こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
この記事では、ブレンデッドモルトウイスキーとして“世界最高賞”の認定を受けた「竹鶴ピュアモルト」のテイスティングレビュー、ボトル評価、定価や流通価格についても解説致します。
「竹鶴ピュアモルト」の味わいを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
【ジャパニーズウイスキーレビュー】竹鶴ピュアモルトとは?
「竹鶴ピュアモルト」は、ニッカウヰスキーが製造しているブレンデッドモルトウイスキー(ピュアモルトウイスキー)であり、日本のウイスキーの父と称される「竹鶴政孝」氏の名を冠しています。ニッカウヰスキーの2つの主要な蒸溜所である余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所のモルト原酒をブレンド。
単一蒸溜所で造られるシングルモルトとは異なり、異なる蒸溜所のモルトウイスキーをブレンドすることで、より広がりのある味わいを表現しています。それぞれの個性を生かしながらも調和のとれた味わいに仕上げられています。
終売から復活
「竹鶴」シリーズは、2000年に「竹鶴12年ピュアモルト(660ml)」として発売がスタート。かつては熟成年数(12年、17年、21年、25年)を表記した商品が販売されていましたが、原酒不足の影響により2015年に終売。その後、ノンエイジの「竹鶴ピュアモルト」として新たに販売がスタート。
現在のボトルは、2020年3月にリニューアルされた新ボトル。2023年には「WWA(ワールドウイスキーアワード)」で「ワールド・ベスト・ブレンデッドモルトウイスキー」を受賞しています。
構成原酒とブレンドの特徴
余市モルト(北海道・余市蒸溜所)
- ヘビーピーテッドかつ石炭直火蒸溜によるクラシックな製法
- 力強いスモーキーな香りとオイリーな質感
- 樽熟成によるダークフルーツやチョコレートのニュアンス
宮城峡モルト(宮城県・宮城峡蒸溜所)
- ノンピートまたはライトピートの華やかなモルト
- 果実のような甘みとエレガントなフローラルな香り
- シェリー樽・バーボン樽熟成による複雑な風味
この2つのモルトをバランスよくブレンドすることで、余市の力強さと宮城峡のエレガンスを兼ね備えた味わいが生み出されています。
定価と価格推移
「竹鶴ピュアモルト」は、2024年4月の価格改定により、税込4,950円から7,700円へと値上がりしました。この影響で、一時は定価の2倍以上の高値で取引されることもありましたが、現在は価格が落ち着きつつあります。それでも国内外での人気は根強く、一部では依然としてプレミア価格で取引されています。
【竹鶴ピュアモルトの価格推移(税込)】
- 2020年3月31日:発売開始(定価4,400円)
- 2022年12月:定価4,950円 / 流通価格13,000円
- 2024年3月:定価4,950円 / 流通価格15,500円(値上げ直前)
- 2024年4月:定価7,700円 / 流通価格17,500円(値上げ直後)
- 2025年1月:定価7,700円 / 流通価格9,500円前後
市場価格は変動していますが、「竹鶴ピュアモルト」の人気と評価の高さは変わらず、多くのウイスキー愛好家に支持され続けています。
【ジャパニーズウイスキーレビュー】竹鶴ピュアモルトを評価
竹鶴ピュアモルト Takesturu Pure malt
- ブレンデッドモルトジャパニーズウイスキー
- 43% 700ml
- 抜栓時期:2024年11月
- テイスティング時期:2025年1月
- whiskybaseでの評価:84.00/100
- 定価:7,000円(税抜)
- 楽天市場価格[2025年1月]:9,699円
- Amazon価格[2025年1月]:10,130円
香り
オレンジ、レモン、レーズン、洋梨、クリームチーズ、マスカットグミ、バニラ、昆布、ピート、りんご飴、ローズゼラニウム、シナモン、アールグレイ、アップルミント。
甘やかな香りが主体で、やさしくピーティーな風味とハーブ&スパイスを感じます。奥にはお花。ローズ系のフレグランス。全体的に複雑でエレガントなバランスです。
加水するとフルーツ系のシロップ、イチゴのキャンディー、ラズベリー。
味わい
甘くて程よくピーティー。青りんご、キャラメル。中盤以降はドライ。酸味と甘みのバランスが心地よく、おだやかにまとまります。フィニッシュにかけては、スモーキーフレーバーはやや落ち着き、ドライフルーツとハチミツっぽさを感じます。余韻の長さは中程度。
加水するとややクリーミーな味わいに。スモーキーさは加水前よりも若干弱まります。加水に対しても強く、バランスを失いません。
評価
「竹鶴ピュアモルト」の評価としては、「創業者の名を冠した、国内最高峰のブレンデッドモルト。シングルモルトより美味しいかも⁉」です。
ジャパニーズウイスキーの中でも「ブレンデッドモルト」に分類される商品は多くありません。その中で、「竹鶴ピュアモルト」を超えるジャパニーズブレンデッドモルトが今後登場するかどうかは未知数。それほどまでに完成度が高く、ほんとに美味しい。
このウイスキーの魅力は、余市と宮城峡のモルト原酒が絶妙に調和している点にあります。
余市のモルトは、ピーティーで力強いコクが特徴。ノンエイジでありながらも深みのある味わいを生み出しているのは、余市のピーテッド原酒の存在が大きいでしょう。
一方、宮城峡のモルトは、フルーティーでエレガントなフレーバーが印象的。余市の力強さだけでは表現しきれない華やかさとバランスをもたらし、モルトウイスキーならではの芳醇な個性を引き立てています。この2つが絶妙にブレンドされることで、どちらかが突出することなく、見事に調和しています。
現在の「竹鶴ピュアモルト」は2020年にリニューアルしていますが、以前のボトルとくらべると(正しい記憶かはわかりませんが…)、現行ボトルの方が旧ボトルよりも甘みが増している印象。香りのバリエーションも豊富です。スコッチのようなドライでスムースな味わいから、ジャパニーズウイスキーらしい親しみやすいテイストへと変化したとも言えるでしょう。
「新旧どちらが好みか」は人それぞれですが、現行ボトルは構成原酒がよりリッチになり、余市と宮城峡の個性がより美しくまとまっています。「竹鶴ピュアモルト」を飲むことで、余市や宮城峡のシングルモルトにも興味が湧いてくる…そんな奥深い魅力を持つ、ニッカウヰスキーが誇る1本。
また、加水に対しても強く、ピーティーさも穏やかなので、ウイスキー初心者にもおすすめ。ハイボール、オンザロック、水割り、トワイスアップ、「ウイスキーサワー」や「ジョンコリンズ」といった、カクテルのベースウイスキーでも愉しめそうです。
「竹鶴ピュアモルト」公式テイスティングノート↓
香り りんごや杏のようなフレッシュで甘酸っぱい果実香、トーストやバニラを思わせる甘くやわらかな樽香。
味わい バナナやネーブルオレンジのようなフルーティーさ、軽快でありながらしっかりとしたモルトの厚みやピートのコクが感じられる味わい。
余韻 ビターチョコのような甘くほろ苦い余韻が、穏やかな樽香やピート香を伴い心地よく続く。
「竹鶴ピュアモルト」は、余市と宮城峡の魅力が見事に調和した、まさにニッカウヰスキーの魂を感じられる一本です。ウイスキーの奥深さを堪能したい方はもちろん、これからウイスキーの世界に足を踏み入れる方にもおすすめ!
「竹鶴ピュアモルト」を飲みたい方は、BARWHITEOAKで堪能してみては如何でしょうか♪
あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
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