北海道の蒸留所「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」とおすすめ銘柄解説

ユースケ
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こんばんは ユースケです。

自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAKをオープン。YouTubeTikTokでカクテル動画を公開中!

この記事では2020年10月28日に販売された「厚岸(あっけし)シングルモルトウイスキー寒露」と、厚岸蒸留所について解説致します。厚岸蒸留所をまだご存じでない方や、 厚岸シングルモルトウイスキー寒露について知りたいかたにおすすめの内容となっております。

これまで厚岸蒸留所がリリースしてきた、おすすめの銘柄もあわせてご紹介いたします。

 

北海道の蒸留所「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」とおすすめ銘柄解説 厚岸蒸留所とは?

厚岸蒸留所とは?

堅展実業株式会社によって2016年に操業した、北海道厚岸町にあるモルトウイスキーの蒸留所です。

北海道では「余市蒸留所」誕生以来の、本格的な蒸留所となります。厚岸蒸留所は操業してまだ間もない蒸留所ですが、すでに国内では人気となっています。2020年2月に販売された、3年熟成の「厚岸ウイスキー SARORUNKAMUY」は、世界的なウイスキーコンペティションで最優秀金賞を受賞。国内のみならず、海外でも高い評価を受けている、今最も注目されているシングルモルト・ジャパニーズウイスキーです。

 

 厚岸蒸溜所

  • 所在地:北海道厚岸町
  • オーナー:堅展実業株式会社
  • 創業年: 2016年
  • 蒸留器(ポットスチル): 2基
  • ウォッシュ・スチル(初溜釜): 5,000L
  • スピリット・スチル(再溜釜): 3,600L
  • 発酵槽(ウォッシュバック): 6基
  • 貯蔵方式: ダンネージ式、ラック式

厚岸蒸留所の歴史(公式ホームページ参考)

2013年: 試験熟成を開始。国内の蒸溜所から原酒を買い取り、試験的にウイスキーを熟成させます。

2015年: 蒸溜所の建設開始。建設予定地は湿原地帯の軟弱な地盤であったため、発泡スチロールを敷き詰めて地盤を調整する、特殊な工法で蒸溜所の建設を始めます。

2016年: 蒸留開始。

2017年: 第2熟成庫を増設。

2018年: 初商品である「厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 1」を発売。ラック式の第3熟成庫を増設。

2019年: 蒸溜所初のブレンデッドウイスキー「厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 4」と、初のミズナラ樽熟成モルト「厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 3」を発売。

2020年2月: 初のシングルモルトウイスキー(3年以上熟成)「厚岸ウイスキー SARORUNKAMUY」を発売。「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション2020」で最優秀金賞を受賞。

2020年10月: 初の700mlボトルのシングルモルトウイスキー「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」を発売。

 

北海道の蒸留所「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」とおすすめ銘柄解説「厚岸 寒露」とは?

厚岸シングルモルトウイスキー寒露
発売日: 2020年10月28日
アルコール度数: 55%
容量: 700ml
希望小売価格: 16500円

厚岸シングルモルトウイスキー寒露

 

商品説明

「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」は、春夏秋冬の厚岸ウイスキーを楽しめるとしたコンセプトの「二十四節気シリーズ」の第1弾となる商品です。厚岸蒸溜所よりリリースされるウイスキー(700mlボトル)については、当面は「二十四節気」の「節気名」を付けた名前になる予定です。
ピーテッド麦芽で仕込まれており、北海道産ミズナラカスクや、十勝ワインカスクなど、特徴のある樽で熟成させた原酒を使用しています。また、スタンダードなバーボンカスクやシェリーカスクの原酒もブレンドし、ウイスキーのバランスを整えています。「日本で最もアイラ島に似ている場所」として有名な厚岸町ですが、その熟成環境によるウイスキーが今後どのような味わいになるのか、注目ですね。

テイスティングノート

香りは洋ナシ、はちみつ、昆布、ヨード、キャラメル、ヨード臭、焚火。

味わいは甘くてなめらか。アルコール度数の割には柔らかいです。アフターはほどよくビター
。中程度の余韻です。スモーキーさは「ボウモア」よりもちょっと優しいくらい、でしょう
か。
構成原酒が若い割には(熟成年数は3~4年)、ウイスキーに甘さがあり、香りの豊かさも感じます。原酒のブレンドが非常に良く行われていることが分かります。口に含んだ後のリッチな甘みとクリーミーな舌触りが魅力的に感じました。

 

北海道の蒸留所「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」とおすすめ銘柄解説

厚岸蒸留所が過去リリースした、おすすめ銘柄をご紹介致します。

厚岸ウイスキー SARORUNKAMUY

厚岸ウイスキー SARORUNKAMUY(サルロンカムイ)
シングルモルトウイスキー
アルコール度数: 55%
容量: 200ml
希望小売価格: 5000円

厚岸蒸溜所初のシングルモルトウイスキー(熟成期間3年以上)です。「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション2020」で最優秀金賞を受賞しています。
熟成樽はバーボン樽、シェリー樽、赤ワイン樽、キーモルトはミズナラ樽となっています。この原酒構成は「寒露」と似ていますね。正確に言うと、先に販売されたのが「サルロンカムイ」なので、「寒露」のほうがサルロンカムイ と同じようなブレンドで作られた(可能性がある)ということになります。
3年熟成とは思えない程の香りのバリエーションが豊かなウイスキーです。

厚岸ウイスキー SARORUNKAMUY(サルロンカムイ)

 

厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 2

厚岸 NEWBORN FOUNDATIONS 2(ニューボーンファウンデーション2)
シングルモルト(ニューボーン)
アルコール度数: 58%
容量: 200ml
希望小売価格: 4000円

「厚岸 NEW BORN」シリーズの第二弾となる、熟成期間が3年に満たない「ニューボーン」となっています。
厚岸蒸溜所初となるピーテッドタイプの商品で、フェノール値50ppmのピーテッドモルト原酒を、バーボンカスクで8~17ヶ月間熟成した原酒を使用しています。ピーティーでスモーキーな風味は、本場スコットランドのアイラモルトのようでした。
ニューボーンシリーズは全て飲みましたが、この「2」が一番おいしいと思いましたね。個人的な見解ですが、厚岸はピーテッド仕込みの方が良くできていると、現時点では思っています。

厚岸 ニューボーン 第二弾

 

まとめ

北海道の蒸留所「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」とおすすめ銘柄解説 厚岸蒸留所とは?
・2016年に操業した、北海道厚岸町にあるモルトウイスキーの蒸留所。

北海道の蒸留所「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」とおすすめ銘柄解説「厚岸 寒露」とは?
・春夏秋冬の厚岸ウイスキーを楽しめるとしたコンセプトの「二十四節気シリーズ」の第1弾となる商品。

北海道の蒸留所「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」とおすすめ銘柄解説
・厚岸ウイスキー SARORUNKAMUY(サルロンカムイ)
・厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 2(ニューボーン・ファウンデーション2)

 



 

「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」は15000本の限定商品です。発売日当日にはすでに高額での転売が行われており、厚岸蒸留所が注目されていることがよく分かります。おいしいウイスキーなので、できれば定番としてリリースしてほしいと思っていますが、厚岸蒸留所の生産量のことを考えると、これだけクオリティーの高いウイスキーを、継続してリリースできないと思います。

厚岸のウイスキー作りを冷静に見守りつつ、今後続いていく「二十四節気シリーズ」の限定発売を楽しみにしていきたいと思います。

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーによって幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。

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