【種類豊富】シングルモルトウイスキー「ラガヴーリン」おすすめ銘柄11選

ユースケ
ユースケ

こんばんは ユースケです。

自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!

この記事では「アイラの巨人」や「キルダルトン3兄弟の長男」と称される、スモーキーなシングルモルトスコッチウイスキー「ラガヴーリン Lagavulin」のオフィシャルボトルを11本ご紹介致します。

現在の定価や、ラガヴーリン蒸留所について知りたい方にもおすすめの内容となっております。

ラガヴーリンは「ラフロイグ」「アードベッグ」と並び、強烈な燻製香が特徴的なアイラモルトです。現在の販売数では、キルダルトン3兄弟の中では後れをとっていますが、定番ボトルの「ラガヴーリン16年」を中心に、ウイスキー愛好家から長年に渡り高く評価されています。

そこで今回は、2024年6月時点で購入できるおすすめボトルをピックアップ。定番ラインナップはもちろん、限定ボトルや長期熟成の高級ウイスキーも解説。

ラガヴーリンの各銘柄とその魅力を余すことなくご紹介致します。

 

 

 

  1. 【種類豊富】シングルモルトウイスキー「ラガヴーリン Lagavulin」とは?
  2. 【種類豊富】シングルモルトウイスキー「ラガヴーリン」おすすめ銘柄11選|一覧
  3. シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 16年
    1. 「ラガヴーリン 16年」の定価
    2. 「ラガヴーリン 16年」終売の噂⁉
      1. 流通量の減少と価格の高騰
      2. ラガヴーリン8年の正規ラインナップ化
  4. シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 8年
  5. シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 10年
  6. シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2019
  7. シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2020
  8. シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2021
  9. シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2022
  10. シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2023
  11. シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン ディスティラーズエディション ダブルマチュアード 2006-2021
  12. シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 13年 アイラフェス2021
  13. シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 1997 カスク オブ ディスティンクション 21年

【種類豊富】シングルモルトウイスキー「ラガヴーリン Lagavulin」とは?

ラガヴーリン Lagavulin

設立:1816年
地域:アイラ島
オーナー:MHD モエヘネシーディアジオ
蒸留器:初留x2基、再留x2基
仕込み水:ソラン湖の泉
年間生産量:300万リットル

ラガヴーリン蒸溜所はキルダルトンの三兄弟の中で、ラガヴーリンはアードベッグとラフロイグの間に位置しています。アードベッグとラフロイグの創業年が1815年であるのに対し、ラガヴーリンは1年遅れて1816年に設立。

アイラ島の南海岸には、「Lagganmhoullin」(くぼちの水車小屋という意味)と呼ばれています。ここは大西洋から吹く南偏西風と荒々しい波に何度もさらされる荒涼とした場所ですが、その愛称は穏やかなイメージを抱かせるものです。

創業者はアイラ島の住人ジョン・ジョンストン。その後、長い歴史の中でオーナーが幾度も変わり、1927年にDCL社(ディスティラーズ・カンパニー・リミテッド)が当時の所有者であったホワイトホース社から買収。

それ以来、DCL社、UD社(ユナイテッド・ディスティラリーズ社)、そしてディアジオ社が約100年間にわたり運営しております。

 

他のアイラモルト蒸留所が浮き沈みを経験してきたのに対し、ラガヴーリンはホワイトホース社やDCLの傘下で一貫して安定した生産を続けていました。1988年にはUD社のもとで「クラシックモルト」の6種類の一つに選ばれ、シングルモルトとしての名声を築き始めます。

ラガヴーリンがピーティーなウイスキーの象徴、アイラの盟主と呼ばれるようになった背景には、『モルトウイスキーコンパニオン』の著者である、ウイスキー評論家「故 マイケル・ジャクソン」氏の影響が大きく関わっています。

マイケル氏はラガヴーリンを「紅茶のラプサンスーチョンのよう」と表現。ラガヴーリン16年に95点という高得点を付け、高く評価しました。この出来事が、今日のラガヴーリンを含む、アイラモルト人気の火付け役となりました。

 

ラガヴーリンの仕込みは、ワンバッチあたりの麦芽を5.4トン。数年前までは4.4トンで、1トン増やしたのにもかかわらず、抽出する麦汁量は約21,000リットルと変わっていません。

この変更は、麦汁の糖分濃度を高めるための「ハイグラビティ法」を採用したことによるもの。仕込水の使用量を減らし、水とエネルギーの消費を削減し、地球環境に配慮したサスティナビリティを実現しています。

ラガヴーリン蒸留所はポートエレンにあるUD社製の麦芽を使用。蒸溜所内ではフロアモルティングを一切行っていません。

かつてのラガヴーリン蒸留所では、麦芽の乾燥の際にピート(泥炭)だけを使用していたため、約1世紀前のラガヴーリンは、今よりもさらにヘビーでスモーキーな味わいだったと推測されています。

現在では、麦芽はラガヴーリン独自のレシピに基づき、ガスで特定の時間乾燥させ、その後アイラ産の泥炭で乾燥させる方法で生産されます。コンピュータ制御のドラム式乾燥で作られた麦芽は、常に一定のフェノール値を確保する高品質なモルトができるとされています。

発酵槽はラーチ(カラ松)製。全10基。発酵時間は全ての槽で556時間に統一。

酵母はマウリのリキッドイースト(液状酵母)を使用しており、糖分濃度が高いため、モロミのアルコール度数も他の蒸留所に比べて9〜10%と高め。

1基の発酵槽で得られた21,000リットルのモロミを2等分し、2基の初留釜に同時に蒸留します。再留釜は初留釜よりも大きく、初留2基分のローワインを一緒にして再留釜で蒸留。ミドルカットは以前は70%から60%でしたが、現在はそれよりも少し高めに設定しています。

 

ポットスチルは初留2基と再留2基の計4基。

どっしりとしたストレートヘッド型であり、オニオンシェイプや玉ねぎ型とも呼ばれています。オニオン型ポットスチルは、球根部の根元から頂点まで比較的背が高く、斜めにゆるやかに下がるラインアームを備えています。

シングルモルトの販売量では、ラフロイグ、ボウモア、アードベッグに次ぐアイラモルト第4位。生産量は年間300万リットル。ラガヴーリン蒸溜所は、カリラ、ブナハーブン、ラフロイグに次ぐアイラ第4位の生産量を誇っています。

 

 

 

【種類豊富】シングルモルトウイスキー「ラガヴーリン」おすすめ銘柄11選|一覧

1.ラガヴーリン 16年
2.ラガヴーリン 8年
3.ラガヴーリン 10年
4.ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2019
5.ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2020
6.ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2021
7.ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2022
8.ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2023
9.ラガヴーリン ディスティラーズエディション ダブルマチュアード 2006-2021
10.ラガヴーリン 13年 アイラフェス2021
11.ラガヴーリン 1997 カスク オブ ディスティンクション 21年

 

 

シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 16年

ラガヴーリン 16年

  • 43% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年6月]:10,780円

「アイラ島の巨人」と称される蒸留所のシングルモルトウイスキー。

「ラガヴーリン16年」こそラガヴーリンそのものであり、ブランドを代表するボトルです。故マイケル・ジャクソン氏の著書では、「ラプサンスーチョン(燻製紅茶)のようにスモーキーである」と絶賛されています。

ラプサンスーチョンは、イギリスで人気のスモーキーな香りを持つ中国紅茶です。マイケル・ジャクソン氏はウイスキーを評価する際に独特の表現を用いており、ラガヴーリン16年については「スモーキー」と簡単に片付けることなく、華やかで気品のある香りを持つ「特別なウイスキー」として絶賛しました。

アイラモルトとして唯一無二の16年物であるラガヴ―リン16年ですが、このウイスキーの特徴は、何といってもスモーキーさとまろやかな味わいが絶妙に保たれているところでしょうか。スコッチでも原酒の「ショートエイジング化」が進んでいますが、現在でも16年物にこだわりを見せているラガヴーリンには感動すら覚えています。

香りは、麦芽、ピート、ソルティーなフルーツ香。泥っぽさ、雨上がりの土、BBQ、スモークチーズ、金属、バニラ、シナモン、黒胡椒。重厚でエレガント。蜂蜜のような甘さも豊かです。

一口飲むと、非常にリッチ。ややオイリーで滑らかな舌触り。スモーキーなクセがありながらも16年の熟成による円熟味があります。

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「ラガヴーリン 16年」の定価

ラガヴ―リン16年の希望小売価格は、2024年4月に行われた価格改定によって、11,800円から14,000円に値上がりしています。

しかし実際の流通相場は10,000円~12,000円程度。(2024年6月時点)

お店によっては、定価に近い価格で販売されていることもあるようですが、価格改定によって大幅に値上がりすることはありませんでした。

ラガヴーリン16年の定価は2014年頃から上昇。当時は5400円という今では考えられない安さでした。その後、2018年7月からは6100円に引き上げられましたが、それでも5000円台で購入することができました…

 

「ラガヴーリン 16年」終売の噂⁉

現在、ラガヴーリン16年の終売や休売の情報はありません。しかし、以下の要因から終売の噂が流れることが度々あります。

 

流通量の減少と価格の高騰

2000年代後半、ラガヴーリン16年の流通量が一時的に減少し、価格が上昇。

ラガヴーリンに限らずこのような状況は、ウイスキー銘柄の終売や休売が発表される前によく見られるパターン。終売の正式発表がないにも関わらず、流通量の少なさに疑問を抱いたファンやショップが買い占めを行い、結果として流通相場が上昇。入手が難しくなったことで終売の噂に信憑性が生まれました。

しかし、しばらく経つとラガヴーリン16年の流通量は通常の状態に戻り、終売の噂も一旦は落ち着くことになります。

 

ラガヴーリン8年の正規ラインナップ化

ラガヴーリン8年が正規ラインナップに加わった当時、16年物の終売の噂は再び浮上することになります。

ラガヴーリン8年は2016年に限定ボトルとして発売されましたが、2018年に通常ラインナップに加わりました。短期熟成のボトルであるため、16年物よりも安定した生産量を保つことができ、16年の代わりとして発売されたのではないかと噂されるようになりました。

しかし、実際には商品コンセプトが全く異なっており、代用品として販売されるという考え方は適切ではありません。

それでも、シングルモルト全般が原酒不足に陥っている現状を踏まえると、16年が終売し、スタンダードが8年にシフトチェンジする可能性は完全には否定できない状況であったため、終売の噂が広まったとされています。

 

 

シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 8年

ラガヴーリン 8年

  • 48% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年6月]:5,980円

蒸留所創立200周年を記念して2016年に限定リリースされた「ラガブーリン8年」は、2018年から定番商品として販売されるようになりました。定番となった当初は、ラガブーリン16年が販売終了になるのではないかと心配しましたが、現在も変わらず16年物も販売を続けています。

ラガブーリン8年は、若い原酒を使用しているため、ピート香やヨード香が強く出ています。レモンのような爽やかさとスモーキーな香りが絶妙にバランスされた、個性的なアイラモルト。

正露丸、ココア、レーズン、スモーク、ベーコン、キノコ、お醤油、焼き魚。複雑な香りがあり、奥行きが感じられます。綺麗でありながら独特の香り。厚みのある味わいで、滑らかな舌触りと麦芽の甘みが広がります。オイル感とホットな感覚があり、ロースト感とミルキーなスモーキーフレーバー。

16年物の価格が上昇しているため、ラガブーリン8年の存在価値が高まっています。16年物の原酒の確保が難しくなれば、将来的にラガブーリンのフラッグシップが8年物になる可能性もありますね。

現在の流通価格は6000円前後。人気もあることから年々価格は上昇しています。

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シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 10年

ラガヴーリン 10年

  • 43% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年6月]:11,550円

「ラガヴーリン 10年」は、2019年のアイラフェスティバルで発表されて以降、免税店向けにリリースされている商品。

ラガヴーリンはシェリーカスクの影響が大きいと言われていますが、このボトルはアメリカンオーク樽をメインに熟成させた原酒を使用しています。8年、16年と比べると、シェリーカスクのニュアンスはほとんどありません。

ドライさっぱりとした心地よい飲み口。スモーキーさとソルティーさが際立ち、味わいは甘みがあってフレッシュ。二口目からはスパイスとスモーキーさが増し、複雑ながらもなめらかで軽やかなバランスです。

8年物と16年物をテイスティングしてから飲むと、10年物はその中間に位置する個性。8年物のようなハツラツとしたスモーキーさと、16年物に近い柔らかな口当たりを感じます。

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シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2019

ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2019

  • 56.5% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年6月]:28,600円

「ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2019」は2019年にリリース(このシリーズは日本市場で遅れて販売されているので2020年のリリース)されたボトルです。「ディアジオスペシャルリリース」は、スコットランドで最も多くの蒸溜所を所有するディアジオ社が、毎年数量限定で発売している人気シリーズとなっています。

「ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2019」の熟成樽はアメリカンオークのみを使用。ファーストフィル(1回目)と、リフィル(2回目以降)をバランスよく合わせています。

典型的なアイラの特徴が溢れ出した個性。焚き火、病院、泥、ヘザー、タール、石鹸、バニラ。中盤以降は甘さからドライへと変わり、フィニッシュにかけてもスモーキーでピーティーな風味が続きます。

公式テイスティングノート↓

色: 光り輝くゴールド、磨かれた真鍮。長いビーディング。
香り:古き良きラガヴーリンの香り。ピートの炎が消えた瞬間の煙と炭の風味をベースに、ピーティーさ、クリーンなクレゾール、ヨードチンキ。 ミネラルで潮風のノート。海藻。漁船のデッキロープ。
ボディー:ミディアム
味わい:なめらかなテクスチャーで驚くほど甘い。最初は強烈なスモーキーさと海潮に若干の酸味が現れる。暖かみのある風味、塩味があるが、スパイシーさはない。蒸留所のキャラクターそのもので、加水しても味わいは変わらず。
フィニッシュ:長くて、暖かく、甘美なスモーキーさ。微かにドライでスモーキーさが続く。加水すると甘さとなめらかさが際立ち、スモーキーさが蘇る。

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シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2020

ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2020

  • 56.4% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年6月]:25,410円

「ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2020」は、「Rare by Nature(レア・バイ・ネイチャー)」というテーマで展開されています。

2020年リリースは、ディアジオ社の前身である「ユナイテッド・ディスティラーズ社」が1991年にリリースした「花と動物シリーズ」のオマージュボトル。花と動物シリーズと同様に、蒸留所の周囲に生息する動植物をテーマにデザインされています。

熟成樽はリフィルのバーボン樽。しっかりとスモーキーで塩辛さもあり、ラガヴーリンらしい個性が際立っています。レモン、グレープフルーツ、白胡椒、黒胡椒、バニラ、グリーンリーフ、若干のトロピカルフルーツ。

公式テイスティングノート↓

色:藁のような淡いゴールド。良いビーディング。
香り:総合的にマイルド。意外に灰っぽさがあるが、その後ラガヴーリンらしいアマニ油が現れる。暫くするとフルーツキャンディと港のようなフレッシュな潮風が吹き抜ける。加水するとこれらの香りが抑えられスモーキーさが際立つ。
ボディー: ミディアム
味わい:カスクストレングスとしてはソフトでスムースなテクスチャーにビッグで意外に甘い味わい。塩気を持ったスモーキーさ。少しドライなクリーンでフレッシュなラガヴーリン。加水することで甘さがさらに増す。
フィニッシュ: ⾧く非常にスモーキー。スモーキーさがどんどん強くなり、少しドライで塩気を感じる。加水で少し甘さは出るが、スモーキーさが最後に勝る。

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シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2021

ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2021

  • 56.5% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年6月]:20,900円

「ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2021」は、ラガヴーリンの紋章に描かれた獅子をラベルデザインに取り入れた、印象的なボトルとなっています。

伝説によると…この獅子は激しい戦いの中で口から炎を吐き、容赦ない獰猛さで勝利を収め、ついにアイラの王として認められたとのこと。「ラガヴーリン蒸留所はその獅子のような情熱と強さで、スコットランドを代表する存在となった」というエピソードがコンセプトとなっています。

熟成にはファーストフィルのバーボン樽を使用。ピーティーでソルティー。海藻、レモン、ライム、塩キャラメル、燻炭、バニラのニュアンス。

公式テイスティングノート↓

魅惑的な黄金色。
最初は獣が穏やかにうなり、レモン、塩気のある甘さ、焙煎したお茶。次に濃厚な木炭、長く暖かなドライな印象の後、唐辛子と煙の波が轟音とともに押し寄せる。古典的ともいえるスタイルのラガヴーリンは、まさに最盛期を迎えたアイラ島の王。

 

 

シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2022

ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2022

  • 57.3% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年6月]:25,800円

「ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2022」は、「THE FLAMES OF THE PHOENIX(不死鳥の炎)」をコンセプトにリリースされた商品。アメリカンオークのリフィル樽とヴァージンオークを使用しています。

ヴァージンオーク(新樽)原酒をあわせたラガヴーリンは、スタンダードボトルにはない個性を生み出しています。新樽特有の、ウッディネスでオーキーな力強さに対して、スモーキーさは衰えることなく、クラシックなアイラモルトからは外れていません。

また、通常のラガヴーリンとは異なるフレッシュフルーツのような要素も感じます。バージンオークから生み出される個性はやはりユニーク。フィニッシュにかけても強いスモーキーさと複雑なスパイシーさを持ち合わせています。

公式テイスティングノート↓

〈色味〉輝く虹色の黄金色

〈香り〉力強いスモーキーさが感じられ、通常のラガヴーリンよりもずっと強く、炭と香ばしいピートが前面にあり、ベースノートは潮風とミネラルを思わせるフレッシュさがあります。少量の水を加えるだけでアロマはかなり弱まります。

〈味わい〉始めは甘くレモンのような酸味が出て、ひと振りの海塩がフレッシュさを加えます。中盤はソルティーでスモーキーな強さが増してドライになります。少量の水を加えるとまろやかで甘くなりますが、スモークが強く残ります。

 

 

シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2023

ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2023

  • 56.4% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年6月]:22,500円

「ラガヴーリン 12年 ディアジオスペシャルリリース 2023」は、アメリカンオークで熟成後、「ドン・フリオ・アネホ・テキーラカスク」でフィニッシュを施した商品。歴代のリミテッドエディションの中でも、テキーラカスクは初の試みとなります。ちなみに、テキーラで「アネホ」と呼ばれるには最低でも12カ月間の熟成が必要です。

ドン・フリオ(Don Julio)」は、MHD傘下のプレミアムテキーラのトップブランド。伝統的な製法に重きを置き、アガベの栽培から最終的な樽での熟成に至るまで、全ての工程が手作業で丁寧に行われています。ドン・フリオは他の多くのテキーラに見られる典型的な苦味が取り除かれ、なめらかな味わいが特徴です。

香りは非常にリッチで、キャラメルやバニラ、アプリコット、プラム、ハーブのニュアンス。明らかにテキーラ由来の風味。香りの甘さは独特です。ラガヴーリン特有のスモーキーな香りも健在。ピート、塩気、ジンジャー、フィニッシュにかけては蜂蜜とスモークが調和し、複雑な味わい。

重ねてになりますが、やはりこれまでのラガヴーリンとは一線を画す風味があります。人によってはこの個性をネガティブに捉えてしまう場合もありますが、限定版としては魅力的な1本ではないでしょうか。

公式テイスティングノート↓

〈色味〉明るい青みがかった日光の色。

〈香り〉最初に感じられるアロマはスモーキーというよりメディシナルで、炭酸石鹸やスージングクリームの仄かな香りですが、すぐに浜辺の流木での焚き火から立ち上るウッドスモークの香ばしい香りと出会います。この強いハーバルスモークの香りが優位になると、じっくり焼いた豚肉のような、おいしそうな香りがただよいます。1滴の水を加えると、強烈さが和らぐとともに、潮とフルーティーな香りが増し、スモーキーながらさらに芳しい香りとなります。

〈味わい〉口当たりは自然で、芳醇なコクのあるテクスチャーがクリームのような滑らかさで口の中に広がります。さらにフレーバーがコクを増しながら、味わいは最初は甘く、シトラスのようで、少量の適度な塩味が加わります。やがてスモーキーさを増す中で、瑞々しいプラムのノートが現れ、最後に唇がひりつくような感覚に変化します。少量の水を加えると、やや甘みが増すとともにスモーキーさも現れます。

〈余韻〉長く、塩味の利いたピリッとした余韻でフィニッシュは非常にスモーキーです。その後、口の中に仄かに肉の風味が混じり、その両方が後を引き、さっぱりとした飲み口です。

 

 

シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン ディスティラーズエディション ダブルマチュアード 2006-2021

ラガヴーリン ディスティラーズエディション ダブルマチュアード 2006-2021

  • 43% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年6月]:18,480円

「ラガヴーリン ディスティラーズエディション ダブルマチュアード 2006-2021」は、マスターディスティラーにより、ペドロヒメネス・シェリー樽で後熟を行っています。

このシリーズは1997年以降、毎年リリースされている数量限定ボトルで、毎回PXカスクでフィニッシュを施した、実質的には定番ボトルといった商品。

ラガヴーリンらしい、アイラ特有の強いピート香がありつつも、ブドウの甘さやなめし革のような香りがあります。甘みと塩っぽさが広がり、アイラの土っぽさ、口当たりはシルクのように滑らか。フルーティーさと樽由来の苦み、フィニッシュにかけては焦げたゴム、キャラメル、パンケーキ。

甘い系のアイラモルトが好きな方にはおすすめ。スタンダードの16年物とは一味違うので、ぜひ飲み比べてみてください。

 

 

 

シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 13年 アイラフェス2021

ラガヴーリン 13年 アイラフェス2021

  • 56.1% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年6月]:32,200円

「ラガヴーリン 13年 アイラフェス2021」は、アイラフェスティバル2021向けに6,000本限定でボトリングされた商品。リフィルアメリカンオーク樽で熟成させた後、ポートワインカスクで後熟を行っています。

草のようなニュアンスを感じ、スモーキーさはやや控えめ。リンゴ、ドライフルーツ、ナッツ。口に含むとスモーキーさは一段強くなり、ラガヴーリン特有のスモーキーさが現れます。ポートワインカスクによる影響か、薬品的な要素は少なく、香りの印象通り、歴代のラガヴーリンの中ではスモーキーさは強くありません。

フィニッシュは柔らかいスモークに、甘さとスモークのキャラクターが絶妙に調和。ペッパー、ベリーの香りが交互に現れ、複雑で豊かな風味があります。

 

 

シングルモルトスコッチウイスキー|ラガヴーリン 1997 カスク オブ ディスティンクション 21年

ラガヴーリン 1997 カスク オブ ディスティンクション 21年

  • 48% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年6月]:390,000円

今回ご紹介するボトルの中で最高価格。「ラガヴーリン 1997 カスク オブ ディスティンクション 21年」は、1997年に蒸留し、特別なセレクトカスクで熟成されたもの。ヨーロッパのラガヴーリン愛好家、複数人によりボトリングされた限定品です。

このラガヴーリンは、ディアジオの「Casks of Distinction」というプログラムの一環としてリリースされています。これは、ディアジオがスコットランドで保有する希少で特別なシングルモルトの樽を、個別に販売するプログラムのこと。

マスターブレンダーのクレイグ ウィルソン博士の監修のもと、ラガヴーリン蒸溜所のウイスキーチームにより厳選された樽からボトリングされています。

 

 



 

 

ラガヴーリンのオフィシャルボトルは16年物と8年物がメインとなっていますが、魅力的な限定商品がたくさんあります。

オフィシャルボトルもかなり優秀な出来ですが、今回ご紹介した限定品も愉しみながらラガヴーリンの魅力を再発見するものいいですね。

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。

 

 

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