

こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
ニッカウヰスキーから、2030年に迎える「竹鶴」ブランド30周年へ向けた新シリーズがスタートしました。その第1弾として数量限定で発売されたのが、「竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 2026」です。
今回のテーマは、余市蒸溜所の伝統製法である「石炭直火蒸溜」。ニッカを象徴するこの製法が、どのような個性や味わいを生み出しているのか注目を集めています。
この記事では、「竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 2026」のテイスティングレビューをはじめ、香りや味わいの特徴、ボトルとしての評価、定価や市場価格について詳しく解説します。石炭直火蒸溜が生み出す力強いモルトの魅力を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
【ジャパニーズウイスキーレビュー】竹鶴ピュアモルトとは?

「竹鶴ピュアモルト」は、ニッカウヰスキーが製造しているブレンデッドモルトウイスキー(ピュアモルトウイスキー)であり、日本のウイスキーの父と称される「竹鶴政孝」氏の名を冠しています。ニッカウヰスキーの2つの主要な蒸溜所である余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所のモルト原酒をブレンド。
単一蒸溜所で造られるシングルモルトとは異なり、異なる蒸溜所のモルトウイスキーをブレンドすることで、より広がりのある味わいを表現しています。それぞれの個性を生かしながらも調和のとれた味わいに仕上げられています。
終売から復活
「竹鶴」シリーズは、2000年に「竹鶴12年ピュアモルト(660ml)」として発売がスタート。かつては熟成年数(12年、17年、21年、25年)を表記した商品が販売されていましたが、原酒不足の影響により2015年に終売。その後、ノンエイジの「竹鶴ピュアモルト」として新たに販売がスタート。
現在のボトルは、2020年3月にリニューアルされた新ボトル。2023年には「WWA(ワールドウイスキーアワード)」で「ワールド・ベスト・ブレンデッドモルトウイスキー」を受賞しています。
構成原酒とブレンドの特徴

余市モルト(北海道・余市蒸溜所)
- ヘビーピーテッドかつ石炭直火蒸溜によるクラシックな製法
- 力強いスモーキーな香りとオイリーな質感
- 樽熟成によるダークフルーツやチョコレートのニュアンス
宮城峡モルト(宮城県・宮城峡蒸溜所)
- ノンピートまたはライトピートの華やかなモルト
- 果実のような甘みとエレガントなフローラルな香り
- シェリー樽・バーボン樽熟成による複雑な風味
この2つのモルトをバランスよくブレンドすることで、余市の力強さと宮城峡のエレガンスを兼ね備えた味わいが生み出されています。
定価と価格推移

「竹鶴ピュアモルト」は、2024年4月の価格改定により、税込4,950円から7,700円へと値上がりしました。この影響で、一時は定価の2倍以上の高値で取引されることもありましたが、現在は価格が落ち着きつつあります。それでも国内外での人気は根強く、一部では依然としてプレミア価格で取引されています。
【竹鶴ピュアモルトの価格推移(税込)】
- 2020年3月31日:発売開始(定価4,400円)
- 2022年12月:定価4,950円 / 流通価格13,000円
- 2024年3月:定価4,950円 / 流通価格15,500円(値上げ直前)
- 2024年4月:定価7,700円 / 流通価格17,500円(値上げ直後)
- 2025年1月:定価7,700円 / 流通価格9,500円前後
市場価格は変動していますが、「竹鶴ピュアモルト」の人気と評価の高さは変わらず、多くのウイスキー愛好家に支持され続けています。
【ジャパニーズウイスキーレビュー】竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 2026を評価

竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 2026
Taketsuru Pure Malt Japanese Whisky Essentials 2026
- ブレンデッドモルト ジャパニーズウイスキー
- 43% 700ml
- 販売数:日本1万本、海外1万本(計2万本)
- 発売日・抜栓時期:2026年6月16日
- テイスティング時期:抜栓直後
- whiskybaseでの評価:なし
- 定価:2万7,500円(税込)
- 楽天市場価格[2026年6月]:在庫なし
- Amazon価格[2026年6月]:52,800円(送料込み)
- オークション価格[2026年6月]:4~6万円ほど
竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 2026とは?

竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 2026は、2030年に迎える「竹鶴ピュアモルト」ブランド発売30周年を見据え、2026年から2030年までの5年間にわたり毎年異なるテーマで数量限定商品を展開する新シリーズの記念すべき第1弾です。シリーズ名である「エッセンシャルズ」には“本質・不可欠なもの”という意味が込められています。
今回のテーマは、ニッカウヰスキー創業の地である北海道・余市蒸溜所でウイスキー製造開始当初から継承されてきた「石炭直火蒸溜」です。ブランドらしい繊細な飲み心地をベースにしながら、石炭直火蒸溜由来の香ばしさや深みのある味わいをより際立たせている点が大きな特徴です。
さらに、ブランド誕生の年である2000年に仕込まれた余市蒸溜所と仙台・宮城峡蒸溜所の長期熟成原酒を一部に使用。熟成感に満ちた穏やかな樽香とモルトの甘さ、そしてピートのコクが調和した厚みのある味わい、さらには甘くほろ苦い余韻を楽しめる仕上がりとなっています。
香り
洋梨、りんご、マスカット、ラムレーズン、ラズベリー、カカオマス、ミントキャンディー、レモングラス、エルダーフラワー、オーク材。
加水すると、青りんごシロップ、ハチミツ、金柑、麦芽ジュース。
味わい
甘くてまろやか。フルーティーでドライな口当たり。ミディアムボディ。フラワーブーケのようなエレガントな芳香の中に、豊潤でコクのある風味を感じます。中盤以降は上品なスモーキーさが広がりますが、全体を支配するほど強くはありません。フィニッシュにかけてはややビターでボディにも厚みを感じます。
加水すると、丸みを帯びて心地よい飲み口に。ややオイリー。加水後のほうがスモーキーフレーバーは穏やかになり、全体的に飲みやすい印象です。
評価

「竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 2026」の評価としては、「想像よりスモーキーさは控えめ。長期熟成の余市・宮城峡の個性も感じる1本」です。
このボトルのテーマは「石炭直火蒸溜由来の香ばしさと深みを際立たせること」。つまり、通常ボトルよりも余市蒸溜所の原酒の個性を強く打ち出した一本です。
ただ、実際に飲んでみると、想像よりスモーキーさは控えめで、むしろ上品でバランスよくまとまった印象が残りました。
そもそも「竹鶴」は余市と宮城峡を組み合わせた商品です。ニッカウヰスキーのジャパニーズウイスキーの中で、シングルモルト以外では唯一、正真正銘の純国産ウイスキーとして存在するブランド。かつてはベンネヴィスなど海外原酒をブレンドしていた時期もありましたが、現在は完全なジャパニーズです。
今回は余市の原酒をクローズアップした形ですが、バランスとしては整っています。余市らしいやや重めの個性もありながら、宮城峡らしさも失っていない。フルーティーでエステリーな香りはスペイサイドモルトを思わせますが、このあたりはおそらく宮城峡由来の味わいだと思っています。
余市の原酒というとスモーキーさが真っ先に話題に上がりがちで、飲む前は「通常の竹鶴よりピートが強いのかな」と勝手に想像していました。でも実際はそうではなかった。
公式の解説文にもあるように、今回のテーマはあくまで「石炭直火蒸溜由来の味わい」です。これはスモーキーさとはまた別の話で、蒸留器の違いがもたらす原酒の個性を感じてほしい、というところに軸が置かれています。その視点で飲み直すと、このウイスキーの個性がすっと腑に落ちました。
石炭直火蒸溜の影響か、「エッセンシャルズ 2026」にはやや「オイリーで重厚な個性」があります。コクがあり、ボディにも確かな厚みを感じます。
「竹鶴ピュアモルト」との比較

「竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 2026」の熟成年数は非公開です。飲み比べると平均酒齢はやや高めに感じますが、加水してしまうと差はそれほど出ません。ストレートだと「エッセンシャルズ」のほうが円熟感はありますが、水を加えると両者の距離は縮まってくる印象です。
ただし、香りのバリエーションは「竹鶴ピュアモルト」よりも「エッセンシャルズ」が一歩リードしています。抜栓直後のテイスティングでしたが、すでに香りは十分に開いており、複雑で奥深い印象でした。
通常の竹鶴もそれはそれで素晴らしいウイスキーですから、比べて「圧倒的に良い」とは言い切れません。
定価を見ると、竹鶴が税込7,700円に対してこちらは税込27,500円。使用している原酒の差は、まず間違いなくあります。熟成年数の長い原酒を多くブレンドしているためか、「エッセンシャルズ」のほうが重厚でありながら気品のある仕上がりです。
一方で、通常の竹鶴のほうがなじみやすく、飲みやすいバランスに感じます。甘くてフルーティー。スモーキーさは控えめで、加水するとドライフルーツとハチミツっぽさがライトな飲み口へとまとめ上げてくれます。
「エッセンシャルズ」の平均酒齢はまちがいなく上だと思いますが、年数表記をあえてつけていないことからすると、若い原酒も積極的に使い、余市らしい「エッセンス」としてブレンドしているのでしょう。若い原酒を支えているのが、ベテランの長期熟成原酒です。
加水後に感じる「まろやかでクリーミーな飲み口」は、長期熟成原酒がある程度入っていないと生まれない個性です。その意味では、石炭直火蒸溜による個性というより、通常の竹鶴には入っていないであろう長期熟成の余市・宮城峡モルトの影響が、実は色濃く出ているのかもしれません。
おすすめの飲み方
まずストレートで。そのあとトワイスアップ。これがベストです。
ストレートでは「エッセンシャルズ 2026」の豊潤なアロマをしっかり感じることができ、加水後は長期熟成由来のやわらかな味わいをゆっくり楽しめます。

「竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 2026」は、石炭直火蒸溜ならではの重厚なコクと、長期熟成原酒がもたらす気品あるまろやかさが見事に調和した、非常に満足度の高い特別な1本です。
ボトルの購入はなかなか難しいので、「竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 2026」を飲みたい方は、BARWHITEOAKで堪能してみては如何でしょうか♪

あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
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