スコッチウイスキー「ハイランド」の全蒸留所を解説!南ハイランド
アバフェルディー [ Aberfeldy ]
ブレンデッドスコッチ「デュワーズ」のキーモルトです。1898年に創業者であるジョン・デュワーの息子たちによって創業されました。骨格があるしっかりしたモルトです。甘みもありますが、ドライで複雑。シングルモルトとしての人気も高まっています。
ブレアアソール [ Blair Athol ]
1798年創業。仕込み水はオルトダワー川(カワウソの小川)を使用しています。そのため、「花と動物シリーズ」ではカワウソが描かれたかわいらしいラベルが印象的です。華やかでフルーティー、お花の香りもあります。オフィシャルは現在ありませんが、ボトラーズ商品が多数販売されている、人気の蒸留所です。
ディーストン [ Deanston ]
ディステル社
1785年に建てられた「紡績工場」を改修して蒸留所にしています。建物はウイスキーの貯蔵に適しているそうです。シングルモルトの流通量は極めて少ないです。味わいはモルティーでバニラ。ピートのクセが感じられない、飲みやすいウイスキーです。
エドラダワー [ Edradour ]
1825年創業。クラフト蒸留所が許可されるまでは、スコットランドで最小のポットスチル(2000リットル)を使って蒸留をしていた、小さな蒸留所です。2002年にボトラーズ会社「シグナトリー社」が買収。シングルモルトの評価は高く、バニラ、ドライフルーツ、フローラルな感じもあります。
グレンゴイン [ Glengoyne ]
蒸留所はローランドとの境界線に位置しますが、仕込み水がハイランドにあるため、南ハイランドに分類されています。ノンピーテッド麦芽で仕込まれている為、クセはなく飲みやすいです。シェリーカスク系の商品も、甘みがありフルーティーに仕上がっています。
グレンタレット [ Glenturret ]
1775年創業している、スコットランドで一番古い蒸留所です。1717年にウイスキーを作りを始めたという記録があります。グレンタレットで有名なのが、ウイスキーキャット「タウザー」です。世界で一番ネズミを捕ったとしてギネスブックに掲載されています。昔はネズミを捕る為に、蒸留所で猫を飼うことが一般的でした。
ロッホローモンド [ Loch Lomond ]
シングルモルトの蒸留所としては珍しく、連続式蒸留器が備えてあります。通常のポットスチルも少し変わった形状をしていて、「ローモンドスチル」と呼ばれています。「インチマリン」や「インチモーン」という名前でも商品化されています。
タリバーディン [ Tullibardine ]
1949年に創業以来、度重なる買収でオーナーが次々と変わっていきます。2004年からはタリバーディン社として経営が安定。クセは少なく、スムーズでライトボディー。ローランドのモルトに似た味わいです。
スコッチウイスキー「ハイランド」の全蒸留所を解説!西ハイランド
アードナマッハン [ Ardnamurchan ]
アデルフィー社
2014年にボトラーズ会社「アデルフィー社」が創業した新しい蒸留所です。西ハイランドに新しい風を起こせるのか…今後に注目ですね!
ベンネヴィス [ Ben Nevis ]
1825年創業。1989年にニッカウヰスキーが買収。設備の改修などをして、生産を再開させました。基本的にはノンピーテッド麦芽の仕込みです。モルティーでフルーティー。優しくまろやかです。シングルモルトとしてあまりメジャーではないのが不思議ですね。
オーバン [ Oban ]
オーバンは町の名前です。この町には当時、たくさんの蒸留所がありましたが、現存するのは「オーバン」のみです。オフィシャルボトルはありますが、ラインナップは少なめ。というのは、蒸留所の規模が小さく、大量生産ができない為です。ドライでスムーズ。甘みのあり、ほのかにピーティー。ハイランドらしいバランスがとれたモルトです。
最後のページでは、ハイランドにかつて存在していた閉鎖蒸留所をご紹介
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