シングルモルトウイスキー「ラフロイグ10年」おすすめ銘柄解説

ユースケ
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こんばんは ユースケです。

自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAKをオープン。YouTubeTikTokでカクテル動画を公開中!

この記事ではシングルモルトウイスキー「ラフロイグ10年」と、「ラフロイグ蒸留所」のおすすめ銘柄の解説を致します。ラフロイグをまだ飲んだことのない「ウイスキー初心者」の方から、ラフロイグが大好きでいつもお飲みになっている方まで、ラフロイグに興味のある方に知ってほしい情報を分かりやすくご説明致します。

 

シングルモルトウイスキー「ラフロイグ10年」おすすめ銘柄解説「ラフロイグ」とは?

ラフロイグ蒸留所とは?

スコットランド・アイラ島にあるモルトウイスキーの蒸留所です。強烈なスモーキーフレーバーのある、個性的なウイスキーを作っており、世界中で支持されている人気蒸留所となっています。

ラフロイグ蒸留所では、原料の大麦麦芽はフェノール値(燻製香を表す数値)40ppm以上のヘビリーピーテッド麦芽を使用しています。これにより仕込まれたウイスキーは、薬品や消毒液のような香りがあり、まるでウイスキーではないかと思うほど刺激的でパワフルです。また、現在でも仕込みの一部に自家製麦のモルトを使用しています。自家製麦は「フロアモルティング」と呼ばれる伝統的な製麦方法で行われており、「ピート」は蒸留所所有のピート採取場から切り出されたものを使っています。

あまりにも個性的すぎるため「好きか」「嫌いか」の二手に分かれるウイスキーでもあります。好きな方は「ラフロイグ中毒」とも呼べるほど、ラフロイグ以外のウイスキーやお酒が受け付けられなくなります。嫌いな方は顔を近づけるのも難しいほど、完全拒絶してしまいます。

かつては、日本ではスモーキーなウイスキーは嫌われる傾向にありましたが、現在では人気が高まっています。世界的にも「スモーキーモルト」の代表的なブランドとなり、ラフロイグはアイラ島のウイスキーをけん引する存在となっているのです。

 ラフロイグ蒸溜所

  • 所在地: スコットランド・アイラ島
  • オーナー: ビームサントリー
  • 創業年: 1815年
  • 蒸留器(ポットスチル): ストレートヘッド型・ランタンヘッド型 7基
  • 発酵槽(ウォッシュバック): ステンレス6基
  • 貯蔵方式: ダンネージ式
  • 仕込み水: サーネイグ川
  • 仕込み麦芽のフェノール値: 40~45ppm (ポートエレン麦芽85%、自家製麦15%)

ラフロイグ蒸溜所の歴史

1815年: ジョンストン兄弟により創業。

1847年: 初代オーナーであるドナルド・ジョンストンが発酵槽に転落して死去。

1954年: オーナーのイアン・ハンターが死去。遺言により、経営権はベッシー・ウィリアムソンへ譲渡される。ベッシーは女性とし初めてアイラ島の蒸留所で所長を務めた。

1960年代: ロング・ジョン・インターナショナル社に売却。その後、アライド・ドメック社の傘下となる。

1994年: チャールズ皇太子から認められ、シングルモルトウイスキーとしては初の「イギリス王室御用達」となる。

2005年: ペルノ・リカール社(フォーチュンブランズ社)がアライド・ドメック社を買収。

2011年: フォーチュンブランズ社の蒸留酒部門が分社化される。ラフロイグ蒸留所は「ビーム社」の傘下となる。

2014年: サントリーがビーム社を買収し「ビームサントリー」の所有となる。

2015年: ラフロイグ15年 (200周年記念ボトル)が数量限定発売。

2020年: 「クオーターカスク」と「カーディス」が数量限定発売。

 

シングルモルトウイスキー「ラフロイグ10年」解説

ラフロイグ10年
シングルモルトウイスキー
アルコール度数: 43%
容量: 700ml
希望小売価格: 5600円

商品説明

チャールズ皇太子の愛飲している「ラフロイグ10年」は、イギリス王室御用達となるきっかけを作った、ラフロイグを代表する商品です。

熟成樽はファーストフィルのバーボン樽のみを使用しています。これは、ラフロイグ10年のこだわりの一つといえますね。その他のラインナップでは、ファーストフィル以外のバーボン樽や、シェリー樽、クォーターカスクなども使用して作られています。

テイスティング・ノート

薬品、ヨード、昆布、正露丸、焚火、レモン、鉛筆削り、かすかにバニラの香り。

口に含むと、甘くて、なめらか。すぐにスモーキー&ソルティー。後味はしっかりドライ。余韻は中程度だが、ピーティーな風味はとても長く残る。

ラフロイグと言えばこの10年です。個人的には、初めて飲んだスコッチウイスキーがラフロイグ10年なので、思い出深いウイスキーです。ここ数年で、スコッチのシングルモルトは味わいが変化していますが、ラフロイグは安定感があり、品質を保っているように思います。

世界的に人気がある影響で、発注量に対して、供給量が1割ほど追い付いていないとの噂があります。おいしいウイスキーなので、これからも変わらぬ味で販売を続けて欲しいと思います。

 

シングルモルトウイスキー「ラフロイグ10年」おすすめ銘柄解説

ラフロイグ蒸留所がリリースするおすすめの銘柄をご紹介致します。

ラフロイグPXカスク

ラフロイグPXカスク
シングルモルトウイスキー
アルコール度数: 48%
容量: 1000ml
参考価格: 8600円

免税店向けに販売されていたものになります。「PXカスク」とは、極甘口のシェリーカスクである「ペドロヒメネス・カスク」のことです。ラフロイグではPXカスクでのフィニッシュ(後熟)を行ったものは未だかつてありませんでした。蒸留所としての新たな挑戦でもある、非常に個性的のある商品です。

ラフロイグらしいスモーキーなフレーバーはありますが、「10年」と比べると優しくなっています。PXカスク由来の、フルーティーな香りが強く感じられて、味わいはリッチな甘さがしっかりと存在しています。ここまで甘さのあるラフロイグが今までにあったでしょうか…

お値段は1ℓボトルで8600円程度で、クオリティーが高い割にはお買い得だと思います。スモーキーモルトが好きな方におすすめできる、強いクセと甘さが不思議なバランスを生んでいる、おすすめのウイスキーです。

 

まとめ

シングルモルトウイスキー「ラフロイグ10年」おすすめ銘柄解説「ラフロイグ」とは?
・スコットランド・アイラ島にあるモルトウイスキーの蒸留所です。強烈なスモーキーフレーバーのある、個性的なウイスキーを作る。

シングルモルトウイスキー「ラフロイグ10年」解説
・薬品、ヨード、バニラの香り。甘くて、なめらか。後味はしっかりドライ。ピーティーな風味は長く残る。

シングルモルトウイスキー「ラフロイグ10年」おすすめ銘柄解説
・ラフロイグPXカスク

 



 

クセが強すぎることで、人気となるのに時間がかかったウイスキーですが、現在では世界中のアイラモルトのファンに愛される銘柄となりました。

強烈なスモーキーフレーバーがお好きな方にとっては、ラフロイグを超えるウイスキーはなかなか無いと思います。これからも、アイラを代表するスモーキーモルトであり続けることを応援していきたいですね♪

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーによって幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。

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