ウイスキー初心者向け講座 アイリッシュウイスキーとは?

ユースケ
ユースケ

こんばんは。ユースケです。

僕の自己紹介:

経歴9年の現役バーテンダー。

ウイスキー文化研究所認定「ウイスキーエキスパート」

好きなアイリッシュウイスキーは「レッドロブスト」

この記事ではアイリッシュウイスキーのことを、わかりやすく初心者向けにお話しようと思います。

アイリッシュウイスキーはスコッチと並んで評価されている、モルトウイスキーをベースして作っているウイスキーです。スコッチと似ている部分も多いのですが、アイリッシュウイスキーならではの個性があり、世界中に根強くファンがいます。

スコッチが好きな方は、アイリッシュウイスキーのことも知っておいて損はないと思います♪

ぜひ最後までご覧ください。

 

ウイスキー初心者向け講座 アイリッシュウイスキーとは?

アイリッシュウイスキーとは

以下の2カ国で作られているウイスキーです。

  • アイルランド共和国
  • イギリスの一部、北アイルランド

もともと2カ国は同じ国でした。しかし南部地域だけがイギリスから離脱し、一つの国になったのがアイルランド共和国です。北部の一部の地域はイギリスの統治下に残り、いまでも北アイルランドはイギリスの一員となっています。

ウイスキーの世界では、どちらの国で作っていても、同じ「アイリッシュウイスキー」として呼称されています。

 

アイリッシュウイスキーの定義

スコッチや他のウイスキーと同様に、アイリッシュウイスキーにも法定義があります。ウイスキーの品質と伝統を守るために必要なルールです。

その内容を専門書から引用したものがこちらです。

【法定義】

アイリッシュウイスキーの法定義をまとめると、以下のようになる。

  • 穀物を原料とする
  • 麦芽に含まれるジアスターゼ(酵素)により糖化
  • 酵母の働きにより発酵
  • 蒸留液から香りと味を引き出させるように、アルコール度数8%以下で蒸留
  • 木製樽に詰める
  • アイルランド、または北アイルランドの倉庫で3年間以上熟成させる

(移動した場合は両方の土地での累計年数が3年以上)

ウイスキー文化研究所発行『ウイスキーコニサー資格認定試験教本2015下巻』より引用

ウイスキーコニサー資格認定試験教本
↓2018上巻


↓2020中巻

↓2021下巻

重要な部分を要約すると、

  • アイルランド、または北アイルランドで作る。
  • 木製樽で最低でも3年熟成させる。
  • 穀物を原料でつくり、糖化には大麦麦芽を使う。

というのがアイリッシュウイスキーの法定義になります。主な内容はスコッチウイスキーとほぼ変わらない内容となっています。

 

アイリッシュウイスキーとは、

アイルランド島の2カ国で、決められた製法を守って作られている、伝統的なウイスキーのことです。

 

ウイスキー初心者向け講座 アイリッシュウイスキーとは?4種類あります

アイリッシュウイスキーには以下の4種類があります。

 

≪シングルモルト・ウイスキー(モルト・ウイスキー)≫

一つの蒸留所で作られたモルトウイスキー原酒をボトリングしたもの。

複数の原酒が混ざる場合は「モルトウイスキー」となる。

主な銘柄:ブッシュミルズ、カネマラ、アイリッシュマン、ティーリングなど

アイリッシュウイスキーは蒸留所の数が少なく、わずか5か所です。全ての蒸留所でモルトウイスキーがつくられており、他の蒸留所と合わせることはあまりない為、ほとんどがシングルモルトとして販売されています。

ユースケ
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※現在は小規模生産の蒸留所が増えています。

マイクロディスティラリーや蒸留所準備中を含めると、10か所以上存在しています。

 

≪ブレンデッドウイスキー≫

→モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたもの。

主な銘柄:ブッシュミルズ・ブラック、ジェイムソン、タラモアデュー、キルベガンなど

アイリッシュウイスキーもスコッチと同様、販売本数の9割はブレンデッドウイスキーです。

スコッチの場合は多くの蒸留所から原酒をかき集めてブレンドしますが、アイリッシュの場合は蒸留所の数が少ないこともあって、1か所、または2か所の蒸留所から原酒集めてブレンドしています。

現在(2020年)稼働中のすべての蒸留所が、モルトウイスキーとグレーンウイスキーの両方を生産しています。ブレンデッドウイスキーは、原酒の配合を変えるなどして、いくつかのブランドを作りわけている傾向にあります。

 

≪グレーンウイスキー≫

→小麦やトウモロコシを原料に作ったウイスキー。ブレンデッドウイスキーの原酒用に作られる。

主な銘柄:グレノア8年、ティーリング・シングルグレーンなど。

ブレンデッドウイスキーを作るために欠かすことのできない重要なウイスキー。

ただし、単体で飲まれることは少なく、スコッチと同様にアイリッシュウイスキーでも定番商品は少ないです。

 

≪シングル(ピュア)ポットスチルウイスキー≫

→伝統的なアイリッシュウイスキーで、5種類の穀物を混ぜて糖化・発酵させて蒸留する。

銘柄は「レッドブレスト」「グリーンスポット」

「シングルポットスチルウイスキー」は、伝統的なアイリッシュウイスキーです。

現在は「レッドブレスト」と「グリーンスポット」が呼称を認められる製法で作られています。(厳密にいうと、現在は完全に伝統的に作られているシングルポットスチルウイスキーはないそうです。)

原料は大麦麦芽(モルト)、大麦(バーレイ)、小麦、オート麦、ライ麦です。これを最初から一緒に発酵させて蒸留。熟成させてウイスキーにします。一つのポットスチル(単式蒸留器)でつくるウイスキーなので、名前が「シングルポットスチルウイスキー」、または「ピュアポットスチルウイスキー」と呼ばれています。

味わいは、モルトウイスキーに似ていますが、独特の「オイリー」な風味があるのが特徴的です。

ユースケ
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5種類の原料のうち、実際に使っているのはモルトとバーレイだけで、ほとんどモルトウイスキーと変わらない原料で作られています。

 

 

ウイスキー初心者向け講座 アイリッシュウイスキーとは?アイリッシュの歴史

アイリッシュウイスキーの歴史について、簡単にご説明します。どのようにしてアイリッシュウイスキーが誕生し、世界に広まっていったのかを、重要な部分をまとめて解説します。

西暦1316年 『アイルランド史』という文献に、アクアビッテ(命の水)を飲んだという記述あり。ただし、公式記録とされていない為、文献上ではスコッチのほうがウイスキーを先に作っていたことになります。(スコットランドの歴史についてはこちらの記事で説明しています。)でも実際は、アイルランド島からスコットランドに製法が伝わったという節が有力です。今でも、アイルランドとスコットランドの間には、「ウイスキー発祥の地」をめぐって、両国とも退かない状況です…

15世紀~16世紀 この頃から、アイルランドでウイスキー作りが一般的になっていきました。

1661年 アイリッシュウイスキーに初めて課税されたという記録があります。

1759年 アーサーギネスが醸造所を作ります。あの「ギネスビール」が誕生。最終的にはギネスグループになり、スコッチの蒸留所の経営もします。

1780年 ジョン・ジェイムソン誕生(当時の名はボウストリート蒸留所)

1784年 ブッシュミルズ誕生。この頃から、正規蒸留所と密造蒸留所が増えていきます。

1801年 アイルランドがイギリスに併合。

1831年 イーニアス・コーフィーが連続式蒸留器を開発。ブレンデッドウイスキーの時代がやってきます。

1860~1880年代 フィロキセラ(ブドウ根アブラムシ)の影響でヨーロッパのブドウが壊滅状態に。ワイン、ブランデーの代わりにウイスキーが飲まれるようになる。スコッチウイスキーと共に、アイリッシュウイスキーの全盛期が到来!世界中に輸出されるようになる。

1933年 アメリカ禁酒法撤廃。禁酒法後、飲まれたのはスコッチやカナディアンウイスキーでした。アイリッシュウイスキーは巨大なアメリカ市場での人気がなくなり、衰退していきます。

1939~1945 第二次世界大戦。アイルランドは中立。ウイスキーは輸出を止めていました。そのことが原因で、大戦後もアイリッシュウイスキーの需要が減っていき、業界は低迷。多くの蒸留所が閉鎖していきました。最盛期は28か所の蒸留所があり、海外ではスコッチと並ぶ人気があったアイリッシュウイスキーでしたが、1950年代にはいるとさらに売上げが低迷。蒸留所は激減していきました。

1970年頃~現在 スコッチに対抗し、アイリッシュウイスキーはブレンデッドを主流で作り始める。これが結構売れた!アイリッシュウイスキーは長いトンネルから抜け、再び人気のウイスキーになっていくのです。

そして最近では、ブレンデッドウイスキーの他、シングルモルトやシングルグレーンも盛んにリリースされるようになりました。多様性のある、新しいアイリッシュウイスキーの歴史はまだ始まったばかりです。

 

アイリッシュウイスキーは、最盛期はスコッチと並ぶほど人気がありましたが、

  • 禁酒法時代に売上げが激減
  • 世界大戦中の輸出制限で戦後も顧客を失う

などの要因で、市場を失ってしまいました。

しかし現在では、アイリッシュウイスキーならではの個性が再び注目されるようになり、

新しい蒸留所の建設や、新商品の発売など、再び業界は盛り上がりを見せています。

 

ウイスキー初心者向け講座 アイリッシュウイスキーとは?おすすめの飲み方

アイリッシュウイスキーのことが大体わかったところですね。

そろそろ肝心の「飲み方」です。

ユースケ
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結論 おすすめの飲み方は「ストレート」

だけど、飲みにくい場合は「ハイボール」か「オンザロックス」

 

スコッチと同様の内容です。これがウイスキーエキスパートとしての意見です。モルトウイスキーはやはりストレート。これが一番ウイスキーの味がわかる飲み方です。ウイスキーの魅力を最大限に感じてほしいですね。

※ウイスキーの飲み方についてはこちらの記事にも記載してあります。

ただし、ストレートはアルコール度数が高すぎて、刺激が強いと思います。飲み方に慣れないうちは、逆にウイスキーの味がわからなくなる恐れがあります。

  • ウイスキー初心者は「ハイボール」「水割り」
  • ウイスキーがちょっと苦手な方は、カクテル「アイリッシュ・コーヒー」で楽しむのもありです。アイリッシュ・コーヒーとは、ウインナーコーヒーに、アイリッシュウイスキーは入っているようなカクテルです。
  • 徐々に慣れてきたらちょっと強めの「オンザロックス」
  • 本当にウイスキーが知りたいのであれば、最終的な飲み方は絶対に「ストレート」です。

こんな感じで、少しずつ段階を踏んでいってほしいです。

おすすめの飲み方はストレート。楽しむ分にはお好きな飲み方でいいと思います。

 

ウイスキー初心者向け講座 アイリッシュウイスキーとは?おすすめアイリッシュウイスキー

ウイスキー初心者、またはアイリッシュウイスキー初心者向けにおすすめの銘柄をご紹介します。銘柄の選考基準は、「アイリッシュウイスキーを知るには、まずこれを飲みましょう!」です。この3本を飲むことで、アイリッシュウイスキーの多様性のある個性を知ってもらえると思います。

お好みのウイスキーを探る意味でも、参考にしてみてください。

 

おすすめアイリッシュウイスキーその1「レッドロブスト12年」

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おすすめポイント!

☆アイリッシュウイスキー伝統の「シングルポットスチルウイスキー」はレッドブレストだけ。

☆3回蒸留で飲みやすい仕上がりに。

☆複雑でちょっとクリーミーな味わいはアイリッシュらしい特徴。

おすすめアイリッシュウイスキーその2「ブッシュミルズ・シングルモルト10年」

おすすめポイント!

☆1608年誕生の、世界最古のウイスキー蒸留所。

☆ノンピーテッド麦芽のウイスキーだから飲みやすい。

☆シングルモルト・アイリッシュウイスキーの中でも高評価。モルティーでオイリーな味わい。

おすすめアイリッシュウイスキーその3「ジェムソン」

おすすめポイント!

☆世界売上げナンバー1のブレンデッド・アイリッシュウイスキー。

☆フルーティーでさわやか。ウイスキー初心者でも飲みやすい。

☆飲み方はなんでもあう。カクテルのベースとしても最適なウイスキー。

 

すべて定番のアイリッシュウイスキーですので、バーで飲むこともできると思います。まずは1杯、ご自身の好きな飲み方で体験してみましょう。

 

まとめ

・ウイスキー初心者向け講座 アイリッシュウイスキーとは?

→アイルランドまたは北アイルランドで作り、木製の樽で最低でも3年間熟成させたウイスキー。

・ウイスキー初心者向け講座 アイリッシュウイスキーとは?4種類あります

→「シングルモルト」「ブレンデッド」「グレーン」「シングルポットスチルウイスキー」

・ウイスキー初心者向け講座 アイリッシュウイスキーとは?アイリッシュの歴史

→最盛期にはスコッチと並ぶウイスキーに。しかし、戦後に低迷し蒸留所が激減。現在は再び注目されている。

・ウイスキー初心者向け講座 アイリッシュウイスキーとは?おすすめの飲み方

→「ストレート」飲みにくい場合は「ハイボール」か「オンザロックス」で慣れていこう。

・ウイスキー初心者向け講座 アイリッシュウイスキーとは?おすすめアイリッシュウイスキー

→「レッドロブスト12年」

→「ブッシュミルズ・シングルモルト10年」

→「ジェムソン」

 

 

アイリッシュウイスキーの種類から歴史まで、たっぷり解説させて頂きました!一度は衰退していったアイリッシュウイスキーですが、現在は再び盛り返してきています。これから蒸留所が増えて、新商品も発売されるとおもいますので注目していきたいですね。

まだアイリッシュウイスキーを飲んだことのない方は、是非一度飲んでみてください。そして愛飲していたかたは、新しい銘柄にもチャレンジして新たな発見をしてみてくださいね。

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーによって幸せになることを願っています。最後までご覧いただきありがとうございました。それでは、また。

 

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