【初心者向け講座】ウイスキーの種類が知りたい!バーボンとは?

ユースケ
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こんばんは ユースケです。

自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!

この記事ではバーボンウイスキーについて初心者向けにわかりやすく解説致します。

バーボンはウイスキーの種類の中ではお馴染みといっても良いでしょう。比較的値段が安いこともあって、昔から多くの方に飲まれている大衆的なウイスキー、というイメージを持っているかたも多いと思います。そんなウイスキー好きにちって身近なバーボンについて、知っておきたい基礎知識から少し踏み込んだマニアックなエピソードまでを簡単にまとめました。

読み終える頃にはあなたもバーボン通⁉ぜひ最後までご覧ください。

 

 

 

【初心者向け講座】ウイスキーの種類が知りたい!バーボンとは?

バーボンウイスキーとは

アメリカンウイスキーの種類のひとつで、原料にトウモロコシを51%以上使用し、内側を焦がしたオークの新樽で熟成させたウイスキーのこと。

原料は主にトウモロコシで、そのほか小麦、ライ麦、大麦麦芽(モルト)などを副材料として使用します。原料の割合は蒸留所や銘柄によって異なります。

※アメリカンウイスキーとは:アメリカ合衆国の法定義に基づいて製造されたウイスキーのこと。バーボンの他にライウイスキー、コーンウイスキー、モルトウイスキーなどの種類がある。

 

バーボンウイスキーの法定義

バーボンウイスキーには「法定義」が存在します。アメリカが独自に定めたウイスキーに関しての法律で、この決まりに従ってバーボンウイスキーを製造しています。

1948年と1964年の連邦アルコール法によるバーボンウイスキーの定義

  • 原料にトウモロコシを51%以上使用
  • アルコール度数160プルーフ(80%)以下で蒸留
  • 内側を焦がしたオークの新樽にアルコール度数125プルーフ(5%)以下で詰める(ストレート・バーボンを名乗るには)2年以上熟成が必要
  • ボトリングに際しては水以外を加えずに80プルーフ(40%)以上でボトリング

ウイスキー文化研究所発行『ウイスキーコニサー資格認定試験教本2015下巻』より引用

要約すると…

  • 原料はトウモロコシが51%以上。
  • 瓶詰のアルコール度数は40%以上。
  • 内側を焦がした新樽で2年以上寝かせる。

この3つがバーボンウイスキーの重要な定義となっています。

 

 

【初心者向け講座】ウイスキーの種類が知りたい!バーボンとは?名前の由来

「バーボン」という名前の由来は、

フランス・ブルボン王朝から名をとったケンタッキー州にある「バーボン群」から。

バーボン群にある港から各地にウイスキーを運ぶ際に、樽に焼き印を付けていました。その印こそが「ブルボン(バーボン)」であり、「バーボン印のついたウイスキー」であったことから「バーボンウイスキー」と呼ばれるようになります。つまりバーボンとは地域名から名付けられたことになります。

ユースケ
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現在もバーボン群はケンタッキー州の一部地域です。バーボン群の中心にはバーズタウンという街があり、ウイスキー造りが盛んに行われています。

 

【初心者向け講座】ウイスキーの種類が知りたい!バーボンとは?熟成樽について

新樽の内側を焦がしてバーボン樽をつくる

熟成樽の重要性

アメリカンウイスキーはいくつかの種類に分かれていますが、バーボンウイスキーはその中でも個性的なタイプ。「力強くてしっかりした味わい」「バニラのような甘いフレーバー」が特徴的で、スコッチや他国のウイスキーにはない独特の風味があります。バーボンウイスキーはどのようにして、唯一無二の魅力的な個性を生み出しているのでしょうか。

一番の要因は「熟成樽」にあります。

バーボンに限らず、ウイスキー造りにおいて最も需要とされるのが「熟成」の工程。熟成樽はウイスキーの味わいを決定づけると言われています。樽の種類、大きさ、熟成期間などによって生み出されるウイスキーは大きく変わり、専門家のなかでは「ウイスキーの味わいは熟成樽で9割が決まる」という意見もあるくらいです。

 

バーボンには新樽を使う

バーボンウイスキーの熟成樽は、必ず新樽(ニューメイク)です。

新樽の内側を真っ黒に焦がすことが定められています。なぜ焦がすのかというと、樽とウイスキーを接する面に「木炭のフィルター」を作るため。このフィルターがないと木材からのタンニン成分の流失が激しくなり、苦みのあるウイスキーになってしまいます。

バーボンウイスキーの特徴である「力強くてしっかりした味わい」「バニラのような甘いフレーバー」は、唯一無二となるバーボン樽によって生み出されているのです。

 

 

【初心者向け講座】ウイスキーの種類が知りたい!バーボンとは?製造されている地域について

主要産地はケンタッキー州とテネシー州

バーボンウイスキーはほとんどがケンタッキー州とテネシー州で作られています。

アメリカ国内で法定義を守って製造していれば、どの州でもバーボンウイスキーを名乗ることができます。あまりにも「ケンタッキーバーボンウイスキー」が有名すぎるせいか、「ケンタッキー州以外で造ったものはバーボンではない」と勘違いしている人が多いのですが、実際は他の州でもバーボンウイスキーは存在しています。

 

テネシーウイスキーもバーボンウイスキー

ケンタッキーに次いで有名な産地に「テネシー州」があります。テネシー産のバーボンで有名なものは何といっても「ジャックダニエル」。ジャックダニエルは「テネシーウイスキー」と名乗っていることから、バーボンではないと思われがちですが、バーボンウイスキーの一つです。ただし、テネシーウイスキーにはケンタッキーのバーボンとは少し違った製造方法を用いていることもあって、この2つは同じバーボンウイスキーでありながら区別されています。

ユースケ
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テネシーのバーボンはあえて「バーボン」とは名乗らず、あくまでも「テネシーウイスキー」であると主張。「ケンタッキーのバーボンとは違うよー」というアピールをしているようです。

 

テネシーウイスキー独自の製法とは?

テネシーウイスキー独自の製法としては、蒸留直後のスピリッツ(ホワイトドック)にサトウカエデの木炭でろ過を施してから樽で熟成させる「チャコール・メローイング製法」が用いられています。この製法を行うのはテネシー州のみ。チャコール・メローイングを行うことで、ウイスキーの雑味を取り除くことができ、熟成後のウイスキーは軽い味わいに仕上がります。つまり、一概には言えませんが、ケンタッキーバーボンよりテネシーバーボンのほうがクセが少なく飲みやすくなる傾向にあると言えるのです。

 

 

まとめ

・バーボンウイスキーとは?
→原料にトウモロコシを51%以上使用し、内側を焦がしたオークの新樽で熟成させたウイスキーのこと。

・バーボンの名前の由来
→フランス・ブルボン王朝から名をとった、ケンタッキー州の「バーボン群」から。

・熟成樽について
→「力強くてしっかりした味わい」「バニラのような甘いフレーバー」などの特徴的な風味を作り出したのがバーボン樽。

・製造されている地域
→ほとんどがケンタッキー州とテネシー州。テネシーには独自の「テネシーウイスキー」がある。

 

 



 

 

知っているようで意外と知らない「バーボンウイスキー」のこと、わかっていただけましたか?バーボン造りはアメリカに入植してきたスコットランドからの移民によって作り出されました。ウイスキーの文化ってみんな繋がっているのです。面白いですよね!

ユースケ
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あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。

 

 

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