ウイスキーの有名ボトラーズ会社&ブランド110選|おすすめボトルも紹介

サマローリ / Samaroli

出典:https://samaroli.com/

  • ボトラーズ会社(親会社:カデイア社)

サマローリ(Samaroli)は、イタリアを代表する伝説的なインディペンデント・ボトラーであり、リリースされるウイスキーは非常に高い評価を得ています。ウイスキー愛好家やコレクターの間で特別な存在です。

創業者のシルヴァーノ・サマローリ氏(Silvano Samaroli)は、1968年にこの会社を設立し、ヨーロッパ大陸で最初にスコッチウイスキーをボトリング・販売したイタリア人として知られています。

シルヴァーノ氏は当初、ウイスキーの輸入業者としてキャリアをスタートしましたが、ウイスキーの個性や熟成の妙に魅せられ、自ら選んだカスクを独自にボトリングするようになります。その審美眼は、ラベルデザインから中身のセレクトに至るまで一貫しており、また、独特な美学から生まれるボトルは「芸術的なウイスキー」とも称されました。

サマローリのボトルは、いずれも非常に限定的なリリースであり、シングルカスクウイスキーやブレンデッドモルトを中心に展開。中でも「Flowersシリーズ」や「Very Oldシリーズ」は、芸術的ラベルとともに、ウイスキーの風味も素晴らしいと高い評価を受けています。

また、70〜80年代にボトリングされた「ラフロイグ」や「ボウモア」などのアイラモルトに関しては、オークション市場で非常に高値で取引されることが多く、サマローリのウイスキーは今や“伝説のボトル”とまで言われる存在です。

シルヴァーノ・サマローリ氏は2017年に逝去。現在はイタリアの「Cadeia Srl(カデイア社)」がサマローリのブランドの管理・運営を担っています。その遺志を継ぎ、ブランドの再構築と継承が進められています。

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サミュエル ガリバー / Samuel Gulliver & Co

  1. ボトラーズ会社

サミュエル ガリバーは、1747年にイングランド・バンベリーで創業した歴史あるワイン兼スピリッツの商社です。​1957年に一度閉業しましたが、その後、8代目の子孫であるスチュアート・ガリバーによって復活。現在はプレミアムなイングリッシュ・シングルモルト・ウイスキーの独立系ボトラーとして活動しています。

創業者のサミュエル・ガリバーは、世界中の優れたスピリッツを探し求める“冒険家”として知られ、彼の探求心と品質へのこだわりは現代にも受け継がれています。伝統と革新を融合させた製品化を行い、イングランドラグビー協会との公式パートナーシップを結び、独自のストーリー性も生み出しています。

代表的なボトルは「Gulliver’s 47」。こちらは、イングランドのセント・ジョージズ蒸留所で蒸留されたシングルモルトウイスキーで、ラム樽やペドロ・ヒメネス・シェリー樽で熟成させています。また、ラグビー協会との提携によって誕生した「England’s No.6」は、背番号「6」の選手たちへのオマージュとしてリリースされています。

 

サンジバー ウイスキー / Sansibar Whisky

  • ボトラーズ会社

サンジバー ウイスキーは、ドイツ・ズィルト島に拠点を置く高級ライフスタイルブランド「ザンジバー」が展開するインディペンデント・ボトラー(独立瓶詰業者)です。ザンジバーは元々、同島で有名なビーチレストランからスタートし、ワイン、食料品、ファッションなど多岐にわたる分野で展開しているブランドでもあります。

ボトラー部門は2012年に設立。創業者はウイスキー愛好家でもある「イェンス・ドレヴィッツ(Jens Drewitz)」氏。ウイスキーの品質に対する鋭い目利きとして知られ、スコットランドの蒸留所を訪れて樽を直接選定。熟成の最適なタイミングでボトリングを行っています。

設立以来、代表のドレヴィッツ氏の指揮のもと、シングルカスクのウイスキーを中心にリリース。ドイツ国内でウイスキーファンの聖地とされる「リンバーグ・ウイスキーフェア」の企画運営にも関わることで、サンジバーの信頼性と知名度を高めてきました。

サンジバーのブランドコンセプトは「究極の飲みやすさ」。

誰でも気軽に楽しめる“Easy Drinking”を追求し、ウイスキーの裾野を広げることを目指していましたが、現在では、単なる入門者向けにとどまらず、コアなモルトファンからも注目される存在へと成長しています。

サンジバー ウイスキー

 

スコッチ&タトゥーズ / Scotch & Tattoos

  • ボトラーズ会社

スコッチ&タトゥーズは、その名の通り「ウイスキー」と「タトゥー」という二つの異なる文化を融合させたユニークなインディペンデント・ボトラーズです。​このブランドは、ウイスキーの熟成過程とタトゥーアートの個性を重ね合わせ、各ボトルに独自の個性を宿すことを目指しています。​

スコッチ&タトゥーズは、ウイスキー愛好家でありタトゥーアーティストでもある「Torsten Zimmerman」氏によって立ち上げられました。​彼は、ウイスキーの熟成過程とタトゥーのデザインが共通して「時間と個性を刻む」という点に着目。両者を融合させるボトリングプロジェクトとして、このブランドを立ち上げます。​

各ボトルのラベルデザインは、実際のタトゥーアーティストとコラしています。ウイスキーの特徴やストーリーを視覚的に表現。​ウイスキーを味わうだけでなく、その背後にある物語やアートを感じることができます。​また、他のボトラーズ会社とのコラボも行っており、連携を通じ、ウイスキーに新たな価値を創造しています。

 

スコッチモルト販売 / Scotch Malt Sales

  • ボトラーズ会社

スコッチモルト販売株式会社(Scotch Malt Sales Ltd.)は、1971年に設立された日本の老舗ウイスキー輸入卸業者であり、インディペンデント・ボトラーとしても広く知られています。所在地は​東京都板橋区。

主な事業内容は​スコッチウイスキーを中心とした酒類の輸入と卸販売。自社ブランドの​「ディスティラリーズ・コレクション」などの独自シリーズも展開しています。また、板橋区にある「TOKYO ALEWORKS」にてクラフトビールの製造・販売も行っています。

その他、​北海道十勝の幕別町に「十勝蒸溜所」を創業しており、2025年内のウイスキーの製造を目指して準備中。

 

スコッツ セレクション ウイスキー / Scott’s Selection Whisky

  • ボトラーズ会社

スコッツ・セレクション・ウイスキーは、スコットランドの蒸溜所で50年以上の経験を持つマスターブレンダー、「ロバート・スコット」氏が手掛けた独立系ボトラーです。​1996年から2012年にかけて、彼の個人的なセレクション(スコッツ・セレクション)として、スコットランド各地の蒸溜所から厳選したシングルカスクウイスキーをリリースしています。

ロバート・スコット氏は、スペイサイド蒸溜所でマスターブレンダーを務めた後、引退を機に自らの理想とするウイスキーのボトリングを開始。​彼は、各蒸溜所から特に優れた樽を選び、最適な熟成を経てボトリングすることにこだわりを持っていました 。​

スコッツ セレクションの特徴は、シングルカスクでのボトリング、カスクストレングスでの提供、チルフィルタリングや着色料の不使用など、ウイスキー本来の風味を最大限に引き出す点にあります。​「肉とポテト」を味わうように、ウイスキー本来の風味を重視する、とのこと…

スコッツ・セレクション・ウイスキーは、その希少性と品質の高さから、ウイスキー愛好者やコレクターの間で高く評価されており、今後も新たなボトルが登場することが期待されています。

 

シグナトリー ヴィンテージ / Signatory Vintage

  • ボトラーズ会社

シグナトリー・ヴィンテージは、1988年にアンドリュー・シミントン(Andrew Symington)とその兄弟によって設立された、スコットランドの有名な独立系ウイスキーボトラーです。その卓越した選定眼と高品質なシングルモルトの取り扱いで名高く、ボトラーズ業界で大きな役割を担っています。

シグナトリーの主な特徴は、各樽の個性を最大限に活かすこと。ボトリングは基本的に単一の樽から行われ、オリジナルの味わいがそのまま維持されるよう、カチルフィルタリングや着色料添加は行いません。

また、シグナトリー・ヴィンテージは特に消失した蒸溜所のウイスキーのボトリングでも評価されています。例えば、現在では存在しない、キリロック蒸溜所(1970年代閉鎖)や、グレンフラグラー蒸溜所(1985年閉鎖)をウイスキーを市場に出した先駆者であり、こうした商品は、ウイスキーコレクターや愛好者の間で非常に高い価値を持っています。

シグナトリーでは自社でのウイスキー造りとして、エドラダワー蒸溜所(Edradour Distillery)を所有しています。この蒸溜所は小規模でありながら、個性豊かなシングルモルトを生み出しており、現在はエドラダワー蒸溜所近隣のボトリング施設を拠点にしており、シグナトリーの全ての製品がボトリングされています。

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シグナトリー・ヴィンテージの代表的なブランド

1. アンチルフィルタード・コレクション(Un-Chill Filtered Collection)
チルフィルタリング(冷却濾過)を行わず、ウイスキーを冷却したり加水することなく、そのまま樽出しの状態でボトリング。代表的なボトル。

2. カスク・ストレングス・コレクション(Cask Strength Collection)
加水や濾過を一切せず、元々のアルコール度数で瓶詰め。樽出しの強さで提供されるため、ウイスキー本来のフレーバーと力強さがある。

3. シングル・グレーン・コレクション(Single Grain Collection)
グレーンウイスキーを使用。ブレンデッドウイスキーに使われることが多いが、シグナトリーではその可能性を広げ、優れた品質のシングルグレーンウイスキーをボトリング。

4. リミテッドエディション・リリース(Limited Edition Releases)
豊富な在庫から限定エディションとして、特別な樽のウイスキーをボトリング。

5. ホールディング・コレクション(Holding Collection)
古いウイスキーやヴィンテージボトルが中心のライン。長期熟成の良質なものを厳選してリリース。

 

シルバーシール / Silver Seal

  • ボトラーズ会社

シルバーシール(シルバーシールウイスキーカンパニー)は1979年に「セスタンテ(Sestante)」としてイタリアで創業。2000年に「シルバーシール」へと名称変更されました。現在はスコットランド・グラスゴーを拠点としながらも、商品のほとんどがイタリア国内に限られており、生産本数の少なさから希少価値が非常に高いブランドとして知られています。

シルバーシールは現在、創設者のエルネスト・マナルディ氏から経営が引き継がれ、2010年からはイタリア人のマッシモ・リギ(Massimo “Max” Righi)氏がオーナーとなっています。リギ氏は、イタリア・モデナに拠点を置く「ウイスキー・アンティーク(Whisky Antique)」の代表でもあり、ウイスキーとラム酒の専門的な知識を有してます。

シルバーシールは、創業当初から高品質なウイスキーとラムのボトリングを手掛けており、特に希少なシングルカスクや長期熟成品に注力しています。リギ氏のリーダーシップのもと、同社は厳選された樽のみを使用し、品質に妥協しない姿勢を貫いています。

スコットランドのさまざまな地域の蒸溜所から原酒を調達。多彩なラインアップを展開しています。また、カリブ海地域のラムのボトリングも手掛けており、イタリア国内だけでなく、世界中のミシュラン星付きレストランや高級酒販店で取り扱われています。

また、シルバーシールは、他にはない独特のボトル形状と、センス溢れるラベルデザインも魅力の一つ。コレクター心をくすぐる美的感覚は、視覚的にも楽しめるウイスキーとして高く評価されており、ラベルには地域区分をカラーコードで表記。次のように分類されています。

アイラ(Islay):オレンジ
ハイランド(Highland):ブルー
ローランド(Lowland):グリーン
スペイサイド(Speyside):ゴールド
キャンベルタウン(Campbeltown):レッド

現在、日本市場でのリリースが非常に少なく、その希少性と品質の高さから、シルバーシールのボトルは高値で取引されています。

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シングル カスク ネイション / Single Cask Nation

  • ボトラーズ会社(親会社:アーティザナル・スピリッツ・カンパニー)

シングル・カスク・ネイションは、2011年にジョシュア・ハットンとジェイソン・ジョンストン=イェリンによって設立された、アメリカ発のインディペンデント・ボトラーです。​彼らは「ウイスキーオタクによる、ウイスキーオタクのためのボトリング」を掲げ、世界中のウイスキーオタクに向けて、希少で高品質なシングルカスクウイスキーを提供しています。​

シングルカスクとカスクストレングスにこだわり、​各ボトルは単一の樽から、加水やチルフィルタリングを行わずにボトリング。シングルモルトスコッチウイスキーを中心に、アメリカンウイスキー(バーボン、ライ、シングルモルト)や、アイリッシュウイスキー、インド、イングランド、ウェールズ、イスラエルのウイスキー、さらにはラムやメスカルなど、幅広いスピリッツを取り扱っています。​

シングル・カスク・ネイションは、高い透明性も特徴としています。ボトルには蒸溜所名、蒸溜・瓶詰め年月、樽番号、熟成年数、アルコール度数などの詳細情報が記載されており、ウイスキーの背景を深く理解できるような配慮がなされています。​

現在、シングル・カスク・ネイションはアメリカ、イギリス、ドイツ、スウェーデン、日本、イスラエル、カナダなど、世界各国で年間約85樽のウイスキーを販売しています。

2024年には、スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティや、J.G.トムソンを傘下に持つアーティザナル・スピリッツ・カンパニー(Artisanal Spirits Company)グループに加わり、2025年には、ウイスキー・マガジンの「Icons of Whisky America」において、2年連続で「インディペンデント・ボトラー・オブ・ザ・イヤー」に選出され、その品質と革新性が高く評価されています。​

 

スコッチ モルト ウイスキー ソサエティ(SMWS) / Scotch Malt Whisky Society (SMWS)

  • ボトラーズ会社(親会社:アーティザナル・スピリッツ・カンパニー)

スコッチモルトウイスキーソサエティ(SMWS)は、1983年にスコットランド・エディンバラで設立された、世界的に著名なインディペンデントボトラー兼会員制クラブです。

​創設者のピップ・ヒルズ(Pip Hills)氏が1970年代後半にスコットランド各地の蒸留所を巡る中で、樽から直接取り出した加水や冷却濾過を行っていないウイスキーの魅力に目覚めたことがきっかけとなりました。​彼はその体験を友人たちと共有し、SMWSを設立しました。

「会員だけにウイスキーを販売する」という、他のボトラーとは異なる独特なスタイルを採用しています。これは、単なる「販売」ではなく、クラブメンバーに特別な体験を提供するという考えに基づいています。

全てのウイスキーは基本的に一般販売はされず、購入できるのは、年会費を払って登録した正規会員のみ。特別な「コード番号」システムを用いることで、蒸留所名を伏せ、番号と個性的なテイスティングノートだけでボトルを紹介。 ブランドに左右されず、「純粋にウイスキーの味わい」で選ぶ楽しみを重視しています。

ウイスキーはシングルカスク&カスクストレングスを基本とし、スコットランドを中心に世界中の170以上の蒸留所から厳選した単一の樽(シングルカスク)を購入し、加水や冷却濾過を行わず、原酒のまま瓶詰めしています。また、近年では​ウイスキーだけでなく、ラム、ジン、コニャックなどのシングルカスクスピリッツも取り扱っており、幅広いラインナップを提供しています。​

現在、SMWSの親会社は「アーティザナル・スピリッツ・カンパニー」であり、​同社は2021年にスモールバッチのブレンデッドスコッチブランド「J.G.トンプソン&カンパニー」を立ち上げ、2024年には米国のインディペンデントボトラー「シングルカスクネイション」を買収するなど、国際的な展開を進めています。​

 

シングル ノート ウイスキー / Single Note Whisky

  • ボトラーズ会社

シングル ノート ウイスキーは、シングルモルト・スコッチウイスキーとジャズ音楽をこよなく愛するリック・ヴァン・ディーペン氏(Rick van Diepen)によって立ち上げられた、個人主導のインディペンデント・ボトラーです。

リック氏は2005年、エディンバラ大学への交換留学をきっかけにウイスキーの世界に足を踏み入れました。現地で大学のウイスキーソサエティに参加し、スコットランド各地の蒸溜所を巡るうちに、その情熱は一気に深まります。なかでも、アイラ島にあるカリラ蒸溜所がお気に入り。彼にとって特別な存在となります。

そして後年、自身のボトラーブランド「シングル ノート ウイスキー」を立ち上げたリックは、記念すべき最初のリリースに、自身が愛するカリラのシングルカスクを選びました。この初リリースは高い評価を受け、大成功を収めることになります。

成功に勢いづいたリックは、その後も新たなリリースを展開。ラベルには音楽や楽器をイメージさせるデザインを採用し、ボトルごとに異なる「楽曲」を感じさせる、というコンセプトの元、個性豊かな原酒を選び抜き、音楽の「一音」のように、それぞれのボトルに独自の響きを持たせています。

 

スキーン スコッチ ウイスキー / Skene Scotch Whisky

  • ボトラーズ会社

スキーン スコッチ ウイスキーは、2006年8月に設立された、個人所有・家族経営のインディペンデント・ボトラーです。スコットランド・エディンバラに本拠を構え、シンガポールにも販売拠点を置き、事業を展開しています。

コンセプトは「樽からグラスへ」。ウイスキーに関わる一連のプロセスを自社で手がけており、シングルカスクの調達、ブレンドの設計、海外市場向け製品の開発、世界各国への流通・マーケティングを自社主導で行い、小規模ボトラーらしく、深いこだわりを持ち続けています。

また、スキーン スコッチ ウイスキーはスコッチウイスキー協会(SWA)や、スコットランド・クラフト蒸留酒協会(Scottish Craft Distillers Association)と積極的に連携も行い、自社ブランドとスコッチ全体の成長にも取り組んでいます。

 

スフェリック スピリッツ / SPHRIC SPIRITS

  • ボトラーズ会社

スフェリックスピリッツは、2018年にドイツ・ライプツィヒで創業された独立系ボトラーです。創業者のベネディクトとクラウディオは、ラム、メスカル、コニャックをはじめ、世界各地での豊富な経験を活かし、独自に原酒を選んでボトリングを行っています。

コンセプトは「PHANTO(幻)」と「GYPSY(ジプシー)」。スフェリックスピリッツは、ウイスキーのユニークでファンキーな風味に焦点を当てており、伝統的な製法に、現代的な革新を加えています。

特に注目すべきは、スコットランドの希少な気候条件と、リフィル樽を使用した長期熟成。このプロセスにより、ウイスキーは「エステル化」し、フルーティで複雑なフレーバーを宿します。

スフェリックスピリッツはウイスキーだけでなく、ラム、メスカル、果実の蒸溜所「オー・ド・ヴィー」など、広範なスピリッツも手掛けおり、世界中のスピリッツ愛好家に向けて多様で魅力的な製品を提供。スフェリックスピリッツは、自社の蒸留設備を持っていませんが、他の蒸留所と提携して製造を行う「ジプシーディスティラリー」と呼ばれる取り組みも行っており、他の蒸留所と協力することで、スピリッツの新たな可能性も追求しています。

 

スピリットフィルド / Spirit filled

  • ボトラーズ会社

スピリットフィルドは、イギリス・セヴンオークスに拠点を構える独立系ボトラーであり、ウイスキー樽のブローカーとしても活動している企業です。ウイスキーに関する専門的なサービスを幅広く提供しており、特に「Mythical Beasts(神話の獣)」シリーズのボトリングで知られています。

同社は、クライアントの投資ニーズに応じてスコッチウイスキーの希少なシングルカスクを厳選し、ボトル詰めを行っています。さらに、ウイスキー樽の購入・保管・売却に関するサポートも行っており、専用の熟成倉庫での保管から、最適なタイミングでの売却まで、一貫したサービスを提供しています。

ウイスキーを投資対象として考える方々にとって、信頼できるパートナーとなる存在です。

 

スピリッツ ショップ セレクション / Spirits Shop Selection

  • ボトラーズ会社

スピリッツ ショップ セレクションは、2006年に台湾で設立された独立系ボトラーです。創業者は、「ウイスキーマガジン台湾」の編集長や、ザ・スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS)の台湾支部のチェアマンを歴任した黄培峻(エリック・ホアン)氏。

彼は国際的なウイスキーコンペティションの審査員を務めた実績もあり、さらにはウイスキー業界の殿堂とも言われる「キーパー・オブ・ザ・クエイク」の称号も受賞した、アジア屈指のウイスキーエキスパートとして名高い存在です。

スピリッツ ショップ セレクションは、エリック氏の卓越した目利きによって選ばれており、台湾国内のみならず世界中のウイスキー愛好家・コレクターたちから高い評価を得ています。

また、ドイツの「サンジバー」や。フランスの「ラ・メゾン・ド・ウイスキー」といった、ヨーロッパの有名ウイスキーショップ兼インポーターともコラボしており、アジアのみならず、世界中のマーケットに向けて質の高いボトルを発信しています。

スピリッツ ショップ セレクション
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スウェル ド スピリッツ / Swell De Spirits

  • ボトラーズ会社

スウェル・ド・スピリッツは、フランスの独立系ボトラーで、2021年にマイケル・バルバリア(Michael Barbaria)氏によって設立されました。ウイスキーだけでなく、アルマニャック、ラム、コニャック、カルヴァドス、リキュールなど、多彩なスピリッツを取り扱っています。

バルバリア氏はウイスキーボトラーとしては異色の経歴をもっており、もともと航空検査技師として活躍し、世界各国を働きながら旅してきたというユニークなバックグラウンドの持ち主。日本でも勤務経験があり、フランス帰国後にはエグゼクティブMBA(EMBA)を取得。その学びを活かし、自らの情熱を注げる分野としてウイスキーを含むスピリッツ業界に飛び込みました。

スウェル・ド・スピリッツは、単に「高品質」であるだけでなく、それぞれのボトルに「ストーリー」が宿ることを重視。産地から原料、蒸溜工程に秘められた背景を深く理解するため、バルバリア氏は実際に蒸溜所へ足を運び、何週間にもわたって滞在しながら、現地の蒸溜文化を体感しています。

主なシリーズには、世界各地の逸品を紹介する「Wonders of the World」、特別なパートナーシップによる「Private Garden」、コラボレーションボトルの「Swell & Co」、クラシックなスタイルを再評価する「Flashback Series」などがあり、いずれもシングルカスク、カスクストレングスでボトリング。スピリッツ本来の個性を最大限に引き出しています。

さらに、ラベルデザインにも強いこだわりを持ち、アートとスピリッツを融合させた独自の世界観を築き上げています。フランス発の新鋭ボトラーとして、今後の動向にも大きな注目が集まっています。

 

ブティックウイスキー / That Boutique-y Whisky Company

  • ボトラーズ会社(親会社:アトムブランズ)

ブティックウイスキーカンパニー(通称 ブティッキー)は、2012年にイギリスのアトムブランズ(ATOM BRANDS)によって設立された、革新的なインディペンデントボトラーです。

親会社のアトムブランズは、イギリス発の独立系飲料メーカーで、ウイスキー、ジン、ラムなど幅広いスピリッツを自社開発・ボトリングしています。「最高の液体を、最高の形で届ける」という理念のもと、品質に一切妥協せず、独創的なパッケージとともに提供しているのが特徴です。

ブティックウイスキーは、スコッチのシングルモルトやシングルグレーン、ブレンデッドはもちろん、アメリカンバーボン、ジャパニーズウイスキー、さらにはラムやジンなど、カテゴリーや国籍にとらわれず、世界中の優れたスピリッツをボトリング。創業が2012年とまだ歴史が浅いながらも、これまでに800種以上のウイスキーをリリースしています。

ボトラーズブランドは一般的に容量700mlでボトリングしますが、ブティックウイスキーでは「より多くの人に届けたい」という理念のもと、通常の700mlではなく500mlに設定。より多くのウイスキーラバーに希少な原酒を楽しんでもらうという、ボトラーズ界では珍しいアプローチを採用しています。

また、ボトルに描かれるコミックブック風(グラフィック・ノベルスタイル)のラベルアートも、ブティックウイスキーの大きな魅力となっています。ラベルには、蒸留所の歴史や裏話、業界ネタ、時には皮肉やジョークがちりばめられており、単なる飾りではなく、ウイスキーオタクには”解読”できる仕掛けが面白いところ。

伝統に縛られない自由な発想と、確かなクオリティの両立によって、今や世界中のウイスキーファンから支持を得るブランドへと成長しました。

ブティックウイスキー

 

キャラクター オブ アイラ ウイスキーカンパニー / The Character of Islay Whisky Company

  • ボトラーズ会社(親会社:アトムブランズ)

キャラクター・オブ・アイラ・ウイスキー・カンパニーは、イギリスのアトムブランズ(ATOM BRANDS)によって設立された、インディペンデントボトラーです。その名の通りアイラ島のウイスキーをボトリングすることを基本としています。

代表的なシリーズは「Wind & Wave コレクション」。​アードベッグやラフロイグ、ボウモアなど、アイラ島の名だたる蒸留所からのシングルカスクをボトリングしたシリーズ。各ボトルはアイラ島の自然や伝説にインスパイアされたストーリーを持っています。

また、キャラクター・オブ・アイラ・ウイスキー・カンパニーでは、蒸留所の名前や伝統にとらわれず、アイラ島の風土や伝説、海風や波の音といった島の「キャラクター」をウイスキーを通じて表現。​そのため、蒸留所名の明記されていない「シークレットモルト」も数多くボトリングしており、アイラ島の個性豊かなウイスキーを「味わい」から世界に届けることを使命にリリースされています。

キャラクター オブ アイラ
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クラン デニー / The Clan Denny

  • ボトラーズブランド
  • 運営会社:ダグラス・マッギボン社(親会社:ダグラスレイン)

クラン・デニーは、スコットランドの独立系ボトラーである「ダグラス・マッギボン社(Douglas McGibbon & Co.)」が手がけるウイスキーブランドです。

ダグラス・マッギボン社は、1948年に設立された「ダグラス・レイン社(Douglas Laing & Co.)」の子会社。​クラン・デニーは、シングルモルト、シングルグレーン、ブレンデッドモルトなど、多様なスコッチウイスキーを提供しており、特にシングルカスクやスモールバッチのボトリングに注力しています。

クラン・デニーの「クラン」とは、スコットランドの伝統ある氏族(クラン)から名付けられたもの。氏族の名誉と遺産を掲げ、熟成のピークを迎えたシングルモルト原酒のみを厳選。冷却ろ過や着色を施さず、個々の樽が持つ唯一無二の個性をそのままボトリングしています。

選ばれる原酒は、豊かな熟成香と奥深い味わいを備えた珠玉の一滴。70年以上の歴史を持つ名門、ダグラス・マクギボンにより、長年培われた目利きの技とクラフトマンシップが光る、人気のシリーズです。

 

クーパーズ チョイス / The Cooper’s Choice

  • ボトラーズブランド
  • 運営会社:ヴィンテージ・モルト・ウイスキー・カンパニー(スコットランド)

クーパーズ・チョイスは、1992年にブライアン・クルック氏によってスコットランド・グラスゴー近郊のバーズデンで設立された、「ヴィンテージ・モルト・ウイスキー・カンパニー(Vintage Malt Whisky Company)」が手がけるシングルカスク・ウイスキーのブランドです。

ブランド名の「クーパー」とは、ウイスキー樽を製造・修理する熟練の職人を指します。​中世から受け継がれるこの技術への敬意を込めて、ラベルには樽造りの様子が描かれています。

​このシリーズは、スコットランドの優れた蒸留所から選び抜かれたシングルカスク・ウイスキーを通じて、クーパーたちの重要な役割を称えています。​​各ボトルは単一の樽から瓶詰めされ、樽ごとの個性や風味を重視。また、多様なカスクフィニッシュを施すことで、​独自の風味を生み出しています。​

アルコール度数もそのウイスキーごとに設定を変えています。​カスクストレングスや46%、43%など、特性に応じた度数でボトリング。ノンチルフィルター&ナチュラルカラー。ウイスキー本来の風味と色合いを保持しています。​

クーパーズ・チョイスは、現在約20カ国にウイスキーを輸出しており、世界中のウイスキー愛好家から高い評価を受けています。​特に、閉鎖された蒸留所の原酒や長期熟成のシングルカスクなど、希少性の高いボトルも多数リリースされています。 ​

 

ザ・ファーキン・ウイスキー・カンパニー / The Firkin Whisky Co

  • ボトラーズ会社

ザ・ファーキン・ウイスキー・カンパニーは、ウイスキー業界で長年活躍してきたマイク・コリングス氏とロビン・トチェック氏によって設立された、革新的なインディペンデントボトラーです。

マイク・コリングス氏は、30年以上ディアジオ社に在籍し、「クラシックモルト・シリーズ」や「レア・モルト・シリーズ」、さらには「ジョニーウォーカー ブルーラベル」など、世界的に有名なブランドを手がけてきた実績の持ち主。

一方、ロビン・トチェック氏は、「ロウカスク」「ブラックスネーク」などのシリーズで知られる名ボトラー「ブラックアダー・インターナショナル社」の代表です。合わせて80年以上にわたる経験をもつ2人の巨匠がタッグを組み、誕生したのがザ・ファーキン・ウイスキー・カンパニーになります。

ザ・ファーキン・ウイスキー・カンパニー最大の特徴は、独自に開発した「ファーキン・カスタム・カスク」。これは、アメリカンオークとフレンチオーク(リムーザンオーク)という異なるオーク材を組み合わせ、特別な焼き入れ(チャー)を施した、特注の熟成樽のこと。その樽に、最適な「フォーティファイドワイン」(マデイラ、マルサラ、オロロソ、アモンティリャード、トウニーポートなど)でシーズニングを行うことで、他社では生み出せない、より優れた熟成樽を作ることができます。

ファーキン・ウイスキーのモットーは「Life’s too short to be serious.(人生は真面目すぎるには短すぎる)」。長年ウイスキー業界の第一線に立ってきた2人だからこそたどり着いた、ウイスキーへの自由で遊び心あふれるアプローチが魅力のボトラーです。

ファーキン・ウイスキーの代表的なシリーズは以下の通り。

  • Firkin Ten:マデイラフィニッシュ
  • Firkin 49:オロロソ&アモンティリャードフィニッシュ
  • Firkin Islay:マルサラフィニッシュ
  • Firkin Rare:トウニーポートフィニッシュ

 

ザ・ゴールデンカスク / The Golden Cask

  • ボトラーズブランド
  • 運営会社:ハウス・オブ・マクダフ社(スコットランド)

ゴールデンカスクは、スコットランド・グラスゴーを拠点とする「ハウス・オブ・マクダフ(House of MacDuff)社」によってつくられているウイスキーブランドです。ウイスキー業界で40年以上のキャリアを持つ名匠、ジョン・マクドゥーガル氏によって厳選された、特別なシングルカスクシリーズとなります。

ハウス・オブ・マクダフ社は、もともと1994年にカンブレーサプライ社(Cambus Supplies Ltd.)が立ち上げた別名義ブランドでしたが、1990年代前半に、シングルカスクウイスキーをボトリング・販売するボトラーへと転身。多数のストック原酒を保有しながら独自ブランドを展開していきました。

このビジネス転換を支えたのが、伝説的なウイスキーメーカーであるジョン・マクドゥーガル氏。スコットランドの5つの異なる蒸溜所で責任者を務めた経験を持ち、その豊富な知識と卓越した技術によって、ゴールデンカスクシリーズの品質を支え続けています。

 

 

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