【2024年版】スペイサイドのシングルモルトスコッチウイスキー|オフィシャルボトル37選

スペイサイドのシングルモルトスコッチウイスキー|ザ・グレンリベット The Glenlivet

ザ・グレンリベット The Glenlivet
地域:スペイサイド
創業年:1824
ペルノリカール

1824年に政府公認第一号の蒸留所としてスタート。

グレンリベットの生産規模は世界最大。ポットスチルは初留、再留14基ずつ。数で言えばグレンフィディックやマッカランよりも少ないのですが、年間生産量はこの2つを抜いて2100万ℓで、スコッチ最大であり世界最大のモルトウイスキー蒸留所となっています。

売上本数は120万ケース。グレンフィディックと1、2位を常に争っています。

グレンリベット12年

グレンリベット12年

  • アルコール度数:40%
  • 楽天市場価格[2024年4月]:4,110円

『ザ・グレンリベット』のシグネチャースタイルとして長年発売されている12年物。2020年にリニューアルし、主にアメリカンオーク樽の原酒が使用されています。以前よりもバニラのフレーバーがやや強くなり、ライトボディでスムースな味わいに変化しています。

ボディが弱くなった印象もあり、旧12年と大きく異なるバランスに生まれ変わったわけですが、世界的なウイスキーのライト嗜好の波に乗っからない訳にもいきません。毎年「グレンフィディック」と売り上げ首位を争っている訳ですから、「より飲みやすく」と意識するもの無理はありませんからね。

香りはバニラ、ハチミツ、リンゴ、洋梨、シナモンのような軽いスパイス。口当たりは滑らか。甘みがあって軽快。余韻も短くキレのある風味に仕上がっています。

最近は値上がり傾向にありますが、12年物のシングルモルトとしてはリーズナブル。十分に優秀なウイスキー。旧12年を惜しむ声もありますが、時代の流れと共にウイスキーも変わっていくのは宿命でしょうか…

 

 

 

スペイサイドのシングルモルトスコッチウイスキー|ストラスミル Strathmill

ストラスミル Strathmill
地域:スペイサイド
創業年:1891
MHD

ストラスアイラの姉妹蒸留所ではないのかと勘違いされるネーミングですが、両蒸留所は特に関係性はありませんし、元々ストラスミルは「グレンアイラ」という名前の蒸留所でした。

ブレンデッドウイスキー「J&B」のキーモルトで、J&Bは2019の統計では世界ウイスキー売り上げランキング 26位に位置しています。(シーバスは19位)オフィシャルボトルは花と動物シリーズの12年物が2001年から登場。シングルモルトとしてはその他ボトラーズで見かけることもあります。

ストラスミル 12年

ストラスミル 12年

  • アルコール度数:43%
  • 楽天市場価格[2024年4月]:7,379円

スペイサイドの隠れた銘酒の一つ。「J&B」のキーモルトとしてブランドを支えていますが、シングルモルトとしてもなかなか。

口に含むと、リンゴのような甘い風味と穀物の香り。滑らかな口当たりでドライ。ハチミツ、ブラウンシュガー、オレンジビターズ、バニラ、白い花。

花と動物シリーズのボトルは、どれも突出した個性を持ち合わせていませんが、バランスの良さは一つの特徴と言えます。ストラスミル12年もまた、スペイサイドモルトらしく規律の整った味わい。

ハイボールでも洗練されたフルーツ香を感じておいしいのですが、ストレートでじっくりがおすすめです。

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ストラスミル
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スペイサイドのシングルモルトスコッチウイスキー|スペイバーン Speyburn

出典:https://www.speyburn.com/

スペイバーン Speyburn
地域:スペイサイド
創業年:1897
タイ・ビバレッジ社

スペイサイド・ローゼス地区にある蒸留所。1960年代までは精麦施設としても稼働していました。今でも歴史的な価値があるということで、ドラム式モルティングの製麦施設は保存状態となってはいますが、製麦は行っていません。

蒸留所の操業は1897年。1916年にはDCL傘下になり、91年UD社時代に、現タイビバレッジ社の子会社であるインバーハウス社の所有となりました。UDの頃は「花と動物シリーズ」のスペイバーンがありましたが、現在は一新。

意外と知られていませんがオフィシャルボトルのラインナップは充実しており、特にアメリカ市場では人気が高いシングルモルトとなっています。

スペイバーン10年

スペイバーン10年

  • アルコール度数:40%
  • 楽天市場価格[2024年4月]:3,850円

「スペイバーン10年」はソフトで優しい個性をもつスペイサイドモルトです。アメリカンオークのバーボン樽とシェリー樽の原酒を合わせています。

フルーティー&トフィー。バタースコッチ、レモン、ハチミツ、マスカット。ミディアムボディで、甘やかなフィニッシュが特徴的。

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Speyburn(スペイバーン)
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スペイバーン10年を使ったカクテル「125 ハイボール」

ストレートで愉しみたいところですが、公式ホームページではスペイバーン10年を使ったオリジナルカクテルを公開しています。

125ハイボール

  • スペイバーン 10年 40ml
  • 自家製アップルコーディアル  30ml
  • シャンパン 100ml
  • ビターズ
  • リンゴのスライス

スペイバーン10年をベースとし、アップルシロップで甘みを足してから、シャンパンで割って合わせたロングカクテル。ウイスキーとシャンパンの組み合わせですので、アルコールはやや強め。

アップルコーディアルとは、簡単に言えばアップルのシロップのこと。レシピでは自家製となっていますが、既製品でもアップルシロップはいろいろなメーカーから発売されています。

フルーティーでスモーキーフレーバーが控えめなスペイバーン10年の特徴を活かした配合。行きつけのバーなどで注文してみてはいかがでしょうか?

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Speyburn(スペイバーン)
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スペイサイドのシングルモルトスコッチウイスキー|ダフタウン Dufftown

出典:https://www.wcjapan.jp/brands/singleton/

ダフタウン Dufftown
地域:スペイサイド
創業年:1896
MHD

ダフタウンの街の外れにあり、ディアジオ社所有の大規模蒸留所であるダフタウン。操業は1896年。1933年にはアーサー・ベル社が買収し、ブレンデッドウイスキー「ベル」の原酒を造る拠点となりました。

その後蒸留所のオーナーはディアジオ社に変わりましたが、ベルのキーモルトとしての役割は今でも続いています。

年間生産量は600万ℓ。初留、再留3基ずつ。原酒の98%がブレンデッド用に出荷されています。

ザ シングルトン ダフタウン 12年

ザ シングルトン ダフタウン 12年

  • アルコール度数:40%
  • 楽天市場価格[2024年4月]:3,599円

古くからスペイサイドモルトをお飲みになっている方なら、ダフタウンと言えば「ダフタウン・グレンリベット8年(ピュアモルト表記)」を思い出すと思いますが、時代はすでに令和です(笑)もはや、あの頃のダフタウンが戻ってくることはありません…。ホントによくできたシングルモルトウイスキーでした。

しかしながら「ザ シングルトン ダフタウン 12年」も良くできたボトルです。かつてのボトルよりも更にクセがなく、スムース&ドライ。加水すると若干クリーミー。

アルコール度数の設定は40%ですが、割としっかりボディがあります。やはりストレートで飲みたいですね。

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THE SINGLETON(ザ・シングルトン)
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スペイサイドのシングルモルトスコッチウイスキー|タムドゥー Tamdhu

タムドゥー Tamdhu
地域:スペイサイド
創業年:1897
イアンマクロード社

タムドゥーのウイスキーは創業当時から変わらぬ、シェリー樽100%にこだわった伝統的なスタイル。同じスペイサイドでは、マッカランやグレンファークラスなどがシェリー樽にこだわりを持っていますが、生産しているオフィシャルボトルは「100%シェリー」という訳ではなく、ラインナップによってはバーボン樽の原酒もブレンドされています。

これらの名声の高い蒸留所でもシェリー100%が実現できていない中、タムドゥーのシングルモルトは今でもシェリー樽のみを使用しているのは素晴らしいことです。

タムドゥ― 12年

タムドゥ― 12年

  • アルコール度数:43%
  • 楽天市場価格[2024年4月]:8,590円

タムドゥー(タムデュー)のオフィシャルボトルは「10年物」と「12年物」がありますが、今回は12年をご紹介。

原酒はシェリー樽100%。マッカランやグレンファークラスのような「シェリーシェリー」していない個性で上品なバランスに仕上がっています。りんご、金柑、ソフトクリーム、洋ナシのコンポート、オレンジピール。

口に含むと甘くてフルーティー。ミディアムボディで後からビター。酸味、苦みのバランスがちょうどよく整っています。余韻は中程度。加水するとやや短くなります。

上品なシェリー系ウイスキー。全体的にスムースで優しい味わいなので、ストレートやトワイスアップ(1:1の水割り)で飲むのがおすすめです。

 

 

スペイサイドのシングルモルトスコッチウイスキー|タムナヴーリン Tamnavulin

出典:https://www.tamnavulinwhisky.com/our-whisky/

タムナヴーリン Tamnavulin
地域:スペイサイド
創業年:1966
エンペラドール・ディスティラーズ社

タムナヴーリンの正式名称は「タムナヴーリン・グレンリベット」。かつてはグレンリベットの名声にあやかって、グレンリベット表記をする蒸留所が沢山ありましたが、現在は名乗っている所はほとんどありません。

しかしタムナヴーリンは未だに「グレンリベット」付きの名を正式に名乗っています。その理由は、実際にリベット川のほとりに蒸留所が存在しているから。タムナヴーリンこそ本家本元のグレンリベットに次ぐ、真のグレンリベット⁉なのかもしれません。

タムナヴーリン シェリーカスク

タムナヴーリン シェリーカスク

  • アルコール度数:40%
  • 楽天市場価格[2024年4月]:4,180円

タムナヴーリンは「ダブルカスク」「レッドワインカスク」などのオフィシャルボトルがありますが、今回は流通量の安定している「タムナヴーリン シェリーカスク」をご紹介します。

シェリーカスクとは言いますが、実際はシェリーカスクフィニッシュが施されているようです。アメリカンオーク樽での熟成後に、3種類のシェリーカスクを使用して後熟。

3種類のシェリーカスクに関しては情報が公開されていませんが、候補を挙げるとすれば「オロロソ・シェリー」「PX・シェリー」「フィノ・シェリー」「アモンティリャード・シェリー」「モスカテル・シェリー」などでしょうか。近年はさまざまなシェリーカスクをウイスキーの熟成に使うようになったので、この辺はできれば公開してほしい所ですね。

全体的にはシェリー樽の風味を感じつつも、リッチにそのニュアンスがでているわけではなく、ほどよくまとまっています。

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スペイサイドのシングルモルトスコッチウイスキー|ダルユーイン Dailuaine

出典:https://www.whisky.com/whisky-database/distilleries/details/dailuaine.html

ダルユーイン Dailuaine
地域:スペイサイド
創業年:1852
MHD

ダルユーインはゲール語で「緑の谷間」という意味で、キャメロン川沿いに建てられた蒸留所は森に囲まれています。それはまさに緑の谷間。一般見学を受け付けていないのが惜しいくらい、自然豊かなで美しい蒸留所です。

年間生産量は520万ℓ。初留、再留3基ずつ。ジョニーウォーカーに原酒供給を行う重要な蒸留所で、かつてはほぼ全ての原酒がブレンド用となっていましたが、1991年に旧UD社の「花と動物」で16年物がリリースされることになります。ラベルには「アナグマ(バジャー)」が描かれています。

ダルユーイン 16年

ダルユーイン 16年

  • アルコール度数:43%
  • 楽天市場価格[2024年4月]:11,600円

1991年から発売されている花と動物シリーズの「ダルユーイン16年」は、蒸留所としての初リリース・オフィシャルボトル。それ以降、限定品を含めてもオフィシャルから発売されることはほとんどなく、現在は生産終了。最初で最後のオフィシャルボトルになってしまうかもしれません…

酒齢16年とリッチな上、シェリー樽原酒を主体にまとめられており、フルーティーでなめらか。ドライレーズン、ドライイチジク、レモン、カスタードクリーム、青りんご。

ダルユーインは名声が高いわけではありませんが、優れたシングルモルトであることは間違いありません。限定ボトルなどでもよいので、復活してほしいですね。

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スペイサイドのシングルモルトスコッチウイスキー|ティーニニック Teaninich

出典:https://scotchwhisky.com/whiskypedia/1899/teaninich/

ティーニニック Teaninich
地域:ハイランド
創業年:1817
MHD

創業は1817年。地元の名士が自身の土地に建設。蒸留所はハイランドのクロマティ―湾沿いにあります。この湾には北海油田の石油リグ掘削が立ち並んでおり、ネズミイルカの生息地としても有名です。

2015年には生産設備を増強する改修が行われ、年間1030万ℓの生産量となりました。ディアジオ社所有としては、ローズアイル、グレンオードに次いで3番目に大きい蒸留所で、重要な生産拠点として知られています。

原酒はほとんどがブレンデッド用。ジョニーウォーカー、ヘイグ、VAT69などに使用されています。

ティーニニック 10年

ティーニニック 10年

  • アルコール度数:43
  • 楽天市場価格[2024年4月]:8,250円

唯一のオフィシャルボトルである「ティーニニック 10年」。ラベルには、イルカが力強く飛び跳ねている姿が描かれています。

ウイスキーの個性はスムース&フルーティー。外観は淡いゴールドカラーで、その見た目通りのライトボディ。爽やかな柑橘系の香りと、リンゴ、洋梨。

フィニッシュにかけてはドライにまとまり、クセが少なく飲みやすい味わいです。シングルモルト初心者にもおすすめのバランス。少しニュートラルに感じる所もありますが、その穏やかな個性こそがティーニニックと言えるんでしょう。

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スペイサイドのシングルモルトスコッチウイスキー|トミントール Tomintoul

出典:https://www.tomintoulwhisky.com/

トミントール Tomintoul
地域:スペイサイド
創業年:1964
アンガスダンディ社

近年はシングルモルトも勢力的にリリース

トミントールはゲール語で「納屋の形をした丘」という意味。蒸留所はスペイ川の支流エイボン川の山深い谷間に建てられました。

創業は1964年。まだ歴史が浅い蒸留所ですが、すでにオーナーは何度か変わっており、70年代にはホワイト&マッカイ社が買収しましたが、2000年からはブレンダーのアンガスダンディ社が買収し傘下としています。

年間生産量は330万ℓ。初留、再留2基ずつ。ブレンデッドウイスキー「ホワイトマッカイ」や「フィンドレーター」の原酒として役割を果たしています。

トミントール 10年

トミントール 10年

  • アルコール度数:40%
  • 楽天市場価格[2024年4月]:4,750円

トミントールはシングルモルトとしての人気がそこまで高いという訳ではありませんが、オフィシャルラインナップが充実している蒸留所です。海外の公式サイトでは18種類ものボトルが紹介されています。

フラッグシップボトルといえるのは「トミントール 10年」。アカシアのハチミツ、バニラ、全粒紛、キャラメル、アーモンド、レモン。

ミディアムボディで若干のオイリーさがありつつも、ドライ&スパイシーなところもあって複雑。

ちなみにかつて流通していた古酒「トミントール・グレンリベット」は、円柱のような「筒の形状」をした面白いボトルデザイン。ボトル自体が「外箱」のようなデザインでした。

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