

こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
かつては“新しい波”と呼ばれた日本のクラフトジンも、2026年現在、その存在は一過性のトレンドをはるかに超えました。いまや世界が注目する、日本独自の蒸留文化として確固たる地位を築いています。
価格帯は数千円から一万円超まで幅広いものの、なかでも注目すべきは「4,000円台」。
このレンジは、造り手の哲学と技術が最も濃密に表れる“実力派の主戦場”であり、老舗の日本酒蔵や焼酎蔵が長年培ってきた発酵・蒸留の知見を注ぎ込んだ商品や、最新鋭の蒸留機を備えた都市型ディスティラリーが挑む革新的なタイプも存在しており、価格と品質のバランスが最高潮に達するゾーンだからこそ、個性が真っ向からぶつかり合っています。
そこでこの記事では、4,000円台で購入できるジャパニーズ・クラフトジンを35本厳選。
単なるスペック紹介にとどまらず、ウイスキーを並行して手がける蒸留所については、その思想や蒸留ロジック、原酒設計の背景まで踏み込んで解説します。
【4000円台】本格派!おすすめのジャパニーズ クラフトジン35選|2026年版

1ページ目
1.季の美(KI NO BI):株式会社京都蒸溜所(京都府京都市)
2.季の美 勢(KI NO BI SEI):株式会社京都蒸溜所(京都府京都市)
3.サントリージャパニーズクラフトジン ROKU 〈六〉 サクラブルームエディション:サントリー株式会社・大阪工場(大阪府大阪市)
4.トーキョーハチオウジン クラシック:株式会社大信・東京八王子蒸留所(東京都八王子市)
5.竹霖之風(ちくりんのかぜ):丸森蒸留所(宮城県丸森町)
6.OGIGIN 想:小城観光まちづくり株式会社・小城蒸溜所(佐賀県小城市)
7.SiCX京都蒸留所 スパイスマジック:株式会社SiCX・SiCX京都蒸留所(京都府京都市)
8.神戸ジン ウミ(KOBE GIN UMI):株式会社神戸蒸留所(兵庫県神戸市)
9.大山甚七商店 JIN7 series00:株式会社大山甚七商店(鹿児島県指宿市)
10.赤屋根 ジュニパーベリーオンリー:有限会社佐多宗二商店(鹿児島県南九州市)
11.富士の神(フジノジン):富士山蒸溜所(山梨県富士吉田市)
12.オホロジン(ohoro GIN):株式会社ニセコ蒸溜所(北海道ニセコ町)
13.ノザワジン(NOZAWA GIN):Nozawa Onsen Distillery株式会社・野沢温泉蒸留所(長野県野沢温泉村)
14.香の森(カノモリ):養命酒製造株式会社・駒ヶ根工場(長野県駒ヶ根市)
15.赤鳥居プレミアム:合資会社光武酒造場(佐賀県鹿島市)
16.油津吟(ユズギン):京屋酒造有限会社(宮崎県日南市)
17.ベアーズブック(BEAR’S BOOK):高橋酒造株式会社・T’s CRAFT 多良木蒸留所(熊本県多良木町)
18.クラフトジン欅(けやき):株式会社MCG(宮城県大崎市)
19.群緑(ぐんろく):株式会社MCG(宮城県大崎市)
20.田酒 クラフトジン 嘉利吉(かりゆし):株式会社いずみや・那覇晴蒸留所(沖縄県那覇市)
21.ナンバーエイト ジン:株式会社HUGE・NUMBER EIGHT DISTILLERY(神奈川県横浜市)
22.きよかわ ジン:きよかわ株式会社・飯山マウンテンファーム蒸留所(長野県飯山市)
23.KOBE HERBAL GIN 白風:白鶴酒造株式会社(兵庫県神戸市)
24.クラフトジン ナイトトラベラー:株式会社山本酒造店(秋田県八峰町)
25.アイラ オリジン ジャパニーズ クラフトジン:小鹿酒造株式会社(鹿児島県鹿屋市)
26.ジャパニーズ クラフトジン 棘玉:株式会社マツザキ・武蔵野蒸留所(埼玉県川越市)
27.喜多屋 クラフト ジン:株式会社喜多屋(福岡県八女市)
28.コマキジン(Komaki Gin):小牧醸造株式会社・小牧蒸留所 (鹿児島県さつま町)
29.梅乃宿 ジン(UMENOYADO GIN):梅乃宿酒造株式会社(奈良県葛城市)
30.オスズジン(OSUZU GIN):株式会社尾鈴山蒸留所(宮崎県木城町)
31.伊勢神(イセジン):株式会社伊勢萬・伊勢蒸留所(三重県伊勢市)
32.ヤソジン エキストラハーブ(YASO GIN EXTRA HERB):株式会社越後薬草・越後薬草蒸留所(新潟県上越市)
33.アレンビック ドライ ジン ハチバン(ALEMBIC DRY GIN HACHIBAN):株式会社Alembic・アレンビック金沢蒸留所(石川県金沢市)
34.沼津蒸留所 レイジーマスター ヘブンリーローズ:株式会社FLAVOUR・沼津蒸留所(静岡県沼津市)
35.ミャオイ ジン アンブラス モア:MAOI株式会社・馬追蒸溜所(北海道長沼町)
季の美(KI NO BI)

季の美(KI NO BI)
- メーカー・蒸留所:株式会社京都蒸溜所
- 生産地:京都府京都市
- 容量・アルコール度数:700ml・45%
- ベーススピリッツ:ライススピリッツ
- ボタニカル:ジュニパーベリー、オリス、檜(ひのき)、柚子、レモン、緑茶(玉露)、生姜、赤紫蘇、笹の葉、山椒(実)
- 楽天市場価格[2026年3月]:3,880円 送料別
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クラフトジンという概念を確立した初の専門蒸溜所
「季の美(KI NO BI)」は、日本のジンに「クラフト」という概念を根付かせた伝説のパイオニア。世界が認めるそのクオリティは、単なる流行を超え、今や日本の美意識を象徴するスタンダードへと上り詰めました。本格派を志すなら、まずこの一本を抜きにしてジャパニーズジンの世界を語ることはできません。
このジンを手掛けるのは、2014年に設立され、2016年に京都府京都市南区で日本初のジン専門免許を取得して稼働を開始した「京都蒸溜所」。英国の伝統的な蒸溜技術と京都の豊かな素材を融合させるため、共同創業者のデービッド・クロール氏、角田紀子氏、マーチン・ミラー氏の3名が情熱を注いで構想しました。
現在は世界30カ国以上へ輸出されており、国際的なスピリッツ競技会「IWSC」において、2018年と2021年にインターナショナル・ジン・プロデューサー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、その実力は折り紙付きです。海外でもその知名度は年々高まっています。
京都蒸溜所が守り抜く、独自の製造プロセス
「季の美(KI NO BI)」の核となるのは、一般的なジンに使われる中性スピリッツではなく、お米を原料とする「ライススピリッツ」。シルキーな口当たりと、お米由来の微かな甘みを見事に引き出しています。
蒸溜設備には、ドイツのクリスチャン・カール社製の美しい銅製ポットスチルを使用。ヘッドディスティラーであるアレックス・デービズ氏の緻密な設計により、11種類のボタニカルを性質に合わせて6つのグループに分類し、それぞれ個別に蒸溜を行う「分留法」という贅沢な手法が取られています。
- 礎(ジュニパーベリー、オリス、檜)
- 柑(柚子、レモン)
- 茶(玉露)
- 辛(生姜)
- 芳(赤紫蘇、笹の葉)
- 凛(山椒)
※ボタニカルは11種類ですが、カテゴリーは6種類に分けられています。
玉露は1858年創業の宇治・堀井七銘園のものを使い、仕込み水には伏見の老舗蔵元、増田德兵衞商店の地下水を使用。こうした供給源の一つひとつにまで徹底してこだわる姿勢こそが「季の美(KI NO BI)」の魅力です。
香味の構造とバーテンダー的視点による独自解析
この銘柄の面白いところは、通常ならすぐに消えてしまいがちな檜や赤紫蘇の香りが、ライススピリッツの油分とうまく結びつくことで、中盤から最後まで長く持続するように設計されている点です。
最初に感じるのは柚子の鮮烈なシトラス香。そこからミドルにかけて、玉露のテアニン成分によるお出汁のような旨みが広がり、舌の上に心地よい質感を残します。最後は山椒のサンショオール成分による微かな痺れが、アルコールの刺激をきれいに抑えて、クリーンで爽やかな余韻へと導いてくれるのです。
おすすめの楽しみ方
このジンの重なり合うような香りをじっくり楽しむなら、まずは加水して香りを「開かせる」飲み方が一番です。常温の水と一対一で割ってみてください。閉じ込められていた檜や玉露の香りがふわっと表面に現れ、口当たりの変化をはっきりと感じることができます。
また、ジンソーダにすれば、炭酸の弾ける力で柚子の香りがより際立ちます。お口の中をさっぱりさせてくれるので、脂の乗ったお料理との相性も抜群。
ゆっくり過ごしたい夜にはオン・ザ・ロックもおすすめ。氷が溶けるにつれて甘みが凝縮され、香りのグラデーションが刻々と変化していく過程を、食後の贅沢な時間として楽しめます。
季の美 勢(KI NO BI SEI)

季の美 勢(KI NO BI SEI)
- メーカー・蒸留所:株式会社京都蒸溜所
- 生産地:京都府京都市
- 容量・アルコール度数:700ml・54%
- ベーススピリッツ:ライススピリッツ
- ボタニカル:ジュニパーベリー、オリス、檜(ひのき)、柚子、レモン、緑茶(玉露)、生姜、赤紫蘇、笹の葉、山椒(実)
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パワフルかつ繊細。素材の個性を「勢い」よく解き放つ高アルコール版
「季の美 勢(KI NO BI SEI)」は、スタンダードな「季の美」の魅力をさらに力強く、ダイレクトに響かせるために生まれたハイプルーフ仕様の一本です。名前にある「勢(せい)」の文字通り、生命力あふれるエネルギーを液体に封じ込めたような仕上がりになっています。
着想のヒントになったのは、英国の伝統的な「ネイビーストレングス」というカテゴリー。かつて軍艦に積まれていたジンが、万が一火薬にこぼれても火がつくほど強かった(57.1%以上)という歴史的な度数設定に敬意を表しつつ、京都蒸溜所らしい緻密な設計で「54%」という絶妙な強度に仕上げています。
素材は同じ、でも「レシピ」が違う面白さ
ここで気になるのが、「通常の季の美と何が違うの?」というポイントですよね。実は、使われている11種類のボタニカル自体のラインナップは、スタンダード版と全く同じ。
しかし、ここからが京都蒸溜所の真骨頂。単に加水量を減らして度数を上げただけではなく、54%という高いアルコール度数で最も香りが華やかに開くよう、ボタニカルの配合比率を「季の美 勢(KI NO BI SEI)」専用にイチから再構成しています。
京都蒸溜所がネイビー・ストレングスの基準(57.1%以上)ではなく「54%」を選んだのは、ライススピリッツの甘みとボタニカルの香りが最も力強く、かつバラバラにならずに「一体感」を持って開く限界点がこの数値だったから。つまり、通常の季の美をただ濃くしただけではない、「もう一つの完成形」と言える贅沢な造りになっています。
スタンダード版が、11種類の素材が手を取り合って静かに調和する「完成された日本庭園」だとしたら、この「勢」は、一つひとつの素材が「俺が主役だ!」とばかりに力強く主張してくる、エネルギッシュな躍動感を楽しめるのが最大の魅力です。
ジュニパーベリーのウッディな骨格や、柚子のエネルギッシュな柑橘香。これらは高い度数によってさらに鮮明に引き立てられています。口当たりにはライススピリッツ特有の濃厚なコクがあり、中盤からは生姜や山椒のスパイシーさがより鋭く響きます。鼻から抜ける檜の余韻も、スタンダード版より長く、深く滞留する感覚を味わえるはずです。
おすすめの楽しみ方
まずは定番のジントニックから。アルコール度数が高めなので、トニックで割っても味わいがぼやけず、ボタニカルの香りがしっかりと感じられます。最後まで飲みごたえのある一杯になります。
少し通な楽しみ方としては、少量ずつ水を加えて香りの変化を楽しむ方法もおすすめです。ほんの少し加水するだけで香りがぐっと開き、自分好みのバランスを見つける楽しさがあります。
さらに、マティーニのようなショートカクテルにすると、やわらかな口当たりとシャープなキレがきれいに引き立ちます。すっきりと上品な味わいを楽しみたいときにぴったりです。
サントリージャパニーズクラフトジン ROKU 〈六〉 サクラブルームエディション

サントリージャパニーズクラフトジン ROKU 〈六〉 サクラブルームエディション
- メーカー・蒸留所:サントリー株式会社・大阪工場
- 生産地:大阪府大阪市
- 容量・アルコール度数:700ml・43%
- ベーススピリッツ:穀物原料の中性スピリッツ
- ボタニカル:桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子、ジュニパーベリー、コリアンダーシード等
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,779円 送料無料
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日本の春を閉じ込めた、桜が主役のプレミアムな限定ブレンド
「サントリージャパニーズクラフトジン ROKU 〈六〉 サクラブルームエディション」は、世界中で愛される「ROKU」が贈る、春の情景をテーマにした数量限定のボトルです。サントリーが長年磨き上げてきた「素材ごとの蒸溜技術」を注ぎ込み、満開の桜の下にいるような優雅な香りを実現しています。
もともとは海外市場で先行発売され、その圧倒的な「日本らしさ」で高い評価を受けていたこの製品。2024年に世界のトラベルリテール(免税店)や欧州などで先行して展開され、その後に日本国内で春の限定品として定着した経緯があります。現在は春を彩るプレミアムな限定品として人気となっています。
通常の「ROKU 〈六〉」と何が違うのか?
一番のポイントは、ボタニカルの「主役」の立て方。通常のROKUが、四季(桜、お茶、山椒、柚子)の素材を均等に調和させた「バランスの美」を追求しているのに対し、サクラエディションはその名の通り、桜の風味を最大限に際立たせるための独自のブレンドが施されています。
複数の「桜花原酒」と「桜葉原酒」を贅沢に使用。通常のROKUよりも桜の香りがぐっと前面に。その繊細な香りを支えるために他のボタニカルの比率も調整されており、定番のROKUが持つ爽やかなキレとはまた違う、ふんわりとした甘い香りと上品な質感が広がります。
桜餅を思わせるような甘く華やかな香り
最初に感じるのは、まるで桜並木を歩いているかのようなフローラルなアロマ。口に含むと、桜葉由来のわずかな塩味が甘みを引き立て、中盤からはROKUらしいお茶(玉露・煎茶)の旨みが滑らかに包み込んでくれます。
最後は山椒の微かな刺激が輪郭を整え、再び優雅な桜の余韻が戻ってくる。「香りの回帰」とでも呼びたくなるような、計算し尽くされた構成です。
おすすめの楽しみ方
この繊細な香りを一番に楽しむなら、まずは炭酸水で割るジンソーダがおすすめ。炭酸が弾けるたびに桜の香りがふわりと広がり、五感で春を感じることができます。
さらに付け加えるとするならば「桜の塩漬け」をひとつ添えてみてください。見た目の美しさはもちろん、塩気が桜の甘い香りをより鮮やかに引き立ててくれます。
トニックウォーターで割る際も、ライムなどはあえて絞らず、「サントリー ROKU 六 サクラエディション」が持つ、品格のある香りをそのまま味わうのも贅沢な楽しみ方です。
トーキョーハチオウジン クラシック

トーキョーハチオウジン クラシック
- メーカー・蒸留所:株式会社大信・東京八王子蒸留所
- 生産地:東京都八王子市
- 容量・アルコール度数:500ml・45%
- ベーススピリッツ:コーンスピリッツ(欧州産・遺伝子組み換えでない)
- ボタニカル:ジュニパーベリー、レモンピール、甘夏ピール、ビターオレンジピール、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリスルート、カルダモン、カシアバーク、クローブ、ジャーマンカモミール、エルダーフラワー。
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,180円 送料別
- Amazon価格[2026年3月]:4,761円 送料無料
精密加工技術の緻密さと音楽的感性が融合した、東京・八王子のドライジン
「トーキョーハチオウジン クラシック」は、精密部品の設計・加工を行う株式会社大信が、2021年に東京都八王子市に設立した「東京八王子蒸留所」で製造するフラッグシップボトルです。ボトル形状は、ジンの起源が薬用酒であった歴史に敬意を表したヨーロッパの薬瓶をイメージしており、ラベルには八王子の「八」や末広がりを象徴する八角形のモチーフが配されています。
代表の中澤泰介氏は、プロのトロンボーン奏者としての顔も持ち、シカゴのKOVAL蒸留所にて製造技術を習得。ロンドンドライジンの伝統的製法を遵守し、蒸留後の香味調整を一切行わない「トーキョードライジン」としての品質を確立しています。

コーンスピリッツの質感とボタニカルの層状構造
「トーキョーハチオウジン クラシック」の香味設計には、代表の音楽的背景が反映されており、複数のボタニカルが共鳴して深みを生み出すオーケストラのハーモニーのような構造を特徴としています。
ベーススピリッツには、欧州産コーンを原料としたニュートラルスピリッツを採用。コーン由来の微かな甘みと滑らかなテクスチャーが、12種類のボタニカルを支える基盤となっています。
製造工程では、精密部品加工で培われた管理思想を応用し、ボタニカルをグループ化して投入。蒸留器内で最適なタイミングで抽出を行うことで、素材ごとの香気成分を精密にコントロールしています。
ボタニカルの投入は単なるグループ分けだけでなく、「ベーススピリッツへの直接浸漬(マセレーション)」と、蒸気の通り道に配置する「ジンバスケット(ヴェイパーインフュージョン)」を、素材の繊細さに合わせて精密に使い分けています。これが、オーケストラのような層状構造のクラフトジンを生む物理的根拠となっています。
トップノートではジュニパーベリーの力強い針葉樹の香りに、レモンや甘夏といった柑橘類の明るいアロマ。ミドルではカモミールやエルダーフラワーのフローラルな要素が広がり、フィニッシュにかけてはクローブやカシア、アンジェリカルートといったスパイス群が、まるで重低音のように持続性のある余韻を形成します。
このバランスの良さは、カクテルにおいて他の副材料との「不協和音」を起こしにくく、ベースとしての骨格を保ちながらも、全体の味わいを補完する高い適応性を持っています。
おすすめの楽しみ方
まず試してほしいのは、炭酸水とライムでつくるジンリッキー。やわらかなコーンスピリッツの口当たりに、ライムの爽やかな酸味と炭酸の刺激が重なり、12種類のボタニカルの香りがバランスよく広がります。甘さがないぶん、素材の個性をすっきりと楽しめます。
また、マティーニにすると、クリーンな酒質とジュニパーの香りがよりくっきりと感じられます。ステアによる適度な加水と冷却で味わいが整い、上品で引き締まった一杯に仕上がります。ベースのやさしい甘みは和食とも相性がよく、繊細な料理にそっと寄り添ってくれます。
竹霖之風(ちくりんのかぜ)
竹霖之風(ちくりんのかぜ)
- メーカー・蒸留所:合同会社cocktail・丸森蒸留所
- 生産地:宮城県丸森町
- 容量・アルコール度数:700ml・40%
- ベーススピリッツ:丸森町産の米スピリッツ
- ボタニカル:ジュニパーベリー、柚子、桑の葉、竹の葉、ハチミツ
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,400円 送料無料
- Amazon価格[2026年3月]:4,400円 送料別
養蚕の歴史を刻む文化財の古民家から生まれる、リラクゼーション・ジン
「竹霖之風(ちくりんのかぜ)」は、宮城県丸森町大張地区に現存する、江戸時代から続く歴史的建造物を再生した「丸森蒸留所」が製造するクラフトジンです。ラベルデザインには「猫神信仰」にちなんだ黒猫が描かれています。
丸森蒸留所は、合同会社cocktailの代表兼ディスティラーである清野寛仁氏が、2024年に竣工。2025年1月の本格的な製品リリース以来、放置竹林の活用や、町内に日本一の数が現存する「猫神様(猫碑)」の文化保全を支援する社会貢献型プロジェクトの核として運営されています。
竹霖之風(ちくりんのかぜ)という名前は、蒸留所の背後に広がる豊かな竹林を吹き抜ける風の心地よさに由来。「深呼吸できるジン」をコンセプトに、現代社会におけるストレス緩和を目的とした、刺激の少ない清廉な香味設計がなされています。
桑の葉と柚子が織りなす「竹林の情景」の再現
「竹霖之風(ちくりんのかぜ)」の核となるのは、丸森町産の柚子と、かつて養蚕業で栄えた土地の記憶を象徴する「桑の葉」。桑の葉を乾燥させて蒸留することで、直接的な竹の抽出成分以上に、竹林を通り抜ける風のような瑞々しい清涼感を液体に定着させています。
ベースとなるアルコールには、丸森町産の米から造られたスピリッツを一部使用しており、地元の水の性質である軟水の柔らかさと相まって、極めて滑らかな質感を実現しています。この設計が、柚子の繊細な柑橘香と桑の葉の爽やかな芳香を損なうことなく引き立て、アルコール度数40%という低めの設定が、角のない透明感のある口当たりを支えています。
トップノートは柚子特有のフレッシュかつ柔らかな柑橘香。その直後に桑の葉や竹の葉由来のグリーンで清々しいアロマが重なります。一般的なロンドンドライジンがジュニパーベリーの重厚なスパイス感を重視するのに対し、本銘柄は「空間の透明度」を感じさせる軽やかなアロマに特化している印象です。
特筆すべきは、ボタニカルに含まれる「ハチミツ」の役割。これは「甘味」を付与するためではなく、重層的な香りや円熟した質感を生み出すためのもの。
丸森町は養蜂も盛んですが、ジンにハチミツを微量加えるのは、蒸留後の「尖り」を抑え、口当たりを丸くするため(スウィーニング)の技法であり、コンセプトである「リラクゼーション」を、他のジンにはないボタニカルである「ハチミツ」によって形成しています。
おすすめの楽しみ方
まずは炭酸水でつくるジンソーダがおすすめです。きめ細かな泡が立ちのぼることで、柚子の爽やかな香りや桑の葉のやさしいニュアンスがふわりと広がります。軟水仕込みならではのやわらかな口当たりも引き立ち、思わず深呼吸したくなるような清々しい一杯になります。
もうひとつの楽しみ方は、桑茶や冷やした緑茶で割るアレンジ。植物由来の風味同士が自然に調和し、アルコールの刺激がやわらぎます。食事に寄り添う、上品でやさしい味わいを楽しめます。
OGIGIN 想
OGIGIN 想
- メーカー・蒸留所:小城観光まちづくり株式会社・小城蒸溜所
- 生産地:佐賀県小城市
- 容量・アルコール度数:700ml・45%
- ベーススピリッツ:麦焼酎(佐賀県産)
- ボタニカル:ジュニパーベリー、小城羊羹、海苔、柚子、茶葉、桜
- 楽天市場価格[2026年3月]:5,680円 送料無料
- Amazon価格[2026年3月]:4,800円 送料無料
登録有形文化財の記憶を醸成する、佐賀のテロワール・ジン
「OGIGIN 想(おぎじんそう)」は、佐賀県小城市に現存する登録有形文化財「小柳酒造昭和西蔵」をリノベーションして竣工した、「小城蒸溜所」が製造するクラフトジンです。東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)2024の洋酒部門において金賞を受賞しており、専門家による審査を経てその品質が評価されています。
運営会社の「小城観光まちづくり株式会社」は、佐賀県小城市の観光振興と地域活性化を目的とした官民連携の企業。2023年に前身の組織から改組・商号変更を行い、単なる観光案内の枠を超え、自ら産業を創出する「事業型DMO」としての歩みを開始。
地域の伝統産業である小城羊羹の文化や有明海の恵みをボタニカルとして取り入れ、佐賀のアイデンティティを象徴。歴史ある酒蔵の構造を活かした空間で、地域の風土を液体として再構築することを目的として「小城蒸溜所」は誕生しました。
OGIGIN 想(おぎじん そう)という名前には、小城の景観や歴史、そしてこの地を訪れる人々への想いが込められています。
羊羹と海苔が織りなす、重層的な旨味の設計
「OGIGIN 想(おぎじん そう)」最大の特徴は、小城名物の「小城羊羹」をボタニカルに使用するところ。ボタニカルとして非常に珍しい、この羊羹を蒸留工程に加えることで、直接的な糖分の甘味ではなく、小豆の成分に由来するふくよかなコクと和のニュアンスが液体に深みを与えています。
さらに、有明海産の海苔が海由来のミネラル感と香ばしさを付与。ベーススピリッツに使用されている佐賀県産麦焼酎の柔らかな性質と相まって、複層的な旨味を感じさせる構成となっています。割り水には津の里温泉の源泉を使用。源泉のまろやかな性質が、アルコール度数45%の刺激を抑制し、滑らかな質感を支えています。
柚子や桜の爽やかな柑橘・フローラル香が広がり、中盤から羊羹のコクと茶葉の深みが現れます。フィニッシュにかけては海苔の香ばしさが余韻として残り、佐賀の山から海へと抜けるような、不思議な感覚。
おすすめの楽しみ方
まずはストレート、もしくはロックで。氷を入れないストレートなら、ジン本来の複雑でまろやかな旨味をダイレクトに楽しめます。ロックにすると、ゆっくりと温度が変化するなかで、羊羹由来のコクがよりはっきりと感じられてきます。
一方で、ソーダ割りにすれば印象はぐっと軽やかに。柚子や桜の香りがふわりと広がり、食事にも合わせやすい爽快な一杯になります。茶葉や羊羹のニュアンスがやさしく重なり、上品な“和のジン”らしい表情を楽しめます。
SiCX京都蒸留所 スパイスマジック

SiCX京都蒸留所 スパイスマジック
- メーカー・蒸留所:株式会社SiCX・SiCX京都蒸留所
- 生産地:京都府京都市
- 容量・アルコール度数:500ml・45%
- ベーススピリッツ:スピリッツ
- ボタニカル:ジュニパーベリー、ブラックレモン、ギニアペッパー、カルダモン、クローブ、シナモン、コリアンダーシート、生姜、ピンクペッパー、エチオピアカルダモン、ティムールペッパー、バタックペッパー、タスマニアペッパー、ティミズペッパー、バーベナペッパー、クブベペッパー、八角、クミン、ドルチャコラーダ、山椒、花椒、チポトペッパー、ガランガル、チエロペッパー、ヴィチペリフェリペッパー、レッドロックペッパー、無農薬ヨモギ(全27種類)
- 楽天市場価格[2026年3月]:3,980円 送料別
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「飲むスパイス」を体現 ジン専門店がプロデュースした京都発のクラフトジン
「SPICE MAGIC(スパイスマジック)」は、京都市東山区の「SiCX京都蒸留所」が製造する、その名の通りスパイスの扱いに特化したクラフトジンです。東京・池尻大橋のクラフトジン専門店「SiCX」が、自ら「スパイス料理に最も合うジン」を追求して2023年に竣工した蒸留所から生み出されました。
「スパイスマジック」は、複雑に重なり合うスパイスの香りを最大限に引き出すため、素材ごとに蒸留や抽出方法を使い分けて造られています。ボタニカルは特性に応じて5つのグループに分けられ、それぞれを最適な温度帯で個別に蒸留。その後にブレンドするという、工程を重ねた設計が採用されています。
コンセプトの中心にあるのは“スパイスの個性を活かす”という考え方。料理とのペアリングも意識した構成で、一般的なジンの枠にとどまらない味わいを目指しています。
なお、フルーツは使用していません。それでもトップノートには柑橘を思わせる爽やかさがあり、スパイス主体でありながら軽やかな印象も感じられる仕上がりとなっています。
27種のボタニカルが織りなす「魔法」
「スパイスマジック」には、全27種類のボタニカルが使用されています。クミンやカルダモンといったカレーでも馴染み深いスパイスをはじめ、山椒や花椒などの和・中華系スパイスも組み込まれ、立体的な香りの構成が特徴です。
口に含むと、まずスパイス由来の鮮やかなトップノートが立ち上がります。続いて、カルダモンやクローブなどの温かみを感じさせるオリエンタルな香りが中盤を形成し、最後は各種ペッパーのドライなニュアンスが余韻を引き締めます。複数のスパイスが層を成し、時間とともに表情が移ろう設計。
また、「スパイスマジック」は割材や料理との相性も意識して造られています。炭酸で割ることで揮発性の高い香気成分が広がりやすくなり、食事と合わせることでスパイスの印象がより立体的に感じられる構成です。特に脂質を含む料理と合わせると、香りの広がり方に変化が生まれます。
27種のスパイスを多層的に組み合わせ、香りの展開まで設計しているところは、まさにスパイスマジック。
おすすめの楽しみ方
まずは強炭酸のジンソーダで。シュワっと立ち上がる泡とともに、クミンやカルダモンのスパイス香がいきいきと広がります。エスニック料理や麻婆豆腐のようなパンチのある料理とも好相性で、食事の力強さに負けない存在感を発揮します。
もうひとつはジントニック。トニックのほろ苦さと、花椒や山椒のほのかな痺れが重なり、奥行きのある味わいに。甘み・酸味・苦み・スパイスがバランスよくまとまり、ひと味違う個性的な一杯を楽しめます。
神戸ジン ウミ(KOBE GIN UMI)

神戸ジン ウミ(KOBE GIN UMI)
- メーカー・蒸留所:株式会社神戸蒸溜所
- 生産地:兵庫県神戸市北区
- 容量・アルコール度数:700ml・43%
- ベーススピリッツ:自社製米焼酎(兵庫県産米使用)
- ボタニカル:ジェニパーベリー、すだち、神戸市漁協組合の海苔、いかなごのくぎ煮、神戸老舗の鰹節屋『カネイ』の鰹節、神戸農政公社の黒松(全6種)
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,250円 送料無料
- Amazon価格[2026年3月]:4,380円 送料無料
「神戸のテロワール」を世界へ発信する、体験型蒸溜所
「神戸ジン ウミ(KOBE GIN UMI)」は、神戸蒸溜所が製造するフラッグシップ・ジンです。港町・神戸を象徴する「海」をテーマに、兵庫県産の素材を贅沢に使用して造られています。
神戸蒸溜所は、神戸市北区の広大な道の駅「神戸フルーツ・フラワーパーク大沢」の敷地内に位置する、神戸初となる本格的なウイスキーとジンの製造拠点になります。地元の豊かな農産物と、神戸という都市が持つ「港町」「革新性」のイメージを融合させ、スピリッツ造りを行っています。
最大の特徴は、原料の調達から蒸留までを徹底して地域に根ざした形で行っていること。ベースとなるアルコールには、兵庫県産の米を使用した自社製の米焼酎を使用。さらに、神戸市北区特産の桃や葡萄、瀬戸内の真昆布や赤穂の塩など、兵庫の「山」と「海」の恵みをボタニカルとして取り入れ、この土地でしか生み出せない味わいを追求しています。
神戸の「海の幸」を凝縮、出汁の旨味を感じる革新的ジン
「神戸ジン ウミ(KOBE GIN UMI)」は、港町・神戸の風景と食文化を液体として再構築した、極めて独創的なクラフトジンです。ボタニカルは非常にユニーク。一般的なジンの常識を覆す「海の素材」がふんだんに使用されています。
大正時代から続く神戸の老舗「カネイ」の鰹節や、神戸市漁業協同組合から供給される海苔、そして神戸の郷土料理として愛される「いかなごのくぎ煮」をボタニカルに使用。これら地域の協力体制によって集まった素材を丁寧に蒸留することで、ジンの中に神戸の潮風があふれ出しています。
すだちの清涼感から、波のように押し寄せる旨味の余韻
香りの入り口を飾るのは、メインのボタニカルである「すだち」。清々しく鋭い柑橘香があるおかげで、その爽やかさのすぐ後に、鰹節や海苔、いかなごのくぎ煮由来の芳醇な旨味と甘みが重層的に広がります。
また、中盤からフィニッシュにかけては、神戸農政公社が提供する「黒松」のウッディで高貴な香りが全体を見事にまとめ上げます。この複雑かつ調和のとれた味わいの遷移は、まさに「UMI」という名にふさわしい、ダイナミックな風味を創出しています。
おすすめの楽しみ方
まずはよく冷やしたストレートで。雑味のないクリアな状態で、このジンならではの旨味をしっかりと感じられます。
もう少し変化を楽しみたいならロックもおすすめ。氷がゆっくり溶けるにつれて香りがやわらかく開き、味わいに奥行きが出てきます。
さらに、ソーダ割りにすれば印象は一転。すだちの爽やかな香りと海素材の香ばしさが軽やかに広がり、和食や魚介料理と抜群の相性を見せます。食事とともに楽しみたい一本です。
大山甚七商店 JIN7 series00

大山甚七商店 JIN7 series00
- メーカー・蒸留所:有限会社大山甚七商店
- 生産地:鹿児島県指宿市
- 容量・アルコール度数:700ml・47%
- ベーススピリッツ:自社製芋焼酎(薩摩の誉/白麹タイプ)
- ボタニカル:芳樟(ほうしょう)、木頭柚子、唐辛子、黒胡椒、メキシカンマリーゴールド、知覧紅茶、ジュニパーベリーなど
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,400円 送料別
- Amazon価格[2026年3月]:4,222円 送料無料
明治8年創業の伝統と、日本最古のハーブ農園が交差する
「大山甚七商店 JIN7 series00」は、鹿児島県指宿市で150年近い歴史を誇る老舗・大山甚七商店が手掛けるジャパニーズ・クラフトジンです。この「series00」は、JIN7プロジェクトの原点であり、地元の伝統技術と希少な植物資源を融合させることで誕生しました。
このジンには日本最古のハーブ農園として知られる「開聞山麓香料園」のフレッシュオーガニックハーブを使用しています。特に、日本国内では同園でしか栽培されていない希少ハーブ「芳樟(ほうしょう)」を核に据えることで、他のジンでは決して味わえない、指宿の風土を象徴する官能的な香りを生み出しています。

芋焼酎のコクと、希少ハーブ「芳樟」が織りなす立体的な香味
「大山甚七商店 JIN7 series00」のベーススピリッツは、代々受け継がれた「かめ壺」で仕込まれる、自社の芋焼酎「薩摩の誉(白麹タイプ)」。芋焼酎特有のふくよかな甘みとコクが、ボタニカルの個性を支える強固な土台となっており、ハーブの個性にも負けないバランス。
ボタニカルの主役である「芳樟(ほうしょう)」は、クスノキ科の植物で、リナロールを主成分とした非常に華やかでリラックス感のある甘い香りが特徴です。ここに、地元指宿産の「木頭柚子」の鮮烈な柑橘香、さらには知覧紅茶の深み、唐辛子や黒胡椒のスパイシーな刺激が加わります。
口に含んだ瞬間は爽やかなハーブと柑橘が弾け、中盤から焼酎由来の厚みが広がり、最後には芋焼酎特有の柔らかな余韻が優しく鼻を抜けていきます。
おすすめの楽しみ方
この緻密に計算された香りのレイヤーを堪能するには、まずはストレートやロックで、芳樟と芋焼酎の力強いハーモニーを直接楽しみましょう。
ソーダ割りにすると、木頭柚子の香りがより一層華やかに立ち上がり、ハーブの清涼感が際立ちます。また、ジントニックにすると、苦味が唐辛子や黒胡椒のスパイシーさを引き立て、重厚な仕上がりになります。
赤屋根 ジュニパーベリーオンリー

赤屋根 ジュニパーベリーオンリー
- メーカー・蒸留所:有限会社佐多宗二商店
- 生産地:鹿児島県南九州市
- 容量・アルコール度数:720ml・47%
- ベーススピリッツ:自社製芋焼酎
- ボタニカル:ジュニパーベリー
- 楽天市場価格[2026年3月]:3,993円 送料別
- Amazon価格[2026年3月]:在庫なし
引き算の美学が辿り着いた、芋焼酎とジュニパーの純粋な融合
「AKAYANE クラフトジン ジュニパーベリーオンリー」は、鹿児島が誇る名門・佐多宗二商店が手掛ける、究極にミニマルなクラフトジンです。多種多様なボタニカルを使用するのが主流の現代において、あえて使用する植物を「ジュニパーベリーのみ」に絞り込むことで、ベースとなる芋焼酎の旨味とジュニパーの本質を極限まで引き出しています。
ジンの絶対条件。それは「ジュニパーベリーを使っていること」。他に何を足すか、あるいは何も足さないかは造り手の自由。たとえボタニカルがジュニパーベリー1種のみであっても、それはジンの本質を射抜いた、究極にピュアな「ジン」なのです。
野生の息吹と薩摩芋の甘みが交差する、透明感あふれる香味
「赤屋根 ジュニパーベリーオンリーグラス」は、グラスに注ぐと、野生のベリーや植物の青い茎を連想させる瑞々しい香りが立ち上がります。ライムの皮やジャスミンの白い花、さらには微かな生姜や麝香(ムスク)のようなニュアンスが重なり、47%という高アルコール由来の力強さがそれらを支えています。
口に含んだ瞬間に広がるのは、原料ベースである薩摩芋のふくよかで甘い風味。そこにジュニパーベリー由来の森の香りと、心地よい植物的な苦味が溶け合い、見事な調和を見せます。細心の注意を払って浸漬・蒸留されたことが伝わる、クリアで雑味のない質感。
おすすめの楽しみ方
まずはストレートやロックで、ジンそのものの味わいをじっくり楽しんでみてください。余計なものを加えないことで、酒質のクリアさやボタニカルの輪郭が素直に感じられます。
爽やかに飲みたいときは、フレッシュライムを軽く搾ったジントニックやソーダ割りもおすすめ。キリッとした清涼感が際立ち、気分をリセットしてくれる一杯になります。
複雑で重層的なタイプというよりは、シンプルで王道の“ジンらしさ”を楽しみたい方にぴったりのスタイルです。
富士の神(フジノジン)

富士の神(フジノジン)
- メーカー・蒸留所:なだや株式会社・ナダヤ富士山蒸溜所
- 生産地:山梨県富士吉田市
- 容量・アルコール度数:500ml・45%
- ベーススピリッツ:国産高純度ニュートラルスピリッツ
- ボタニカル:ジュニパーベリー、オレンジピール、レモンピール、シナモン、カシア、コリアンダー、アンジェリカ、リコリス(全8種)
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,400円 送料無料
- Amazon価格[2026年3月]:4,400円 送料無料
ナダヤ富士山蒸溜所:老舗酒販店が挑む自社蒸溜の結晶
1953年創業のなだや株式会社は、山梨県富士吉田市で長年酒販店として富士山の酒文化を支えてきました。同社はオリジナルブランド「富士山ウイスキー」を全国的なヒットに導いた実績を持ちますが、2023年、世界文化遺産である富士山の麓に自社蒸溜所「ナダヤ富士山蒸溜所」を設立。「富士の神(フジノジン)」は、その第一弾として誕生したクラフトジンです。
酒販店として数多くの名酒を扱ってきた審美眼と、富士山の伏流水という最高の素材を直接融合させるべく、原料の選定から蒸留工程に至るまで「メイド・イン・富士」のアイデンティティを徹底しています。

富士山伏流水の「柔かさ」を骨格とした香味設計
「富士の神(フジノジン)」は、仕込み水から加水に至る全工程において、地下160mから汲み上げた富士山の伏流水を100%使用しています。この水は富士山の玄武岩層によって長年濾過された軟水であり、バナジウム等のミネラル成分がアルコールの分子を安定させる役割を果たしています。
ベーススピリッツには、水の透明感を損なわない高純度な国産スピリッツを採用。そこにジュニパーベリーを筆頭とする8種類のボタニカルを浸漬し、伝統的な小型の銅製蒸留機で丁寧に抽出することで、ロンドンジンらしい質実剛健な骨格と、富士山の湧水由来の円やかさが同居する唯一無二の酒質を構築しています。
立ち上がりはジュニパーベリーの力強いウッディな香り。続いてレモンやオレンジのシトラスが明るく広がります。中盤からはカシアやアンジェリカの大地を思わせるニュアンスが加わり、味わいに奥行きを与えていきます。
特筆すべきは口当たりのなめらかさ。非常にきめ細かな質感の水を使用していることでアルコールの角がやわらぎ、いわゆる“シルキーな喉越し”を生み出しています。これは単にベーススピリッツの純度だけでなく、水の性質が全体の印象に大きく寄与している点が、このジンの個性といえるでしょう。
おすすめの楽しみ方
“富士の清流”を思わせる透明感を味わうなら、まずはオン・ザ・ロックで。氷がゆっくり溶けるにつれてスパイスのやわらかな甘みが広がり、水のまろやかさとジュニパーの香りが自然に溶け合っていきます。時間とともに変わる表情を楽しめる飲み方。
食事に合わせるなら、強炭酸のジンソーダがおすすめ。炭酸が柑橘の爽やかさを引き立て、ほうとうや鳥もつ煮といったコクのある料理をすっきりとまとめてくれます。ライムは加えず、仕上げにオレンジピールを軽くひねるだけで十分。ボタニカル本来の香りをきれいに引き出せます。
オホロジン(ohoro GIN)

オホロジン(ohoro GIN)
- メーカー・蒸留所:株式会社ニセコ蒸溜所(八海醸造グループ)
- 生産地:北海道ニセコ町
- 容量・アルコール度数:720ml・47%
- ベーススピリッツ:醸造アルコール(国内製造)
- ボタニカル:ヤチヤナギ(ニセコ町産)、ニホンハッカ(ニセコ町産)、ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカルート、オリスルート、リコリス、カモミール、レモン、オレンジ、柚子、ライム、グレープフルーツ
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,950円 送料無料
- Amazon価格[2026年3月]:4,950円 送料無料
国際的品評会で最高賞を総なめにしたジャパニーズ・ジンの至宝
「ohoro GIN(オホロ ジン)」は、2021年に世界屈指のスノーリゾート・ニセコ町に誕生した「ニセコ蒸溜所」が造るクラフトジンです。
ニセコ蒸溜所は、清酒「八海山」で知られる八海醸造グループが「高品質なウイスキー造り」を主眼に置いて設立。将来的なシングルモルトウイスキーのリリースを見据え、豪雪地帯ならではの上質な軟水と、道内でも安定した低温環境を活かした「熟成」に重きを置く設計にあります。このウイスキー造りで培われた繊細なバランス感覚が、そのまま「ohoro GIN」の製造にも注ぎ込まれています。
ウイスキー造りアイヌ語で「続く」を意味する「ohoro(オホロ)」の名を冠したこのジンは、世界三大酒類コンペティションの一つである「ISC 2024」にてカテゴリー最高賞の『トロフィー』を受賞。さらに「World Gin Awards 2024」でも世界最高賞を獲得するなど、名実ともに世界を代表する一本となりました。

ニセコの清流と土着のボタニカルが織りなす、完璧な調和
「ohoro GIN(オホロ ジン)」の特徴は、ニセコアンヌプリの良質な伏流水(軟水)を使用し、地元ニセコ町産の「ヤチヤナギ」と「ニホンハッカ」を核に据えている点です。クリアでスムースでありながら、芯のあるしっかりとした味わい。そこに軽やかなシトラスの香りが重なり、複雑ながらも驚くほど飲みやすい仕上がりを見せています。
ヤチヤナギ由来の清涼感とハッカの爽やかな余韻は、カクテルの素材としても圧倒的な存在感を放ちます。ジントニックやマティーニにした際、ベースの個性を残しつつも他の素材と溶け合うその「使い勝手の良さ」こそが、世界中の審査員を唸らせた要因の一つと言えます。
おすすめの楽しみ方
まずはロックやシンプルなジンソーダで。余計な甘みを加えないことで、このジン本来の実力がよくわかります。ソーダで割ると、ニセコ産ヤチヤナギの爽やかな香りが泡とともにふわりと広がり、すっきりとした飲み心地を楽しめます。
さらに、ジントニックもおすすめ。トニックのほのかな甘みと苦みが、柑橘やハーブのニュアンスをやさしく引き立て、バランスの取れた華やかな一杯に仕上がります。特別な一本にふさわしい、満足感のある味わいです。
ノザワジン(NOZAWA GIN)

ノザワジン(NOZAWA GIN)
- メーカー・蒸留所:Nozawa Onsen Distillery株式会社・野沢温泉蒸留所
- 生産地:長野県野沢温泉村
- 容量・アルコール度数:500ml・45%
- ベーススピリッツ:自社製のライススピリッツ
- ボタニカル:ジュニパーベリー、杉、クロモジ、カキドオシ、等
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,785円 送料別
- Amazon価格[2026年3月]:4,850円 送料別
ウイスキーとジンを造る蒸留所。50年の歳月が育んだ湧き水の恵み
「NOZAWA GIN(ノザワジン)」は、2022年末に稼働を開始した「野沢温泉蒸留所」が手掛けるフラッグシップ・ドライジン。スキー場や名湯で知られる野沢温泉村の豊かな自然を背景に、地域の文化と素朴な力強さを一滴一滴に凝縮しています。
仕込み水に使用されている「50年もの歳月をかけて湧き出る雪解け水」。村を巡る柔らかく美味しい湧き水が、ジンの滑らかな口当たりを支える土台となっています。この清冽な水と、地元産のボタニカルが融合することで、野沢温泉ならではのテロワールを表現しています。
野沢温泉蒸留所は、モルトウイスキーの製造も行っている本格的な蒸留所です。2023年1月にモルトウイスキーの蒸留を開始。日本初導入となるマッシュフィルターや米国製の小型ハンマーミルは、伝統的な麦芽だけでなく様々な穀物の処理が可能です。攪拌装置付きのステンレス製糖化槽とともに多種多様な麦汁造りに対応しています。
蒸留器はドイツ・カール社製の1,000リットルの初留器・再留器を採用。再留釜には4段のコラム塔と、「NOZAWA GIN(ノザワジン)」用のボタニカル・チャンバーが装備されており、ウイスキーとジンの双方で高いクオリティを追求できるハイブリッドな設計が特徴です。

深い森を歩いているかのような、ウッディで清涼感あふれる体験
「NOZAWA GIN(ノザワジン)」の核となるのは、地元産の「杉」「クロモジ」「カキドオシ」です。グラスを近づけると、杉の重厚なウッディさとクロモジの気品ある爽やかさが立ち上がり、まるで早朝の森を散策しているかのようなリラックス感をもたらします。ボタニカル由来の心地よい苦味と、カキドオシによる清涼感が絶妙なバランスで広がり、雑味のない余韻が続きます。
おすすめの楽しみ方
まずはストレートで。杉やクロモジが重なり合う“森の香り”を、そのままダイレクトに感じてみてください。澄んだ酒質だからこそ、木々のニュアンスがくっきりと広がります。
続いておすすめなのがソーダ割り。炭酸とともに植物の清涼感が軽やかに立ち上がり、野沢温泉村の湧き水由来のやわらかな口当たりもよりはっきりと感じられます。すっきりとした飲み心地で、食事にも合わせやすい一杯です。
温泉でしっかり温まったあとに、ゆっくりとこのジンを味わう――。そんな情景が自然と浮かぶ、土地の空気を感じさせる一本です。
香の森(カノモリ)

香の森(カノモリ)
- メーカー・蒸留所:養命酒製造株式会社・駒ヶ根工場
- 生産地:長野県駒ヶ根市
- 容量・アルコール度数:700ml・47%
- ベーススピリッツ:醸造アルコール
- ボタニカル:クロモジ(細枝・太枝・葉)、ジュニパーベリー、ローズマリー、松の葉、杉の葉、シナモン、ローレル、セージ、花椒、オレンジピール、アンジェリカ、クコの実、生姜、レモンピール、リコリス、アニスシード、桑の実、カルダモン、杜仲葉(全19種類)
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,620円 送料別
- Amazon価格[2026年3月]:4,792円 送料無料
養命酒製造が贈る「クロモジ」主役のジン
「香の森(KANOMORI)」は、長年ハーブの知見を積み重ねてきた養命酒製造が、中央アルプスの麓に広がる森の息吹を表現したジン。
日本固有の香木「クロモジ」を主役に据え、その魅力を余すことなく引き出している、高品質なクラフトジンです。ボトルに施されたクロモジの彫刻や、アルプスの稜線を模したラベルはデザイン性も高く、ギフトとしても極めて高い評価を得ています。
メインボタニカルのクロモジは、「細枝」「太枝」「葉」の3部位を使い分け、厳選された18種類のボタニカルと調和。静謐な森を思わせる重厚感のある香りと、スパイスが織りなす深く甘い余韻は、まさに「香りの森」に迷い込んだかのような贅沢な体験を創出します。
仕込み水には、中央アルプスの花崗岩層で長い年月をかけて磨かれた地下150mの天然水(硬度約18mg/Lの極軟水)を使用。このやわらかな水がボタニカルの繊細な風味を引き立て、アルコール度数47%とは思えないなめらかな口当たりと、すっと切れる後味を生み出しています。

ハーブの権威が導き出した「部位別蒸留」の最適解
「香の森」は、養命酒製造ならではの蒸留技術によって造られています。クロモジの繊細な香りを損なわないよう、特徴的な香りを持つ「細枝」のみを単独で蒸留した液と、他のボタニカルを浸漬して蒸留した液を絶妙な比率でブレンド。この緻密な工程こそが、複雑でありながらも一点の曇りもない「森の香り」の正体です。
「香の森」と「香の雫」の違うとは?
「香の森」と「香の雫」は、どちらも養命酒製造が手掛けるクロモジのジンですが、そのキャラクターは驚くほど対照的。
プレミアム版である「香の森」は、重厚な味わいが特徴です。度数は47度と高めで、19種類ものボタニカルが織りなす香りは非常に濃厚。まさに「香りそのもの」をじっくり楽しむための贅沢な一本。
一方の「香の雫」は、朝の光が差し込む森を散歩するような爽やかさが魅力です。ボタニカルを11種類に厳選し、度数を37度に抑えることで、クロモジ特有の清涼感と柑橘の瑞々しさを引き立てています。こちらは食事に合わせるジンソーダとして日常使いにぴったりです。
おすすめの楽しみ方
「香の森」は、まずロックで。氷をゆっくり溶かしながら、時間とともに変わる香りの重なりを楽しんでください。ほんのり白く濁っていく様子も美しく、味わいだけでなく視覚的な変化も魅力のひとつです。
すっきり飲みたいときは、ジンソーダもおすすめ。炭酸がスパイスやハーブの香りを引き立て、より軽やかな印象に。和食はもちろん、洋食や中華料理とも合わせやすい、食中酒として優秀な一杯になります。
赤鳥居プレミアム

赤鳥居プレミアム
- メーカー・蒸留所:合資会社光武酒造場
- 生産地:佐賀県鹿島市
- 容量・アルコール度数:700ml・45%
- ベーススピリッツ:国内産穀物原料の中性スピリッツ(醸造アルコール)
- ボタニカル:ジュニパーベリー、杉の木、山椒、シナモン、バニラビーンズ、オレンジピール、レモンピール、日本茶、わさび葉、海苔、牡蠣殻(全11種類)
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,950円 送料無料
- Amazon価格[2026年3月]:4,500円 送料無料
佐賀の風土と海の幸が溶け合う、神秘的な「和」の最高峰
「赤鳥居 プレミアム」は、元禄元年創業の老舗・光武酒造場が、かつて地元・鹿島市のシンボルであった祐徳稲荷神社の「赤鳥居」の名を冠して造り上げた最高級のジャパニーズジンです。名水百選にも選ばれる多良岳山系の清冽な天然水を使用し、その土地の記憶を呼び起こすような神秘的な味わいを追求しています。
「赤鳥居 プレミアム」の特徴は、伝統的なジンの枠組みを超えた独創的なボタニカル構成。爽やかなジュニパーベリーに加え、佐賀の豊かな海を象徴する「海苔」や「牡蠣殻」、さらに「わさび葉」や「日本茶」といった和の素材を贅沢に使用。ベースには国内産の穀物原料を用いた純度の高いスピリッツを採用。個性豊かな11種類の素材の香りを余すことなく引き出しています。
通常版(赤鳥居 オリジナル)との違い
【コスパ最強 2000円台】ジャパニーズ クラフトジン17選|2026年版 で紹介した、スタンダード「赤鳥居 オリジナル」との決定的な違いは、その「香りの奥行き」と「ミネラル感」にあります。「赤鳥居 オリジナル」のボタニカルは5種類。杉の清々しさと山椒のスパイシーさが際立つ、シンプルでクリーンな仕上がりです。
一方、「赤鳥居プレミアム」は素材を11種類へと拡大。通常版のウッディな爽快感はそのままに、海苔や牡蠣殻由来の「潮の旨味」や、バニラ・シナモンの「甘美な余韻」が加わりました。大地と海の恵みが幾重にも重なる、圧倒的にふくよかな味わいを実現しています。
おすすめの楽しみ方
素材の重なりが豊かな一本なので、まずはストレートやロックで。時間とともにゆっくりと開いていく香りの変化を、じっくり味わってみてください。
すっきり楽しむならジンソーダがおすすめ。海苔や牡蠣殻を思わせるミネラル感が引き立ち、和食やシーフードとの相性は抜群です。
さらに、意外性のある楽しみ方としてお湯割りも。温めることでスパイスの香りがふわりと立ち上がり、やわらかく奥行きのある味わいに。老舗蔵元の手がけるクラフトジンならではの、粋な飲み方です。
油津吟(ユズギン)

油津吟(ユズギン)
- メーカー・蒸留所:京屋酒造有限会社
- 生産地:宮崎県日南市
- 容量・アルコール度数:750ml・47%
- ベーススピリッツ:本格芋焼酎(自社製)
- ボタニカル:柚子、日向夏、ジュニパーベリー、山椒、生姜、ヘチマ、キュウリ、コリアンダー、グローブ(全9種類)
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,345円 送料別
- Amazon価格[2026年3月]:4,831円 送料無料
宮崎の太陽と焼酎の魂が宿る、ジャパニーズ・クラフトジンの先駆者
「油津吟(ユズギン)」は、天保5年(1834年)創業の老舗、京屋酒造が「世界に通用するスピリッツ」を目指して造り上げた逸品です。その名は、蔵が位置する宮崎県日南市の港町「油津(あぶらつ)」と「ジン」を掛け合わせて命名されました。宮崎の豊かな自然と、長年培われてきた本格焼酎の醸造技術が融合した、日本を代表するクラフトジンの一つです。
ベーススピリッツには自社製の本格芋焼酎を使用。あえて芋焼酎をベースにすることで、柑橘の爽やかさの奥に焼酎由来のふくよかなコクと甘みが同居する、唯一無二のボディ感を実現しています。
「柚子」が主役を張り、スパイスが脇を固める洗練の香味
「油津吟」は、その名の通り主役は宮崎県産の瑞々しい柚子。グラスに注いだ瞬間、はじけるようなフレッシュな香りが広がります。そこへ同じく宮崎特産の日向夏が明るさを添え、爽やかで華やかな第一印象をつくります。
さらに、山椒や生姜のスパイシーなアクセントが全体を引き締め、ヘチマやキュウリといったユニークなボタニカルが、みずみずしく澄んだ清涼感をプラス。香りに奥行きと立体感を与えています。
実は「柚子を使ったジン」は日本のクラフトジンでは珍しくありません。しかし、多くは和のニュアンスを添える“脇役”としての使い方にとどまっています。
一方でこの一本は、柚子を中心に据えながらも、ジンとしての骨格や力強さをしっかりと両立。単なるフレーバージンではなく、“柚子そのものを主役にした本格ジン”として完成度を高めています。
その名に「ユズ」を冠し、柚子の個性を真っ直ぐに表現したこのジンは、まさに“ありそうでなかった理想の柚子ジン”。「油津吟」は、柑橘好きはもちろん、ジン愛好家の心も掴む一本です。
伝統の「大甕仕込み」が支える、緻密なブレンド技術
京屋酒造のこだわりは、ボタニカルごとに個別に蒸留を行い、それぞれの香りが最も引き立つタイミングでブレンドする手法にあります。伝統的な「大甕(おおがめ)仕込み」による焼酎造りの感性と、現代の蒸留技術が見事にクロスオーバーしており、その品質はIWSC等の国際的なコンペティションでも高く評価されています。
おすすめの楽しみ方
柚子と日向夏のみずみずしさを楽しむなら、まずはシンプルなジンソーダがおすすめ。シュワっと立ち上がる泡とともに、シトラスの豊かな香りが広がり、爽快感あふれる一杯になります。
さらにすっきりさせたいときは、レモンやライムを軽くひと搾り。ほどよい酸味が加わり、味わいが引き締まります。香りの輪郭もくっきりし、より立体感のある仕上がりを楽しめます。
ベアーズブック(BEAR’S BOOK)

ベアーズブック(BEAR’S BOOK)
- メーカー・蒸留所:高橋酒造株式会社・T’s CRAFT 多良木蒸留所
- 生産地:熊本県多良木町
- 容量・アルコール度数:700ml・45%
- ベーススピリッツ:醸造アルコール
- ボタニカル:ジュニパーベリー、不知火、柚子、レモン、山椒、お茶、生姜、杉、椿、米の籾殻(全10種類)
- 楽天市場価格[2026年3月]:4,015円 送料別
- Amazon価格[2026年3月]:4,015円 送料別
「くまモン」もびっくり⁉熊本の魂を一冊の本に綴じた正統派クラフトジン
「ベアーズブック」は、本格米焼酎「白岳」で知られる高橋酒造が、新たな酒文化の創造を目指して立ち上げた新ブランド「T’s CRAFT」の第一弾作品です。名前の由来は、地名の熊本を英訳した「Kuma(熊)=Bear」と「Moto(元・本)=Book」を組み合わせた遊び心あふれるもので、ラベルには一冊の本を静かに読みふけるクマのイラストが描かれています。
熊本の恵みと職人の情熱が息づく多良木蒸留所
多良木蒸留所は、日本三大急流の一つである球磨川の中流域に位置し、古くから良質な水と米に恵まれた酒造りの適地。高橋酒造はこの地にドイツ製の最新鋭ハイブリッド型蒸留器を導入。この蒸留器は、ボタニカルを液中に浸すスティーピング法と、蒸気で香りを抽出するヴェイパーインフュージョン法の二つを同時に行えるのが特徴です。
本場ヨーロッパの伝統技術を取り入れつつ、球磨の清冽な伏流水を仕込み水に使うことで、世界に通用する洗練された酒質を追求しています。

熊本のテロワールを表現する10種の素材
「ベアーズブック」の特徴は、熊本県産の素材を贅沢に使用している点にあります。主役となるのは、不知火(デコポン)や柚子、レモンの瑞々しいシトラス香。そこにお茶や山椒の和のスパイスが重なり、さらには杉や椿、そして焼酎蔵ならではのエシカルな素材である「米の籾殻(もみがら)」が加えられています。
これにより、森林浴をしているようなウッディな奥行きと、どこか懐かしい香ばしさが同居する、多層的な香りが完成しています。
おすすめの楽しみ方
不知火のフルーティーな香りと、籾殻のほのかな香ばしさを楽しむなら、まずはジントニックがおすすめ。トニックのやさしい甘みとほろ苦さが重なり、ひと口ごとに違った表情が現れます。
よりすっきりと味わいたいなら、シンプルなソーダ割りも好相性。蒸溜所が目指したクリアな後口が際立ち、素材の持ち味をまっすぐ感じられる一杯になります。


















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