こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
この記事ではウイスキーの飲み方について解説致します。
ウイスキーの飲み方に悩んだ経験はありませんか?ウイスキーは「様々な飲み方で愉しむことができるお酒」です。飲み方ひとつで、ウイスキーの味わいは良くも悪くも変わってしまうことがあります。
そこで今回は、よりウイスキーを愉しむことができるように、ウイスキーの主要な飲み方の特徴と、作り方のコツや注意点などもご説明致します。
ウイスキーの飲み方を押さえておけば、ウイスキーの愉しみ方にも幅が広がります。充実したウイスキーライフが送れるようになると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
- 【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選
- 【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|ストレート(ニート)
- 【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|ハイボール(ソーダ割り)
- 【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|ロック(オンザロックス)
- 【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|水割り
- 【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|トワイスアップ
- 【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|お湯割り(ホットウイスキー)
- 【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|その他の飲み方(ミスト・ハーフロック・ウイスキーフロート)
【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選
- ストレート(ニート)
- ハイボール(ソーダ割り)
- ロック(オンザロックス)
- 水割り
- トワイスアップ
- お湯割り
【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|ストレート(ニート)
ストレート(ニート)の作り方
- グラスにウイスキーそのまま注ぐ。
ストレート(ニート)の飲み方
まずは香りを楽しむ。グラスを傾けて、ウイスキーの色合い、粘性などを確認。数回「スワリング(グラスを回すこと)」して再び香りを嗅いでみます。
グラスに口を付け、少量含みます。「喉」で飲もうとせず、自然に流れていくイメージで口の中でウイスキーを転がして飲みます。
その後は少しだけ加水(お水を数滴だけグラスにいれる)しましょう。
わずか数滴の水を加えただけでも、ウイスキーの香りは大きく開く場合もあり、最小の状態では感じなかったアロマがでることも。
加水の適切な量は、ウイスキーのアルコール度数や熟成年数、個性などで変わるため、正直言って「自分の好み」。最終的にトワイスアップ(ウイスキーと水が1:1)くらいまで割るのが一つの基準となります。
ウイスキーをストレートで飲むのにはある程度の「慣れ」と「コツ」が必要です。一気に口に含んだりせず、唇に当てるような感覚で飲みましょう。少量でも十分にウイスキーの味わいは楽しめます。
グラスは「スニフター」と呼ばれる、香りを感じやすいストレート用のグラスを使うのがベスト。なければ香りが広がりやすい「ロックグラス」でも大丈夫。
おすすめのスニフター(ストレートグラス)
ストレートで飲むのが一番のおすすめ
私がウイスキーの飲み方で最もおすすめするのは「ストレート」です。この飲み方がいちばんウイスキーの味がわかるから。
さまざまな飲み方がある中で、これに代わるウイスキーの飲み方はありません。ウイスキーの魅力を全てを感じとることができる飲み方。長期熟成や高級ウイスキーの場合は、ストレート以外の選択肢はないと思います。
とは言っても…
いきなりアルコール度数40度以上ウイスキーを口に含んでも、慣れないうちは美味しく飲むことはできません。まずはご自身の好きな飲み方で大丈夫です。ウイスキーを飲む経験を積んで、より一層ウイスキーに対しての興味・愛情が深まった時には「ストレート」にチャレンジしてみてください。
しつこいのですが最後にもう一度。
私がウイスキーの飲み方で最もおすすめするのはストレートです。ウイスキーをストレートで飲めるようになると、あなたのウイスキー人生は必ず豊かになります。
【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|ハイボール(ソーダ割り)
ハイボール(ソーダ割り)の飲み方・作り方
- タンブラーに氷をいれてウイスキーを注ぎます。
- 数回、氷とウイスキーを混ぜます。
- 炭酸をグラスの淵からゆっくりと入れます。ウイスキーと炭酸の割合のおすすめは(ウイスキー1:炭酸3)です。
- 氷を持ち上げるように「縦」に一回だけ動かします。(この辺はバーテンダーによってもいろいろな意見があります。正解はないです。)
注意点としては、ハイボールを作るときはしっかり冷えているソーダ(炭酸)を使うこと。ぬるいと美味しくないです。
「炭酸はどのメーカーのどの商品がいいのか?」とよく聞かれますが、難しく考えずに、普通に売っているソーダで大丈夫です。ただし、フレーバーや糖分が入っているものはウイスキーの味わいが変わってしまうので避けてください。
もう一つ付け加えると、「強炭酸」はあまりおすすめしません。炭酸が強すぎるとウイスキーの味わいが分かりにくくなる場合もあるからです。
おすすめの炭酸を紹介した記事はこちら↓
おすすめのハイボール用グラス
ハイボールで気軽に愉しむ
ハイボールは最もポピュラーで人気のあるウイスキーの飲み方です。
バーテンダーとして「生涯一番多く作ったカクテル」は、間違いなく「ウイスキーハイボール」です。
ちなみに「ハイボール」は日本ではウイスキーの飲み方として一般的ですが、海外だとあまり飲まれていません。
日本のウイスキーメーカーが、当時人気のなかったウイスキーを普及させるために、ウイスキーハイボールの飲み方を推奨し、それが成功して広まっていきました。
ウイスキーの種類や個性に限らず、ある程度は万能な飲み方。
炭酸のガス圧が香りを広げてくれますし、あとは何といっても飲みやすい。アルコール度数も、ストレートやロックで飲むよりも低いため日本人にあっています。
食前~食後までいつでもウイスキーをおいしく飲める飲み方です。ハイボールは飲むシチュエーションを選びませんね♪
ハイボールの濃さとは?
ちなみにハイボールの「濃さ」ウイスキーとソーダの割合についてですが、大手酒販メーカーのアンケート調査で分かった事実があります。それは、一般の人がどれくらいの濃さのハイボールが一番おいしいと思うか?です。
複数通りの割合で飲み比べをしてもらい、その結果、アンケート調査では「ウイスキー1:炭酸:5」が最もおいしいと答えた人が多いという結果に。
人それぞれ、ベストなウイスキーの濃さがあると思うので、この調査結果はあくまでも参考程度のお話。「一般人はずいぶん薄いハイボールが好きだな…」と個人的に思いましたけどね(笑)
「ウイスキー1:炭酸3」 この割合でつくることを私はおすすめします。
【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|ロック(オンザロックス)
ロック(オンザロックス)の飲み方・作り方
- ロックグラスに氷を入れて、ウイスキーを注ぐ。
- 軽く混ぜる。バーテンダーによっては一切混ぜない人もいます(ノンステア)。混ぜるのを忘れているわけではありません。
おすすめのロックグラス
ゆっくりと時間をかけてたのしみたい
ウイスキーの「ロック」は、ハイボールに次いでよく飲まれている飲み方ではないでしょうか。気温の高いアジア圏などの海外でもよく飲まれています。
自宅で飲むならロック氷は「スーパーやコンビニで売っているロックアイス」で十分。
逆におすすめできないのは、
- 製氷機で作ったアイスキューブ
- 冷凍庫で固めた丸氷(丸氷をつくる型を使った氷)
両方とも空気が多く含まれているため非常に溶けやすく、ウイスキーが急激に水で薄まってしまう恐れがあります。
冷凍庫で固めた丸氷は、形は丸くてかっこいいのかもしれませんが、バーで提供されるものとは根本的に異なります。雰囲気こそバーっぽさがでてますが、実際は家庭用の冷凍庫で固めているので、製氷機でつくったものと同じレベルの氷です。
そもそも、丸い型で固めた氷が「丸氷」ではありません。
良質な角氷から削りだし、丸く成型したものこそ真の「丸氷」です。
バーテンダーの使っている角氷は、氷屋さんの特別な技術で作った「固くしまっているもの」なので、やはりバーでの使われている氷が最強ですね。
ウイスキーロックの良いところは、氷が溶けることでて少しずつ「加水」が進み、ウイスキーの味わいが変化していくのを楽しめるところ。ゆっくり時間をかけて飲むことで、その魅力が高まると言えます。
また、ストレートよりもアルコール度数が低くなることで刺激が少なくなり、飲みやすくなるところも利点です。しかし、ウイスキーが冷えてしまうことで、香りが感じにくくなってしまったり、銘柄によっては最大限に個性を味わうことができない場合もあります。
【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|水割り
水割りの飲み方・作り方
- タンブラーに氷をいれてウイスキーを注ぎます。
- 軽く混ぜます。
- グラスとウイスキーがある程度冷えたら、水を入れてウイスキーと混ぜます。
ウイスキーの水割りで一番重要なのは「水の量」です。水が多すぎるとウイスキーの風味が無くなります。
おすすめの割合は【ウイスキー1に対して、水が2.5~3】。メジャーカップなので、水の量を測って入れるのをおすすめします。
水割りの場合は「ハイボール(ソーダ)」の時よりも「割る量」に気を付けて作りましょう。
水割りはハイボールが流行りだして以降、注文されることが少なくなりましたが、それでも日本独自の飲み方として根強く人気があります。
ウイスキーの水割りは、海外ではほとんど飲まれてませんので、海外のバーでウイスキーの水割りを頼んでみるのも面白いかも(笑)
水割り用におすすめの「ミネラルウォーター」
日本で生まれた「食事中にあう」ウイスキーの飲み方
水割りの良いところは、アルコールの刺激が少なくて飲みやすいところ。
ハイボールと同じく、食前~食後までいつでも美味しく飲めるのも、水割りの良さ。
また、食事のマリアージュも優れています。
- クセの少ないジャパニーズウイスキーには「和食」。
- ドライでやや個性のあるスコッチには「中華」。
- 樽香が主体で力強い味わいのバーボンには「洋食」。
ウイスキーの水割りを、色々な料理と合わせてみましょう♪
全ての料理との相性がよいので、食事中のウイスキーの飲み方としては「ウイスキー水割り」が一番おすすめです。
個人的にはハイボールよりも水割りのほうが好き。炭酸がないほうがウイスキーの味が変化しにくいので。
【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|トワイスアップ
トワイスアップの飲み方・作り方
- スニフター(ストレート用グラス)にウイスキーを注ぐ。
- ウイスキーと同量の常温の水をいれる。
- グラスを手に持ち、スワリング(グラスをくるくると回してウイスキーと水を合わせること)する。
トワイスアップはウイスキーと同量の水を加えた飲み方。ストレートと同じように口に少量ずつ含んで飲みます。ウイスキーと水を1:1で割ると、アルコール度数は20%~25%程度となり、このアルコール度数がウイスキーの香りを最も感じとれると言われています。
作り方のポイントとしては「常温の水」を使うことです。加える水は少量ですが、冷たい水だとウイスキーの香りが閉じてしまうこともあります。
トワイスアップはストレートと同じように、ウイスキーの本来の味わいが楽しめる飲み方なのでおすすめ。
トワイスアップという飲み方は、ウイスキーの商品開発をする「ブレンダー」がウイスキーの香りを判別するために行います。ただし、ブレンダーはウイスキーを飲むことはせず、香りでウイスキーの個性を判別します。
ウイスキーの香りを最大限に活かした「プロ」も実践している飲み方
私の場合は、まずはストレートでウイスキーを注文して、残り3分の1くらいになったら、自分で水をいれてトワイスアップを作ります。
そうすると、ストレートでは感じることができなかったアロマが発見できます。
トワイスアップはウイスキーのプロも実践している飲み方ですから、試したことのないかたは是非とも挑戦してみてください。
「ストレート」に次いで、おすすめの飲み方です♪
【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|お湯割り(ホットウイスキー)
お湯割り(ホットウイスキー)飲み方・作り方
- ホット用のタンブラーやカップにウイスキーを注ぎます。
- 熱湯をお好みの量入れて、2、3回軽く混ぜます。
お湯の温度は90℃~80℃くらいがいいと思います。熱すぎるお湯を入れると、アルコールと一緒にウイスキーの香りが抜けてしまうからです。
ウイスキーのお湯割りは、正直に言うとお店ではほとんど頼まれたことがありません。しかし、ウイスキーのスタンダードな飲み方として、昔から存在しています。
バーでは空調が効いていますから、冬でも「寒いから…ホットウイスキーで!」とはあまりならないみたいですね。
ウイスキーお湯割り用のおすすめ耐熱グラス
香りが爆発!寒い日にのみたい…
ホットウイスキーの利点は、香りの開き方が強いところです。
私の経験上、特にすごいのがアイラ島の癖の強いスコッチウイスキーのお湯割りです。
もともと香りが強いウイスキーですので、ハイボールや水割りでも十分にスモーキーな個性を感じますが、お湯割りだと、さらに強烈な消毒液の香りが立ち上がります。
タバコやシガー(葉巻)の香りと同レベルに強く、お湯割りを頼まれた日には「病院の待合室」よりも消毒液の香りが店内に充満しました!(最近の病院って消毒液の香りしないか 笑)
ウイスキーのお湯割り(ホットウイスキー)は、ウイスキーの香りをダイレクトに愉しむことのできる飲み方。ちょっと寒い日に、バーやご自宅で。アウトドアでもおすすめの飲み方ですので、ぜひ試してみて下さい♪
ホットウイスキーをチョコレートを合わせると美味しい!↓
【2024年版】バーテンダーが解説!ウイスキーおすすめの飲み方6選|その他の飲み方(ミスト・ハーフロック・ウイスキーフロート)
ウイスキーの飲み方には、以下のようなものもあります。
ミスト
クラッシュアイスにウイスキーをいれて飲むスタイルです。ウイスキーをキンキンに冷やして飲むスタイル。
「ウイスキーミスト」が好きな皆さま、ごめんなさい。個人的にはオススメしていません。
小さい氷の粒が口に入ったりするのがあんまり好きではないからです…
冷たくウイスキーを飲むなら「オンザロック」で良いと思っています。ウイスキーをベースとした「カクテル」であれば、クラッシュアイスも違和感がないのですが…
ハーフロック
「オンザロック」にウイスキーと同量の水を加えて作ります。
ウイスキー1:水1の「濃い水割り」とも捉えることができる飲み方。
ロックだときつい、…水割りだと薄い…、そんな気分の時は「ハーフロック」も有りだと思いますね。
ウイスキーフロート
グラスに氷と水をいれて、その上にウイスキーを静かに注ぎます。ウイスキーと水を混ぜずに「層」を作って提供するスタイルのこと。ウイスキーフロートは見た目の美しさが一番の魅力でしょうか。
提供された段階では、ウイスキーと水は混ざっていない状態ですが、飲み続けることで次第にウイスキーと水が混ざっていき、味の変化も楽しめるというおもしろい飲み方です。
ウイスキーフロートは作るのが少し難しいので、バーで注文して飲んでみることをおすすめします。
ウイスキーの飲み方は、ぶっちゃけ「好み」です。しかし、ウイスキーの種類によっては、飲み方次第でその個性を表現できない場合があります。
そうならないためにも、バーなどで初めて飲む銘柄の場合は、おすすめの飲み方をウイスキーのプロであるバーテンダーに相談するのも有りです。
最後に、私が皆さんに伝えたいのは
ウイスキーの飲み方は、飲むウイスキーの銘柄を決めるのよりも重要であること!
ご自身にあう飲み方で、素敵なウイスキーライフを送ってください♪
あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
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