ウイスキー初心者向け講座 グレーンウイスキーの作り方

ユースケ
ユースケ

こんばんは。ユースケです。

僕の自己紹介:経歴9年の現役バーテンダー。ウイスキー文化研究所認定「ウイスキーエキスパート」。JSA認定「ソムリエ」。

この記事ではグレーンウイスキーの製造についてお話しようと思います。

モルトウイスキーと比べると、作り方がいろいろと謎なのがグレーンウイスキーだと思います。そのまま飲まれることが少なく、馴染みがあまりないかも知れませんが、ブレンデッドウイスキーづくりには、グレーンウイスキーは欠かすことのできない重要な原酒です。

ちょっと説明がむずかしい、グレーンウイスキーの製造についてですが、できる限りわかりやすく解説いたします。

 

ウイスキー初心者向け講座 グレーンウイスキーの作り方(1)原料の解説

製造工程に入る前に、グレーンウイスキーの原料の解説です。

主原料と副原料に分けて説明します。

・主原料

小麦、またはトウモロコシ(スコッチウイスキーの場合)他の穀物でも作れる。主原料の割合は8~9割。

・副原料

大麦麦芽(モルトウイスキーで使用するものよりも酵素力が強い大麦麦芽を使う)大麦麦芽は糖化酵素としての働きがある為、最低でも1割程度を必ず入れる。副原料の割合は1~2割。

 

ウイスキー初心者向け講座 グレーンウイスキーの作り方(2)粉砕

原料の小麦やトウモロコシを細かく砕いていきます。

粉砕は「ハンマーミル」と呼ばれる特殊な機械で行います。

この時点でほぼ粉末状になります。

 

ウイスキー初心者向け講座 グレーンウイスキーの作り方(3)煮沸・糖化

※写真はモルトウイスキー用の圧力釜です。

粉砕した穀物に40℃~70℃のお湯をいれて混ぜます。

そのあとに、特殊な圧力釜にいれて最大で150℃の温度で煮沸(加熱)します。

そのあと、少し冷めて、温度が60℃くらいになったら大麦麦芽を投入して混ぜます。ここからは「糖化」の作業です。

糖化のときにモロミの温度が高すぎると、大麦麦芽の糖化酵素が死んでしまうので、温度が少し下がったタイミングで合わせることになります。

 

ウイスキー初心者向け講座 グレーンウイスキーの作り方(4)発酵

※写真はモルトウイスキー作りでの発酵槽の様子です。

糖化した液体を18℃~30℃程度の温度にさげて、酵母を加えます。

ここから発酵が始まります。発酵には3~4日間かかります。

モルトウイスキーよりちょっと長いです。

完成後のモロミはアルコール度数8~11%です。

グレーンウイスキーの場合はモルトウイスキーと違って、フレーバーを重視したモロミ作りではないです。

グレーンウイスキーの製造目的は、癖のないニュートラルなスピリッツを作ることにあります。

ですから、アルコールの収量を多くするためを最優先に製造するのです。

 

ウイスキー初心者向け講座 グレーンウイスキーの作り方(5)蒸留

連続式蒸留器がある宮城峡蒸留所(連続式蒸留器は一般には非公開)

モルトウイスキーとの違いは何といっても蒸留器です。

モルトウイスキーの単式蒸留器(ポットスチル)と比べて、

グレーンウイスキーはかなり巨大な連続式蒸留器を呼ばれるもので蒸留します。

連続式蒸留器の仕組みを解説するのは難しすぎるので、「めっちゃ効率よく、アルコール度数の高い蒸留液が作れる蒸留器」と覚えておいてください。

私のイメージでは、ウイスキー造りというよりは、工業製品を作るような巨大な工場で作られる感じです。モルトウイスキーとはずいぶん違った環境でできるのがグレーンウイスキーなのです。

 

ウイスキー初心者向け講座 グレーンウイスキーの作り方(6)熟成

富士御殿場蒸留所のシングルグレーンウイスキー。イベントで頂きました。

蒸留液は加水して、アルコール度数60~70%に調整します。熟成させる樽は、モルトウイスキーなどで何年か使った、古い樽です。樽成分を多く出さないようにするためです。

グレーンウイスキーはおだやかな風味に作ることが一般的なので、長期熟成でも味が強くならないように配慮されています。

 

まとめ

グレーンウイスキーの作り方

・原料の解説 →→小麦、またはトウモロコシ。大麦麦芽をすこし入れる。

・粉砕 →原料を細かく粉砕する。

・煮沸・糖化 →圧力釜で煮沸。その後、大麦麦芽をいれて糖化させる。

・発酵 →糖化した液体に酵母を加えて発酵させる。

・蒸留 →連続式蒸留器で、効率よくアルコール度数の高い蒸留液をつくる。

・熟成 →モルトウイスキーなどで何年か使った、古い樽で熟成させる。

 

 

グレーンウイスキーの作り方は以上になります。一番のポイントは連続式蒸留器ですね。

仕組みが難しいため、今回は説明を省略しましたが、じつは、連続式蒸留機の誕生日よって、ウイスキーの歴史が大きく変わったのです。グレーンウイスキーの誕生により、モルトウイスキーよりも飲みやすい「ブレンデッドウイスキー」が開発され、スコッチウイスキーは世界中に輸出されるようになっていきました。

グレーンウイスキーが誕生しなければ、ブレンデッドウイスキーも誕生せず、スコッチはクセの強い「スコットランドの地酒」で終わってしまっていたのかもしれませんね。グレーンの存在は非常に大きいものだとわかります。

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーによって幸せになることを願っています。最後までご覧いただきありがとうございました。それでは、また。

 

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