ウイスキーの種類について「グレーンウイスキー」とは?

ユースケ
ユースケ

こんばんは。ユースケです。

僕の自己紹介:経歴9年の現役バーテンダー。ウイスキー文化研究所認定「ウイスキーエキスパート」。JSA認定「ソムリエ」。

みなさん「グレーンウイスキー」についてご存じでしょうか?

「なにそれ?」

「どこの国のウイスキー?」

グレーンウイスキーは一般的にはあまり馴染みのないウイスキーの種類だと思います。そしてその存在を知っている人も、主役にはなれない、ちょっとかわいそうなウイスキーだと思っている人も多いはず。

でも、その印象が今日変わります!

じつは、グレーンウイスキーは、ウイスキー業界ではなくてはならない重要なウイスキーの種類なのです!!その理由と、そもそもグレーンウイスキーとは一体なんなのか、この記事では詳しく解説したいと思います。これを読めば、グレーンウイスキーのことはもちろん、モルトウイスキーブレンデッドウイスキーのことも理解を深めることができると思います。

 

ウイスキーの種類について「グレーンウイスキー」とは?

グレーンウイスキーとは

大麦麦芽100%でつくるモルトウイスキーに対して、他の穀物も使って作るウイスキーのことが「グレーンウイスキー」です。

他の穀物とは、小麦、ライ麦、カラス麦、とうもろこし、未発芽の大麦(バーレイ)などがあります。グレーンウイスキーでは大麦麦芽(モルト)も少し入るのですがメインの原料は、上記のような穀物になります。

 

グレーンウイスキーの製造について

スコットランドで作られているグレーンウイスキーの原材料は、小麦かとうもろこしです。(スコットランドでは小麦の場合が多いです)

糖化酵素として大麦麦芽(モルト)を1割~2割程度の割合いれて、8~9割ほどは、主原料として穀物(グレーン)が入ります。

ちなみに、「とうもろこしを使ったバーボンウイスキーはグレーンウイスキーなのか?」という疑問が生まれるかもしれませんが、それは違います。広い意味でいうと、近い物同士のウイスキーではあります。しかし、作り方やウイスキーのルールがかなり違うため、バーボンウイスキーとグレーンウイスキーは違う種類ということになります。

 

基本的にはモルトウイスキーに対して、「グレーン」のウイスキーがある。そんなイメージです。なので、モルトウイスキーを作っている国で、グレーンウイスキーが作られています。5大ウイスキーでいう、スコットランド、アイルランド、日本ですね。

大麦麦芽以外の穀物をメインに使って作る。それが「グレーンウイスキー」です。

 

ウイスキーの種類について「グレーンウイスキー」とは? グレーンウイスキーとモルトウイスキーの違いとは?

異なる原料や製造方法によって、タイプの違うウイスキーになります。

モルトウイスキーは個性的な風味で、

グレーンウイスキーは控えめな風味です。

それでは、モルトウイスキーとグレーンウイスキーの違いを見ていきましょう。その違いは原料だけではありません。違いを比べることで、それぞれのウイスキーの個性やその役割も見えてきます。

 

モルト・グレーンの比較
比較対象モルトウイスキーグレーンウイスキー
別名ラウド(声高な)スピリッツサイレント(静かな)スピリッツ
原料大麦麦芽(モルト)穀物(グレーン)
蒸留器単式蒸留器連続式蒸留器
生産少量生産大量生産
熟成樽新樽、または2~3回目の古い樽4回目以降の古い樽
最低熟成期間(スコッチの場合)3年3年
蒸留所の数(スコッチの場合)110以上5か所程度
ウイスキーの個性強い弱い

 

上記のように、違いはいろいろとあるのですが、その中でも重要な4つのポイントをご説明します。

  •  原料
  •  蒸留器
  •  熟成樽
  •  ウイスキーの個性

原料

モルトはピート(泥炭)を使うことで個性的な原酒となります。また、モルト原酒のほうが、蒸留後のスピリッツは華やかなフレーバーが強くなります。

グレーンはピートを炊きません。フレーバーも単調で控えめな印象です。

 

蒸留器

モルトは単式蒸留器です。蒸留器のサイズが小さい為、蒸留液が個性的になります。

逆に、グレーンを作る連続式蒸留器はかなり大きいです。生産能力が高く、コストが安い。そして、ウイスキーの個性はおだやかで、癖のない味わいになります。

 

熟成樽

モルトは比較的新しい樽。ウイスキーに樽からの風味をしっかり付けます。グレーンは古い樽。モルト熟成で使った古い樽を、今度はグレーン熟成用に使います。

樽は熟成の役割を終えると、最終的に解体されます。家具、インテリア、高級ウイスキー用の木箱などにリメイクされます。熟成には使えなくなっても、樽は廃材されずまだまだ使えるみたいです。

すごいね。たる!

 

ウイスキーの個性

異なる原料や製造方法によって、それぞれ個性の違うウイスキーになります。この個性の違いが、ブレンデッドウイスキーになったときの調和をもたらすのです。

モルトウイスキーは個性的な風味で、

グレーンウイスキーは控えめな風味になっていきます。

 

ウイスキーの種類について「グレーンウイスキー」とは? グレーンウイスキーの役割とは?

生産されたグレーンウイスキーのほとんどが、ブレンデッドウイスキーの原酒として使われます。つまり、グレーンウイスキーはブレンデッドウイスキーをつくる為に作られているのです。

ここ最近、「シングルグレーンウイスキー」が販売されることが多くなりましたが、全体でみるとごくわずかな量です。もともと、グレーンウイスキーは単体では飲まないウイスキーでした。

グレーンウイスキー

 

グレーンウイスキーの役割は、モルトウイスキーの個性を引きだし、バランスの取れたおいしいブレンデッドウイスキーの下地になることです。

ウイスキーの「ブレンド」は奥が深いです。グレーンの役割を簡単に語れない部分があるのですが、ブレンドされた、各種モルトウイスキーを繋いでいくことができるのです。

主役は「モルトウイスキー」だけど、脚本・演出は「グレーンウイスキー」といった感じでしょうか。味の基本ベースとなる、モルトウイスキー。それを裏方で静かに支えている、それが「縁の下の力持ち」グレーンウイスキーなのです。

この役割は、モルトウイスキーにはできないのです。個性のおだやかな、グレーンウイスキーだからこそできる役割ですね。

グレーンウイスキーは存在感の薄いだけではありませんでした。モルトウイスキー同士を繋いでいき、バランスの取れた味わいのウイスキーに整えてくれる、重要な役割を果たしているのです。

 

まとめ

・ウイスキーの種類について「グレーンウイスキー」とは?

→大麦麦芽100%でつくるモルトウイスキーに対して、他の穀物(グレーン)を使って作るウイスキーのこと。

・ウイスキーの種類について グレーンウイスキーとモルトウイスキーの違いとは?

→異なる原料や製造方法によってタイプが変わる。モルトウイスキーは個性的で、グレーンウイスキーは控えめ。

・ウイスキーの種類について グレーンウイスキーの役割とは?

→モルトウイスキーの個性を引きだし、バランスの取れたおいしいブレンデッドウイスキーの下地になること

 

 

冒頭で、グレーンウイスキーが重要だということをお話ししましたが、その理由を理解していただけたでしょうか?

ウイスキーの消費量の9割が、ブレンデッドウイスキーです。つまり、ほとんどのウイスキーにグレーンが入っていて、今日も明日も、グレーンウイスキーが世界中で飲まれていることになります。

ブレンデッドウイスキー混ざることで、その存在感が表に出てこないグレーンウイスキーですが、ひょっとしたら、モルトウイスキーより大切な存在なのかもしれませんね。

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーによって幸せになることを願っています。最後までご覧いただきありがとうございました。それでは、また。

 

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