こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
この記事では、世界中の有名なバーで人気のあるアメリカンウイスキーを10本ご紹介致します。
今回は、イギリスの「Drinks International」が発表した「ブランドレポート2024:アメリカンウイスキー」を基にランキングを作成。各ウイスキーブランドを、銀座のオーナーバーテンダーである私、ユースケの見解も合わせて解説致します。
このデータは、国際的なタイトルを受賞するなど、名実共に優れた世界中のバー100軒に対して調査した結果であり、「ウイスキーの売上数」を順位にしたものではありません。2024年時点の、アメリカンウイスキー(バーボンウイスキーなど)人気ブランドを示す一つの指標としてご覧ください。
- 【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ランキングTOP10
- 【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|メーカーズマーク (Maker’s Mark)
- 【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ブレット (Bulleit)
- 【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ミクターズ (Michter’s)
- 【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ウッドフォードリザーブ (Woodford Reserve)
- 【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|バッファロートレース (Buffalo Trace)
- 【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ワイルドターキー (Wild Turkey)
- 【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ジムビーム (Jim Beam)
- 【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ジャックダニエル (Jack Daniel’s)
- 【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|リッテンハウス (Rittenhouse)
- 【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|フォアローゼズ (Four Roses)
【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ランキングTOP10
【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|メーカーズマーク (Maker’s Mark)
第1位:メーカーズマーク (Maker’s Mark)
- 種類:バーボンウイスキー
- 主力商品:メーカーズマーク レッドトップ、メーカーズマーク46 など
- 楽天市場価格[2024年10月]:2,618円(メーカーズマーク)
第1位に輝いたのはアメリカンウイスキーは「メーカーズマーク」。日本でもおなじみのこのバーボンは、世界の有名バーでも多くの店で取り扱いがあります。
バーボンウイスキーの有名ブランドはいくつかありますが、その中には大規模蒸留所で原酒を造り分け、一つのブランドとして販売されている商品も珍しくありません。ですが、「メーカーズマーク」はサミュエルズ家(親会社はビームサントリー)によって、代々ウイスキー造りが引き継がれ、専用蒸留所で伝統が守られています。
「世界品質のハンドメイド・バーボン」造りを続ける「メーカーズマーク」。日本でも、海外のバーでも定番のプレミアムバーボンとして人気となっています。
【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ブレット (Bulleit)
第2位:ブレット (Bulleit)
- 種類:バーボンウイスキー、ライウイスキー
- 主力商品:ブレッド バーボン、ブレンド ライ など
- 楽天市場価格[2024年10月]:3,410円(ブレッド バーボン)
トップ5までは、有名ブランドがこのランキングを占めると思っていましたが、第2位にランクインしたのは「ブレット」。日本での知名度はそこまで高くないウイスキーです。このブランドは、1999年にアメリカで発売され、日本市場では2008年から出回っており、他の定番アメリカンウイスキーと比べると、比較的新しいブランドとなります。
しかし、「ブレット バーボン」は知られていないだけで歴史は意外に長く、1830年にケンタッキー州のオーガスタス・ブレットによって誕生。現在はディアジオ社がブランドを所有しています。
主な商品は、バーボンウイスキーとライウイスキー。バーボンも人気ですが、特に評価が高いのがライウイスキーで、高品質なライ麦を使用したライ麦を95%以上使用し、6年の熟成を経た「ブレット ライ」は、複層的で滑らかな味わいが特徴的。
バーではライウイスキーをカクテルベースに使用することが多いため、世界の有名バーでは、「ブレット ライ」が多用されているのかもしれません。
【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ミクターズ (Michter’s)
第3位:ミクターズ (Michter’s)
- 種類:バーボンウイスキー、ライウイスキー など
- 主力商品:ミクターズUS★1バーボンウイスキー、ミクターズUS★1ライウイスキー、ミクターズ US★1 アメリカンウイスキー など
- 楽天市場価格[2024年10月]:8,415円(US★1バーボンウイスキー)
第3位となったのは、日本でもプレミアム・アメリカンウイスキーの代表格とも呼べる「ミクターズ」。このブランドは、1753年に設立されたアメリカ最古の蒸留所「ミクターズ蒸留所」にルーツのあるウイスキーで、その長い歴史から、独立戦争時代にも多くの兵士達が愛飲していました。
ミクターズのウイスキー造りには「ヒートサイクリング」という製法が用いられています。この製法は、冬の間に熟成庫を一度加熱し、その後自然に冷やすことで熟成のサイクルをさらに促進する方法です。
熟成庫の温度を人工的に調整するのは、バーボン業界でも珍しいこと。このプロセスにはコストがかかりますが、ウイスキーの品質を高めることで、ミクターズ独自の個性と豊かな味わいを生み出しています。
「ミクターズ」には、バーボンウイスキーとライウイスキーがありますが、個人的にはライウイスキーの方が推し。「ミクターズUS★1ライウイスキー」は、そのままでも十分に美味しいのですが、その複雑な個性は、ハイクオリティなカクテルをつくるのに最適。
世界の有名バーで、様々なカクテルに利用されているのも納得です。
【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ウッドフォードリザーブ (Woodford Reserve)
第4位:ウッドフォードリザーブ (Woodford Reserve)
- 種類:バーボンウイスキー、ライウイスキー、ウィートウイスキー
- 主力商品:ウッドフォードリザーブ、ウッドフォードリザーブ ライ など
- 楽天市場価格[2024年10月]:3,960円(ウッドフォードリザーブ)
「ウッドフォードリザーブ」は、バーボン業界では珍しく、銅製の単式蒸留器を用いてつくられているスモールバッチウイスキーです。ウッドフォードリザーブ蒸留所では、スコットランド製のポットスチルでの「3回蒸留」によって、力強い味わいの中に柔らかさのあるウイスキーを生産しています。
香りは甘やかなアロマが主体ですが、一つのフレーバーが突出するわけではなく、重なり合って複雑な香りを放っています。口に含むと、甘くて滑らか。優しい舌触りが広がります。アルコール臭はなく、樽香が目立つこともない秀悦なバランス。
「ウッドフォードリザーブ」が第4位となったのは、過去に「ケンタッキーダービー」のオフィシャルスポンサーとなったことで、カクテルのベースに利用する店が急増したことによるもの。
ケンタッキーダービーとは、毎年5月の第一土曜日にケンタッキー州ルイビルで開催される、アメリカ競馬会のビッグイベントの一つ。「ウッドフォードリザーブ」は唯一のオフィシャルバーボンに認定されたことをきっかけに、世界の有名バーでも、ダービーの定番カクテル「ミントジュレップ」や、「オールドファッションド」などの人気カクテルに使用するようになりました。
【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|バッファロートレース (Buffalo Trace)
第5位:バッファロートレース (Buffalo Trace)
- 種類:バーボンウイスキー
- 楽天市場価格[2024年10月]:3,102円
「バッファロートレース」を製造するバッファロートレース蒸留所は、バーボン業界でも有数の巨大なウイスキー蒸留所。数多くのバーボンブランドを製造する他、ウォッカなどのスピリッツの製造も行っています。蒸留所が手掛けるバーボンウイスキーは、どれも世界中で高く評価されており、バッファロートレース蒸留所は名実共に、アメリカンウイスキー業界を引っ張る存在です。
「バッファロー・トレース」は蒸溜所の冠商品で、8年以上寝かせた原酒を厳選して使用。ウイスキーコンペティションでは数々の賞を受賞している、実力派バーボンウイスキーです。
リーズナブルでおいしい銘柄として日本国内で人気がありますが、世界の有名バーでもスタンダードバーボンとして愛されています。
【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ワイルドターキー (Wild Turkey)
第6位:ワイルドターキー (Wild Turkey)
- 種類:バーボンウイスキー、ライウイスキー
- 主力商品:ワイルドターキー 8年、ワイルドターキー 12年、ワイルドターキー レアブリード など
- 楽天市場価格[2024年10月]:3,300円(8年)
日本では定番のバーボンウイスキーと知られる「ワイルドターキー」は第6位。ブランドの中では「ワイルドターキー 8年」が、フラッグシップボトルとして最も人気のある商品です。
ワイルドターキーは低いアルコール度数で蒸留し、101プルーフ(50.5%)度数で樽詰めすることで、しっかり風味のあるストレート・バーボンウイスキーに仕上げています。蒸留と樽詰め度数のこだわりが、ワイルドターキーならではの味わいを生み、さらに、内側を最も強く焦がした「アリゲーター・チャー」レベル4の樽で熟成させることで、深い琥珀色と複雑な風味も付与させています。
「ワイルドターキー 8年」は、2022年にリニューアルし、ボトルに七面鳥のレリーフを浮き彫りにしたデザインとなりました。バーボンウイスキーの美しい色調が際立つ仕様に生まれ変わりました。
香りは非常に豊かで、トウモロコシ、ライ麦、スパイス、バニラ、材木、少し接着剤。力強さと個性的なアロマ。口に含むと濃厚でパワフル。
世界の有名バーでも好まれているようです。また、このブランドはラインナップの多さも魅力の一つ。スタンダードボトルはカクテルベースとして利用し、ハイクラスはストレートで提供できます。
一店舗に一本。「ワイルドターキー」はあってほしい定番のバーボンですね。
【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ジムビーム (Jim Beam)
第7位:ジムビーム (Jim Beam)
- 種類:バーボンウイスキー、ライウイスキー
- 主力商品:ジムビームホワイト、ジムビームブラック、ジムビーム ライ など
- 楽天市場価格[2024年10月]:1,375円
(ホワイト)
「ジムビーム」は200年以上の歴史を持つブランドです。ケンタッキーバーボンとしては、1973年~2023年まで、販売数量世界売上No.1を維持し続けています。
「ジムビーム」の親会社は、ご存じの通りサントリーホールディングス。
2014年のビーム社買収により「ビームサントリー」が誕生しました。吸収合併から10年の節目に当たる2024年には、社名から「ビーム」を外す決断が下され、ビームサントリーの社名は「サントリー・グローバル・スピリッツ」に変更しています。
ジムビームのフラッグシップ「ジムビーム ホワイト」は、最低4年間熟成された原酒をメインに使用。アーモンドの香りやコーンの甘さ、そして微かなスモーキーさが特徴的で、非常にバランスの取れた味わいです。
「ジムビーム」のラインナップは豊富ですが、世界の有名バーでどの商品が取り扱われているは定かではありません。しかし、どの種類もお手頃な価格で、カクテルベースの他、ロックやハイボールで気軽に飲むことができます。
幅広い層におすすめできるバーボンウイスキーであるため、第7位となりました。
【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|ジャックダニエル (Jack Daniel’s)
第8位:ジャックダニエル (Jack Daniel’s)
- 種類:バーボンウイスキー
- 主力商品:ジャックダニエル、ジェントルマンジャック、ジャックダニエル シングル バレル など
- 楽天市場価格[2024年10月]:2,058円(ジャックダニエル)
「ジャックダニエル」は、2022年の世界ウイスキー売上ランキングで第6位。アメリカンウイスキーで唯一のトップ10入りを果たしている、世界一売れているテネシーバーボンウイスキーです。マンモス級に売れているブランドですから、世界の有名バーに限らず、世界中の全てのバーに置いてある、と言っても過言ではありません。
「ジャックダニエル」が造られているのはテネシー州。アメリカンバーボンウイスキーでありながら、テネシー独自の製法で造られていることから「テネシーウイスキー」と名乗っています。
テネシーウイスキーが一般的なバーボンウイスキーと異なる点は、伝統製法「チャコールメローイング」。蒸留液を木炭でゆっくりと濾過した後、樽に詰めて熟成させています。この製法により、ジャックダニエルは他のバーボンよりも口当たりが柔らかく、スムースで雑味の無い味わいに仕上がります。
世界市場ではやはり飲みやすさが重要視されており、ジャックダニエルはアメリカンウイスキーの中でも軽快な風味を持っていることから、年間1460万ケースの販売量を誇るブランドとなりました。
【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|リッテンハウス (Rittenhouse)
第9位:リッテンハウス (Rittenhouse)
- 種類:ライウイスキー
- 楽天市場価格[2024年10月]:3,498円(リッテンハウス ライ ボトルド イン ボンド)
「リッテンハウス ライ ボトルド・イン・ボンド」は、TWSC2020(東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2020)で、最高金賞を受賞したアメリカンライウイスキーです。ケンタッキー州バーズタウンに位置するヘヴン・ヒル蒸留所で造られています。
「ボトルド・イン・ボンド」とは、1897年に制定されたアメリカンウイスキーの品質を保証する法律に基づく特別な表記。
当時、粗悪なウイスキーが多く出回っていたため、この法律により厳しい条件を設け、粗悪品を排除して消費者を保護する目的がありました。この品質保証によって、リッチな味わいの高級バーボンが誕生し、バーボン全体の品質向上にも貢献しました。
「リッテンハウス ライ ボトルド・イン・ボンド」は、決して高級なウイスキーではありませんが、1万円前後のプレミアムウイスキーにも匹敵する品質を持っています。香りはバニラ、ココア、ドライレーズン、マンゴーペースト。スパイシーさと、ハーブのような爽やかさも感じます。口に含むと甘さがありますが、後味はビターでドライ。
ライウイスキーとしては強い個性を放つことなく、クラシックなスタイルを貫くアメリカンウイスキーです。
【2024年】世界の有名バーで人気のアメリカンウイスキー|フォアローゼズ (Four Roses)
第10位:フォアローゼズ (Four Roses)
- 種類:バーボンウイスキー
- 主力商品:フォアローゼスイエロー、フォアローゼスブラック、フォアローゼスプラチナ など
- 楽天市場価格[2024年10月]:1,758円(イエロー)
第10位にランクインしたのは「フォアローゼズ」。日本でもおなじみのこのブランドは、1888年に誕生しました。
ポール・ジョーンズ・ジュニアによって設立された、ローレンスバーグ蒸留所でストレートバーボンウイスキーとしての歴史を歩み、禁酒法時代には、「薬用バーボン」としての製造許可を得ていた数少ない蒸留所の一つとして知られています。
フラッグシップボトルは「フォアローゼスイエロー」ですが、上位版の「フォアローゼスブラック」や「フォアローゼスプラチナ」は、バーで人気のある銘柄です。ブラックはイエローよりも飲みごたえがあります。また、プラチナは長期熟成原酒を使用しており、まろやかで高級感のある味わい。
世界の有名バーからも支持を受け、トップ10入りを果たしています。
冒頭でもお伝えしていますが、今回のランキング結果は、国際的に活躍している世界中のバー100軒に対して行った調査を参考につくられたものです。世界の一流バーでのウイスキー購買習慣の順位であり、売上数ではなく、あくまでも現在の人気ブランドを示す指標となっています。
あなたの好きなアメリカンウイスキーはありましたか?
これらのアメリカンウイスキーは、多くのバーテンダーやウイスキー愛好家に支持されています。ぜひこのランキングを参考に、自分だけのお気に入りの1本を見つけてみてください。
あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
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