10万円以内|スペイサイドの高級シングルモルトウイスキー7選【2025年版】

ユースケ
ユースケ

こんばんは ユースケです。

自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!

スコットランド・スペイサイド地域は、シングルモルトウイスキーの聖地とも呼ばれ、その名にふさわしい珠玉のボトルを数多く生み出してきました。しかし、昨今のウイスキー人気と希少価値の高まりにより、手が届かない存在になってしまった銘柄も少なくありません。

そこでこの記事では、2025年に注目したい「スペイサイドの高級シングルモルトウイスキー」を7本厳選。いずれも蒸溜所公式の「オフィシャルボトル」から選び、予算10万円以内に収まる銘柄をセレクトしました。

特別な日のお供に、自分へのご褒美に、あるいは大切な人への贈り物にも最適。スペイサイドが誇る珠玉の高級ウイスキーを、ぜひご覧ください。

 

 

 

10万円以内|スペイサイドの高級シングルモルトウイスキー7選【2025年版】

  1. グレングラント25年
  2. グレンファークラス30年 レッド・ドア
  3. グレンフィディック23年 グランクリュ
  4. ザ・グレンリベット25年
  5. ベンロマック 21年
  6. ザ・マッカラン18年 シェリーオーク
  7. キャパドニック25年

 

 

10万円以内|スペイサイドの高級シングルモルトウイスキー7選【2025年版】グレングラント25年

グレングラント25年

「グレングラント 25年」は、スコットランド・スペイサイドの名門蒸留所グレングラントが誇る、極めて完成度の高い高級シングルモルトウイスキーです。2024年11月に数量限定で販売されました。

このボトルを手がけたのは、2024年に現役を引退した同蒸留所のマスターディスティラー、デニス・マルコム氏。彼は1961年、15歳のときにグレングラント蒸留所でキャリアをスタートさせ、63年もの歳月をウイスキー造りに捧げてきました。その功績が讃えられ、大英帝国勲章(OBE)も授与された人物です。

「グレングラント 25年」は、そんな彼が最後に監修したシリーズ「GLASSHOUSE COLLECTION(グラスハウス・コレクション)」の第2弾としてリリースされた“遺作”とも呼べる1本。熟成にはアメリカンオークのバーボン樽と、オロロソシェリー樽を使用。厳選された原酒をスモールバッチでバッティングしています。ノンチルフィルタード(冷却濾過なし)、着色料不使用で、自然のままの豊かな風味でつくられています。

香りは、オレンジピール、ナツメグ、ウッディなオーク、そしてダークチョコレートのニュアンス。非常に滑らかで、ベルベットのような口当たり。フルーティーな甘さと、長期熟成ならではの深みが調和し、余韻にはわずかなスモーキーさを感じます。

定価は税抜で10万円ですが、2025年6月時点では8万〜9万円前後で販売されていることが多く、25年熟成のシングルモルトとしては平均的な価格帯と言えるでしょう。

グレングラントはオフィシャルラインナップが充実していますが、その中でもこの「グレングラント 25年」は特別な存在。単に長期間熟成させたウイスキーというだけではなく、一人の職人が半世紀以上かけて積み重ねてきた知識と技術の集大成でもあります。

蒸留所の伝統と美意識が凝縮された、まさに“グレングラントの真髄”を体現する一本です。

 

 

10万円以内|スペイサイドの高級シングルモルトウイスキー7選【2025年版】グレンファークラス30年 レッド・ドア

グレンファークラス30年 レッド・ドア

この記事で紹介する唯一の30年物。「グレンファークラス30年 レッド・ドア」は、スコットランド・スペイサイドの名門、グレンファークラス蒸留所が誇る最高峰の長期熟成シリーズ「レッド・ドア」の30年熟成です。このシリーズは、蒸留所の歴史と伝統を象徴する熟成庫の“赤い扉”をモチーフにした特製ボックス入り。高級感が漂う特別な仕様となります。

グレンファークラスは1836年に創業。現在も家族経営を守る希少な蒸留所です。最高峰ベンリネス山の湧水とノンピートモルトを使い、伝統の直火焚き蒸留を頑なに守り続けています。また、シェリー樽熟成に徹底的にこだわり、オロロソシェリー樽を主軸に、1stから4thフィルまで多様な樽を巧みに使い分けることで豊かな甘みと複雑な風味を実現しています。

「グレンファークラス30年 レッド・ドア」は、4代目「ジョージ・グラント」が蓄えた貴重な原酒を使用。シェリーカスクでの長期間の熟成を経て、濃厚なダーク・ゴールドの色調が宿り、熟したフルーツ、マジパンやナッツの芳醇な香りが広がります。

口に含むと、しっかりとした甘みと深いコクが感じられ、焦がしたチョコレートのほろ苦さが余韻として長く続きます。時間をかけてじっくりと育まれた味わいは、優雅さと力強さを兼ね備えた素晴らしい味わいです。

グレンファークラス30年の定価は税抜きで10万円ですが、ショップによっては税込み10万円以内で購入できることもあり、30年もののシングルモルトとしては非常にお買い得と言えます。長期熟成のウイスキーとしては比較的リーズナブルな価格設定も、グレンファークラスの大きな魅力のひとつです。

今回は予算の関係で30年物をご紹介しましたが、「レッド・ドア」シリーズには「35年」や「40年」といった、さらに長期熟成のラインナップも存在しています。超長期熟成の希少なボトルも、「あわせて読みたい」の記事からぜひチェックしてみてください。

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10万円以内|スペイサイドの高級シングルモルトウイスキー7選【2025年版】グレンフィディック23年 グランクリュ

グレンフィディック23年 グランクリュ

グレンフィディック23年 グランクリュは、シリーズの中でもとりわけ華やかさが際立つ1本です。23年間じっくり熟成された原酒を、さらにフランス産の「フレンチ・キュヴェ・カスク」で6か月間追加熟成させるという、他に類を見ない製法が採用されています。

この「フレンチ・キュヴェ・カスク」は、フランスの高級スパークリングワイン「シャンパーニュ」の一次発酵に使われた樽。通常、シャンパーニュの樽がウイスキーの熟成に使われることはほとんどなく、極めて希少です。このユニークな後熟工程によって、「グランクリュ」には芳醇な果実香やフローラルな華やかさ、そしてデザートワインを思わせる上品な甘みが加わり、従来のグレンフィディックとは異なる新たな個性が引き出されています。

香りは洋梨のシャーベット、白ぶどう、ブリオッシュ、マジパン、そして酵母由来のやわらかな香ばしさ。まるでシャンパーニュのような気品漂うアロマ。

味わいはバニラや焼き菓子の甘やかさに、ほのかなスパイスが重なり、非常にスムースで上品。23年熟成とは思えないほどのまろやかさと繊細なバランスがあり、まるで40年物を思わせる深みがあります。

価格は5〜6万円前後と、同熟成年数のウイスキーとしてはやや高価な部類に入りますが、シャンパーニュ樽による後熟という希少な工程と、実際に感じられる熟成感を考えれば、その価値は十分。高級感あふれるブラック&ゴールドの化粧箱入りで、贈り物にも最適です。

伝統と革新が見事に融合したグレンフィディックの傑作、「グランクリュ 23年」。シャンパーニュの気品をまとったシングルモルトという、ありそうでなかった1本を、ぜひ特別な場面でお楽しみください。

 

 

 

10万円以内|スペイサイドの高級シングルモルトウイスキー7選【2025年版】ザ・グレンリベット25年

ザ・グレンリベット25年

「ザ・グレンリベット 25年」は、グレンリベットの最高峰に位置づけられる高級シングルモルトウイスキーです。2023年のリニューアル時には、中身とデザインの両面で大幅な進化が施され、より複雑でリッチ、そして洗練されたボトルへ生まれ変わっています。

注目すべきは熟成樽の製法。2種類のファーストフィル樽による後熟(フィニッシュ)です。

通常のバーボン樽・シェリー樽での熟成を経た原酒を、さらに「ペドロヒメネス・シェリー樽」と「トロンセ・オーク・コニャック樽」で追加熟成をしています。

「ペドロヒメネス・シェリー樽」は「PX」とも呼ばれる、極甘口のシェリー酒の樽。そして、「トロンセ・オーク・コニャック樽」とは、フランス・ロワール地方にあるトロンセ(Tronçais)の森で伐採されたフレンチオークを使って作られたコニャック樽のこと。トロンセ・オークは通常のアメリカンオーク樽よりも抽出される香味が繊細で複層的なため、長期熟成ウイスキーとの相性が良いとされています。

ペドロヒメネス・シェリー樽の由来の甘く濃厚なフレーバーに、トロンセ・オーク・コニャック樽特有のジンジャー、トーストオーク、焼きパイナップルといった温かみのあるスパイス香が重なりあうことで、滑らかで奥行きのある味わいが広がります。

価格はおよそ6万円前後。長期熟成シングルモルトとしてはやや高価な部類に入りますが、2種類のファーストフィル樽による希少なフィニッシュを考慮すれば、その価値は十分に見合っています。

クラシックな「グレンリベットらしさ」は控えめながら、蒸留所の伝統と革新が見事に融合した、まさにプレミアムな1本。「ザ・グレンリベット 25年」は、200年近く続くクラフトマンシップの粋を結集した、特別なウイスキーです。

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10万円以内|スペイサイドの高級シングルモルトウイスキー7選【2025年版】ベンロマック 21年

ベンロマック 21年

スコットランド・スペイサイドにある小規模蒸留所「ベンロマック」。1993年に名門インディペンデントボトラー、ゴードン&マクファイル社の手で復活を遂げて以来、現代の大量生産とは一線を画すクラフトスタイルを貫いています。コンパクトな設備の中で、職人の手作業によって丁寧に造られるウイスキーは、昔ながらの風味を現代に伝える貴重な存在です。

そんなベンロマックの中でも、「ベンロマック21年」はシリーズ最長熟成ボトルとして特別な1本。熟成には、すべてファーストフィルのバーボン樽とシェリー樽を使用。樽由来のリッチな香味をたたえながらも、決して過剰にならず、ベンロマック本来の力強く繊細な個性がしっかりと活かされています。

また、この蒸留所は「スペイサイドらしくないスペイサイドモルト」としても知られています。その理由は、スペイサイドでは珍しいライトピート(約10〜12ppm)の麦芽を使用している点にあります。この穏やかなピートが、フルーティさやスパイス感、さらにはスモーキーな余韻へとつながり、往年のハイランドモルト(かつてスペイサイドもハイランドに分類されていた)を思わせるクラシカルな味わいを生み出しています。

「ベンロマック10年」に比べると、「ベンロマック21年」はスモーキーさが少し抑えられ、より複雑で熟成感のある仕上がり。それでも、一般的なスペイサイドモルトと比べると個性は強く、印象に残る1本です。

この記事でご紹介している高級シングルモルトの中では、比較的手に取りやすい価格帯ながらも、バランス・奥行き・個性の三拍子がそろった逸品。21年熟成という響き以上の満足感を与えてくれる、そんなウイスキーです。気になった方は、ぜひ一度試してみてください。

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10万円以内|スペイサイドの高級シングルモルトウイスキー7選【2025年版】ザ・マッカラン18年 シェリーオーク

ザ・マッカラン18年 シェリーオーク

かつては「マッカラン12年 シェリーオーク」の上位版として、少し贅沢な1本という位置付けだった「ザ・マッカラン18年 シェリーオーク」。しかし、近年の度重なる価格改定を経て、今や“高級ウイスキー”としての風格を備えたボトルとなりました。

「ザ・マッカラン18年 シェリーオーク」は、スパニッシュオークの力を宿す、贅沢な熟成が魅力です。原酒はスパニッシュオークのオロロソシェリー樽で18年以上熟成されたものだけを使用。スパニッシュオークのシェリー樽は、入手困難で高価なことでも知られており、その希少性は年々高まっています。

しかもマッカランでは、この貴重な樽材を自社で原木から調達し、スペインでシェリーを詰めて“シーズニング”した後に輸入。樽づくりから熟成まで、一貫して妥協のない品質管理が行われています。

このような工程を経た18年熟成の原酒を100%使用していることを考えれば、「これまでの価格がむしろ安すぎた」と感じる人も少なくないでしょう。

「ザ・マッカラン18年 シェリーオーク」の味わいは、まさに“本物”。

凝縮されたレーズンやイチジクの果実感を中心に、甘やかなシェリー香、ビターカカオやスパイス、ウッディなニュアンスが折り重なり、グラスの中に深い余韻を描き出します。華やかさと落ち着きが絶妙なバランスで共存しており、ストレートでも加水でも、豊かな表情を楽しむことができます。

定価は税込68,200円。しかし、近年の市場では価格がやや落ち着きを見せており、現在は5万円未満で入手可能なケースもあります。プレゼントや節目の記念にふさわしい1本として、改めてその価値を見直す動きも出てきています。

 

 

 

10万円以内|スペイサイドの高級シングルモルトウイスキー7選【2025年版】キャパドニック25年

キャパドニック25年

数あるスペイサイドモルトの中でも、「キャパドニック25年」は近年静かな注目を集めている1本です。閉鎖蒸留所という希少な背景、25年という長期熟成、そして高級ウイスキーとしての風格。そのすべてが詰まった、まさに“今だけ手に入る贅沢”といえる存在です。

キャパドニック蒸留所は、1898年にグレン・グラントの第2蒸留所として誕生。その後1965年に「キャパドニック」として再稼働し、独立した蒸留所として運営されましたが、2002年に完全閉鎖。さらに2011年には建物そのものも解体され、もはや新たな原酒が生まれることのない“完全に失われた蒸留所”のひとつとなっています。

そんな幻の蒸留所が遺した原酒を25年以上熟成させたのが、この「キャパドニック25年」。アメリカンオーク樽で静かに熟成されたウイスキーは、洋梨やトフィー、熟したトロピカルフルーツ、バニラ、ナッツといった多彩なフレーバーが重なり合い、スペイサイドらしいエレガンスと熟成ならではの奥深さを兼ね備えた味わいです。

このボトルはペルノ・リカールが展開する「シークレット・スペイサイド」シリーズの一つで、その中でも閉鎖蒸留所という希少価値に加え、25年物という長期熟成の両方を備えたハイエンドモデル。シリーズには「25年」の他に、「21年」と「30年」が存在していますが、価格とクオリティのバランスを考量すれば、25年が最もコスパが良く、キャパドニックらしい個性もしっかりと感じます。

2025年現在の国内価格はおよそ55,000円〜60,000円前後。閉鎖蒸留所の長期熟成ウイスキーとしては、驚くほど手の届きやすい価格帯にあります。キャパドニックはマニアックな存在ではありますが、その分、人とは違う一本を求めるウイスキー愛好家にとっては、まさに“高級スペイサイドモルトの隠れた名品”と言えるでしょう。

いつか市場から姿を消すであろうこのボトル。今のうちに味わっておきたいですね。

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スペイサイドの高級シングルモルトウイスキーは、ただの贅沢品ではありません。蒸留所の歴史や職人の技、自然の恵みが詰まった、唯一無二の時間を楽しむための逸品です。

まずは気になったウイスキーから、スペイサイドの奥深い世界に触れてみてください。

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。

 

 

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