ウイスキー用語集「や」~「わ」

ウイスキー用語「や」

山崎蒸溜所(Yamazaki Distillery)

サントリー創業者・鳥井信治郎が1923年に建設に着手した、日本初のモルトウイスキー蒸溜所。翌1924年に竣工し、1929年に国産本格ウイスキー第1号として知られる「白札」を発売した。

所在地は大阪府三島郡島本町で、京都府との府境に近い。初期の山崎では竹鶴政孝が工場長を務め、日本の本格ウイスキーづくりの出発点となった。

山崎50年(Yamazaki 50 Years Old)

山崎蒸溜所の長期熟成原酒を用いた限定シングルモルト。山崎ブランドを象徴する超長期熟成品の一つとして知られる。

価格やオークション落札額は時期によって大きく変動するため、固定的な数値よりも、限定生産の高級レンジ製品として説明するほうが適している。

山崎55年(Yamazaki 55 Years Old)

山崎蒸溜所の超長期熟成原酒を使用した限定シングルモルト。1960年蒸溜や1964年蒸溜の原酒を用いたリリースで知られる。

限定本数、価格、販売方法はリリースごとに異なるため、詳細はその都度メーカー公式情報で確認したい。用語集では、山崎の代表的な超長期熟成限定品として簡潔に載せる構成がよい。

ウイスキー用語「ゆ」

※該当する主要用語は現在準備中

ウイスキー用語「よ」

余市蒸溜所(Yoichi Distillery)

北海道余市町にあるニッカウヰスキーの第一の蒸溜所。竹鶴政孝が理想のウイスキーづくりの地として余市を選び、設立した蒸溜所である。

余市蒸溜所の大きな特徴は、伝統的な石炭直火蒸溜を現在も続けていることにある。下向きのラインアームを持つストレートヘッド型ポットスチルと石炭直火蒸溜によって、力強く重厚な原酒が生み出されると説明されている。

ウイスキー用語「ら」

ライモルト(Rye Malt)

ライ麦を発芽させ、乾燥させてつくる麦芽。ライモルトウイスキーや一部のクラフト蒸留酒、ビールなどの原料に使われる。

通常のライウイスキーは必ずしもライモルトだけでつくられるわけではない。原料の一部として未モルトのライ麦が使われる場合も多い。

ライ・モルトウイスキー(Rye Malt Whisky)

モルト化したライ麦を主原料としてつくられるウイスキー。地域や法的区分によって定義は異なるため、一般用語としてはライウイスキーとは分けて理解したい。

ライ麦由来のスパイシーさやハーブ感に、モルト化による穀物感や厚みが加わる酒質として語られることがある。ただし、最終的な香味は発酵、蒸溜、樽熟成などにも左右される。

ライウイスキー(Rye Whiskey)

ライ麦を主原料としてつくられるウイスキー。米国のライウイスキーは、原料の51%以上にライ麦を使用することが要件となる。

一方、カナディアンウイスキーでは「ライ」という言葉が伝統的・慣用的に使われることがあり、必ずしもライ麦51%以上を意味しない。米国のライウイスキーと同じ基準で理解しないよう注意が必要である。

ラック式熟成庫(Racked Warehouse)

樽をラックに積み上げ、多層で保管する熟成庫方式。ダンネージ式に比べて空間効率が高く、大量の樽を管理しやすい。

熟成の進み方は、保管階層、温度、湿度、通気性、樽の位置などによって変わる。ダンネージ式、パレタイズ式と並ぶ熟成庫の代表的な保管方法の一つである。

ラムカスク(Rum Cask)

ラムの熟成に使用された樽。ウイスキーでは追加熟成やフィニッシュ用の樽として使われることがある。

黒糖、糖蜜、バナナ、トロピカルフルーツ、スパイスなどを連想させる香味が語られることがあるが、実際の影響はラムのタイプ、樽の状態、後熟期間、原酒の個性によって異なる。

ウイスキー用語「り」

リタ(Rita)

竹鶴政孝の妻として知られるリタ・カウン(Rita Cowan)。日本のウイスキーづくりの黎明期に、竹鶴政孝とともに生活と事業を支えた人物として語られる。

一般には「リタ・カウン」、または本名のジェシー・ロバータ・カウンとして紹介されることがある。日本のウイスキー史を語るうえで重要な人物の一人である。

リフィルカスク(Refill Cask)

すでにウイスキー熟成に使用された樽を、再びウイスキー熟成に用いる場合の呼び方。ファーストフィルカスクに対する概念である。

一般にファーストフィルより樽由来の影響は穏やかになりやすいが、前に使われた酒、樽材、使用回数、熟成期間によって実際の影響は変わる。

リリース(Release)

新製品や限定品を市場へ出すこと、またはその発売品そのものを指す言葉。ボトラーズや限定商品では、リリース番号やリリース年が重視されることがある。

同じブランドでも、リリースごとに使用原酒、度数、樽構成、ラベル仕様が異なる場合がある。

ウイスキー用語「る」

ルビーポートカスク(Ruby Port Cask)

ポルトガルの酒精強化ワイン、ルビーポートの熟成に使われた樽。ウイスキーの追加熟成やフィニッシュに使われることがある。

赤い果実、ジャム、チョコレート、甘いスパイスなどを連想させる香味が語られるが、実際の影響は樽の状態や後熟期間によって異なる。

ウイスキー用語「れ」

連続式蒸溜器(Continuous Still)

もろみや蒸留液を連続的に流し込みながら蒸気でアルコール分を分離する蒸溜器。グレーンウイスキー、バーボン、ライウイスキーなどの製造で広く使われる。

単式蒸溜器に比べて生産効率が高い一方、比較的軽快な原酒から香味を残した原酒まで、蒸溜塔の構造や運転条件によって幅広い酒質をつくることができる。連続式蒸溜器は、単に「ニュートラルな酒だけをつくる装置」とは言い切れない。

ウイスキー用語「ろ」

ロイヤルハウスホールド(Royal Household)

ブレンデッド・スコッチウイスキーのブランド名。英国王室向けとして知られた歴史を持つ銘柄として語られることが多い。

販売地域や流通状況は時期によって変わり得るため、固定ページでは「王室ゆかりのブランドとして知られるブレンデッドスコッチ」といった書き方にとどめるのが安全である。

ローランド(Lowland)

スコッチウイスキー規則で定められる保護地域の一つで、ハイランドとの境界線より南側のスコットランド地域を指す。

歴史的には軽やかで飲みやすい酒質のイメージで語られることが多いが、現代のすべての蒸溜所や製品を一つの香味でくくることはできない。グラスゴーやエディンバラを含む南部地域であり、ブレンデッドスコッチの発展とも関わりが深い。

ローワイン(Low Wines)

モルトウイスキーの1回目の蒸溜、すなわちウォッシュスチル蒸溜で得られる低度数の留出液。次のスピリットスチル蒸溜へ送られる中間原酒である。

ローワインはそのまま熟成に回されるのではなく、再蒸溜によってヘッド、ハート、テールへ分けられる。

ローワイン・チャージャー(Low Wines Charger)

ローワインを一時的にため、スピリットスチルへ送るためのタンク。蒸溜設備の一部として使われる。

蒸溜所によって構造や名称は異なるが、安定した再蒸溜を行うための中継設備として重要である。

ロット(Lot)

同じ条件で製造、瓶詰め、出荷された製品群を示す管理単位。バッチと近い意味で使われることがある。

限定品やボトラーズ品では、ロット差によってラベル、度数、味わい、出荷先が異なる場合がある。

六条大麦(Six-row Barley)

穂の一節に実る粒が主に6列に並ぶ大麦の分類。二条大麦と同じく、単一の品種名ではなく穂の形態による区分である。

一般に粒が小さく、タンパク質が高めとされることが多い。用途は製造者や地域によって異なり、ウイスキー原料としての使われ方も一律ではない。

ウイスキー用語「わ」

ワインカスク(Wine Cask)

ワインの熟成に使われた樽。ウイスキーでは追加熟成やフィニッシュに使われることが多い。

赤ワイン樽、白ワイン樽、ポート樽、マデイラ樽、ソーテルヌ樽などを広く含む表現で、果実味、渋味、酸味、甘味の印象に影響を与える場合がある。

ワインフィニッシュ(Wine Finish)

通常の熟成を終えたウイスキーを、ワイン樽へ移して一定期間追加熟成すること。ワインカスクフィニッシュともいう。

どのワイン樽を使うかによって、与えられる香味の方向性は大きく変わる。後熟期間が短ければアクセント的、長ければより強い樽影響が現れることがある。

ワールドブレンデッドウイスキー(World Blended Whisky)

複数の国でつくられたウイスキー原酒をブレンドした製品に対して使われる販売上・説明上の表現。世界共通の法的カテゴリーではない。

日本のメーカーを含め、国際的に原酒を組み合わせた製品で使われることがある。ただし、その製品がジャパニーズウイスキー表示基準を満たすかどうかは別問題であり、原酒の産地や製造工程に応じて判断される。

ワームタブ(Worm Tub)

ポットスチルから出た蒸気を、冷水の入った槽の中で蛇管を通して冷却・液化する伝統的な冷却装置。

現代的なシェル&チューブ式コンデンサーと比べて、重厚で硫黄感を含む酒質に結びつけて語られることがある。ただし、実際の酒質は蒸溜器形状、加熱、還流、カットなど他の要素にも左右される。

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