スコッチウイスキー「ハイランド」の全蒸留所を解説!ハイランド閉鎖蒸留所
ベンウィヴィス [ Ben Wyvis ]
北ハイランド 1965年創業。1977年閉鎖。
わずか12年だけ創業した蒸留所で、ほとんどがブレンデッドウイスキーの原酒として使用されていたため、シングルモルトは超貴重です。別名「フェリントッシュ」。
ブローラ [ Brora ]
ブローラは、旧クライヌリッシュ蒸留所です。新蒸留所(現在のクライヌリッシュ)が完成されてからは改名し、1964年からの14年間だけ「ブローラ」として生産をしてきました。
グレンアルビン [ Glen Albyn ]
北ハイランド 1846年創業。1983年閉鎖。グレンモールと隣接して建設された姉妹蒸留所です。現在のディアジオ社の経営時に閉鎖されました。
グレンモール [ Glen Mhor ]
北ハイランド 1892年創業。1983年閉鎖。グレンアルビンの姉妹蒸留所です。アルビン同様、ディアジオ社の経営時に閉鎖されました。
ミルバーン [ Millburn ]
北ハイランド 1825年創業。1985年閉鎖。
経営はめまぐるしく変わり、現在のディアジオ社の経営時に閉鎖されました。オフィシャルボトルは存在せず、一部のボトラーズがリリースしているのみです。
バンフ [ Banff ]
東ハイランド 1824年創業。1983年閉鎖。
シングルモルトとしての販売はなく、ボトラーズの一部で販売がされています。戦時中の1941年に敵軍の爆撃機が蒸留所を襲い、大量のウイスキーが流失したというエピソードがあります。
グレネスク [ Glenesk ]
グレーンウイスキーの生産や、製麦もする蒸留所でした。閉鎖後は精麦部門だけが利用され、今でもモルトスター(製麦専門業者)として活躍していますが、ウイスキーの生産はできなくなっています。
グレンアギー [ Glenugie ]
東ハイランド 1831年創業。1983年閉鎖。
スコットランド最東端の蒸留所でした。幾度も経営が変わり、閉鎖しました。一部のボトラーズが原酒を持っているようです。
グレンユーリーロイヤル [ Glenury Royal ]
シングルモルトの蒸留所でに3つしかない「ロイヤル」の称号を持っています。ディアジオ社の経営時に閉鎖されました。ウイスキーは繊細でフローラル。おいしいウイスキーであっただけに残念ですね。
ロッホサイド [ Lochside ]
東ハイランド 1957年創業。1996年閉鎖。
もともとはビール工場で、ウイスキーの蒸留所に改装しました。一時期はグレーンウイスキーの生産も行っていて、モルトとグレーンでブレンデッドウイスキーを作っていたようです。
ノースポート [ North Port ]
東ハイランド 1820年創業。1983年閉鎖。
オフィシャルの販売はほとんどなく、ブレンデッドウイスキーの原酒用として利用されていました。現在のディアジオ社の経営でウイスキーの生産は続けられていましたが、閉鎖しました。
グレンロッキー [ Glenlochy ]
建物は歴史的建造物に指定されている為、蒸留設備などを取り外した状態で保管されています。西ハイランドに現存する貴重な蒸留所の一つでした。残念ですね。
スコッチウイスキー「ハイランド」の全蒸留所を解説!おすすめ銘柄5選
ハイランドの蒸留所の中から、わたくしがおすすめするオフィシャルウイスキーを5つご紹介いたします。
まとめ
北ハイランド 13か所
- バルブレア [ Balblair ]
- クライヌリッシュ [ Clynelish ]
- ダルモア [ Dalmore ]
- ダルウィニー [ Dalwhinnie ]
- グレンモーレンジィ [ Glenmorangie ]
- グレンオード [ Glen Ord ]
- ロッホユー [ Loch Ewe ]
- プルトニー [ Pulteney ]
- ロイヤル・ブラックラ [ Royal Brackla ]
- スペイサイド [ Speyside ]
- ティーニニック [ Teaninich ]
- トマーティン [ Tomatin ]
- ウルフバーン [ Wolfburn ]
東ハイランド 9か所
- アードモア [ Ardmore ]
- フェッターケアン [ Fettercairn ]
- グレンカダム [ Glencadam ]
- グレンドロナック [ Glendronach ]
- グレンギリー [ Glen Garioch ]
- グレングラッサ [ Glenglassaugh ]
- ノックドゥー [ Knockdhu ]
- マクダフ [ Macduff ]
- ロイヤル・ロッホナガー [ Royal Lochnagar ]
南ハイランド 8か所
- アバフェルディー [ Aberfeldy ]
- ブレアアソール [ Blair Athol ]
- ディーストン [ Deanston ]
- エドラダワー [ Edradour ]
- グレンゴイン [ Glengoyne ]
- グレンタレット [ Glenturret ]
- ロッホローモンド [ Loch Lomond ]
- タリバーディン [ Tullibardine ]
西ハイランド 3か所
- アードナマッハン [ Ardnamurchan ]
- ベンネヴィス [ Ben Nevis ]
- オーバン [ Oban ]
ハイランド 閉鎖蒸留所 12か所
- ベンウィヴィス [ Ben Wyvis ]
- ブローラ [ Brora ]
- グレンアルビン [ Glen Albyn ]
- グレンモール [ Glen Mhor ]
- ミルバーン [ Millburn ]
- バンフ [ Banff ]
- グレネスク [ Glenesk ]
- グレンアギー [ Glenugie ]
- グレンユーリーロイヤル [ Glenury Royal ]
- ロッホサイド [ Lochside ]
- ノースポート [ North Port ]
- グレンロッキー [ Glenlochy ]
スコッチを代表する生産地、ハイランドの全ての蒸留所を簡単にご紹介させて頂きました。ハイランドでは現在、小規模生産のクラフト蒸留所の建設が盛んです。そちらの情報は、また別の記事で紹介したいと思います。
密造酒時代から現代まで、歴史のある蒸留所が多く残っているハイランドですが、閉鎖蒸留所が多いことからわかるのは、スコッチウイスキーにも苦しい時代があったということです。
近年のモルトブームがいつまで続くかはわかりませんが、これからも、多くの人たちがウイスキーを飲むことで、蒸留所が閉鎖のようなさみしいことにはならないように願っています! ハイランドモルトを応援しましょう!
あなたの人生がウイスキーによって幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
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