

こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
この記事では、2025年に世界で最も売れたアメリカンウイスキーブランドを、TOP10ランキング形式でご紹介します。なお、本ランキングは、英国の酒類・飲料業界専門誌「The Spirits Business(ザ・スピリッツ・ビジネス)」が2026年6月に発表した年次調査「The Brand Champions 2026」のデータをもとに作成しています。
2025年は、アメリカンウイスキー業界にとって大きな試練の一年となりました。米国産ウイスキーは報復関税の影響を受けたほか、カナダなどで広がった不買運動によって輸出が大きく落ち込みます。さらに、長年積み上がっていた過剰在庫の問題も表面化し、市場全体が厳しい局面を迎えました。
業界最大手のジムビームでは、複数の主要メディアが「関税の影響や需要減退」を背景として報じる中、主力蒸留所であるケンタッキー州クレアモント蒸留所の蒸留を約1年間停止するという異例の決断を下しています。
一方で、このような逆風の中でも販売数量を大きく伸ばしたブランドが存在したことも事実です。市場環境の変化に対応できたブランドと苦戦を強いられたブランドの差が、これまで以上に鮮明となった一年だったと言えるでしょう。
ランキングデータについて

この記事のランキングは、2025年におけるアメリカンウイスキーブランドの販売数量をもとに作成しています。データは、英国の酒類・飲料業界専門誌『The Spirits Business』が毎年発表している年次調査「The Brand Champions 2026」を参照しました。
ランキングの基準は販売金額ではなく、販売数量(1ケース=9リットル換算)です。そのため、ウイスキーの品質や人気、ブランド価値を順位付けしたものではなく、「世界で実際にどれだけ販売されたか」を示すランキングとしてご覧ください。
なお、米国蒸留酒協会(DISCUS)の統計によると、2025年の米国内におけるアメリカンウイスキーの販売量は約3,000万ケース、売上高は51億ドルを超えています。本ランキングは、この米国内市場を含めた世界全体の販売数量を対象としています。
また、本ランキングは大手メーカーが展開する主力ブランドの販売数量を集計したものです。一方、バーやレストランでの採用実績やバーテンダーへのアンケートをもとにしたDrinks Internationalの「Brands Report」では、ミクターズ(Michter’s)のようなプレミアムブランドが「最も売れているアメリカンウイスキー」として上位に選ばれることがあります。
これは優劣を示すものではなく、集計対象や調査手法が異なるためです。それぞれ異なる視点から市場を捉えたランキングとして参考にしていただければ幸いです。
2025年のアメリカンウイスキー業界は激動の一年に

2025年は、アメリカンウイスキー業界にとって大きな転換点となる一年でした。
米国蒸留酒協会(DISCUS)が2026年2月に公表した年次経済報告によると、2025年の米国蒸留酒市場全体の販売は前年比2.2%減少。ウイスキーを含む主要な蒸留酒は軒並み前年を下回りました。一方、成長を維持したのはRTD(缶チューハイなど)のカテゴリーのみでした。
アメリカンウイスキーの国内販売量も、2022年の5,940万プルーフガロンをピークに、2025年には5,700万プルーフガロンまで縮小しています。
背景には、パンデミック期の需要拡大を見込んで各蒸留所が生産能力を大幅に増強したことがあります。しかし、その後は需要が想定ほど伸びず、供給過剰の状態が続くようになりました。長年続いたバーボンブームは落ち着きを見せ、市場は需要と供給のバランスを見直す調整局面へと入っています。
さらに2025年は、関税問題や輸出環境の悪化も重なり、ブランドによって販売実績に大きな差が生まれる一年となりました。
トランプショック!? 輸出急減が業界を直撃

2025年にアメリカンウイスキー業界へ最も大きな影響を与えた出来事の一つが、貿易摩擦による輸出の減少です。
DISCUSが2026年3月に公表した「2025 American Spirits Exports Report」によると、アメリカンウイスキーの輸出額は前年比19%減の10億8,000万ドルとなりました。米国産スピリッツ全体でも前年比3.8%減の23億7,000万ドルまで落ち込んでいます。
特にEU向け輸出は前年比35%減の4億5,400万ドルと大幅に減少しました。2025年3月、トランプ大統領がEU産ワインなどへの高関税を示唆したことで貿易摩擦が再燃したことに加え、2024年後半には関税発動を見越した「フロントロード(輸出の前倒し)」が行われていた反動も影響したと考えられています。
一方で、カナダを除く市場ではブラジルやオーストラリアなどへの輸出が伸び、米国産スピリッツ全体では前年比2.5%増となりました。
つまり、2025年の輸出不振は市場全体が一様に落ち込んだわけではなく、一部市場での急減が全体を押し下げたことが特徴だったと言えるでしょう。2026年には英国産ウイスキーへの関税撤廃など、通商環境改善へ向けた動きも始まっており、今後の関税交渉が市場回復の鍵を握りそうです。
カナダ市場の不買運動が最大の打撃に

輸出減少の中でも、とりわけ深刻だったのがカナダ市場です。
2025年2月、トランプ政権がカナダとメキシコに25%の追加関税を発動したことを受け、カナダでは10州のうち8州の酒類当局が米国産酒類の販売を停止しました。
業界団体「Spirits Canada」によると、2025年3月から4月末までの米国産スピリッツの売上は前年比66.3%減となり、最大市場のオンタリオ州では80%もの大幅な落ち込みを記録しています。
DISCUSによると、2025年3月以降の米国産スピリッツの対カナダ輸出額は、前年同期の2億300万ドルから6,000万ドルへと約70%減少。アメリカンウイスキー単体でも輸出額は前年比57%減の3,300万ドルまで縮小しました。
この影響を最も大きく受けた企業の一つが、ジャックダニエルを擁するブラウン・フォーマンです。同社は2025年度第2四半期のカナダ売上が前年比62%減となったことを公表し、通商問題が業績へ大きな影響を及ぼしたと説明しています。
2025年6月には一部州で販売が再開されたものの、多くの州では現在も制限が続いています。アメリカンウイスキー市場の回復を占ううえでも、カナダ市場の動向は今後の重要な注目ポイントとなりそうです。
「ウイスキー・グラット」とジムビームの蒸留停止

2025年を象徴するもう一つのテーマが、「ウイスキー・グラット(Whiskey Glut)」と呼ばれる過剰在庫問題です。
バーボン人気の高まりを受けて生産能力を拡大した結果、需要以上に原酒が積み上がり、多くの蒸留所が在庫を抱える状況となりました。
ケンタッキー蒸留酒協会(KDA)によると、2025年1月時点で州内で熟成中のバーボン樽は過去最多となる1,610万樽に達しています。さらに熟成中の樽には毎年「アドバロレム税(従価税)」が課され、2025年の税負担は約7,500万ドルと過去5年間で163%増加しました。
こうした状況を象徴する出来事が、ジムビームの蒸留停止です。
親会社サントリーグローバルスピリッツは、主力拠点であるクレアモント蒸留所の蒸留を2026年の1年間停止すると発表しました。230年以上の歴史を持つ旗艦蒸留所では異例の判断であり、需要に合わせた生産調整を進める姿勢を鮮明にしています。
酒類専門メディアでは、過剰在庫に加え、関税問題やカナダ市場での販売減少も今回の判断を後押ししたと分析されています。
厳しい市場でも成長したブランドは存在

市場全体は縮小したものの、すべてのブランドが苦戦したわけではありません。
ベルロックウイスキー(Bell Rock Whiskey)は前年比209.5%増という驚異的な伸びを記録し、初めてTOP10入りを果たしました。
また、ディアジオ傘下のブレット(Bulleit)も前年比2.6%増と堅調に推移しています。高ライ麦比率による個性的な味わいが評価され、バーやカクテル市場で安定した支持を集めています。
一方、メジャーブランドのジムビームとジャックダニエルはいずれも前年比4.6%減となりました。
販売地域やブランド戦略によって結果が大きく分かれたことも、2025年市場の特徴と言えるでしょう。
市場を支える3大メーカーにも注目

今回のTOP10ランキングを見ると、多くのブランドは以下の3社に集中しています。
- サントリーグローバルスピリッツ(ジムビーム、メーカーズマーク)
- ブラウン・フォーマン(ジャックダニエル、JDテネシーハニー、ウッドフォードリザーブ)
- ディアジオ(シーグラム7、ブレット)
これにヘヴンヒル(エヴァン・ウィリアムス)、カンパリグループ(ワイルドターキー)、グローバル・スピリッツ(ベルロックウイスキー)が加わり、世界のアメリカンウイスキー市場は少数の大手メーカーが主要ブランドを保有する構造となっています。
しかし2025年は、これらの大手メーカーも例外なく苦戦しました。サントリーグローバルスピリッツはジムビームの蒸留停止を決断し、ブラウン・フォーマンは人員削減や設備売却を実施。ディアジオも業績予想の下方修正を発表するなど、各社とも需要減速や過剰在庫への対応を迫られています。
今回のランキングを見る際は、ブランドごとの順位だけでなく、それぞれのメーカーがどのような戦略で市場環境の変化に対応しているのかにも注目すると、2025年のアメリカンウイスキー市場をより深く理解できるでしょう。
【2025年統計】アメリカンウイスキー売上ランキング TOP10|トランプ関税で業界に何が起きたか

9位 ウッドフォードリザーブ / Woodford Reserve

9位 ウッドフォードリザーブ / Woodford Reserve
種類:バーボンウイスキー
生産国:アメリカ(ケンタッキー州)
売上数:180万ケース(前年対比-0.6%)
メーカー:ブラウン・フォーマン(Brown-Forman)
楽天市場価格[2026年7月]:3,780円(ウッドフォードリザーブ)
2025年の世界アメリカンウイスキー売上ランキング第9位は、「ウッドフォードリザーブ」です。ジャックダニエルと同じブラウン・フォーマンが展開するプレミアムバーボンで、ケンタッキー・ダービーの公式バーボンに採用されたこともあります。
IWSRの2023年調査では「世界で最も売れているスーパープレミアム・アメリカンウイスキー」に選ばれたほか、世界のトップバーテンダーを対象としたカクテルベースウイスキーのランキングでも高い評価を獲得しており、品質とブランド力を兼ね備えた存在です。
蒸留所はケンタッキー州ウッドフォード郡ヴェルサイユ近郊に位置し、その歴史は1812年にエライジャ・ペッパーが蒸留を始めたことにさかのぼります。1838年に建てられた建物は現在もアメリカの国家歴史登録財(ナショナル・ヒストリック・ランドマーク)に指定されており、ブラウン・フォーマンが1994年に取得した後、2003年に現在の「ウッドフォードリザーブ蒸留所」へ改称されました。
製法にも特徴があります。銅製ポットスチルで3回蒸留した原酒と、連続式蒸留機で造られた原酒をブレンドするという、バーボンでは珍しい手法を採用。
マッシュビルはトウモロコシ72%、ライ麦18%、モルト10%で、甘さとスパイシーさ、ナッツのような香ばしさが調和した複雑な味わいを生み出しています。現在はクリス・モリス氏とエリザベス・マッコール氏が共同でブランドを率い、「科学と芸術の融合」を理念にウイスキー造りを続けています。
2025年は市場全体が苦戦する中でも比較的健闘しました。ブラウン・フォーマンの2025年度決算では、ジャックダニエル、ウッドフォードリザーブ、オールドフォレスターで構成される主力ウイスキー部門の売上は実質横ばいとなり、ウッドフォードリザーブはブランド全体の業績を支える存在となっています。
販売数量は180万ケースで前年比0.6%減。ジムビームやジャックダニエルがともに4.6%減となったことを考えると、プレミアムバーボンとしては非常に安定した販売実績を維持した一年でした。
ブランド戦略も積極的。2025年にはブランド史上最高となる139.4プルーフ(69.7%)・12年熟成の限定品「チョコレート・ウィスパー・レダックス」を発売。さらに「マスターズコレクション」第21弾として、希少なチンカピンオーク樽で熟成した「スイートオークバーボン」もリリースし、限定商品の開発にも力を入れています。
楽天価格は4,000円前後。ジムビームやジャックダニエルより一段上のプレミアムバーボンとして定着しています。歴史ある蒸留所とケンタッキー・ダービーとの結び付きというストーリー性も、今後のブランド価値を支える大きな魅力と言えるでしょう。
8位 ジャックダニエル テネシーハニー /Jack daniels Tennessee Honey

8位 ジャックダニエル テネシーハニー / Jack daniels Tennessee Honey
種類:リキュール
生産国:アメリカ(テネシー州)
売上数:190万ケース(前年対比-3.6%)
メーカー:ブラウン・フォーマン(Brown-Forman)
楽天市場価格[2026年7月]:2,068円(700ml)
2025年の世界アメリカンウイスキー売上ランキング第8位は、「ジャックダニエル テネシーハニー」です。
日本では酒税法上「リキュール」に分類されるためウイスキーではありませんが、ウイスキーベースのリキュールとしては世界トップクラスの販売規模を誇ります。190万ケースという販売数量は、同ランキング9位のウッドフォードリザーブを上回る数字であり、ジャックダニエルブランドの圧倒的な強さを物語っています。
テネシーハニーは、ジャックダニエル オールドNo.7をベースに、天然はちみつのリキュールをブレンドしたフレーバードウイスキーです。アメリカでは2011年、日本では2013年に発売されました。
ベースとなるのは、サトウカエデの木炭で原酒をろ過する「チャコール・メローイング製法」で造られた、ジャックダニエルの原酒。そこへはちみつ由来の甘みを加えることで、アルコール度数35%のまろやかな味わいに仕上げられています。ストレートやロックはもちろん、ミルク、ジンジャーエール、コーヒーなどとの相性も良く、ウイスキー初心者でも飲みやすい一本として世界中で親しまれています。
2025年は市場全体の減速を受け、販売数量は190万ケースと前年比3.6%減でした。カナダ市場での不買運動や需要減退の影響は、フレーバードウイスキーにも及んだと考えられます。
一方、親会社ブラウン・フォーマンにとっては依然として重要なブランドです。2025年度決算では会社全体が減収減益となったものの、ジャックダニエルブランドは主力事業として安定した販売を維持しており、本商品および、通常の「ジャックダニエル」もブランド全体の販売数量を支える存在となっています。
日本では700mlが2,000円前後と手頃な価格で購入でき、オールドNo.7よりも甘く飲みやすいことから、ウイスキー初心者への入門ボトルとしても人気があります。一方で、本国アメリカではバーや家庭用として定番商品となっており、日本以上に高い知名度と販売実績を誇ります。
世界的なウイスキー市場が縮小する中でも190万ケースを販売していることから、テネシーハニーは「ジャックダニエルブランドの第二の柱」と呼べる存在と言えるでしょう。
ってか「リキュール」で190万ケースの売上って、すごい…。
7位 ベルロックウイスキー / Bell Rock Whiskey

7位 ベルロックウイスキー / Bell Rock Whiskey
種類:バーボンウイスキー
生産国:アメリカ(フロリダ州)
売上数:200万ケース(前年対比+209.5%)
メーカー:グローバル・スピリッツ(Global Spirits)
楽天市場価格[2026年7月]:在庫なし
2025年の世界アメリカンウイスキー売上ランキング第7位は、「ベルロックウイスキー」です。
前年比209.5%増という驚異的な成長率を記録し、前年までTOP10圏外だったブランドが一気にランクインしました。今回のランキングの中でも、最も注目すべきブランドと言えるでしょう。
ベルロックウイスキーは、ウォッカ「ホルティツァ」で知られるウクライナ系酒類メーカー、グローバル・スピリッツが展開するブランドです。同社はコロナ禍以降、アメリカで契約生産を進め、2024年から「ベルロック」ブランドとして本格展開を開始しました。
フロリダ州の家族経営蒸留所で造られ、地元産の原料を使用したバーボンをアメリカンオーク樽で熟成。さらに、アップル&ハニーやバタースコッチなど、アルコール度数30%のフレーバードタイプも展開しており、伝統的なバーボンとは異なる幅広い層をターゲットにしています。
ブランド名は、スコットランドに現存する最古の灯台「ベルロック灯台」に由来します。荒海で船を導く灯台になぞらえ、「人々を導くウイスキー」というブランドイメージが込められています。
2024年までは主要ランキングにも姿を見せなかったブランドでしたが、わずか1年で販売数量は200万ケースに到達。驚異的な売り上げ伸び率を達成しました。これほど短期間でTOP10入りを果たした例は珍しく、2025年のアメリカンウイスキー市場を象徴する出来事の一つとなっています。
急成長の背景について、グローバル・スピリッツは詳細を公表していません。しかし、同社は東欧を中心にウォッカ事業で築いた販売網を持つほか、「カンバーランドフォールズ」など複数のバーボンブランドも展開しています。そのため、既存の流通網を活用した積極的な市場開拓や、フレーバード商品の投入による新規ユーザーの獲得が、急成長を後押しした可能性があります。
市場全体が縮小する中、ジムビームやジャックダニエルなどの大手ブランドが販売数量を落とす一方で、新興ブランドが急成長を遂げたことは非常に興味深い動きです。ベルロックウイスキーは、2025年のアメリカンウイスキー市場の変化を象徴するブランドと言えるでしょう。
なお、2026年7月現在、日本では正規輸入品・並行輸入品ともにほとんど流通が確認できませんでした。今後、日本市場へ本格参入するのかどうかも注目したいところです。
6位 ブレット / Bulleit

6位 ブレット / Bulleit
種類:バーボンウイスキー
生産国:アメリカ(ケンタッキー州)
売上数:200万ケース(前年対比+2.6%)
メーカー:ディアジオ(Diageo)
楽天市場価格[2026年7月]:3,023円
2025年の世界アメリカンウイスキー売上ランキング第6位は、「ブレット」です。
市場全体が縮小する中、ジムビームやジャックダニエルなどの主力ブランドが販売数量を落とす一方で、ブレットは前年比2.6%増を記録。TOP10に入る主要ブランドの中では数少ないプラス成長を達成しました。
ブレットは、高ライ麦比率のマッシュビルによるスパイシーな味わいが特徴のバーボンです。1830年代にアウグストゥス・ブレットが考案したレシピをもとに、1987年にトム・ブレットがブランドを復活させました。
創業当初はフォアローゼズやMGPなどから原酒を調達していましたが、2017年にはケンタッキー州シェルビービルに約1億1,500万ドルを投じて自社蒸留所を開設。現在は自社生産体制を確立しています。また、ルイビルの歴史あるスティッツェル・ウェラー蒸留所はブランドのビジターセンターとして活用されています。
ブレットは古くからバーテンダーからの評価が高く、オールドファッションドをはじめとするクラシックカクテルのベースとして世界中のバーで使用されています。その高ライ麦らしい力強い風味は、カクテルでも存在感を失わないことから、多くのバーテンダーに支持されています。
一方で、親会社ディアジオによると、2025年度のアメリカ国内売上は前年比7.3%減となり、本国市場では苦戦が続いています。2026年には通期業績予想の下方修正や配当の減額も発表されるなど、需要減速の影響は同社全体にも及びました。
それでも世界全体では販売数量200万ケース、前年比2.6%増を達成しています。海外市場での販路拡大や、世界的なカクテル人気の高まりが販売を支えたと考えられ、国内市場と海外市場で対照的な結果となりました。
日本では700mlが3,000円前後で販売されており、手頃な価格ながら本格的な高ライ麦バーボンを楽しめる一本として人気があります。今後もディアジオのブランド戦略や、世界的なカクテル需要の拡大とともに注目したいブランドです。
5位 シーグラム7 / Seagram’s 7
5位 シーグラム7 / Seagram’s 7
種類:ブレンデッドアメリカンウイスキー
生産国:アメリカ
売上数:200万ケース(前年対比0.0%)
メーカー:ディアジオ(Diageo)
楽天市場価格[2026年7月]:2,445円(1000ml)
2025年の世界アメリカンウイスキー売上ランキング第5位は、「シーグラム7」。日本ではあまり馴染みのない「ブレンデッドアメリカンウイスキー」に分類されます。
このカテゴリーは、アメリカで「バーボン」や「ライウイスキー」とは別に定められているものです。複数のアメリカンウイスキーをブレンドしたものや、ニュートラルスピリッツを加えたものなどが含まれ、バーボンのような厳格な製造基準はありません。そのため、軽やかでクセが少なく、飲みやすい味わいの製品が多いのが特徴です。
シーグラム7は、このカテゴリーを代表するロングセラーブランドとして、長年にわたりアメリカの家庭や大衆酒場で親しまれてきました。近年はプレミアムバーボンの人気に押され気味ではあるものの、手頃な価格と親しみやすい味わいから、現在でも安定した人気を維持しています。
前年比0.0%と販売数量を維持し、市場全体が縮小する中でも安定した販売実績を残しました。派手な成長こそありませんが、今なお根強い支持を集めるロングセラーブランドです。
シーグラム7は、禁酒法が終了した1930年代にシーグラム社が発売したブレンデッドアメリカンウイスキーです。ブランド名の由来には諸説ありますが、「セブン&セブン(Seven & Seven)」と呼ばれる、シーグラム7をレモンライムソーダで割る定番カクテルによって、アメリカでは広く知られる存在となりました。
1970年代には年間数百万ケースを販売する人気ブランドでしたが、その後はウォッカ人気の高まりなどを受けて販売数量が減少。それでも近年は200万ケース前後で安定して推移しており、長年にわたって一定の需要を維持しています。
親会社ディアジオは、アメリカのカジュアルなバー文化や大衆酒場のイメージを生かしたブランド展開を続けています。一方で、北米市場では飲酒量の減少など市場環境が厳しく、同社全体も需要減速への対応を迫られています。
そうした状況の中でも、2025年は200万ケースを販売し前年比横ばいを維持しました。ジムビームやジャックダニエルなどの主要ブランドが販売数量を落とす中、安定した実績を残したことは、手頃な価格帯のブレンデッドウイスキーに根強い需要があることを示しています。
日本での流通は輸入酒専門店が中心で、大手量販店やバーで見かける機会は多くありません。しかし、アメリカでは今なお定番ブランドの一つとして親しまれており、大衆的なウイスキー文化を象徴する存在として、これからも安定した人気を維持していくでしょう。
4位 メーカーズマーク / Maker’s Mark

4位 メーカーズマーク / Maker’s Mark
種類:バーボンウイスキー
生産国:アメリカ(ケンタッキー州)
売上数:270万ケース(前年対比-0.7%)
メーカー:サントリーグローバルスピリッツ(Suntory Global Spirits)
楽天市場価格[2026年7月]:2,596円
2025年の世界アメリカンウイスキー売上ランキング第4位は、「メーカーズマーク」です。
赤い封蝋(シーリングワックス)のボトルでおなじみのブランドで、「世界初のプレミアムバーボン」を掲げています。市場全体が苦戦する中でも販売数量の減少は前年比0.7%にとどまり、高価格帯ブランドとして安定した人気を維持しました。
メーカーズマークは1953年、ビル・サミュエルズ・シニア氏がケンタッキー州ロレットの蒸留所を取得したことから始まりました。従来のライ麦主体のレシピではなく、小麦を使用した「ウィーテッドバーボン」を採用したことで、やわらかく甘みのある味わいを実現。このスタイルは現在でもブランド最大の特徴となっています。
また、ブランド名や正方形のボトル、手作業で施される赤い封蝋は、妻のマージー・サミュエルズ氏が考案したものです。ラベルに記された「S IV」は、「サミュエルズ家4代目の蒸留家」を意味するつもりで付けられましたが、後に家系を調べ直したところ実際は6代目だったという有名な逸話も残されています。
現在は創業者の孫であるロブ・サミュエルズ氏がブランドを率いており、メーカーズマーク蒸留所はバーボン業界で初めてB Corp認証を取得するなど、環境や社会への取り組みにも力を入れています。2014年のビーム社とサントリーの統合以降は、サントリーグローバルスピリッツを代表するブランドの一つとして世界展開が進められています。
2025年の販売数量は270万ケース(前年比-0.7%)。ジムビームが前年比4.6%減となるなど、市場全体が苦戦する中でも減少幅は小さく、プレミアムバーボン市場での強さを改めて示しました。
日本でも3,000円前後で購入できる手頃なプレミアムバーボンとして人気が高く、ウィーテッドバーボンならではのまろやかな味わいと、赤い封蝋の印象的なデザインは、これからもブランドの大きな魅力であり続けるでしょう。
3位 エヴァンウィリアムス / Evan Williams

3位 エヴァンウィリアムス / Evan Williams
種類:バーボンウイスキー
生産国:アメリカ(ケンタッキー州)
売上数:290万ケース(前年対比-3.9%)
メーカー:ヘヴンヒルブランズ(Heaven Hill Brands)
楽天市場価格[2026年7月]:1,550円(エヴァン ウィリアムス ブラックラベル)
2025年の世界アメリカンウイスキー売上ランキング第3位は、「エヴァンウィリアムス」です。ヘヴンヒル・ブランズを代表するフラッグシップブランドであり、長年にわたって世界有数の販売数量を誇るケンタッキーストレートバーボンとして親しまれています。日本でもハイボール向けの定番銘柄として高い知名度を誇ります。
ブランド名は、18世紀末にウェールズからアメリカへ渡り、ケンタッキー州で蒸留を行ったとされるエヴァン・ウィリアムズに由来しています。ラベルには「1783年」「ケンタッキー最初の蒸留家」と記されていますが、この説には異論もあり、歴史的な裏付けは十分ではありません。現在の「エヴァンウィリアムス」ブランドは、ヘヴンヒル社が1957年に立ち上げた現代のブランドです。
ヘヴンヒル・ブランズは1935年創業の家族経営企業で、現在もシャピラ家が経営を担うアメリカ最大級の独立系スピリッツメーカーです。1996年には蒸留所火災という大きな試練を経験しましたが、その後見事に復活。現在はエヴァンウィリアムスのほか、「エライジャ・クレイグ」「I.W.ハーパー」など数多くの人気ブランドを展開しています。
2025年の販売数量は290万ケースで、前年比3.9%減となりました。市場全体の減速を受けて販売はやや落ち込んだものの、ジムビームやジャックダニエルに次ぐ販売規模を維持しており、依然として世界を代表するバーボンブランドの一つです。
楽天市場ではブラックラベルが1,500円台から購入でき、優れたコストパフォーマンスも大きな魅力。力強いバーボンらしさを備えながら価格は手頃で、日常的に楽しめる定番バーボンとして、今後も安定した人気を維持していくでしょう。
2位 ジャックダニエル / Jack Daniel’s

2位 ジャックダニエル / Jack Daniel’s
種類:バーボンウイスキー
生産国:アメリカ(テネシー州)
売上数:1,340万ケース(前年対比-4.6%)
メーカー:ブラウン・フォーマン(Brown-Forman)
楽天市場価格[2026年7月]:2,960円(700ml)
2025年の世界アメリカンウイスキー売上ランキング第2位は、「ジャックダニエル」です。世界で最も有名なアメリカンウイスキーであり、ジョニーウォーカーに次ぐ世界第2位の販売規模を誇る巨大ブランドです。テネシーウイスキーを代表する存在として、日本でも高い人気を集めています。
ジャックダニエルは、テネシー州リンチバーグの蒸留所で造られるテネシーウイスキーです。最大の特徴は、蒸留後の原酒をサトウカエデの木炭でゆっくりとろ過する「チャコール・メローイング製法(リンカーン・カウンティ・プロセス)」。この工程によって雑味が取り除かれ、まろやかで飲みやすい味わいに仕上がります。
2025年の販売数量は1,340万ケースで、前年比4.6%減となりました。背景には、世界的な需要減速に加え、トランプ政権の関税政策をきっかけにカナダで広がった米国産酒類の不買運動があります。親会社ブラウン・フォーマンは、カナダ市場での売上が大幅に落ち込んだことを公表しており、ジャックダニエルもその影響を大きく受けました。
ブラウン・フォーマンの2025年度決算でも、純売上高は前年比5%減、純利益も大幅な減益となるなど厳しい結果となりました。一方で、トルコやブラジルなどの新興国市場では販売が伸びており、RTD(缶カクテル、ハイボール缶)事業の拡大とあわせて、新たな成長分野の開拓を進めています。
楽天市場での価格は700mlで3,000円前後。説明不要の有名ブランドとして、コンビニやスーパーでも手頃に入手できる身近なウイスキー。2025年は厳しい市場環境となったものの、1,000万ケースを大きく超える実績をキープしており、世界トップクラスのブランドパワーは今なお健在です。
1位 ジムビーム / Jim Beam

1位 ジムビーム / Jim Beam
種類:バーボンウイスキー
生産国:アメリカ(ケンタッキー州)
売上数:1,670万ケース(前年対比-4.6%)
メーカー:サントリーグローバルスピリッツ(Suntory Global Spirits)
楽天市場価格[2026年7月]:1,198円(700ml)
2025年の世界アメリカンウイスキー売上ランキング第1位は、「ジムビーム」です。120カ国以上で販売される世界最大のバーボンブランドで、2025年も1,670万ケースを販売し、2位のジャックダニエルを大きく引き離して首位を維持しました。
ブランドのルーツは18世紀末までさかのぼります。ドイツ系移民のヤコブ・ベーム(後に「ビーム」へ英語化)がケンタッキー州で蒸留を始めたことが起源とされ、現在も創業家ビーム家の系譜を受け継ぐマスターディスティラーが伝統を守り続けています。親しみやすい味わいと手頃な価格を両立した定番バーボンとして、世界中で幅広い支持を集めています。
2025年の販売数量は前年比4.6%減となりました。市場全体の需要減速に加え、輸出環境の悪化や過剰在庫問題など、アメリカンウイスキー業界全体を覆った逆風の影響を受けたためです。その象徴的な出来事が、親会社サントリーグローバルスピリッツによる主力蒸留所の蒸留停止でした。
同社は2026年、ケンタッキー州クレアモント蒸留所での蒸留作業を約1年間停止すると発表(2026年1月から12月末までの丸1年間)。需要の落ち着きに合わせて生産量を調整するとともに、この期間を設備投資に充てる方針を示しています。230年以上の歴史を持つ旗艦蒸留所での異例の判断は、現在の業界が直面する厳しい環境を象徴する出来事となりました。
それでも、ジムビームは依然として世界で最も売れているバーボンであり、そのブランド力は健在です。サントリーグローバルスピリッツは、メーカーズマークやカナディアンクラブなど数多くの人気ブランドを展開しており、世界のウイスキー市場でも大きな存在感を維持しています。
楽天市場では700mlが1,000円台から購入でき、優れたコストパフォーマンスも大きな魅力です。ハイボール人気に支えられ、日本でも定番バーボンとして高い支持を集めています。2025年は厳しい一年となりましたが、それでも世界No.1の座を守り抜いたことは、ジムビームの圧倒的なブランド力を物語っていると言えるでしょう。

2025年は、貿易摩擦による関税問題やカナダでの不買運動、さらには過剰在庫(ウイスキー・グラット)の表面化など、アメリカンウイスキー業界にとってまさに「激動と試練の一年」となりました。
首位ジムビームを擁するサントリーグローバルスピリッツによる主力蒸留所の停止や、多くの大手ブランドでの販売減といった厳しいニュースが相次ぐ一方で、ベルロックの驚異的な急成長やブレットの堅調な推移など、変化に対応したブランドの躍進も目立った年です。
今回のTOP10ランキングは、単なる人気の指標にとどまらず、世界情勢の影響や各メーカーの生き残りをかけた戦略が明確にあらわれた結果と言えます。
次にアメリカンウイスキーをグラスに注ぐ際は、ぜひこうした業界のストーリーや背景にも思いを馳せながら、その深い味わいを楽しんでみてください。

あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
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年齢確認: お酒は20歳を過ぎてから。未成年者の飲酒は法律で禁止されています。
健康への配慮: 妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。
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マナー: 飲酒後は節度ある行動を心がけましょう。






















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