【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜ランキングTOP10

この記事では、世界中の有名なバーで人気のあるスコッチウイスキーを10本ご紹介致します。

今回は、イギリスの「Drinks International」が発表した「ブランドレポート2024:スコッチウイスキー」を基にランキングを作成。各ウイスキーブランドを、銀座のオーナーバーテンダーである私、ユースケの見解も合わせて解説致します。

このデータは、国際的なタイトルを受賞するなど、名実共に優れた世界中のバー100軒に対して調査した結果であり、「ウイスキーの売上数」を順位にしたものではありません。2024年時点の、スコッチウイスキー人気ブランドを示す一つの指標としてご覧ください。

 

 

 

【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜ランキングTOP10

1. ジョニーウォーカー (Johnnie Walker)
2. モンキーショルダー (Monkey Shoulder)
3. ザ・マッカラン (The Macallan)
4. グレンモーレンジィ (Glenmorangie)
5. シーバスリーガル (Chivas Regal)
6. ラフロイグ (Laphroaig)
7. デュワーズ (Dewar’s)
8. タリスカー (Talisker)
9. アードベッグ (Ardbeg)
10. ザ・フェイマスグラウス ネイキッドモルト (The FAMOUS GROUSE Naked Malt)

※１位から順に記載。

 

 

【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜ジョニーウォーカー

第１位：ジョニーウォーカー (Johnnie Walker)

• 種類：ブレンデッドウイスキー
• 主力商品：ジョニーウォーカー レッド、ブラック、グリーン、ゴールド、18年 など
• 楽天市場価格[2024年10月]：1,398円（レッド）

トップに立ったのは、スコッチ部門の売上でも世界一を誇る「ジョニーウォーカー」。このブランドに関しては、取り扱っていないバーを探すほうが難しいかもしれません。

「ジョニーウォーカー」シリーズ、全ての累計販売数は、2022年の統計でおよそ2270万ケース。2019年の1840万ケースから大きく売上を伸ばしています。世界200カ国以上に輸出されており、誰もが認めるビッグブランドです。

ジョニーウォーカーのラインナップが豊富ですので、主力の「ジョニーウォーカー レッド」、「ジョニーウォーカー ブラック」はもちろんのこと、世界の有名バーでは、高級品の「ジョニーウォーカー ブルー」も取り扱っている店舗は多いはず。

スコッチベースのカクテル素材にも良し。そのまま飲んでも美味しい「ジョニーウォーカー」。人気ナンバー１にも納得ですね。

 

 

【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜モンキーショルダー

第２位：モンキーショルダー (Monkey Shoulder)

• 種類：ブレンデッドモルトウイスキー
• 主力商品：モンキーショルダー、モンキーショルダー スモーキーモンキー
• 楽天市場価格[2024年10月]：3,410円（モンキーショルダー）

第２位は「モンキーショルダー」。「グレンフィディック」、「バルヴェニー」、「キニンヴィ」の３か所の原酒を合わせた、トリプルヴァッテッドモルトウイスキーです。

ブレンデッドモルト（グレーンウイスキーを含まないブレンデッド）の中では代表的なブランドですが、スコッチ全体で２位というのは少し驚きました。スコッチウイスキーには他にも多くの「ビッグブランド」がありますから、それらを抑えての２位という結果。このブランドを見直す必要がありそうですね。

「モンキーショルダー」は、通常のブレンデッドウイスキーよりもモルトの風味が豊かで、スムースながらも豊かな個性もあるところが魅力です。カクテルの素材としても使用しやすく、製造メーカーでもカクテルベース用に推奨しています。

また、2022年には「モンキーショルダー スモーキーモンキー」を新たにリリース。モンキーショルダーの特徴である、クリーミーでスパイシーな風味に、ピーテッドモルト原酒を加えることで、程よいスモーキーさが香るウイスキーに仕上がっています。

 

 

 

【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜ザ・マッカラン

第３位：ザ・マッカラン (The Macallan)

• 種類：シングルモルトウイスキー
• 主力商品：マッカラン12年シェリーオーク、マッカラン18年シェリーオーク、マッカラン レアカスク など
• 楽天市場価格[2024年10月]：11,000円（12年シェリーオーク）

「ザ・マッカラン」は、シングルモルトスコッチウイスキー部門の売上で世界３位。日本市場では１位となる、大人気のブランド。「シングルモルトのロールスロイス」は、世界の有名バーでも定番の１本となっています。

マッカランが多くの人々に愛されている理由はいくつもありますが、一つ挙げるとすれば、やはり「シェリーカスク」へのこだわりでしょう。ウイスキーの需要が急増し、シェリーカスクの入手が難しくなった昨今でも、シェリーボデガ（醸造所）との長年に渡る深い関係性から、良質な樽を調達することが可能となっています。

かつてはスパニッシュオークのシェリーカスクのみを熟成に使用していましたが、現在ではアメリカンオークのシェリーカスクや、PX（ペドロヒメネス）シェリーカスクも併用。「マッカラン ダブルカスク」や「マッカラン トリプルカスク」などは、リリースから定番品となるまでに少し時間はかかったと思いますが、現在ではシェリーオークシリーズと並び人気銘柄となっています。

 

 

 

【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜グレンモーレンジィ

第４位：グレンモーレンジィ (Glenmorangie)

• 種類：シングルモルトウイスキー
• 主力商品：グレンモーレンジィ オリジナル 12年、グレンモーレンジィ14年、グレンモーレンジィ シグネット など
• 楽天市場価格[2024年10月]：4,579円（オリジナル12年）

「グレンモーレンジィ」の売上は、イギリスではシングルモルト部門で１位となっており、その他の欧州各国でも上位に入る人気銘柄。スコットランド・ハイランド地域のシングルモルトとしては、クセが少なくスムースで飲みやすく、さらに価格もリーズナブルということもあって、世界の有名バーでも取り扱いが多いようです。

日本市場の売り上げも上位にランクイン。2023年の統計では、販売数量販17,000ケースで、シングルモルト部門で第５位となっています。

また、2024年8月からは、フラグシップボトルの「グレンモーレンジィ オリジナル 10年」がグレードアップする形でリニューアル。新たに12年物の「グレンモーレンジィ オリジナル 12年」に生まれ変わっています。

「グレンモーレンジィ」はラインアップも豊富なことから、定番シングルモルトとして知名度も高く、この人気は継続することでしょう。

 

 

 

【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜シーバスリーガル

第５位：シーバスリーガル (Chivas Regal)

• 種類：ブレンデッドウイスキー
• 主力商品：シーバスリーガル12年、シーバスリーガル18年、シーバスリーガル25年 など
• 楽天市場価格[2024年10月]：2,599円（12年）

第５位の「シーバスリーガル」は、日本市場でも多くのバーで取り扱いがある人気ブランド。リカーショップはもちろん、スーパー、コンビニでも販売されている定番のスコッチウイスキーであり、日本市場限定の「シーバスリーガル ミズナラ」シリーズも高く評価されています。

「シーバスリーガル」は、世界の有名バーでもその人気は高いようです。フラッグシップ「シーバスリーガル12年」は、スモーキーさは控えめで、口当たりはやわらかく落ち着きのある風味が特徴的。カクテルベースとしても使いやすい個性。

また、上位ボトルのクオリティも優れており、「18年」や「25年」はウイスキーコンペティションで数々のタイトルを獲得しています。

 

 

 

【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜ラフロイグ

第６位：ラフロイグ (Laphroaig)

• 種類：ブレンデッドウイスキー
• 主力商品：ラフロイグ10年、ラフロイグ セレクトカスク、ラフロイグ クォーターカスク など
• 楽天市場価格[2024年10月]：5,270円（10年）

スモーキ―モルトを代表する銘柄「ラフロイグ」は第６位にランクイン。強烈な薬品香と燻製のフレーバーを持ち、好き嫌いがはっきりと分かれるタイプのシングルモルトウイスキーですが、世界の有名バーに来店するコアなお客様の中にも「ピート好き」が多いようです。

売上では、日本市場のシングルモルト部門第８位。圧倒的な人気とは言えませんが、これほど好き嫌いがはっきりする個性的なウイスキーであっても、売上10位以内にランクインしていることはすごい！熱烈に支持するファンがあってこその結果でしょう。

世界のトップバーテンダーであれば、「ラフロイグ」のスモーキ―さをカクテルに融合することもできます。最近ではラフロイグを使用した、オリジナルのショートカクテルも珍しくありません。

バックバーに１本。今後もラフロイグを置く店が減ることはなさそうです。

 

 

 

【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜デュワーズ

第７位：デュワーズ (Dewar’s)

• 種類：ブレンデッドウイスキー
• 主力商品：デュワーズ ホワイトラベル、デュワーズ12年、デュワーズ18年 など
• 楽天市場価格[2024年10月]：1,423円（ホワイトラベル）

「ジョニーウォーカー」と並び、スコッチの「ビッグ５」の一つが「デュワーズ」です。「ビッグ５」とは、スコッチにおける五大ブランドのこと。世界にブレンデッドスコッチウイスキーを広めたと言われている代表的な銘柄を指します。

「デュワーズ」は誕生から現在に至るまで、代表的なスコッチとして多くのバーで愛飲されています。「ホワイトラベル」や「12年」はカクテルのベースとしても優秀。バランスのとれた味わいは、バーテンダーとしても扱いやすい１本です。

また、上位ボトルの「18年」や「25年」、2020年にリリースされた「デュワーズ ダブルダブル」シリーズは、ストレートで愉しめる豊かな飲み口。世界の有名バーで多様なスタイルで愛されています。

 

 

【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜タリスカー

第８位：タリスカー (Talisker)

• 種類：シングルモルトウイスキー
• 主力商品：タリスカー10年、タリスカー18年、タリスカー ポートリー　など
• 楽天市場価格[2024年10月]：4,268円（10年）

2000年代から急速に売上を伸ばしているのが第８位の「タリスカー」。日本市場の売上は７位。近年は「タリスカーハイボール」をブランディングし、バーだけでなく広く飲食店でも「タリスカー」が飲まれるようになっています。

世界市場での人気も高く、スコッチベースのカクテルを個性的に仕上げたい場合、「タリスカー」の持つスモーキ―さとスパイシーな風味は頼れる存在。リキュールなどの「甘み」とも相性が良く、世界の有名バーでは、ハイボール以外の個性的な飲み方もあるかもしれませんね。

 

 

 

【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜アードベッグ

第９位：アードベッグ (Ardbeg)

• 種類：シングルモルトウイスキー
• 主力商品：アードベッグ10年、アードベッグ5年、アードベッグ コリーヴレッカン　など
• 楽天市場価格[2024年10月]：5,038円（10年）

ラフロイグと双璧を成すスモーキーモルト「アードベッグ」は第９位となりました。永遠のライバルに、今回のランキング上では負けていますが、どちらも強烈な個性を持つ銘柄としては異例ともいえる、トップ10のランクイン。

世界の有名バーでも「ラフロイグ派」と「アードベッグ派」に分かれているのか、どちらか一方ではなく、やはりこの２本はマストでバックバーに置かなければなりません。世界の有名バーに所属するバーテンダーの好みはさておき、来店するお客様の中に「アードベギャン（アードベッグをこよなく愛するファンのこと）」がいるのは間違いなさそうです。

また、「アードベッグ」はリミテッドエディションを多くリリースするブランドです。オフィシャルボトルの種類は多いとはいえませんが、年に数回の限定商品は、アードベギャンを愉しませるアイテムとして重要な役割を担っています。

 

 

 

【2024年】世界の有名バーで人気のスコッチウイスキー｜ザ・フェイマスグラウス ネイキッドモルト

第10位：ザ・フェイマスグラウス ネイキッドモルト
(The FAMOUS GROUSE Naked Malt)

• 種類：ブレンデッドモルトウイスキー
• その他の商品：ザ・フェイマスグラウス ファイネスト、ザ･フェイマスグラウス スモーキーブラック　など
• 楽天市場価格[2024年10月]：3,718円（ネイキッドモルト）

最後に紹介するのは第10位「ザ・フェイマスグラウス ネイキッドモルト」です。

「Drinks International」のページでは「Naked Malt」とだけ表記されているので、最初はどの銘柄なのか分かりませんでしたが、「Naked Malt」と名前が付けられている銘柄は、フェイマスグラウスの「ネイキッドモルト」以外に該当しないため、このボトルで間違いありません。

このウイスキーは「フェイマスグラウス・ザ・ネイキッドグラウス」の後継ボトルとしてリリースされた、ブレンデッドモルトウイスキーです。通常の「フェイマスグラウス」はブレンデッドウイスキーであり、「ネイキッドモルト」はモルトだけをブレンドすることでリッチなテイストにつくられています。

キーモルトには世界最高峰のシングルモルトを使用。ブレンド後にファーストフィルのシェリー樽で最低6ヶ月の後熟が行われています。

日本でそこまでメジャーではない「ザ・フェイマスグラウス ネイキッドモルト」がトップ10にランクインしているのは驚きです。世界の有名バーと、日本のバーでウイスキーの嗜好が異なることが、10位になってようやく露わになりました（笑）

２位の「モンキーショルダー」といい、世界のバーではブレンデッドモルトが流行っているのでしょうか？たしかに、シングルモルトよりも個性が控えめで、ブレンデッドよりも飲みごたえのあるブレンデッドモルトウイスキーは、ある意味バランスがとれています。

日本でも「ニッカ セッション」や「イチローズモルト リーフシリーズ」のように、ブレンデッドモルトは増加傾向にありますが、今回の統計を参考にした場合、世界市場では日本よりもブレンデッドモルトが流行っていることが分かりますね。

 

 

 

 

冒頭でもお伝えしていますが、今回のランキング結果は、国際的に活躍している世界中のバー100軒に対して行った調査を参考につくられたものです。世界の一流バーでのウイスキー購買習慣の順位であり、売上数ではなく、あくまでも現在の人気ブランドを示す指標となっています。

あなたの好きなスコッチウイスキーはありましたか？

これらのスコッチウイスキーは、多くのバーテンダーやウイスキー愛好家に支持されています。ぜひこのランキングを参考に、自分だけのお気に入りの1本を見つけてみてください。

 

 

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