に設立されました。創業者はアンドリューとブライアンのサイミントン兄弟。エジンバラ・ホテル勤務中にシングルモルトウィスキーの魅力に取りつかれた兄弟は、当時はまだ一般的ではなかったシングルモルトのボトリングに挑戦します。希少価値の高い蒸留所の原酒をシングルカスク(一樽)でボトリングするスタイルを信念とし、老舗のボトラーズ「ゴードン&マクファイル」や「ウィリアム・ケイデンヘッド」などと並ぶ有名ボトラーズへと成長しました。
2002年にはアンドリュー氏の念願であった蒸留所の経営をスタート。当時スコットランドで最も小さな蒸留所であったハイランドのエドラダワー蒸留所を買収。 その後2007年頃からは、シグナトリーの全商品はエジンバラの拠点ではなく、エドラダワー蒸留所でボトリングされるようになります。
特徴は「シングルカスク」「ノンカラーリング」「ノンチルフィルタード」
今でこそ、多くのボトラーズが採用しているボトリングスタイルを、シグナトリーではいち早くポリシーとしています。一樽一樽の個性を大事にする為に、他の樽とはヴァッデッドしない。原酒の色合いを大事にするため着色をしない。ウイスキーの成分を取り除く冷却ろ過(フィルタード)を行わない。この3つを守ることで、シグナトリーは多くのモルトファンからの支持を受ける、蒸留所の個性がダイレクトに詰まったウイスキーをリリースすることができ、人気となりました。
ラベルに記載されている情報量はトップクラス
シグナトリーの商品はウイスキーの情報を細かく開示しているのも特徴的です。ラベルには蒸留年月日、ボトリング年月日、樽の種類、カスクナンバー、ボトリングナンバー、年数表記、などのデータを細かく記載。ウイスキーの情報が細かく記載されたボトルは、いまでこそめずらしくはありませんが、この流れをつくったのはシグナトリーと言えるのかもしれません。
ウイスキーのボトラーズ「シグナトリー・ヴィンテージ」解説 おすすめボトル紹介
シグナトリー・ヴィンテージのおすすめボトルをご紹介。
アンチルフィルタードコレクション エドラダワー 10年 2011 Cask No.216
アンチルフィルタードコレクション エドラダワー 10年 2011 Cask No.216
700ml 46%
参考価格 9100円
エドラダワーはアンチルフィルタードコレクションの数ある蒸留所のなかでもおすすめの一つです。ボリュームがあり、程よく加水された46%の設定も心地よく味わえる絶妙なバランス。エドラダワー蒸留所はシグナトリー社が経営しているので、「ボトラーズ商品」でありながらほぼオフィシャルボトルのような感じでしょうか。
カスクストレングス コレクション シリーズ
カスクストレングス コレクション シリーズ
700ml アルコール度数はボトルによって異なる
参考価格 15000円以上
シグナトリーの代表的なシリーズ「カスクストレングス・コレクション」。非常に高品質で個人的には外れがないと思っています。加水なしの原酒はパワフルで個性的。それぞれの蒸留所の特徴も垣間見ることもできます。
現在ではボトラーズとしてスコットランドを代表的なブランドとなったシグナトリー社。2002年からはエドラダワー蒸留所を経営し、ウイスキー造りにも力を入れています。ボトラーズとして多くの原酒を選定してきた会社がつくるシングルモルト。エドラダワーにも注目していきたいですね。

あなたの人生がウイスキーによって幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
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