【初心者向け講座】シングルモルトスコッチウイスキー6つの生産地域を解説

【初心者向け講座】シングルモルトスコッチウイスキー6つの生産地域を解説|ローランド 

ローランド【Lowland】の特徴 

イングランドに隣接したスコットランド南部のエリア。蒸留所の数は15か所以上。 

ローランドはスコットランド国内でも人口が多い地域。エジンバラやグラスゴーなどの大都市があり、スコットランド経済の中心となっています。 ローランドモルトの特徴は、スペイサイドやハイランドよりもピートの風味が控えめで、クセがなく飲みやすい傾向にあります。

ローランドはもともと、スコットランドのなかでもクセのないウイスキーが好まれるエリアでした。人口の多い都市部では、スモーキーなフレーバーの強いウイスキーは好まれていませんでした。そしてローランドの蒸留所は、軽いテイストで飲みやすいウイスキーを造るために、アイリッシュウイスキーで行われていた「3回蒸留」を取り入れるようになりました。

蒸留回数が増えることで、クセが少ないライトな酒質を持つウイスキーをつくることができます。この3回蒸留は現在でもローランドの伝統的な製造方法として続けられていますが、現在は他の地域と同様に「2回蒸留」を用いる蒸留所が増え、3回蒸留を行う蒸留所は少ない状況です。

蒸留回数が変わったとしても、ローランドモルトの特徴的な飲みやすさ・クセのない優しいウイスキー造りは今でも受け継がれています。

 

 

ローランド【Lowland】の代表的な蒸留所|おすすめのウイスキー

オーヘントッシャン

オーヘントッシャン

ローランド伝統の3回蒸留を未だに守り続ける蒸留所。1984年にモリソンボウモア社が買収。1994年にそのボウモア社をサントリーが買収し、現在オーナーになっています。大きいポットスチル、ライトピーテッド麦芽、3回蒸留でつくられたウイスキーは軽い仕上がりで、ローランドモルトを象徴する個性と言えるでしょう。

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グレンキンチー

グレンキンチー

ディアジオ社がローランドで所有している唯一の蒸留所。ポットスチルはかなり大きいものが2基。サイズの大きい蒸留器は、ウイスキーをライトテイストに仕上げる特徴があり、生み出されるウイスキーはまさにローランドモルトといった味わいです。華やかでドライ。少しスパイシーでモルティー。飲みやすさがありつつ、バランスのとれたシングルモルトらしい個性もしっかりと感じます。

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【初心者向け講座】シングルモルトスコッチウイスキー6つの生産地域を解説|キャンベルタウン 

キャンベルタウン【Campbeltown】の特徴 

かつてはウイスキー産業で盛り上がった町だったが、いまではスプリングバンク、グレンスコシア、グレンガイルのわずか3か所のみが操業している。 

キャンベルタウンはハイランドの南西部、キンタイア半島の先端にある小さな町。この町で造られるウイスキーはキャンベルタウンモルトとして区分されています。

キャンベルタウンにはかつて多くの蒸留所があり、まさにウイスキーの町でした。日本にウイスキーの技術を伝えた「竹鶴政孝」ことマッサンも、キャンベルタウンでウイスキーの勉強をしていました。  

ユースケ
ユースケ

マッサンはキャンベルタウンでウイスキーの勉強をしながら、スコットランド人の妻「リタ」さんと新婚生活を送っていました。リタさんは生前、キャンベルタウンで過ごした日々が人生のなかで一番幸せだったと語っています。

 

キャンベルタウンの特徴は、スペイサイドやハイランドのようなピーティーさと、モルト由来の華やかな風味が感じられるバランス型で、現在は蒸留所が3か所しかないため、地域の特性というよりは、各蒸留所ごとに異なると表現するほうが正しいかもしれません。

ウイスキー産業は縮小してしまいましたが、現存する蒸留所はどれもクオリティの高いウイスキー造りを行っており、それぞれが新しいウイスキーの開発に力を注いでいます。これからも注目していきたいエリアですね。

 

 

キャンベルタウン【Campbeltown】の新しい蒸留所

キャンベルタウンでは2か所の新しい蒸留所の建設計画があり、実現すれば180年以上ぶりとなります。

  • マックリアニッシュ【Machrihanish】 ラッセイ島にあるアイル・オブ・ラッセイ蒸留所のオーナー「R&B Distillers社」によって計画中。
  • ダルリアタ【Dál Riata】 スコットランド西部に存在した王国の名称が付けられています。年間85万リットルの生産を目指し建設予定。

 

キャンベルタウン【Campbeltown】の代表的な蒸留所|おすすめのウイスキー

スプリングバンク

スプリングバンク

1828年創業。キャンベルタウンモルトをけん引している代表的な蒸留所。シングルモルトの評価も非常に高く、世界的に需要が拡大したことから現在は品薄が続いています。製造しているウイスキーは3つのタイプに分かれており、ノンピーテッドの「ヘーゼルバーン」、ライトピーテッドの「スプリングバンク」、ヘビリーピーテッドの「ロングロウ」があります。

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最後のページではアイラとアイランズを解説

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