【閉鎖蒸溜所から復活】ポートエレンとは?2026年最新価格・おすすめ銘柄を解説

ユースケ
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こんばんは ユースケです。

自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!

この記事では1983年に閉鎖し、2024年からウイスキーの生産を再開させた、シングルモルトスコッチウイスキーの蒸留所「ポートエレン(Port Ellen)」について解説致します。

閉鎖から復活を遂げるまでのエピソードや、現在流通しているポートエレン各銘柄の紹介と、2026年最新の販売価格などもまとめています。

新旧ポートエレンについて詳しく知りたい方におすすめの内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

  1. 【閉鎖蒸溜所から復活】ポートエレン(Port Ellen)とは?
    1. 【閉鎖】旧 ポートエレン蒸溜所
    2. 【復活】新 ポートエレン蒸溜所
    3. ポートエレンが閉鎖した理由
      1. ポートエレン製麦工場の拡張に伴う閉鎖
      2. ウイスキー不況の影響による閉鎖
    4. 「ポートエレン ディアジオ スペシャルリリース」
    5. 「ポートエレン ジェミニ」
    6. 2021年リリース「ポートエレン 40年」
  2. 【閉鎖蒸溜所から復活】ポートエレンとは?2026年最新価格・おすすめ銘柄14選を解説
    1. 【2026年】ポートエレンの最新価格動向
    2. 1. 「幻」から「レガシー」へ:価格下落の背景
    3. 2. リリース別に見る価格の変化(2024年 vs 2026年)
    4. 3. 今が「買い」なのか? 今後の展望
    5. ポートエレン 22年 1979-2001 1st リリース
    6. ポートエレン 24年 1978-2002 2st リリース
    7. ポートエレン 24年 1979-2003 3rd リリース
    8. ポートエレン 25年 1978-2003 4th リリース
    9. ポートエレン 25年 1979-2005 5rd リリース
    10. ポートエレン 27年 1978-2006 6th リリース
    11. ポートエレン 28年 1979-2007 7th リリース
    12. ポートエレン 29年 1978-2008 8th リリース
    13. ポートエレン 30年 1979-2009 9th リリース
    14. ポートエレン 31年 1978-2009 10th リリース
    15. ポートエレン 35年 1978-2014 14st リリース
    16. ポートエレン 20年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス
    17. ポートエレン 22年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス
    18. ポートエレン 39年

【閉鎖蒸溜所から復活】ポートエレン(Port Ellen)とは?

出典:By Ayack – Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4909985

【閉鎖】旧 ポートエレン蒸溜所

旧 ポートエレン蒸溜所

  • 地域:スコットランド・アイラ島
  • 設立年:1825年
  • 生産停止:1929年~1966年
  • 閉鎖年:1983年
  • 仕込み水:ローリン湖
  • 蒸留器:初留1基、再留×1(1967年に全4基に増設)
  • 閉鎖時のオーナー:ディアジオ

 

消えたアイラの栄光→モルティング工場へ

ポートエレン蒸溜所は1825年にアレクサンダー・マッカイが創業。その後、19世紀半ばに蒸留所を所有していたのはマッカイの親戚である「ジョン・ラムゼイ」。彼はスコッチウイスキーの歴史に大きな影響を重要な人物の一人でした。

ラムゼイは、自由党国会議員やグラスゴー商工会議所の会頭を務めるなど、多方面で活躍し、ウイスキーをアメリカに輸出するという画期的なアイデアを最初に思いつきます。

さらに、ラムゼイは連続式蒸留機の発明者「イーニアス・コフィー」や「ロバート・スタイン」と協力。あまり知られていませんが、ブレンデッドウイスキー開発までの革新的な実験は、ポートエレン蒸溜所で行われていました。

創業からジョン・ラムゼイとその一族によって経営されていたポートエレンですが、1920年に「ジョン・デュワー」と「ジェームズ・ブキャナン」が蒸溜所を買収。その後、1925年にはDCL社(ディスティラーズ・カンパニー・リミテッド)の傘下となりますが、1929年から1966年まで生産停止となります(一度目の閉鎖)。

再び稼働したのは1967年。37年ぶりにウイスキー造りが再開され、蒸溜所の拡張工事が行われました。ポットスチルは2基から4基に増設。そして、1973年には新たなモルティング施設も導入します。この「ドラム式麦芽製造所」はポートエレン蒸溜所に並んで新たに建設されました。

しかし僅か16年間の生産を経て、1983年にポートエレンは二回目の閉鎖となります。

閉鎖の理由ははっきりとしていませんが、隣接する製麦工場の拡張工事による影響もあるようです。

 

ポートエレン蒸溜所の閉鎖について、シングルモルトが人気となった現在では「何故?」と疑問を持つ方も多いと思いますが、ポートエレンに限らず、20世紀後半はスコッチウイスキーにとっては「不況時代」でした。

1970年代後半から人気が低迷し、1980年代初頭までにスコットランド全土で20カ所ものウイスキー蒸溜所が閉鎖に追い込まれています。その後、1990年代初頭にかけてはさらに7か所が閉鎖となっています。

2020年頃から、スコットランドの蒸溜所は建設ラッシュが続いていますが、低迷していた70年代~90年代にかけては、新たに開業したウイスキー蒸溜所はわずか2か所。このウイスキー不況は2000年代になるまで続き、この時代は数々の名酒が消えた暗黒期と言えます…

1983年の閉鎖以降、ポートエレン蒸溜所の生鮮設備はほぼ全て取り壊されてしまい、ウイスキーを造ることができなくなります。1987年以降は、アイラ島の各蒸留所へのモルト供給を開始し、ポートエレンは現在も製麦工場として稼働し続けています。

 

【復活】新 ポートエレン蒸溜所

新 ポートエレン蒸溜所

  • 地域:スコットランド・アイラ島
  • 設立年:2024年(生産開始年)
  • 仕込み水:ローリン湖
  • 蒸留器:初留1基、再留×1
  • オーナー:MHD モエヘネシーディアジオ

ディアジオ社がブローラ蒸溜所(1983年閉鎖)とポートエレン蒸留所を再オープンさせると発表したのは2017年のこと。

世界中のファンがこのニュースに期待を寄せましたが、建設許可が下りるまでには時間を要することになります。ブローラは2019年夏に許可が下りましたが、新ポートエレン蒸溜所は少し遅れ、同年12月にようやく許可を得ました。

同じ閉鎖蒸溜所であるはずの「ブローラ」と「ポートエレン」で、蒸留許可の下りる時期に差が開いた理由としては、古い建物や設備の一部が現在でも使用可能であった「ブローラ」に対し、ポートエレンではすべての生産設備が存在しておらず、そもそも蒸溜所の建物自体も現存していなかったことから。

つまり新ポートエレンは、旧蒸溜所と同じ位置に全て一から再建する形で誕生しています。

 

出典:https://whiskymag.com/articles/port-ellen-rises-from-the-ashes/

2024年3月、長い復活の道のりを経てポートエレン蒸溜所は再び稼働を開始しました。

新生ポートエレン蒸留所にはポットスチル2基が導入されるほか、実験的な蒸留のための小型スチルも2基設置されています。さらに、ビジターセンターも計画されており、隣接するポートエレン製麦所とともに、ディアジオのアイラ島における重要な拠点となることは間違いありません。

2基の蒸留器は、閉鎖以前に使用していた「オリジナル」のポットスチルを忠実に再現したもので、その復活の象徴として「フェニックススチル」と名付けられています。

また、実験的な蒸留に使用する「小型スチル」については、蒸溜工程をさまざま調整でき、新たなスタイルのスピリッツを造れるように設計されています。

ポートエレン蒸溜所の「モダニズムを体現するビジターセンター」は、スカンジナビア風の洗練されたラインに、日本的なデザイン美学が採用されています。その中にも温かみのあるスコットランドの風合いが漂っています。

テイスティングルームは、かつて「フロアモルティング」が行われていた「キルン棟」を改装して作られており、ディアジオ社所有の蒸溜所から集められた様々なサンプルウイスキーが展示されています。

伝説の蒸溜所「ポートエレン」の復活は、今後スコッチウイスキーにどのような未来を映し出すでしょうか。リリースが楽しみですね♪

 

ポートエレンが閉鎖した理由

具体的に語られることのないポートエレン蒸溜所が閉鎖した理由について考察します。主に2つの要因が挙げられます。

  1. ポートエレン製麦工場の拡張に伴う閉鎖
  2. ウイスキー不況の影響による閉鎖

ポートエレン製麦工場の拡張に伴う閉鎖

ポートエレン製麦工場は1973年に誕生したドラム式麦芽製造工場で、ポートエレン蒸溜所の敷地内に建設されました。

製麦工場は、年間で約22,000トンの大麦を大麦麦芽(モルト)に処理しています。1バッチの生産量は50トン。アイラ産のピート(泥炭)を用いて、ピーテッド・モルトを主に生産しています。

ピート香の強さは、角蒸留所によって異なるため、それぞれに適した「レシピ」でつくられています。最も需要が高いのは、やはりヘビリーピーテッドタイプ。フェノール値40ppm以上のモルトをメインで生産しています。

1950年代頃までは、アイラ島のウイスキー蒸溜所はフロアモルティングによる自家製麦芽を作っていました。しかし、1960年代に入ると、ウイスキーの需要増加によって、多くの蒸溜所が生産効率の低いフロアモルティングを廃止、または設備を縮小。各蒸留所は製麦工場から麦芽を購入するようになります。

そして、その需要に答える形で1973年にポートエレン製麦工場が誕生。

アイラ島で最も巨大な製麦工場は、アイラ産ピートを使った薬品香と潮気を持つ、独特なピーテッドモルトを生産。アイラ島のウイスキー造りに欠かすことのできない存在となります。

ポートエレンは「ウイスキー蒸溜所」としてよりも、「製麦工場」としての需要が高まったことから、拡張を行うためにウイスキー部門の閉鎖を決定したというのが、理由の一つとなります。

当時は今のようなアイラモルトブームが来ることは、だれも予測してなかったと思います。なにも完全に閉鎖しなくても良かったのに、ほんとに勿体ない…

ちなみに、ポートエレン製麦工場は、ディアジオ(MHD)傘下蒸溜所以外の他社への麦芽供給も行っていましたが、2023年末に「ラフロイグ蒸留所」への供給をとりやめています。

自社傘下の「アードベッグ」など、優先的にピーテッドモルトを供給するための判断とはいえ、長年に渡って麦芽を供給していた「ラフロイグ(ビームサントリー社)」に対しての気遣いは一切ありませんね(笑)

 

ウイスキー不況の影響による閉鎖

先ほどの内容と重複しますが、ウイスキーの人気は1970年代から低迷し、80年代~90年代までに多くの蒸留所が閉鎖となりました。ポートエレン蒸溜所の閉鎖も、その一つと言えます。

多くの蒸留所を傘下に抱える大帝国「ディアジオ」からすると、他の蒸留所でもモルト原酒の生産をカバーできると判断を下したようです。

当時はまだ「シングルモルトウイスキー」の需要は非常に低く、モルトウイスキーはブランデッドウイスキーの原酒でしかありませんでした。もちろん、ディアジオ傘下の「ラガヴーリン」、「アードベッグ」、「カリラ」と、ポートエレンのモルトが全く同じという訳ではありませんが、同じヘビリーピーテッドタイプの蒸留所をいくつも持っていたところで、原酒が売れなければ生産過多となってしまいます。

そこで、必要な蒸留所と生産を停止すべき蒸留所がふるいにかけられ、ポートエレンをはじめ多くの蒸留所が閉鎖を余儀なくされます。

人気のあるブレンデッドウイスキーの「キーモルト」となる蒸留所は、優先的に残されたような形でしょうか。または、蒸留所自体が「老朽化」していた場合、生産を続けるための設備投資の資金がかかります。

ウイスキー不況のなか、売れるか不透明な蒸留所に投資するのはリスク。そのため設備の老朽化も一つの要因となり、閉鎖に追い込まれたケースもあったことでしょう。

 

「ポートエレン ディアジオ スペシャルリリース」

出典:https://www.amazon.co.jp/

ポートエレンが初めてオフィシャルシングルモルをリリースしたのは2001年。閉鎖蒸溜所仲間の「ブローラ」と同様、以降はディアジオ社の「ディアジオ スペシャルリリース」として毎年ボトリングされていました。

ポートエレンはブローラ以上のカルト的人気を誇る銘柄となり、ストック原酒が減少した影響で、2017年の「ポートエレン 37年 16thリリース」をもって、同シリーズのボトリングは終了しています。

ユースケ
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「ディアジオ スペシャルリリース」は記事の後半で紹介しています♪

 

「ポートエレン ジェミニ」

出典:https://thewhiskeywash.com/updated-articles-parent-category/port-ellens-twin-44-year-olds-showcases-vision-for-the-future/

「ポートエレン ジェミニ」は、ポートエレンの歴史的なリニューアルオープンを記念して、ディアジオ社からオフィシャルボトルとしてリリースされました。

この商品は、ポートエレン史上最も熟成されたウイスキーを含む、特別な2本組セットとなっており、どちらのボトルにも、1978年に蒸留された「44年物」。ヨーロピアンオーク樽で熟成されている、貴重な長期熟成ウイスキーです。

「ジェミニ・オリジナル」(アルコール度数54.9%)は、ウィリアムズ&ハンバート(創業1887年、世界100カ国以上に輸出している大手シェリーメーカー)のシェリー樽で熟成。「ジェミニ・レムナント」(アルコール度数53.6%)は、40年物を、オロロソシェリー樽に入れ替え再び4年間寝かせています。

「ポートエレンジェミニ」は、274組限定で発売され、価格は45,000ポンド。ポートエレン史上最高酒齢のウイスキーとして、過去の栄光を讃える1本。新ポートエレンも期待されていますが、やはり旧ポートエレンの原酒は特別な雰囲気を持っていることが分かりますね。

 

2021年リリース「ポートエレン 40年」

ポートエレン 40年(Port Ellen 40YO)

  • 価格:800,000円(税別)
  • 販売日:2021年6月23日
  • 数量:世界1,380本限定
  • 容量:700ml
  • アルコール度数:50.9%

「ポートエレンジェミニ」がリリースされるまでは、ポートエレン史上最長の40年熟成として君臨。「ポートエレン 40年」は、閉鎖後に大切に保管されてきた、極めて希少性の高い長期熟成原酒をヴァッティングしてつくられています。

「ポートエレン 40年」のテーマは「9 ROGUE CASKS(9つの異端の樽)」で、アメリカンオーク樽のホッグスヘッド4樽と、ヨーロピアンオーク樽シェリーバット5樽を厳選しブレンドしています。

それにしても、ポートエレンの原酒在庫は一体どのくらいあるのでしょうか(笑)

ポートエレン 40年 公式テイスティングノート↓

香り
繊細で、生い茂った草やハーブ、焦がしたタンジェリンの皮、カスクストレングスとしては穏やかな煙。わずかに加水することで、クリームキャラメル、焙煎コーヒー、赤いフルーツのコンポート、熟した桃の皮の香りが開く。
味わい
さらに顕著な焚き火の煙、パイプ煙草、革、ウッドスパイス。
余韻
長く、かすかな煙のフィニッシュ。

 

【閉鎖蒸溜所から復活】ポートエレンとは?2026年最新価格・おすすめ銘柄14選を解説

  1. ポートエレン 22年 1979-2001 1st リリース
  2. ポートエレン 24年 1978-2002 2st リリース
  3. ポートエレン 24年 1979-2003 3rd リリース
  4. ポートエレン 25年 1978-2003 4th リリース
  5. ポートエレン 25年 1979-2005 5rd リリース
  6. ポートエレン 27年 1978-2006 6th リリース
  7. ポートエレン 28年 1979-2007 7th リリース
  8. ポートエレン 29年 1978-2008 8th リリース
  9. ポートエレン 30年 1979-2009 9th リリース
  10. ポートエレン 31年 1978-2009 10th リリース
  11. ポートエレン 35年 1978-2014 14st リリース
  12. ポートエレン 20年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス
  13. ポートエレン 22年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス
  14. ポートエレン 39年

※本記事では、記事作成時(2024年8月)と2026年3月時点の最新価格を掲載しています。

 

【2026年】ポートエレンの最新価格動向

2024年3月に蒸留所が待望の再稼働を果たし、世界中のウイスキーファンが歓喜に沸いたのは記憶に新しいところです。あれから2年。伝説の「オールド・ポートエレン(閉鎖前の原酒)」の市場価格には、ある種の変化が訪れています。

結論から申し上げますと、2026年現在のポートエレンの価格は、2024年8月当時と比較して全体的に「落ち着きを見せている(下落傾向にある)」と言えます。

1. 「幻」から「レガシー」へ:価格下落の背景

2024年当時は、再稼働直前の「期待感」と、二度と手に入らない「希少性」が相まって、価格はまさにピークに達していました。しかし、2026年現在、いくつかの要因が重なり、価格の調整(コレクションの流動化)が起きています。

  • 市場の沈静化と二極化: かつては「ポートエレンなら何でも高騰する」という状態でしたが、現在はボトリング本数が多い「ディアジオ スペシャルリリース」の中盤(3rd〜8thリリース付近)を中心に、数十万円単位での値下がりが見られます。

  • 「新しいポートエレン」への注目: 2024年に再開した蒸留所では、すでにニューメイク(蒸留したてのスピリッツ)が熟成を重ねており、ファンの関心が「過去の遺産」だけでなく「未来のリリース」へと分散し始めました。

  • 投機的買いの減少: 世界的なウイスキー市場の調整局面もあり、過度な転売目的の買いが減ったことで、実需に基づいた価格へと戻りつつあります。

2. リリース別に見る価格の変化(2024年 vs 2026年)

具体的な価格動向を比較してみましょう。

銘柄名 2024年8月価格 2026年3月価格 変動の印象
3rd リリース (24年) 約48.8万円 約37.8万円 約11万円の下落
6th リリース (27年) 約59.8万円 約34.8万円 大幅な調整
8th リリース (29年) 約59.8万円 約36.8万円 手の届きやすい価格へ
14th リリース (35年) 約79.9万円 約99.9万円 逆に上昇

上記のように、20年〜30年熟成クラスのスタンダードな年次リリースは軒並み値を下げており、ファンにとっては「数年前よりは現実的な価格」で購入できるチャンスが生まれています。

一方、「14thリリース(35年)」のような超長期熟成ボトルについては、依然として価格が上昇、あるいは高止まりしています。これは、閉鎖前の「真に優れた古酒」としてのステータスが、もはや代替不可能な芸術品の域に達しているためです。

3. 今が「買い」なのか? 今後の展望

「今がポートエレンを買うべき時か?」という問いに対し、ウイスキーコレクターの間では「20〜30年熟成のオフィシャルボトルを狙うなら、今が好機」という声も聞かれます。

再稼働した「新ポートエレン」がシングルモルトとして本格的に市場へ流通し始めるのは、まだ先の話。その間、閉鎖前の「オールド・ポートエレン」の在庫は確実に減り続けます。現在の価格下落はあくまで「ブームの沈静化」による一時的な調整であり、長期的には再び希少価値が勝る局面が来ると予想されます。

 

ポートエレン 22年 1979-2001 1st リリース

ポートエレン 22年 1979-2001 1st リリース

  • 56.2% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年8月]:458,000円
  • 楽天市場価格[2026年3月]:在庫なし

ポートエレン蒸留所のオフィシャルボトルとして初めてリリースされた記念すべき1本。

「ポートエレン 22年 1979-2001 1st リリース」は、ディアジオスペシャルリリースの第1弾として、2001年に6,000本限定で販売されました。このシリーズは、2017年の「ポートエレン 37年 16thリリース」が最後となっており、ポートエレン蒸溜所の閉鎖から期間が空いていますが、2001年~2017年まで毎年リリースされていました。

ディアジオスペシャルリリースのボトルは全て、ナチュラル・カスクストレングスでボトリング。

ボトラーズリリースの中には、熟成年数の短いポートエレンも一部存在していますが(超レア)、オフィシャルボトルに関しては、基本的に20年以上の長期熟成となります。

ポートエレンは閉鎖後の方がむしろ人気??となったようで、オフィシャルの他ボトラーズからも多くのボトルがリリースされています。しかし、オフィシャルボトルは数多くあるポートエレンの中でも特別な存在。

シリーズの中で最も古い「ポートエレン 22年 1979-2001 1st リリース」は、現在は流通量が極めて少なく、50万円以上の値が付いています。

 

ポートエレン 24年 1978-2002 2st リリース

ポートエレン 24年 1978-2002 2st リリース

「ポートエレン 24年 1978-2002 2st リリース」は、2002年にリリースされたセカンドボトル。ファーストよりもボトリング数が増え、12,000本限定で販売されています。

 

ポートエレン 24年 1979-2003 3rd リリース

ポートエレン 24年 1979-2003 3rd リリース

「ポートエレン 24年 1979-2003 3rd リリース」は9000本限定で販売されています。

 

ポートエレン 25年 1978-2003 4th リリース

ポートエレン 25年 1978-2003 4th リリース

「ポートエレン 25年 1978-2003 4th リリース」は、3rdよりもボトリング数は減り、5100本限定でリリースされています。

ポートエレン 4thリリース Port Ellen 4th release
ノーブランド品

 

ポートエレン 25年 1979-2005 5rd リリース

ポートエレン 25年 1979-2005 5rd リリース

「ポートエレン 25年 1979-2005 5rd リリース」は、海外では「200ml」サイズのボトルもあったようです。しかしこちらのアルコール度数は「57.1%」。通常の700mlボトルは「57.4%」ですから、中身が違うのか、もしくはアルコールの測定器が別の物を使用したのか…

ちなみに200mlボトルのポートエレンは、他の年にもリリースされています。

 

ポートエレン 27年 1978-2006 6th リリース

ポートエレン 27年 1978-2006 6th リリース

「ポートエレン 27年 1978-2006 6th リリース」は、4,560本の限定品。

 

ポートエレン 28年 1979-2007 7th リリース

ポートエレン 28年 1979-2007 7th リリース

「ポートエレン 28年 1979-2007 7th リリース」は、5274本の限定品。

 

ポートエレン 29年 1978-2008 8th リリース

ポートエレン 29年 1978-2008 8th リリース

「ポートエレン 29年 1978-2008 8th リリース」は、6618本の限定品。

閉鎖から30年を経過しても、まだ原酒が残っていたのか…と、当時からポートエレンが消えてしまう日が来ることにおびえていたような(笑)

 

ポートエレン 30年 1979-2009 9th リリース

ポートエレン 30年 1979-2009 9th リリース

  • 56.2% 700ml
  • 楽天市場価格[2024年8月]:660,000円
  • 楽天市場価格[2026年3月]:在庫なし

「ポートエレン 30年 1979-2009 9th リリース」は、5916本の限定品。

 

ポートエレン 31年 1978-2009 10th リリース

ポートエレン 31年 1978-2009 10th リリース

「ポートエレン 31年 1978-2009 10th リリース」は、アメリカンオークとヨーロピアンオーク(シェリー樽)のリフィルカスク原酒を使用。世界でおよそ3000本限定で販売されました。

 

ポートエレン 35年 1978-2014 14st リリース

ポートエレン 35年 1978-2014 14st リリース

「ポートエレン 35年 1978-2014 14st リリース」は、リフィル・アメリカンオークカスクと、リフィル・ヨーロピアンオークカスクの原酒を使用。2946本の限定品。

35年という長期熟成となった影響で、ピートのニュアンスは徐々に落ち着いています。オイリーさと柑橘のアロマが複雑に絡み合っています。

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ポートエレン 20年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス

ポートエレン 20年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス

「ポートエレン 20年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス」は、UD社(ユナイテッド・ディスティラリーズ社)のオフィシャルボトルとしてリリースされました。「レアモルト・セレクション」は、非常に人気のあるシリーズで、UD社が所有する蒸留所の原酒(シングルモルト)だけをボトリングしています。

UD社の代表的なシリーズといえば、「レアモルト・セレクション」の他に「花と動物シリーズ」があります。

「花動」は現在でも一部の蒸溜所からリリースされていますが、こちらはスタンダードな位置づけとなっており、「レアモルト・セレクション」の方は長期熟成原酒をカスクストレングスでボトリングしている、言わば上位版として展開されていました。

「レアモルト・セレクション」というネーミングの背景には、ポートエレンに限らず、このシリーズが「オフィシャルボトルとして有名でない、又は商品化されていない」モルトウイスキーの蒸留所をピックアップしていることにあります。リリースが少ないから「レアモルト」ということです。

「ポートエレン 20年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス」は、22年の熟成期間が経過していながら、60.9%のハイプルーフでボトリングされています。アイラ特有のスモーキ―さ、ピーティーな風味をしっかりと感じるため、ポートエレンのファンからの評価が高い1本です。

 

ポートエレン 22年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス

ポートエレン 22年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス

「ポートエレン 22年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス」は、「ポートエレン 20年 1978 レアモルトセレクション カスクストレングス」よりも2年熟成期間が長い22年物。

60.5%という高いアルコールの刺激は、他のポートエレンではあまり見かけないため、ハイプルーフウイスキー好きにはたまらない1本となっています。

それにしても、アルコールは何度でエントリー(樽詰め)された原酒なんだろうか…

 

ポートエレン 39年

ポートエレン 39年

「ポートエレン 39年」は、2019年4月に世界1,500本限定でリリースされた長期熟成ウイスキーです。

希少な貯蔵樽の中からアメリカンオークとヨーロピアンオークのリフィル樽を厳選してヴァッテッド。当時のオフィシャルボトルとしては最長熟となる39年物は、548,000円(税抜)で販売されましたが、あっという間に完売しました。

公式テイスティングノート↓

ポートエレン 39年
色: 輝く金色の琥珀。絶妙なビーディング
香り: 柔らかなピートで始まるが、わずかに刺激がある。濃厚な果実、サルタナ、メロン、かすかなジンジャーエールにライム。その奥には、ハチミツと蜜蝋に続いてホワイトチョコレート、焦げたトースト。加水するとよりスムースで柔らかい印象。軽いワインの後に、熟したバナナと新鮮なフルーツサラダの甘み。
ボディー: ソフト
味わい: 滑らかな舌触り、甘く、塩気があり後にスモーキー。 冷たく刺激のあるミントと煙がホワイトチョコレートとフルーツサラダに変化する。加水すると潮や乾燥ハーブが顔を出す。チョコレート、ミント、包み込むようなテクスチャーに、生姜とワインのほろ苦さがバランスを取る。
余韻: 複雑でスパイシー、絶妙なバランスが最後まで続く。加水によってソフトな印象になるが、焦点は合ったまま。

 



 

1983年の閉鎖から40年以上の時を経て、2024年に再び稼働を始めた「ポートエレン」。蒸溜所としての革新性や伝統の継承は、今後どのようなウイスキーを生み出すのか、世界中のファンが期待を寄せています。

ポートエレンが再び輝きを放つ瞬間を、静かに見守りたいと思います。

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。

 

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