

こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
ボウモア12年のボトルデザインが刷新され、従来の白ラベルからスタイリッシュな「ブラックラベル」へと生まれ変わりました。見た目の変化も大きな話題ですが、ウイスキー好きとして最も気になるのは「中身の香りや味わいも変わったのか?」という点ではないでしょうか。
結論から言うと、実際に飲み比べたところ、香りや味わいには明確な違いが感じられました。 特に大きな差が出たのは、ボウモアの象徴でもある「パフューム香(香水や石鹸のような華やかな香り)」の出方です。
この記事では、新旧ボトルの仕様や流通時期を整理したうえで、ストレートでの香り・味わい、加水やハイボールでの変化まで詳しく比較・レビューします。「どちらを買うべき?」「旧ボトルのストックを買っておくべき?」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
ボウモア12年の新旧ボトルは何が違う?ラベル・仕様・香りと味わいを比較

今回比較するボウモア12年の新旧ボトル
今回比較するのは、白ラベルの旧ボトルと、ブラックラベルの新ボトルです。
私が使用したのは、旧ボトルがサントリーの国内正規品、新ボトルが並行輸入品でした。現在は、サントリーの正規輸入品もブラックラベルへの切り替えが完了しており、新ボトルは正規と並行、どちらも国内で流通しています。
注意としては、別商品の「ボウモア シェリー12年」との比較ではないということ。※ラベルが似てますからね…
長く親しまれている銘柄だけに、ボウモアの「旧ボトル」は、どの時代を指すのかで話が変わります。この記事では、現行のブラックラベルよりもひとつ前のボトル(上記の白ラベル)との比較になります。
ラベル・度数・容量・熟成の仕様はどう違う?
まずは、今回取り上げる2本の仕様を整理します。
| 比較項目 | 旧ボトル | 新ボトル |
|---|---|---|
| ラベル | 白ラベル | ブラックラベル |
| 使用した商品の区分 | 国内正規品 | 並行輸入品 |
| 容量 | 700ml | 700ml |
| アルコール度数 | 40% | 40% |
| 年数表記 | 12年 | 12年 |
| 熟成樽の種類 | バーボン樽、シェリー樽 | バーボン樽、シェリー樽 |
| 原酒の配合比率・平均熟成期間 | 詳細は未確認 | 詳細は未確認 |
ラベルは変わっていますが、どちらも700ml・40%・12年表記です。
熟成樽については、ボウモア公式で、アメリカンオークのバーボン樽と、ヨーロピアンオークのオロロソシェリー樽を使用すると説明されています。ただし、樽の種類が同じでも、原酒の配合比率まで同じとは限りません。
ラベル刷新はいつ?発表と流通時期を整理

サントリーグローバルスピリッツは、2024年8月の公式発表で、ボウモアの新しいデザインを紹介しました。既存の定番商品は2025年初頭から新デザインで展開すると案内されていましたが、これは海外を含めた展開の話です。
私の感覚では、日本でブラックラベルの正規品を見かけるようになったのは、2026年の夏頃でした。公式な切り替え日ではなく、私が国内での流通を見ていた中での印象です。
今回使用した新ボトルは、2025年10月に抜栓した並行輸入品。当時は、まだサントリーの国内正規品が新ボトルに切り替わる前だったため、並行品を選びました。
現在はブラックラベルの正規品も流通しています。黒いラベルだから並行輸入品、というわけではありません。購入時には、正規品・並行品の表示も確認してください。
新旧ボトルで中身も変わったのか?

私が飲んだ限りでは、香りや味わいには明らかな違いがありました。特に、旧ボトルに強く感じたパフューム香が、新ボトルではやや控えめになっています。
一方、加水後には、新ボトルの方がほんの少し甘さやボリュームが残りやすい印象でした。同じ700ml・40%・12年でも、グラスの中で感じる個性まで同じではありません。
こうした違いから、原酒の配合や樽の使い方にも調整が加わっているのではないかと、私は考えています。ただし、具体的な配合比率や変更内容は、今回確認した公式資料からは分かりません。
では、実際にどのような違いを感じたのか。次の章から、香り・味わい・加水後の変化に分けてもっと詳しく解説していきます。
新旧ボトル比較|香りの最大の違いは、パフューム香の強さ

香りで最も違いを感じたのは、パフューム香の強さです。旧ボトルの方が強く、新ボトルではやや控えめに感じました。
パフューム香とは、香水や化粧品、花や石鹸などを思わせる香りのこと。香料を加えているという意味ではなく、ウイスキーの香りを身近なものに例えた表現です。
華やかで魅力的と感じる人もいれば、苦手に感じる人もいて、評価ではマイナスに捉えられることもあります。ただ、私にとってはボウモアの大きな魅力。他のウイスキーを飲む中でも、こうした香りの重なりに出会う機会はそう多くありません。
パフューム香が穏やかな方を好む人には、新ボトルのバランスが合う可能性もあります。私が旧を好む理由が、別の方には新を選ぶ理由になる。このあたりは、ウイスキーの面白いところですね。
旧ボトルは、華やかな香りの重なりが魅力

旧ボトルには、オレンジ、蜂蜜、ヘザーハニー、ドライアプリコット、ドライマンゴー、ドライパイン、洋梨など、さまざまな果実や甘い香りを感じました。
そこに重なるのが、ラベンダー、エルダーフラワー、ボディーソープ。さらに、チョコミント、黒糖、キャラメルアーモンド、カカオニブ、スパイスといった香りもあります。
私が高く評価したのは、スモーキーさと華やかさが重なる複雑なバランスです。スモークに意識を向けると、その奥に花や果実も見えてくる。香水や化粧品を思わせる個性が、その重なりをさらに印象深くしていました。
新ボトルも、加水するとパフューム香が開く

新ボトルには、レーズン、ドライアプリコット、黒糖、ナツメグ、アーモンド、カカオ、洋梨などの香りを感じました。花束、ハンドソープ、アップルミント、ライチを思わせる香りもあります。
旧と比べてパフューム香は控えめですが、加水すると青りんごとともに開き、イチゴジャムやサクマドロップのような甘い香りも強まりました。
新旧の違いは、パフューム香の有無というより、香り全体の中でどのくらい存在感があるか、という点です。新ボトルでも、香水や石鹸を思わせる個性は楽しめます。
果実や甘い香りには共通点も多い
違いだけでなく、新旧で共通して感じた香りも整理してみましょう。
| 香りの方向性 | 旧ボトル | 新ボトル |
|---|---|---|
| 果実 | ドライアプリコット、洋梨 | ドライアプリコット、洋梨 |
| 甘い香り | 黒糖 | 黒糖 |
| ナッツ | キャラメルアーモンド | アーモンド |
| カカオ | カカオニブ | カカオ |
| 花 | ラベンダー、エルダーフラワー | 花束 |
| 石鹸 | ボディーソープ | ハンドソープ |
| 加水後 | 青りんご、化粧品売り場 | 青りんご、パフューム香 |
「カカオニブ」と「カカオ」、「ボディーソープ」と「ハンドソープ」のように、近い香りを違う言葉で表している可能性もあります。また、過去の記録に書いていない香りが、そのボトルにはないという意味でもありません。
果実や甘さ、花や石鹸を思わせる方向性は、新旧に共通しています。その中で私の好みを分けたのが、旧ボトルにより強く感じたパフューム香でした。
新旧ボトル比較|味わいと加水後に感じた違い

味わいは、新旧ともに甘い口当たりから始まり、中盤にかけてスモークが広がります。
旧ボトルでは味わいの複雑さ、新ボトルでは加水後に残る甘さや骨格が印象に残りました。ただし、加水への強さの違いはごくわずかです。
| 比較項目 | 旧ボトル | 新ボトル |
|---|---|---|
| 口当たり | 甘くてなめらか | 甘くてまろやか |
| ボディ | ミディアム | ミディアムライト |
| 味わいの展開 | バニラ、ヘザーハニーの後、中盤からピートの個性が開く | ドライフルーツと樽香の後、ドライでスムース。中盤からスモーキーさが高まる |
| 複雑さ | 妖艶かつ複雑なバランス | 香りほどの複雑さは感じない |
| 終盤・余韻 | 長さを直接比較できる記録なし | フィニッシュにかけて少しさっぱり |
| 加水後 | まろやかで芳醇。バランスは崩れない | 甘さと丸みが残り、ボディは崩れない |
ボディとは、口に含んだときの厚みや重さのこと。旧ボトルは中程度、新ボトルはやや軽めに感じました。
甘さからスモークへ進む流れは共通
旧ボトルは、甘くてなめらかな口当たりに、バニラやヘザーハニー。中盤からピートの個性が開き、燻製、セメダイン、長靴を思わせる、少しクセのある風味も感じました。
「長靴」と聞くと、おいしそうには思えないかもしれません(笑)。ゴムを連想する香味の例えですが、こうした個性も、果実や花、スモークと重なると面白いものです。私が魅力に感じたのも、その複雑なバランスでした。
新ボトルも、甘くてまろやかな入り口です。ドライフルーツと樽香を感じた後はドライでスムースになり、中盤以降にスモーキーさが高まります。
ただ、口に含むと、香りから期待したほどの複雑さは感じませんでした。終盤も少しさっぱりとした印象です。余韻の長さについては、旧ボトルと直接比較できる記録がないため、新旧の長短までは判断していません。
数滴からトワイスアップまで、加水するとどう変わる?
加水は、数滴からトワイスアップまで試しています。トワイスアップは、ウイスキーと常温の水を同量程度で合わせる飲み方です。
旧ボトルは、加水するとマスカット、青りんご、ラムネ菓子、化粧品売り場を思わせる香りが開きました。スモーキーさはやや控えめになる一方、果実味とパフューム香が広がります。味わいはまろやかで芳醇で、バランスも保たれていました。
新ボトルも、青りんごやパフューム香が開き、イチゴジャムやサクマドロップを思わせる甘い香りが強まります。味わいには甘さと丸みが残り、ボディも崩れない印象でした。
水を加えるとスモークが少し落ち着き、その奥にある果実や華やかな香りが見えてくる。この楽しさは、新旧に共通しています。
ロック・ハイボールでは、新ボトルにわずかなボリュームを感じる
ロックやハイボールで楽しんだ際には、新ボトルの方が少しボリュームを感じました。加水についても、ほとんど差はないものの、新の方がほんの少し強い気がします。
バーテンダーとしては、水や氷、ソーダを加えた後に、味わいの芯がどのくらい残るかも気になるところ。その点は、新ボトルの良さとして挙げたいと思います。
もちろん、旧も加水後のバランスは良く、ロックやハイボールで楽しめます。新が大きく優れているというほどではなく、飲み方を変えたときに感じる、わずかな違いです。
また、ストレートで感じる厚みと、水やソーダを加えた後に残る存在感は、少し違います。新ボトルはストレートではやや軽めでも、加水後には甘さや味わいの芯が残る。その両方を含めて評価しています。
詳しい香味は、「新旧ボウモア12年の実飲レビュー」も参考にしてください。


ラベル変更で味も変わった?実飲からの考察

旧ボトルに強く感じたパフューム香と、新ボトルに感じた加水後の甘さやボリューム。こうした違いから、私は見た目の刷新に合わせて、味わいのバランスにも調整が加わっているのではないかと考えています。
特に気になるのは、樽の風味とパフューム香のバランスです。新ボトルは、香水のような個性が少し穏やかになった一方、加水後にも甘さや樽の存在感が残りました。バーボン樽原酒とシェリー樽原酒の配合や、使う樽の組み合わせが微妙に変わっているのかもしれません。
幅広い飲み方を楽しめるバランスになった?
ロックやハイボールで感じた、わずかなボリュームの違いも気になります。
ストレートで香りを楽しむだけでなく、水や氷、ソーダを加えても持ち味が残るよう、ブレンドを組み立てているのかな、と想像しました。
とはいえ、旧も加水後のバランスは良く、その差は微差です。私には、ボウモアらしさを残しながら、香りや味わいのバランスを少し変えたように感じられます。
樽の風味が印象に残ることから、樽の影響が出やすい原酒の使い方を変えた可能性も考えられます。ただ、それだけで平均熟成期間が短くなった、ファーストフィル樽が増えた、とまでは分かりません。熟成期間と樽の風味の強さは、単純に結びつくものでもないでしょう。
具体的にどう変えたのかまでは分からず、製造バッチや開栓後の状態による違いも考えられます。それでも、グラスの中の香りから「どんな原酒を組み合わせたのだろう」と想像するのは楽しいものです。
私には、旧の華やかな個性を少し穏やかにしながら、飲み方を変えたときのまとまりにも目を向けたバランスに感じられました。そこを好むか、もう少しパフューム香が欲しいと思うかで、新旧の好みが分かれそうですね。
私の好みは旧ボトル。それでも新ボトルにも魅力がある


「個人的にはどちらが好き?」と聞かれたら、私は旧ボトルを選びます。
新の良さも書いてきましたが、ここは正直に。香水や化粧品、石鹸を思わせる香りが、果実やスモークと重なる。その個性が好きなので、私の評価では旧ボトルが上になります。
ただし、これは好みを含めた評価です。パフューム香がもう少し穏やかな方が飲みやすいと感じる方なら、新のバランスがしっくりくる可能性もあります。
新ボトルには、甘くてまろやかな口当たり、加水後に開く青りんごやパフューム香、ロックやハイボールでも残るボリュームがあります。旧と比べたときの違いだけでなく、一杯のウイスキーとして楽しんだときの良さも大切にしたいところです。
新旧ボウモア12年の定価と実売価格は?【2026年10月確認】

購入するとなると、香味の違いに加えて価格も気になるところですよね。
定価(メーカー希望小売価格)と、店頭や通販での実売価格は異なります。2026年10月17日に確認したサントリーの商品情報では、定番のボウモア12年・700mlの希望小売価格は、税別6,600円、税込7,260円です。
旧ボトルが流通していた2024年4月の価格改定時も、希望小売価格は同じ税別6,600円でした。
実際の販売価格については、新旧ラベルを明記した商品の掲載例をまとめました。
| 項目 | 旧ボトル・白ラベル | 新ボトル・ブラックラベル |
|---|---|---|
| 容量・度数 | 700ml・40% | 700ml・40% |
| 販売店 | 河内屋・楽天市場店 | お酒のちゃがたパーク・Yahoo!店 |
| 正規品・並行品の区分 | 確認した掲載情報では判別できず | 正規品 |
| 商品価格(税込) | 5,476円 | 4,980円 |
| 送料 | 掲載例では799円 | 東京都への配送で800円 |
| 送料込みの合計 | 6,275円 | 5,780円 |
| その他の条件 | 箱付き・1人につき1か月に1本まで | 配送先などにより送料が変動 |
出典:河内屋の白ラベル掲載情報/お酒のちゃがたパークのブラックラベル商品ページ
この販売例では、どちらも希望小売価格を下回っています。ただし、販売店や送料条件が異なるため、この2件だけで「旧ボトルは高い」「新ボトルの方がお得」とまでは言えません。
私なら、送料を含めた支払額を確認したうえで、好みの香りを基準に選びます。旧ボトルのパフューム香を楽しみたいのか、それとも少し穏やかな新ボトルが合いそうか。価格と香味の両方を見ながら選ぶと、納得のいく一本に出会いやすいと思います。
また、旧ボトルは今ある在庫がなくなれば、次第に手に入りにくくなるでしょう。将来的に古酒として希少性が評価され、価格が上がる可能性もあります。必ず値上がりするとは言い切れませんが、あのパフューミーな個性が好きな方は、見かけたときに価格や状態を確認しておくとよいと思います。
まとめ:ボトルデザイン刷新に込められた香味の変化を楽しもう

ボウモア12年の新旧ボトル比較をまとめます。
- 香りの最大の違い: 旧ボトルの方が「パフューム香」が強く華やか。新ボトルはやや控えめでバランス型。
- 味わいと加水の印象: 旧ボトルはストレートでの複雑さが際立ち、新ボトルはロックやソーダ割りでも甘みや芯(ボリューム)が残りやすい。
伝統の白ラベルから黒基調のスタイリッシュなボトルへと変わり、香味のブレンドにも細かな調整が加えられた印象を受けます。旧ボトルの個性を懐かしむも良し、新ボトルの扱いやすさと親しみやすさを愉しむも良し。
あなたは「旧ボトル派」ですか?それとも「新ボトル派」でしょうか?
実際の香りと味わいの違いを直接確かめてみたい方は、ぜひ銀座のBAR WHITE OAKで新旧ボウモア12年を飲み比べてみてください。皆様のご来店を心よりお待ちしております。

あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
年齢確認: お酒は20歳を過ぎてから。未成年者の飲酒は法律で禁止されています。
健康への配慮: 妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。
適正飲酒: お酒は楽しく適量を。飲酒運転は法律で厳しく禁止されています。
マナー: 飲酒後は節度ある行動を心がけましょう。






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