スコッチウイスキー「ローランド」の全蒸留所を解説!おすすめ銘柄3選

 

ユースケ
ユースケ

こんばんは ユースケです。

自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!

この記事ではスコッチウイスキーの産地で南側の地域、「ローランド」にある全蒸留所15か所を簡単に解説していきます。ローランドの蒸留所を詳しく知らない方や、もう一度おさらいしたい方、ローランド系モルトにご興味のある方におすすめの内容になっています。 最後にはおすすめのオフィシャル・ローランドモルトを3つご紹介いたします。入手もしやすいものに限定しましたので、ぜひご参考にしてみて下さい。 

2022年の最新版!「スコッチウイスキー蒸留所128カ所解説!おすすめボトルも登場」の記事はこちら↓

 

スコッチウイスキー「ローランド」の全蒸留所を解説!蒸留所一覧 

ローランドにある現在稼働中の蒸留所と、閉鎖蒸留所を分けて解説します。 

 ローランド 稼働中 8か所 

  1. アイルサベイ [ Ailsa Bay ] 
  2. アナンデール [ Annandale ] 
  3. オーヘントッシャン [ Auchentoshan ] 
  4. ブラッドノック [ Bladnoch ] 
  5. ダフトミル [ Daftmill ] 
  6. エデンミル [ Eden Mill ] 
  7. グレンキンチー [ Glenkinchie ] 
  8. キングスバーンズ [ Kingsburns ] 

ローランド 閉鎖蒸留所  7か所 

  1. グレンフラグラー [ Glen Flagler ] 
  2. インヴァリーブン [ Inverleven ] 
  3. キンクレイス [ Kinclaith ] 
  4. レディバーン [ Ladyburn ] 
  5. リトルミル [ Littlemill ] 
  6. ローズバンク [ Rosebank ] 
  7. セント・マグデラン [ St.Magdalene ] 

 

スコッチウイスキー「ローランド」の全蒸留所を解説!稼働中の蒸留所8か所 

アイルサベイ [ Ailsa Bay ] 

 ウィリアム・グラント&サンズ社 

2008年に創業した新しい蒸留所です。グレーンウイスキーの蒸留所である「ガーヴァン蒸留所」と同じ敷地内にあります。ローランドモルトには珍しく、ピートのきいたウイスキーをつくっています。シングルモルトとして、オフィシャルボトルがすでにリリースされています。 

 

 アナンデール [ Annandale ] 


 デイビット・トムソン 

この蒸留所は1921年に一度閉鎖になりましたが、2014年に「デイビット・トムソン 」氏によって復刻しました。シングルモルトとしては2018年頃に、一部のボトラーズからリリースされています。まだまだ若いのでこれからに期待しましょう。 

  

オーヘントッシャン [ Auchentoshan ] 

 
ビームサントリー社 

ローランド伝統の3回蒸留を未だに守り続ける、唯一の蒸留所です。1984年にモリソンボウモア社が買収。1994年にそのボウモア社をサントリーが買収し、現在オーナーになっています。大きいポットスチル、ライトピーテッド麦芽、3回蒸留でつくられたウイスキーは軽い仕上がりになっています。 

 

 

ブラッドノック [ Bladnoch ] 


コーディネートディベロップメントサービス社 

スコットランド最南端にあります。1817年に創業した、ローランドでも歴史ある蒸留所です。味わいはフルーティーで若干バター。飲みやすい、ローランドらしいウイスキーです。 

 

 

ダフトミル [ Daftmill ] 

 
カスバート家 

2005年に蒸留を開始した、新しい蒸留所です。農業を経営するカスバート家によって創業されました。少量生産で、まだボトリングされた商品が一般的に流通していません。いつか日本でも販売される日がくるといいですね。 

 

ダフトミル 2008 サマーバッチリリース 46度 700ml

 

エデンミル [ Eden Mill ] 

 
エデンブリュワリー社 

地ビール会社が2014年に創業した蒸留所です。ウイスキーとジンの蒸留をしています。両方とも少量生産ですが、限定版で、すでにリリースされています。これから熟成したウイスキーが増えてくれば、一般的にも飲めるようになると思います。 

 

 

グレンキンチー [ Glenkinchie ] 

 
ディアジオ社 

現在ディアジオ社が唯一、ローランドで所有している蒸留所になります。ポットスチルはかなり大きいものが2基。味わいは華やかでドライ。少しスパイシーでモルティーです。飲みやすい感じはありますが、ローランドの中では割と個性があるほうです。 

  

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キングスバーンズ [ Kingsburns ] 

 キングスバーンズ社 

ゴルフコースの「セントアンドリュース」の近くにあります。2014年に創業した新しい蒸留所です。ビジター設備も完備。シングルモルトとしての販売は始まっていますが、まだ流通量が少なくこれからの蒸留所です。 

  

スコッチウイスキー「ローランド」の全蒸留所を解説!閉鎖蒸留所7か所   

グレンフラグラー [ Glen Flagler ]  

1965年創業。1985年閉鎖。 

モルトとグレーンの両方を生産する蒸留所として、インバーハウスは社が作りました。20年間しか生産はされていない為、シングルモルトとして残っているものは貴重です。 

 

 インヴァリーブン [ Inverleven ]  

1938年創業。1991年閉鎖。 

ハイラムウォーカー社が建設。通常タイプのモルトウイスキーの他、ローモンドスチルを使った特殊なモルトも生産していました。 

  

キンクレイス [ Kinclaith ]  

 1958年創業。1975年閉鎖。 

ストラスクライド(グレーンウイスキー蒸留所)のモルト部門として建設されました。基本的に、つくられたモルトはブレンデッドの原酒に使われていますが、一部ボトラーズがモルトをリリースしています。 

 

レディバーン [ Ladyburn ]  


1966年創業。1975年閉鎖。 

ガーヴァン(グレーウイスキー蒸留所)のモルト部門として建設されました。閉鎖後は、跡地にアイルサベイ蒸留所ができて、モルトの生産が行われています。 

 

【レトロ】【シグナトリー:カスクストレングスコレクション】レディバーン(レア・エアシャー) 34年 1975-2009 バーボンバレル 46.9度 700ml (専用BOX入)

 

リトルミル [ Littlemill ]  


1772年創業。1994年閉鎖。 

スコットランド最古の蒸留所と言われています。1940年代あたりから、3回蒸留に変わっています。味わいはモルティーで柔らかい。繊細なタイプです。ピートはほとんど感じません。心地よいウイスキーでした。閉鎖したのは非常に残念です。 

  

【閉鎖蒸留所★ミルキー、ウッディ、ココナッツ】リトルミル 1990 28年 チーフタンズ 53.8% 700ml

 

ローズバンク [ Rosebank ]  


1773年創業。1993年閉鎖。 

創業初期はキャメロン蒸留所」でしたが、1840年にローズバンクになりました。ローランドモルトの中でも評価が高く、閉鎖された今でも非常に人気です。新ローズバンク蒸留所の建設計画がありますが、「ローズバンクの栄光」が復活することはありません。残念ですね。 

 

ローズバンク 12年 700ml 43度

 

セント・マグデラン [ St.Magdalene ] 


1797年創業。1983年閉鎖。 

エジンバラ郊外の「リンリスゴー」という町にあった蒸留所です。ボトラーズ商品ではその名前でリリースされているボトルがあります。エジンバラの近くで作られたウイスキーなので、都会向けのウイスキーによくあるタイプの、ソフトでクセのない味わいです。ローランドらしいモルトでした。閉鎖は残念です。 

【レトロ】【ゴードン&マクファイル (G&M社):レアオールド】セント・マグデラン(St. Magdalene) 1975-2005 43度 700ml 並行品 (箱なし)

 

スコッチウイスキー「ローランド」の全蒸留所を解説!おすすめ銘柄3選    

 

ブラドノック 10年

アルコール度数:46.7 % 7000円
ボトルのデザインが変わり、一新された10年熟成のブラドノックです。
しっかりした味わいで、ローランドというよりは、クセの少ないハイランドモルトのような個性です。
お値段は。10年熟成としては高めの7000円ですが、しっかりした飲み口は「ローズバンク」を思い出させるような味わいです。

オーヘントッシャン 12年

アルコール度数:40% 4000円
ローランド伝統の「3回蒸留ウイスキー」を味わえるのは、もはやこのオーヘントッシャンだけです。
12年はバランスが非常にとれていて、飲みやすいだけではなく、バーボンカスクからの甘い香りとフルーティーさもしっかりあります。ハイボールにもおすすめできるモルトです。

グレンキンチー 12年

アルコール度数:43% 4700円
飲みやすさと、スコッチらしいドライさがあるモルトです。
すっきりと飲めるので、ハイボールやオンザロックでも楽しめます。
地味ですが、閉鎖が相次いだローランドの中でしっかりと生き残てきた、実力派のシングルモルトです。



まとめ 

 ローランド 稼働中 8か所 

  1. アイルサベイ [ Ailsa Bay ] 
  2. アナンデール [ Annandale ] 
  3. オーヘントッシャン [ Auchentoshan ] 
  4. ブラッドノック [ Bladnoch ] 
  5. ダフトミル [ Daftmill ] 
  6. エデンミル [ Eden Mill ] 
  7. グレンキンチー [ Glenkinchie ] 
  8. キングスバーンズ [ Kingsburns ] 

 ローランド 閉鎖蒸留所  7か所 

  1. グレンフラグラー [ Glen Flagler ] 
  2. インヴァリーブン [ Inverleven ] 
  3. キンクレイス [ Kinclaith ] 
  4. レディバーン [ Ladyburn ] 
  5. リトルミル [ Littlemill ] 
  6. ローズバンク [ Rosebank ] 
  7. セント・マグデラン [ St.Magdalene ] 

 

ローランドはウイスキー不況により、閉鎖が相次ぎました。今では8か所の蒸留所がシングルモルトを生産しています。ウイスキー作りは、かつての都市向けの飲みやすいタイプから変わり、徐々に個性的なモルトを作り始めています。 スコッチの生産地の中で、ここまで短期間でウイスキーの個性が変わった地域はないかもしれません。革新的に変わっているローランドモルトに、期待していきたいですね! 

 

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。

 

 

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