

こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
近年、世界中で大きな注目を集めている「ジャパニーズ・クラフトジン」。日本の豊かな四季が育む独自のボタニカルや、伝統的な蒸留技術を活かした銘柄が次々と誕生し、2026年現在、その市場はかつてないほどの成熟と盛り上がりを見せています。
なかでも「5000円台」という価格帯は、普段の家飲み用としては「ちょっと高い」と感じるかもしれません。しかし、自分へのご褒美や特別な日の「贅沢」を演出するには、これ以上ない絶妙なラインです。各蒸留所が最もこだわりを詰め込んだフラッグシップモデルや、希少な限定ボトルがひしめく、まさにクラフトジンの“黄金帯”と言えます。
今回は、数多くのボトルをテイスティングしてきた私、ユースケが、今まさに飲むべきおすすめのジャパニーズ・クラフトジン23本を厳選しました。
王道のドライジンスタイルから、地域のテロワール(風土)を五感で感じる個性派まで、日常を少し特別にしてくれる至高のラインナップをご紹介します!
- 【5000円台】バーテンダー厳選!おすすめのジャパニーズ クラフトジン23選|2026年版|一覧
- AWA GIN CLEAR BOTTLE(アワジン クリアボトル)
- 橘花 KIKKA GIN(キッカ ジン)
- 橘花 KIKKA GIN 朱華(はねず)
- 橘花 KIKKA GIN 流転(るてん)
- GOTOGIN the origin(ゴトジン ザ・オリジン)
- クラフトジン岡山
- 京屋酒造 HINATA GIN(ヒナタジン)
- 季のTOU 京都オールドトムジン
- 桜尾 リミテッド ジン
- SiCX京都 KYOTO EBISU GIN
- SENJO クラフトジン SAKURA
- SEACLIFF STANDARD CRAFT GIN
- 道後ジン
【5000円台】バーテンダー厳選!おすすめのジャパニーズ クラフトジン23選|2026年版|一覧

- AWA GIN CLEAR BOTTLE
- 橘花 KIKKA GIN
- 橘花 KIKKA GIN 朱華
- 橘花 KIKKA GIN 流転
- GOTOGIN the origin
- クラフトジン岡山
- HINATA GIN
- 季のTOU 京都オールドトムジン
- 桜尾 リミテッド ジン
- SiCX京都 KYOTO EBISU GIN
- SENJO クラフトジン SAKURA
- SEACLIFF STANDARD CRAFT GIN
- 道後ジン
- TL Pearce トーキョー・ドライ・ジン ネイビーストレングス
- 虎ノ門蒸留所 いちご Strawberry 季節のジン
- naturadistill 固有種蒸溜酒
- 火の帆 KIBOU
- PACHI PACHI
- 舞輪源 クラフトジン
- JAPANESE CRAFT GIN 熊野
- RETROGRADE
- 紅櫻蒸溜所 9148 #0101 STANDARD
- jin jin GIN
1ページ目|1.AWA GIN CLEAR BOTTLE~13.道後ジン
2ページ目|14.TL Pearce トーキョー・ドライ・ジン~23.jin jin GIN
AWA GIN CLEAR BOTTLE(アワジン クリアボトル)
- 銘柄名:AWA GIN CLEAR BOTTLE(アワジン クリアボトル)
- 製造元:日新酒類株式会社
- 蒸留・製造地:徳島県板野郡上板町
- 容量:700ml / 200ml
- アルコール度数:45%
- ベーススピリッツ:徳島県産山田錦由来の米スピリッツ
- 主なボタニカル:ジュニパーベリー、すだち果皮、木頭ゆず果皮、阿波晩茶、山椒
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,500円 送料別
AWA GIN CLEAR BOTTLEは、徳島県板野郡上板町の日新酒類が手がけたジャパニーズクラフトジンです。日新酒類は、清酒、焼酎、リキュール、スピリッツなどを製造する徳島の酒類メーカーで、AWA GINは同社が展開する徳島発のクラフトジンシリーズにあたります。
このジンでまず注目したいのは、ベーススピリッツに徳島県産山田錦由来の米スピリッツを使っている点です。一般的なジンはニュートラルスピリッツを土台にすることが多いですが、AWA GIN CLEAR BOTTLEは米由来のやわらかさがあり、柑橘やお茶の香りが角立たずにまとまっています。
ボタニカルには、ジンに欠かせないジュニパーベリーに加えて、徳島らしい素材がしっかり使われています。すだち果皮、木頭ゆず果皮、阿波晩茶、山椒という構成で、和柑橘の爽やかさ、茶葉の落ち着いた香ばしさ、山椒のほのかなスパイス感が重なります。
蒸留はポットスティルとパテントスティルの2種類を使用。ポットスティル由来のふくらみと、パテントスティル由来のクリーンな酒質を組み合わせることで、米スピリッツの丸みとボタニカルの繊細な香りを両立させています。
派手なスパイス系というより、柑橘とお茶のニュアンスを中心にした落ち着いた和のクラフトジン。すだちや柚子の香りがきれいに出るので、ジントニックやソーダ割りにすると持ち味が分かりやすいです。食事と合わせるなら、焼き魚、天ぷら、出汁を使った料理などにも寄せやすいタイプだと思います。
5000円台の国産クラフトジンとして見ると、AWA GIN CLEAR BOTTLEは「徳島県産山田錦の米スピリッツ」と「すだち、木頭ゆず、阿波晩茶、山椒」の組み合わせが魅力です。地域素材をしっかり打ち出しながら、味わいは親しみやすいので、クラフトジン初心者にもすすめやすい銘柄です。
橘花 KIKKA GIN(キッカ ジン)

- 銘柄名:橘花 KIKKA GIN
- 製造元:油長酒造株式会社
- 蒸留所:大和蒸溜所
- 蒸留・製造地:奈良県御所市
- 容量:700ml / 150ml
- アルコール度数:59%
- ベーススピリッツ:ライススピリッツ
- 主なボタニカル:ジュニパーベリー、大和橘、大和当帰
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,500円 送料別
橘花 KIKKA GINは、奈良県御所市の油長酒造株式会社が造るクラフトジンです。油長酒造は、1719年創業の老舗酒蔵で、日本酒「風の森」でも知られる存在。その酒蔵が展開する蒸留部門が大和蒸溜所で、橘花は奈良の素材を軸にしたジンとして造られています。
構成はかなり潔く、ボタニカルはジュニパーベリー、大和橘、大和当帰の3種類。クラフトジンのなかには十数種類のボタニカルを使うものも多いですが、橘花はあえて素材を絞ることで、奈良らしさをはっきり出しています。
中心になるのは、大和橘(やまとたちばな)と大和当帰(やまととうき)。大和橘は日本に古くから伝わる柑橘で、華やかというより、凛とした和柑橘の香りが印象的。そこに、大和当帰のハーバルで薬草的なニュアンスが重なり、シンプルながら奥行きのある香味になっています。
アルコール度数は59%。ジンとしてもかなり高めの度数ですが、ただ強いだけではなく、割ったときに香りが崩れにくいのが大きな魅力です。ジントニックやソーダ割りにしても、大和橘の柑橘香と大和当帰のハーバル感がきちんと残ります。
味わいの方向性としては、甘くフルーティーなジンというより、柑橘、薬草、ジュニパーの輪郭をしっかり感じるタイプ。ストレートではアルコールの力強さが前に出ますが、少し加水したり、トニックで割ったりすると、香りのバランスがぐっと見えやすくなります。
5000円台で選ぶ国産クラフトジンとして、橘花 KIKKA GINはかなり個性が明確。奈良の歴史や素材を感じられるうえに、カクテルベースとしての実用性も高い。ジンらしい骨格がありつつ、日本の柑橘と薬草のニュアンスを楽しみたい人に向いています。
橘花 KIKKA GIN 朱華(はねず)

- 銘柄名:橘花 KIKKA GIN 朱華
- 製造元:油長酒造株式会社
- 蒸留所:大和蒸溜所
- 蒸留・製造地:奈良県御所市
- 容量:700ml / 150ml
- アルコール度数:43%
- ベーススピリッツ:ライススピリッツ
- 主なボタニカル:ジュニパーベリー、大和橘、大和当帰、あすかルビー
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,500円 送料別
橘花 KIKKA GIN 朱華は、橘花 KIKKA GINの世界観に、奈良県産いちご「あすかルビー」の香りを加えたクラフトジンです。製造はスタンダードの橘花と同じく、油長酒造の大和蒸溜所。
スタンダードの橘花は、大和橘と大和当帰を軸にしたシャープで力強いジンですが、朱華はそこに果実の華やかさが加わります。あすかルビーは奈良を代表するいちご品種のひとつで、甘い香りとほどよい酸味が特徴。そのニュアンスがジンのなかに取り込まれています。
香りは、いちごジャムのような甘やかさを感じつつも、ベースには橘花らしい柑橘とハーブ感があります。単なるフルーツジンではなく、大和橘、大和当帰、ジュニパーベリーの骨格があるので、甘いだけで終わらないところが良いです。
アルコール度数は43%。スタンダードの59%と比べるとかなり穏やかで、香りの印象もやわらかくなっています。同じ「橘花ジン」でありながら、全く異なる個性をもっており、こちらは強いジンが苦手な人でも飲みやすいタイプ。ジントニックやソーダ割りにすると、いちごの香りがふわっと広がります。
まずはジントニックがおすすめ。トニックの甘みと苦味が、あすかルビーの果実感とよく合います。ソーダで割るとより軽やかで、食前酒や春らしいカクテルにも使いやすい印象です。
5000円台のクラフトジンとして見ると、朱華は「奈良の素材を使った華やかなジン」を探している人にぴったりです。スタンダードの橘花より親しみやすく、フルーティーな香りもあるので、ジン初心者やプレゼント用途にも選びやすい銘柄ですね。
橘花 KIKKA GIN 流転(るてん)
- 銘柄名:橘花 KIKKA GIN 流転
- 製造元:油長酒造株式会社
- 蒸留所:大和蒸溜所
- 蒸留・製造地:奈良県御所市
- 容量:700ml / 150ml
- アルコール度数:47%
- ベーススピリッツ:ライススピリッツ
- 主なボタニカル:ジュニパーベリー、大和橘、大和当帰、吉野杉、吉野檜、キハダの実
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,500円 送料別
橘花 KIKKA GIN 流転は、奈良の森林を思わせるウッディな香りを取り入れたクラフトジンです。製造は、油長酒造の大和蒸溜所。スタンダードの橘花と同じく、大和橘と大和当帰を軸にしながら、吉野杉、吉野檜、キハダの実を加えることで、より落ち着いた香味に仕上げています。
この銘柄の主役は、奈良の山を連想させる木の香りです。吉野杉と吉野檜による清々しいウッディさがあり、そこにキハダの実のスパイス感が重なります。柑橘の明るさが前に出るスタンダードや、いちごの華やかさがある朱華とは、かなり印象が違います。
香りは、森林浴のような清涼感がありながら、どこかしっとりとした雰囲気。大和橘の和柑橘、大和当帰のハーバル感、吉野杉と吉野檜の木質香が重なり、派手さよりも奥行きで飲ませるタイプです。
アルコール度数は47%。スタンダードの橘花よりは穏やかですが、香味の密度はしっかりあります。ソーダで割ると木の香りが立ち、ジントニックにすると柑橘とウッディさのバランスが見えやすくなります。
おすすめは、シンプルなソーダ割り。トニックを使うよりも、吉野杉や吉野檜のニュアンスを素直に感じられます。少し濃いめに作って、氷が溶けながら香りが開いていく変化を楽しむのも良い飲み方です。
5000円台の国産クラフトジンのなかでも、流転はかなり大人っぽい方向性。フルーティーさよりも、木の香り、ハーブ、落ち着いた余韻を楽しみたい人向け。橘花シリーズのなかで選ぶなら、スタンダードは力強い柑橘と薬草、朱華は華やかな果実感、流転は森を感じるウッディな香り、という位置づけで考えると分かりやすいです。
橘花 KIKKA GINシリーズ 3種の比較

選び方の目安
はじめてなら、シリーズの基本が分かる橘花 KIKKA GIN。
華やかで親しみやすい味わいなら朱華。
ウッディで大人っぽい香りを楽しむなら流転がおすすめです♪
GOTOGIN the origin(ゴトジン ザ・オリジン)

- 銘柄名:GOTOGIN the origin(ゴトジン ザ・オリジン)
- 製造元:株式会社五島つばき蒸溜所
- 蒸留所:五島つばき蒸溜所
- 蒸留・製造地:長崎県五島市戸岐町
- 容量:500ml
- アルコール度数:47%
- 主なボタニカル:ジュニパーベリー、椿の実、つばき茶、椿油搾り粕、柚子、山椒、カカオニブ、紅茶、シナモン、カルダモンなど計17種
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,500円 送料別
GOTOGIN the originは、長崎県五島市にある五島つばき蒸溜所で製造されるジャパニーズクラフトジンです。五島列島の豊かな自然や風土、そして地域に根付く文化を表現した1本で、特に「椿」をコンセプトの中心に据えている点が大きな特徴です。
五島つばき蒸溜所は、長崎県五島市戸岐町にあるクラフトジン蒸溜所です。五島列島を象徴する植物である椿を活かし、島の風土を表現するジン造りを行っています。蒸溜所名にも「つばき」を掲げている通り、GOTOGINでは椿の実、つばき茶、椿油の搾り粕といった素材が重要な役割を担っています。
この蒸溜所を立ち上げたのは、キリンビールをはじめとするキリングループで酒類の商品開発やマーケティングに携わってきた3人です。代表の門田クニヒコ氏、ブレンダーの鬼頭英明氏、マーケティングを担う小元俊祐氏が、早期退職後に五島へ移住し、2022年に蒸溜所を開業しました。大手メーカーで培った商品設計やブレンドの経験を、あえて小さな離島のクラフトジン造りに注ぎ込んでいる点もユニークです。
使用されているボタニカルは17種類。ジュニパーベリーに加え、椿の実、つばき茶、椿油の搾り粕など、五島らしい素材が取り入れられています。柚子や山椒の和の香り、カカオニブや紅茶、シナモン、カルダモンなども使われており、単純な柑橘系ではなく、かなり立体感のある構成です。
製法面で特に面白いのが、ボタニカルをまとめて蒸留するのではなく、1種類ずつ個別に蒸留してからブレンドする、いわゆる「フレグランス製法」です。21種類以上の原酒を組み合わせることで、それぞれの香りを細かく調整している点は、GOTOGINらしいこだわりといえます。
GOTOGINは人気が高く、入荷しても比較的早く在庫がなくなりやすい銘柄です。公式オンラインショップや酒販店でも品切れになることがあり、タイミングによってはすぐに購入できない場合があります。気になる人は、見つけたときに早めに押さえておきたいジンです。
香りは、椿由来のやわらかなニュアンスを中心に、柚子や山椒の和柑橘・スパイス感、紅茶やカカオの落ち着いた香りが重なります。派手にジュニパーが前に出るタイプというより、複数の香りが層になって広がる、上品で複雑なジンという印象。全体的に、香りのボリュームは厚みを感じます。
飲み方はストレートが一番おすすめですが、初めて飲む場合は、まずジントニックかソーダ割りがおすすめ。香りの要素が多いので、強く味を足しすぎるより、シンプルに割ったほうが五島らしいボタニカルの個性を感じやすいと思います。柑橘を添えるなら、レモンよりも柚子やすだち系のほうが雰囲気に合いそうです。
5000円台の国産クラフトジンとして見ると、GOTOGIN the originはかなり完成度の高い候補です。「五島列島」「椿」「元キリングループの酒造りのプロたち」「個別蒸留によるブレンド」という個性がはっきりしていて、地域性と造りのこだわりをどちらも語りやすい銘柄です。
クラフトジン岡山
- 銘柄名:クラフトジン岡山
- 製造元:宮下酒造株式会社
- 蒸留所:岡山蒸溜所
- 蒸留・製造地:岡山県岡山市中区
- 容量:500ml / 200ml
- アルコール度数:50%
- ベーススピリッツ:自社製米焼酎
- 主なボタニカル:ジュニパーベリー、コリアンダー、レモンピール、アンジェリカ、ラベンダー、オレンジ、ホップ、シナモン、ジンジャー、オールスパイス、モルト、白桃、ピオーネの皮、パクチーなど
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,500円 送料別
クラフトジン岡山は、岡山県岡山市中区に本社を置く宮下酒造株式会社が製造するジャパニーズクラフトジンです。
宮下酒造は、日本酒をはじめ、焼酎、ウイスキー、クラフトビール、ジンなど幅広い酒類を手がける岡山の総合酒類メーカーとして知られています。また、シングルモルトウイスキーを生産する岡山蒸溜所を運営していることでも知られ、近年は蒸留酒分野にも力を入れています。
宮下酒造は、近年ではドジャースの大谷翔平選手がロバーツ監督に贈ったとされる岡山の地酒でも話題になりました。ロバーツ監督は当初「岡山県産の日本のウイスキー」と説明していましたが、「赤いベルベットの栓」という特徴から、宮下酒造の高級日本酒「MIYASHITA ESTATE Aji」または「MIYASHITA ESTATE Kaori」ではないかと報じられています。
同じ蔵が日本酒やウイスキーだけでなく、クラフトジンにも取り組んでいる点は、クラフトジン岡山を紹介するうえでも面白い背景です。
このジンの特徴は、ベーススピリッツに自社製の米焼酎を使用している点です。一般的なニュートラルスピリッツではなく、米焼酎を土台にしているため、酒質にはやわらかさと厚みがあります。さらに銅製ポットスチルで蒸留し、焼酎を貯蔵した樫樽でフィニッシュしているところも、かなり個性的です。
ボタニカルには、ジンの基本となるジュニパーベリーやコリアンダーに加え、レモンピール、アンジェリカ、ラベンダー、オレンジ、ホップ、シナモン、ジンジャー、オールスパイスなどを使用。さらに岡山らしい素材として、白桃やピオーネの皮が使われている点も見逃せません。岡山の果実味をさりげなく取り込んだ構成です。
味わいの方向性としては、柑橘やスパイスの香りに、米焼酎由来の丸みと樽由来のニュアンスが重なるタイプ。すっきり軽快なジンというより、少し厚みがあり、飲みごたえのある印象です。アルコール度数も50%とやや高めなので、割っても香味が残りやすい設計になっています。
おすすめの飲み方は、ジントニックやソーダ割り。岡山らしい、白桃やピオーネのような果実感を意識するなら、甘さ控えめのトニックで割ると香りが拾いやすいと思います。樽のニュアンスや米焼酎の厚みを見たい場合は、ロックや少量加水でも面白い味わいが出そうです。
5000円台の国産クラフトジンとして見ると、クラフトジン岡山は「米焼酎ベース」「樫樽フィニッシュ」「岡山県産果実の要素」という個性がはっきりしています。
京屋酒造 HINATA GIN(ヒナタジン)
- 銘柄名:HINATA GIN(ヒナタジン)
- 製造元:京屋酒造
- 蒸留所:京屋酒造 桜ヶ丘蔵
- 蒸留・製造地:宮崎県日南市
- 容量:750ml / 90ml
- アルコール度数:47%
- ベーススピリッツ:本格芋焼酎を一部使用
- 主なボタニカル:ジュニパーベリー、日向夏、ヘベス、キンカン、シナモン、カルダモン、コリアンダーシード、カモミール、レモンバーム、クローブ、スペアミント、山椒、ピーマン、八角、ローズマリー、フェンネルシード、生姜、黒ごま
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,500円 送料別
HINATA GINは、宮崎県日南市にある京屋酒造が製造するジャパニーズクラフトジンです。京屋酒造は、芋焼酎「甕雫(かめしずく)」をはじめとする本格焼酎で知られる宮崎県の老舗蔵元です。長年にわたって培ってきた焼酎造りの技術や発酵・蒸溜のノウハウを活かし、近年はクラフトジンの製造にも取り組んでいます。
HINATA GINには、焼酎蔵ならではの繊細な酒質づくりと、宮崎の風土を表現しようとするこだわりが反映されています。
このジンのベーススピリッツには、一部に本格芋焼酎を使用しています。一般的なニュートラルスピリッツだけでなく、芋焼酎の要素を取り込むことで、南九州らしい厚みと独自の香味を持たせています。焼酎蔵が造るジンらしい、土地の酒文化が反映された設計です。
ボタニカルは18種類。ジュニパーベリーに加え、宮崎らしい日向夏、ヘベス、キンカンといった柑橘類が使われています。さらにシナモン、カルダモン、コリアンダーシード、カモミール、レモンバーム、クローブ、スペアミント、山椒、ピーマン、八角、ローズマリー、フェンネルシード、生姜、黒ごまなど、ハーブやスパイスもかなり多彩です。
宮崎柑橘の明るい香りを軸に、スパイスやハーブが重なる複雑なタイプ。日向夏やヘベスの爽やかさに、山椒や生姜、八角、黒ごまのような和・アジア的なニュアンスも加わり、南国感だけでは終わらない奥行きがあります。
おすすめの飲み方は、ジントニックやソーダ割り。柑橘の香りが立ちやすいので、シンプルに割るだけでも個性が出ます。芋焼酎由来の厚みを意識するなら、ロックや少量加水でゆっくり香りを見るのも面白いと思います。
5000円台の国産クラフトジンとして見ると、HINATA GINは「宮崎の柑橘」「本格芋焼酎ベース」「18種の多彩なボタニカル」が魅力。焼酎好きにはもちろん、柑橘系ジンに少しスパイス感や厚みを求める人にも向いたクラフトジンです。
季のTOU 京都オールドトムジン

- 銘柄名:季のTOU 京都オールドトムジン
- 英語表記:KI NO TOU Kyoto Old Tom Gin
- 製造元:京都蒸溜所(The Kyoto Distillery)
- 蒸留・製造地:京都府京都市南区
- 容量:700ml
- アルコール度数:47%
- ベース:季の美 京都ドライジンをベースに、蒸留後に与那国島産の黒糖を添加
- 主なボタニカル:ジュニパーベリー、オリス、ヒノキ、柚子、レモン、玉露、生姜、赤紫蘇、笹の葉、山椒、木の芽、与那国島産黒糖
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,236円 送料別
季のTOUは、国内におけるクラフトジンブームのパイオニア「季の美」シリーズのオールドトムジンです。ベースになっているのは定番の季の美 京都ドライジンで、そこに沖縄県・与那国島産の黒糖を蒸留後に加えて仕上げています。
まず、「オールドトムジン」とは何か。簡単にいうと、ロンドンドライジンよりも少し甘みを持たせた、古典的なジンのスタイルです。18〜19世紀のイギリスで親しまれたスタイルで、現代のドライジンよりも口当たりが丸く、カクテルにも使いやすいジンとして再評価されています。
通常の季の美 京都ドライジンとの大きな違いは、黒糖による甘みとコク。
季の美はジュニパーベリー、柚子、玉露、山椒、赤紫蘇など11種類のボタニカルを6つのグループに分けて蒸留し、伏見の水で仕上げるドライなジンです。一方の季のTOUは、その季の美をベースに、与那国島産の黒糖を加えることで、甘み、ミネラル感、厚みを持たせています。
味わいは、通常の季の美よりもふくよか。黒糖のミネラル感が、ジュニパーの松のような甘さ、玉露の旨み、山椒のスパイス感と重なります。公式では、デーツやジュニパーのニュアンスに続き、キャラメリゼした生姜、柚子マーマレードのような余韻。
季の美が「柚子や山椒、玉露を使ったクリーンな京都ドライジン」だとすれば、季のTOUはそこに黒糖の丸みを加えた、よりリッチな表情のジンです。甘いといってもリキュールのような甘さではなく、あくまでジンの骨格を残したまま、口当たりをなめらかにした印象。ドライな季の美よりも、少し落ち着いた余韻とコクを楽しめます。
おすすめの飲み方は、やわらかい飲み口に仕上がっているため、ストレートでそのまま。または、カクテルの「トムコリンズ」のベースとして。オールドトムジンらしいやわらかな甘みがあるので、レモンや炭酸と合わせると黒糖のコクと柚子の余韻がきれいに出ます。また、ネグローニのようなビター系カクテルに使っても、通常のドライジンより丸みのある仕上がりになりそうです。
5000円台の国産クラフトジンとして見ると、季のTOUは「季の美の完成度」と「黒糖を使ったオールドトムスタイル」の両方を楽しめる銘柄。通常の季の美を飲んだことがある人ほど違いが分かりやすく、京都らしいボタニカルに、沖縄・与那国島の黒糖が重なるところに面白さがあります。
季のTOUは、通常のドライジンとは異なるスタイルですが、国産のオールドトムジンのなかでは、バーテンダーからの評価も高い銘柄です。
桜尾 リミテッド ジン

- 銘柄名:桜尾 リミテッド ジン
- 製造元:株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリー
- 蒸留所:SAKURAO DISTILLERY(桜尾蒸溜所)
- 蒸留・製造地:広島県廿日市市桜尾
- 容量:700ml
- アルコール度数:47%
- 主なボタニカル:さくら、ジュニパーベリー、クロモジ、木の芽、地御前牡蠣、本わさび、ジュニパーベリーリーフ、青紫蘇、レモン、夏ミカン、川根柚子、橙、ヒノキ、緑茶、赤紫蘇、高原生姜
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,280円 送料別
桜尾 リミテッド ジンは、広島県廿日市市のSAKURAO DISTILLERYのクラフトジンです。製造元のサクラオブルワリーアンドディスティラリーは、もともと中国醸造として知られていた老舗酒造メーカーで、現在はウイスキー、ジン、リキュールなど幅広い酒類を展開しています。
桜尾ジンには、スタンダードにあたる「桜尾ドライジン」と、上位ラインの「桜尾 リミテッド ジン」があります。大きな違いは、使用しているボタニカルの考え方。桜尾ドライジンは広島産ボタニカル9種類に、ジュニパーベリーやコリアンダーシードなどの輸入ボタニカルを組み合わせています。一方、桜尾 リミテッド ジンは、17種類すべてのボタニカルを広島産にこだわっているのが最大の特徴です。
特に注目したいのは、ジンに欠かせないジュニパーベリーまで広島産を使用している点。
多くのジンではジュニパーベリーを海外産に頼ることが多いため、桜尾 リミテッド ジンは「広島の素材だけでジンを組み立てる」というコンセプトがより明確に出ています。単なる限定版というより、土地の個性をより強く打ち出したプレミアムラインと見ると分かりやすいでしょう。
ボタニカルはかなり個性的です。レモン、ネーブル、夏ミカン、川根柚子、橙といった柑橘に加え、ヒノキ、クロモジ、木の芽、本わさび、青紫蘇、赤紫蘇、緑茶、高原生姜を使用。さらに、広島らしい素材として、さくらや地御前牡蠣も取り入れています。柑橘の明るさだけでなく、木の香り、和ハーブ、スパイス感、ほのかなミネラル感まで重なる構成です。

製法面では、ボタニカルをスピリッツに浸漬して蒸留する方法と、蒸気に香りを移す方法を組み合わせています。柑橘やハーブの繊細な香りを引き出しつつ、ヒノキやクロモジ、山椒系のニュアンスにも厚みを持たせるための設計です。
味わいは、スタンダードの桜尾ドライジンよりも複雑で、余韻に奥行きがあります。最初に柑橘の爽やかさが立ち、そのあとにさくらのやわらかな香り、ヒノキやクロモジのウッディな印象、木の芽や本わさびの軽いスパイス感が続きます。地御前牡蠣は強い磯っぽさというより、味わいにわずかな塩味やミネラル感を与える存在として考えるとよさそうです。
飲み方は、まずジントニックかソーダ割りがおすすめです。香りの要素が多いジンなので、トニックウォーターは甘すぎないものを選ぶと、広島産ボタニカルの個性が見えやすくなります。ガーニッシュを添えるなら、レモンピールや柚子ピール、青紫蘇あたりが相性のよい選択肢になります。
桜尾ドライジンが「広島らしい柑橘感を楽しめる飲みやすいジン」だとすれば、桜尾 リミテッド ジンは「広島産ボタニカルだけでつくられた、より土地の個性が濃いジン」。
国産素材へのこだわりや、クラフトジンらしいストーリー性を重視する人には、かなり魅力のある銘柄。希少な広島産ボタニカル100%のクラフトジンでありながら、5000円台というのは、ある意味コスパに優れていると思います。
SiCX京都 KYOTO EBISU GIN

- 銘柄名:SiCX京都 KYOTO EBISU GIN
- 製造元:株式会社FEC / SiCX京都東山蒸溜所
- 蒸留所:SiCX京都東山蒸溜所 by FarEastCraft
- 蒸留・製造地:京都府京都市東山区下堀詰町234番
- 容量:500ml
- アルコール度数:45%
- ベーススピリッツ:国産サトウキビベース原料スピリッツ
主なボタニカル:ジュニパーベリー、無農薬ヨモギ、クベブペッパー、コリアンダーシード、レモンピール、オレンジピール、レモンバーベナ、カルダモン、花椒、白檀 - 楽天市場価格[2026年6月]:5,500円 送料別
SiCX京都 KYOTO EBISU GINは、京都府京都市東山区・SiCX京都東山蒸溜所の手がけるクラフトジンです。製造元の株式会社FECは、東京・池尻大橋でクラフトジン専門店「SiCX」を運営してきた企業で、その経験をもとに京都でジンづくりに取り組んでいます。
このジンの中心にあるのは、無農薬ヨモギです。ジュニパーベリーを軸にしながら、ヨモギ、クベブペッパー、コリアンダーシード、柑橘、レモンバーベナ、カルダモン、花椒、白檀を組み合わせ、一般的な柑橘系ジンとは少し違う、ハーバルでウッディな方向に仕上げています。
ベーススピリッツには、国産のサトウキビ由来スピリッツを使用しています。香料や砂糖に頼らず、ボタニカルそのものの香味を引き出す設計で、クラフトジン専門店が考えた「飲みやすさ」と「個性」のバランスが見える造りです。
もともとの発売時はアルコール度数39%でしたが、現行の公式販売ページでは45%表記になっています。公式ページでは、ヨモギの配合量、柑橘類の蒸留タイミング、カットポイントを見直し、さらに数種類のスパイスを蒸留前にミルしてオイルを強く抽出するようアップデートしたと説明されています。
この変更によって、以前よりもバーでのカクテル使用を意識した酒質になっています。少量でも香りと味の輪郭が出やすく、ジントニックやジンソーダにしたときに、ヨモギの青さ、柑橘の明るさ、花椒やクベブペッパーのスパイス感がしっかり残るタイプです。
香りは、まずレモンやオレンジの爽やかさがあり、その奥にヨモギのやわらかい青みが続きます。白檀やクベブペッパーが加わることで、単なるハーブ系ではなく、少しエキゾチックで落ち着いた余韻も感じられます。
おすすめの飲み方は、まずジントニック。甘さの強いトニックよりも、すっきりしたタイプを合わせると、ヨモギと柑橘の香りが見えやすくなります。ソーダ割りにすると、よりドライで軽快な印象になり、食中酒としても使いやすいでしょう。
SiCX京都 KYOTO EBISU GINは、柑橘一辺倒のジンではなく、ヨモギや白檀、花椒による「和ハーブとスパイスの立体感」を楽しむ銘柄です。京都産ボタニカルを前面に押し出すタイプではありませんが、ジン専門店発の発想や、カクテルでの使いやすさを重視する人には面白い選択肢になります。
SENJO クラフトジン SAKURA

- 銘柄名:SENJO クラフトジン SAKURA
- 製造元:株式会社仙醸
- 蒸留・製造地:長野県伊那市高遠町上山田
- 容量:700ml / 300ml
- アルコール度数:45%
- ベーススピリッツ:米由来のスピリッツ / 米焼酎
- 主なボタニカル:ジュニパーベリー、タカトオコヒガンザクラの葉、米焼酎、ほか
- 受賞歴:東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2023 洋酒部門 金賞
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,400円 送料別
SENJO クラフトジン SAKURAは、長野県伊那市高遠町の酒蔵、株式会社仙醸がつくるクラフトジンです。仙醸は慶応2年、1866年創業の蔵元で、南アルプスと中央アルプスに挟まれた伊那谷に蔵を構えています。日本酒やどぶろく、甘酒などを手がけてきた酒蔵が、自社の米発酵文化を背景にジンへ展開した銘柄と見ると、かなり面白い存在です。
このジンの核になっているのは、信州高遠町の固有種「タカトオコヒガンザクラ」の葉です。高遠は桜の名所として知られる土地で、SENJO クラフトジン SAKURAでは、蔵人が一枚一枚手摘みした桜の葉を使用しています。
桜を使用していることから、SENJO クラフトジン SAKURAの仕込みは年に一度だけ。単に桜の香料を足したジンではなく、土地の象徴である桜をボタニカルとして取り込んでいるところが、このジンの個性を支えています。
ベースには米由来のスピリッツを使用。ボタニカルとしてジュニパーベリー、桜の葉、米焼酎などが挙げられています。一般的なジンのようにジュニパーベリーの爽やかさを軸にしながら、米焼酎由来のなめらかさやコク、桜の葉の甘く華やかな香りを重ねた構成です。
製法面では、桜の葉をアルコールに浸漬し、その香りを生かして仕上げている点が特徴です。手摘みしたタカトオコヒガンザクラの葉を使うこと、米焼酎をブレンドすること、さらに減圧蒸留によって沸点を下げ、フレッシュでフルーティーな香りを保つことができます。酒蔵らしい米のニュアンスと、桜の繊細な香りを両立させるための造りといえるでしょう。
香りは、桜のやさしい甘さがまず印象に残ります。そこにジュニパーベリーの爽やかさが重なり、奥にほんのり吟醸酒を思わせるニュアンスもあります。味わいは意外とドライで、甘ったるい桜風味ではありません。米を思わせる複雑なコクがあり、余韻に桜の香りがふわっと長く続きます。
飲み方は、まずソーダ割りが分かりやすいと思います。桜の香りが軽く広がり、米由来の丸みも重くなりすぎません。ジントニックにする場合は、甘さ控えめのトニックを選ぶと、桜の香りが潰れにくくなります。また、ロックで少しずつ温度を上げながら飲むと、吟醸香のようなニュアンスも拾いやすいので、シンプルな飲み方も試してほしいところ。
SENJO クラフトジン SAKURAは、いわゆる柑橘系の爽快なジンとは方向性が異なります。桜の香り、米のコク、ジュニパーベリーの爽やかさを組み合わせた、酒蔵発の和のクラフトジン。華やかさはありながらも派手すぎず、日本酒好きにもすすめやすい銘柄です。
SEACLIFF STANDARD CRAFT GIN

- 銘柄名:SEACLIFF STANDARD CRAFT GIN
- 製造元:株式会社シークリフ・スピリッツ
- 蒸留所:SEACLIFF 熱海蒸溜所
- 蒸留・製造地:静岡県熱海市清水町
- 容量:500ml / 200ml
- アルコール度数:45%
- ベーススピリッツ:原料用アルコール(国内製造)
- 主なボタニカル:ジュニパーベリー、橙、レモン、蜂蜜、イエルバブエナ、セージ、レモンバーベナ、レモングラス、エルダーフラワー、ビャクシン、ハバノリなど全21種類
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,940円 送料別
SEACLIFF STANDARD CRAFT GINは、静岡県熱海市のSEACLIFF 熱海蒸溜所が製造するクラフトジンです。製造元は株式会社シークリフ・スピリッツ。熱海の海や山、温暖な気候で育つ素材を生かし、「海に育まれ、海に還る」という考え方を掲げてジンづくりを行っています。
蒸溜所を立ち上げた釜谷道夫氏は、もともとバーテンダーとして活動してきた人物。東京・西麻布でバー&ラウンジを長く経営し、バーディレクターとして飲食店のカクテルづくりにも関わってきた経歴があります。そのため、SEACLIFF STANDARD CRAFT GINは、ボトル単体での個性だけでなく、ジントニックやソーダ割り、カクテルにしたときの使いやすさも意識された造りになっています。
このジンの特徴は、熱海や伊豆の土地鑑をかなり丁寧に組み込んでいるところです。熱海産の橙、伊豆産の多様なボタニカル、さらに地元の海で採れる海藻を使用。ジンとしては珍しく、海藻由来の“旨み”を味わいの要素として取り入れています。
ボタニカルは全21種類。公開されているものだけでも、ジュニパーベリー、橙、レモン、蜂蜜、イエルバブエナ、セージ、レモンバーベナ、レモングラス、エルダーフラワー、ビャクシン、ハバノリと、かなり多層的な構成です。柑橘、ハーブ、花、海藻、そしてビャクシンのような個性ある素材が重なり、単純なシトラス系ジンとは違う奥行きを出しています。
特に印象的なのが、熱海名産の橙と、海藻のハバノリです。橙はみずみずしいシトラス感をつくり、ハバノリは香りというより、後半にじんわりとした旨みや海のニュアンスを与える役割。ここにレモンバーベナやレモングラスの清涼感、エルダーフラワーのやわらかな華やかさが加わります。
ジンの製造方法は伝統的なロンドンドライジンを軸にしたスタイル。複数の個別スピリッツを蒸留し、最終的にブレンドするアプローチも紹介されています。橙のシトラス、ハーバル、フローラル、海藻の旨みといった要素を分けて設計することで、熱海の海と山を一つのボトルにまとめるような造りになっています。
味わいは、まず橙やレモンの爽やかな香りが立ちます。そのあとに、ハーブの清涼感、フローラルな柔らかさ、そして海藻由来のほのかな旨みが続く印象です。甘く派手なタイプではなく、シトラスを軸にしながらも、後半に少し塩味やミネラルを思わせる余韻が残ります。
飲み方は、ソーダ割りかジントニックが合います。ソーダ割りにすると橙の香りとハバノリのニュアンスが見えやすく、ジントニックにするとフローラルさやハーバル感が広がります。食中酒として使うなら、白身魚、貝類、ハーブを使った料理とも合わせやすいタイプでしょう。
また、熱海のクラフトジンという点でも、温泉旅行のお土産として手に取りやすい銘柄でもあります。公式オンラインショップのほか、熱海駅付近のお土産売場や伊豆エリアの取扱店、土産物系ショップでも扱われており、持ち帰りやすい200mlのミニボトルも展開しています。熱海旅行の帰りに、温泉まんじゅうや干物だけでなく、地元の橙やハバノリを使ったクラフトジンを選んでみるのも面白いと思います。
SEACLIFF STANDARD CRAFT GINは、熱海らしい柑橘と海の要素を組み合わせた、かなり土地性の強いクラフトジンです。シトラス系の爽やかさはありつつ、海藻の旨みやハーブの複雑さもあるため、普通のドライジンでは少し物足りない人にも向いています。
道後ジン
- 銘柄名:道後ジン
- 製造元:水口酒造株式会社
- 蒸留・製造地:愛媛県松山市道後喜多町
- 容量:500ml / 200ml など
- アルコール度数:40%
- ベーススピリッツ:本格焼酎、酒粕由来の粕取焼酎
- 主なボタニカル:ジュニパーベリー、せとか、紅まどんな、キウィ、七折小梅、柚子、レモン、久万銘木の檜チップ、新宮茶、カルダモン、シナモン、山椒
- 楽天市場価格[2026年6月]:5,500円 送料別
道後ジンは、愛媛県松山市の水口酒造が造るクラフトジンです。水口酒造は、道後温泉の近くに蔵を構える明治創業の酒蔵で、清酒「仁喜多津」、道後ビール、道後焼酎などを造ってきたメーカー。道後の地酒文化を支えてきた蔵が、その醸造・蒸留技術を生かして造るジンです。
このジンの特徴は、愛媛県産素材をかなり積極的に取り入れているところです。ベースには、全国新酒鑑評会で金賞受賞歴を持つ「仁喜多津 大吟醸酒」の吟醸酒粕を使った粕取焼酎を使用。米や酒粕由来のまろやかな旨味を土台に、愛媛らしい柑橘や果実、茶、檜、スパイスを重ねています。
ボタニカルには、ジンに欠かせないジュニパーベリーに加え、愛媛県産の「せとか」や「紅まどんな」、岩城島のレモン、鬼北町の柚子、砥部町の七折小梅などを使用。柑橘王国・愛媛らしく、香りの中心にはフレッシュな柑橘感があります。そこにキウィの果実味、檜の清々しさ、新宮茶の落ち着いた渋みが加わる構成です。
特に面白いのは、単に柑橘を前面に出すだけではなく、酒粕由来の旨味や新宮茶、檜、山椒などの和素材で奥行きをつくっている点です。せとかや紅まどんなの華やかさ、柚子やレモンの爽快感がありながら、後半にはお茶やスパイスのニュアンスが出てきます。
香りの第一印象こそ柑橘系ですが、口に含むと米や酒粕由来のやわらかさがあります。40%という度数もあり、アルコールの押し出しは強すぎず、比較的なめらか。カルダモンやシナモン、山椒のスパイス感が後味を引き締め、甘いだけのフルーティーなジンにはなっていません。
飲み方は、まずソーダ割りがおすすめです。柑橘の香りが伸びやすく、酒粕由来の旨味も重たくなりません。ジントニックにする場合は、甘さ控えめのトニックを合わせると、せとかや柚子、レモンの香りがきれいに出ます。和食や柑橘を使った料理、鶏肉料理、魚介系の前菜とも合わせやすい個性。
道後温泉のある松山で造られていることもあり、旅先で出会うご当地ジンとしても魅力があります。道後ビールや清酒「仁喜多津」と同じ蔵のジンなので、愛媛旅行のお土産として選びやすく、200mlサイズなら気軽に試しやすいのも良いところです。
道後ジンは、愛媛の柑橘を中心にしながら、酒粕、茶、檜、山椒まで組み合わせた、かなり“愛媛らしさ”の濃いクラフトジン。柑橘系の爽やかなジンが好きな人はもちろん、日本酒蔵が造るジンに興味がある人にもおすすめです。














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