【バーテンダーおすすめ】シングルモルトウイスキー「タリスカー10年」の魅力を徹底解説

ユースケ
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こんばんは ユースケです。

自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!

この記事ではシングルモルトウイスキー「タリスカー10年」の解説と、タリスカー蒸留所のラインナップからおすすめ銘柄をご紹介致します。

 

 

 

【バーテンダーおすすめ】シングルモルトウイスキー「タリスカー10年」の魅力を徹底解説

タリスカー蒸留所とは?

スコットランド・インナーヘブリディーズ諸島の中で最大の島「スカイ島」にある、モルトウイスキーの蒸留所。

ウイスキーはスモーキーでコショウのようなスパイシーな香りが特徴的で、最近は「タリスカースパイシーハイボール」という、ハイボールに黒コショウを振りかけた飲み方が人気となり、今ではディアジオ系列のシングルモルトのなかで1,2を争う販売量となっています。

スカイ島は「ミスト・アイランド(海霧の島)」とも呼ばれており、複雑な形状の海岸線と、「ファイブ・シスターズ」という高くそびえたつ山々が多いことで霧が発生しやすい島です。スコットランド本土ともまた違う、風光明媚な景観であることから自然を楽しみたい観光客に人気の島となっています。

タリスカー蒸留所の創業は1830年。2016年に「トラベイグ蒸留所」ができるまでは、スカイ島にある唯一の蒸留所でした。1928年にDCL社(ディスティラーズ・カンパニー・リミテッド)に買収されて、現在はMHD(モエヘネシー・ディアジオ)の所有となり生産を続けています。

蒸留器には他の蒸留所にはない特徴があり、初溜釜のラインアームの形状は途中でU字型に曲げられています。この複雑な形状から生み出されるニューポットは、樽での熟成を経てスモーキーかつ、フローラルな香りを持つ個性的なウイスキーとなります。

 

タリスカー蒸溜所
所在地: スコットランド・スカイ島
オーナー: MHD(モエヘネシー・ディアジオ)
創業年: 1830年
蒸留器(ポットスチル): ランタンヘッド型 5基 (初留釜2基、再留釜3基)
発酵槽(ウォッシュバック): オレゴン松8基
貯蔵方式: ダンネージ式
仕込み水: 背後の丘にある複数の泉
仕込み麦芽のフェノール値: 20~25pm(ヘビリーピーテッド麦芽75%、ノンピーテッド麦芽25%)

 

 

タリスカー蒸溜所の歴史

1830年: 創業者「マッカスキル兄弟」によって設立。

1880年代: 地元の神父「ロデリック・マクラウド」の所有となる。

1928年: DCL社(ディスティラーズ・カンパニー・リミテッド)が買収する。創業以来続けてきた「3回蒸留」を止め、2回蒸留に切り替わる。

1960年: 蒸留所で火災が発生。蒸留所は2年後に復活する。

1986年:  DCL社が「ギネスグループ」に買収される。

1987年: 「タリスカー10年」が発売開始。

1997年: MHDの所有となる。

2014年: ノンエイジ商品「タリスカーストーム」が発売開始。

2018年: 「タリスカー 10年200mlボトル」が発売開始。

2020年: 「タリスカー 41年」が全世界限定2000本で販売される。

 

 

【バーテンダーおすすめ】シングルモルトウイスキー「タリスカー10年」

タリスカー 10年
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商品説明

タリスカー 10年は1987年の発売開始以来「アイランズモルトの代表」として人気となった商品です。MHDのシングルモルトのなかでもトップクラスの売上本数を誇ります。日本市場では「ハイボール」でも需要も増加しており、数年前まではBARでしか飲めないウイスキーでしたが、現在ではカジュアルな飲食店でも「スパイシーハイボール」が飲まれるようになりました。

構成原酒はバーボン樽を組み替えた「ホグスヘッド」がメインで、そのほかシェリーカスクの原酒も使用。

タリスカーは熟成樽は2回目以降の「リフィルカスク」を使うことにこだわっており、樽からの影響力を調整する為、余分に風味をつけさせない為に、このような製法にしているようです。

 

テイスティング・ノート

オレンジ、燻製、焦がした焼き魚、メープルシロップ、濡れた土、ジンジャーエール、フラワーブーケの香り。

口に含むと、甘く感じるが、すぐにドライでスモーキー。ビターな余韻。力強くミディアムボディ。適度な余韻と飲みやすさがある。

タリスカー10年は、スモーキーさとフローラル感が見事に調和している印象です。クセがあり、個性的であることは間違いありませんが、アイラ島のヘビリーピーテッドモルトと比べると、落ち着きがあって、シングルモルトとしてのバランスの良さを感じます。

ここ数年は、ラベルデザイン変更時に、中身のウイスキーがライトな味わいに変化しているように感じます。それでも、樽香が控えめでありながら飲みごたえがあり、加水しても崩れない味わいは見事だと思います。

 

 

【バーテンダーおすすめ】シングルモルトウイスキー「タリスカー10年」の魅力を徹底解説|おすすめのラインナップ紹介

タリスカー蒸留所がリリースするおすすめの銘柄をご紹介致します。

 

タリスカー ポートリー

タリスカー ポートリー

シングルモルトウイスキー
アルコール度数: 45.8%
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タリスカー ポートリーは、ポートワイン樽で後熟を施した甘みのあるタリスカーで、「ポートリー」とは、スカイ島にある最大の港町の名前。

構成原酒にはアメリカンオークとヨーロピアンオークのリフィル樽で熟成させたものを使用しています。そして、通常商品ではあまり使用されていない、ヘビリーチャー(内側を強く焦がした)樽で熟成させた原酒もブレンドしています。

さらに、ポートワイン樽で2回目の熟成(後熟)をすることで、フルーティーな香りと上品な甘さを生み出し、「10年」とは全く違う個性となります。ピーティーな香りは少し控えめになり、ストレートで飲んでもなめらかさがある飲みやすい味わいになっています。

 

 

タリスカー ストーム

タリスカー ストーム

シングルモルトウイスキー
アルコール度数: 45.8%
容量: 700ml
Amazon価格:¥5,946 税込

「タリスカーストーム」は、2013年初めにノンエイジボトルとして発売されました。アメリカンオーク樽で熟成されており、タリスカー10年よりもスパイシーな胡椒の刺激と潮風の風味を力強く感じることができます。

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タリスカー蒸留所は、かつてはブレンデッドウイスキーの原酒提供の需要のみでしたが、「タリスカー10年」の人気に火がついたことで、現在では世界中で愛されるシングルモルトスコッチウイスキーとなりました。

2008年には発酵槽を増設し、仕込みの量を増やしています。ノンエイジ商品の販売が相次いだことで、「10年」の供給も心配される声もありましたが、変わらぬクオリティーで販売し続けていることはうれしい限りです。

2019、2020年には長期熟成ウイスキーも限定販売されており、蒸留所としての可能性もどんどん広げています。タリスカー10年だけでなく、他のラインナップも含めこれからも注目していきたいですね。

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。

 

 

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