TWSC2022金賞のジャパニーズウイスキー18選|おすすめボトル解説

TWSC2022金賞のジャパニーズウイスキー 岡山 トリプルカスク

出典:https://www.msb.co.jp/product/4649/

岡山 トリプルカスク
43% 700ml
希望小売価格:16,500円(税込)
宮下酒造株式会社

3つの原酒が使用されたシングルモルト

大正4年(1915年)創業の宮下酒造株式会社がつくるシングルモルトウイスキー。岡山の銘酒「極聖」や、地ビール「独歩」などが有名です。ウイスキーの製造免許を取得したのは2011年。そして創業100周年を迎えた2015年に、ポットスチルを導入し本格的なウイスキーの蒸留を開始しました。

岡山 トリプルカスクは岡山県産の二条大麦麦芽、スカイゴールデン麦芽を使用してつくられたモルト原酒を、ブランデー樽・シェリー樽・ミズナラ樽で3年以上熟成。3つ原酒をバッティングしたことからトリプルカスクと名付けられています。短期熟成でありながら複雑でアロマティック。長期熟成ならもっとすごいのかもしれません。

 

TWSC2022金賞のジャパニーズウイスキー 駒ヶ岳 2014 7年 シングルカスク No.1841

駒ヶ岳 2014 7年 シングルカスク No.1841
59% 700ml
希望小売価格:14,080円(税込)
本坊酒造株式会社

駒ヶ岳のヘビリーピーテッドタイプ

日本一標高の高い798mに位置するマルス信州蒸溜所のシングルモルトウイスキー。熟成樽はシェリーホグスヘッドで、7年以上熟成された原酒を使用しています。仕込み麦芽は50ppmのヘビリーピーテッドタイプ。駒ヶ岳としては珍しいクセの強いウイスキーです。生産本数287本。

ヘビリーピーテッドのシェリー樽熟成に関しては、他のジャパニーズウイスキーでもなかなか見かけることのない貴重なタイプと言えます。一般的には熟成が進むほどピートレベルは優しくなっていきますが、50ppmとなると20年を超えた酒齢でもしっかりしている場合がほとんど。駒ヶ岳 2014 7年は割と短めの酒齢ですし、シェリーの組み替えであってもフルーティーさが全開という訳でもなく、スモーキーさとスイートなアロマのバランスが秀逸です。

 

TWSC2022金賞のジャパニーズウイスキー 三郎丸 ハンドフィルド 2018

三郎丸 ハンドフィルド 2018
62% 700ml
価格:17,600円(税込)
若鶴酒造株式会社

三郎丸蒸留所 限定ボトル

三郎丸蒸留所の見学者向けに販売された限定ボトル。2018年に蒸留しファーストフィルのバーボン樽で3年間熟成。樽から直接ボトリングしたハンドフィルド・シングルカスクとなっています。麦芽は50ppmのヘビリーピーテッドタイプを使用。

 

 

TWSC2022金賞のジャパニーズウイスキー 山崎 12年

山崎 12年
43% 700ml
希望小売価格:10,000円
サントリースピリッツ株式会社

日本を代表するシングルモルト

ノンエイジ山崎が金賞を受賞していますから、12年物も獲らないわけにはいきませんね。見事なダブル受賞です。12年の構成原酒はパンチョン(アメリカン・ホワイトオーク)樽、ミズナラ樽、シェリー樽。この3種類をメインとし、12年以上の原酒を配合しています。ノンエイジには赤ワイン樽が使用されていますが、公式情報を見ても12年に使われているとは書かれていません。近年の原酒不足を考慮すると、12年物にも多少なりに使用されていても不思議ではないのですが。

ちなみに山崎12年の年数表記が始まったのは1986年頃から。84年に発売が開始された「ピュアモルト山崎」の初期ラベルはまだノンエイジでした。86年頃から12年表記が開始され、2004年頃にはピュアモルトからスコットランドでも主流となっていた「シングルモルト」が使われるようになり、山崎12年が誕生しました。

品薄&価格高騰が続いていますが、日本を代表するシングルモルトなので販売を続けてほしいと思っています。

created by Rinker
山崎
¥32,800 (2024/04/20 03:37:04時点 Amazon調べ-詳細)

 

TWSC2022金賞のジャパニーズウイスキー 津貫 シングルカスク #T491

津貫 シングルカスク #T491
61% 500ml
希望小売価格:7,700円(税込)
本坊酒造株式会社

鹿児島県にあるマルスウイスキーの蒸留所

鹿児島県南さつま市にある、マルス津貫蒸留所の5周年記念ボトルとして限定リリース。2018年1月蒸留、2021年9月ボトリング。ノンピーテッド麦芽仕込みで熟成はバーボン樽となっています。

「シングルモルト津貫ピーテッド」がよかっただけあって、スモーキーにつくったほうが良いと思っていましたが、ノンピーテッドもなかなか好評。津貫のスタイルはまだまだ見えてこない部分がありますが、現時点で将来性を感じるボトルが次々とリリースされているので、今後も注目していきたいですね。

 

TWSC2022金賞のジャパニーズウイスキー 白州12年

白州12年
43% 700ml
希望小売価格:10,000円
サントリースピリッツ株式会社

販売再開も品薄状態が続く…

2018年6月に一時期休売となった白州12年ですが、2021年3月には流通量がかなり制限されているものの販売を再開します。出荷本数などは公表されていませんが、山崎12年に比べだいぶ少ない量となっているそうです。

白州の誕生は1994年。ピュアモルト表記で約10年間販売されます。2004年頃からはシングルモルト表記がスタート。ラベルデザインも現在と近いものになります。この頃の白州はまだまだ知名度が低く、に山崎と比べると人気がありませんでした。そしてサントリーがPR活動を行い、徐々に一般に認知されるようになってきた頃、ジャパニーズウイスキーブームが到来。これまで山崎の子分のような存在だった白州が一気にメジャー銘柄となりました。元々おいしいウイスキーでしたから、大衆がそれに気づくのが遅すぎた感はありますが、あまりにも突然の需要拡大によって価格の高騰と品薄状態が起きてしまいます。

日本を代表するシングルモルトウイスキーとして、山崎12年と共に業界を牽引する白州12年。購入するのが難しくなってしまいましたが、改めてゆっくりと飲んでみたいウイスキーですね。

created by Rinker
白州
¥32,800 (2024/04/20 03:37:05時点 Amazon調べ-詳細)

 

TWSC2022金賞のジャパニーズウイスキー 白州18年

白州18年
43% 700ml
希望小売価格:32,000円
サントリースピリッツ株式会社

最高金賞にもっとも近い⁉

山崎18年は最高金賞を獲得しましたが、白州18年は金賞という結果に。山崎・白州のラインナップは6本全てが金賞以上を獲得しています。これには決して驚く訳ではありませんが、普通に考えたらすご過ぎです(笑)さすがサントリー。日本一のウイスキーメーカー。

白州18年は12年と比べると、フレッシュフルーツとハーブの香りが控えめで、やはり熟成感のある仕上がり。熟したフルーツや紅茶。バニラなどの樽香も豊富に感じます。スモーキーフレーバーも18年のほうが力強い印象。全体的にテクスチャーがしっかりとしているので、バランスがとれるようにスモーキー原酒が多めにブレンドされているように感じます。

飲みごたえのある複雑なコクと旨味。この個性が白州18年にしかない強み。最高金賞にもっとも近い金賞だったのではないでしょうか。

 

TWSC2022金賞のジャパニーズウイスキー 響 ジャパニーズ ハーモニー

響 ジャパニーズ ハーモニー
43% 700ml
希望小売価格:5,500円
サントリースピリッツ株式会社

ノンエイジとなった響ブランドのスタンダードボトル

響12年が終売となり、それに代わる形で登場したのが響ジャパニーズ ハーモニー 。その当時は高級ウイスキーブランドのノンエイジ化に嫌気を感じることもありましたが、現在では飲めることに感謝です(笑)手元にボトルがあるだけで十分!

現在販売されている響のラインナップを整理します。

• 響 JAPANESE HARMONY
• 響 BLENDER’S CHOICE
• 響21年
• 響30年

響17年 は休売中。21年、30年も見かけることがほぼないので実質休売状態です。最も入手しやすいのがやはりジャパニーズハーモニーでしょう。定価は5500円ですが、流通価格は15000~20000円程。ブレンデッドウイスキーとしてはかなり高額な流通相場。

原酒のリッチさでいうとブレンダーズチョイス以上の銘柄には敵わないのですが、心地よく広がるやさしい味わいは、スコッチのブレンデッドには表現されていない、ジャパニーズウイスキーならではの個性。ブレンダーズチョイスよりも下の位置づけですが、そうは思えない程よくできたウイスキーです。

created by Rinker
サントリー
¥17,600 (2024/04/20 03:37:06時点 Amazon調べ-詳細)

 

TWSC2022金賞のジャパニーズウイスキー 響 ブレンダーズ チョイス

響 ブレンダーズ チョイス
43% 700ml
希望小売価格:12,000円
サントリースピリッツ株式会社

赤ワイン樽の原酒をブレンド

ジャパニーズハーモニーと同じくノンエイジの響ですが、こちらのほうが上位版。使用している原酒の酒齢は平均15年。ラベルには響17年と同様、越前和紙が用いられています。ブレンダーズチョイスの特徴としては赤ワイン樽の原酒がブレンドされているところ。熟成感や複雑さに関しては響17年よりもありませんが、赤ワイン樽原酒によってフルーティーさと甘くて華やかな風味が付与されています。親しみやすく、程よく飲みごたえのある上品なバランス。ハイボールや水割りのような飲み方なら、ジャパニーズハーモニーよりもこちらの方が断然おいしいと思います。

定価はジャパニーズハーモニーよりも2倍近く高い設定ですが、なぜか流通価格は同じくらい。ブレンダーズチョイスのほうが高級感もあり、ブレンデッドとしての個性もしっかりとしているので個人的にはおすすめです。

created by Rinker
¥16,500 (2024/04/20 03:37:06時点 Amazon調べ-詳細)

 

TWSC2022金賞のジャパニーズウイスキー 日の丸ウイスキー ブレンデッド ニューボーン 2022

日の丸ウイスキー ブレンデッド ニューボーン 2022
48% 700ml
販売価格:5,500円(税込)
木内酒造合資会社

ニューボーンで唯一の金賞

生産者は文政六年(1823 年)から日本酒の蔵元として創業している老舗メーカー 木内酒造。代表的な商品に「常陸野ネストビール」があります。日の丸ウイスキー ブレンデッド ニューボーン 2022 は、WEBサイトでの抽選販売となる数量限定ボトル。国内製造のモルトとグレーン原酒をブレンドした、熟成年数3年以下の「ニューボーン」。ウイスキー部門での金賞のほか、ジャパニーズニューメイクのカテゴリーでの金賞となるダブル受賞となりました。

モルト原酒は、常陸野ネストビールの製造拠点である額田醸造所(蒸留所)でコラム式スチルを使用して造られたものと、旧公民館をリノベーションする形で誕生した八郷蒸溜所のポットスチルで蒸留したものを使用。グレーン原酒は茨城県産小麦を一部用いたものをブレンドしています。

まだ酒齢の若い状態での金賞受賞には驚きです。木内酒造の新たな挑戦「日の丸ウイスキー」。今後は増々注目を浴びることになりそうです。

 

 



 

 

ジャパニーズウイスキーはスコッチに次いで18本も金賞を獲得。有名銘柄が目立ちましたが、これからが楽しみな新鋭の蒸留所も受賞しています。来年度はさらに多くのジャパニーズがノミネートされると思いますので、TWSC2023も目が離せませんね!

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。

 

 

たるブログ TOP

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました