【2024年版】日本のウイスキー蒸留所114か所解説|おすすめ銘柄も紹介

【2024年版】日本のウイスキー蒸留所114か所解説|千葉県

37.mitosaya薬草園蒸留所

mitosaya薬草園蒸留所
オーナー:mitosaya
創業年:2023(設立は2018年)
所在地:千葉県夷隅郡大多喜町大多喜486
公式HP:https://mitosaya.com/

千葉県夷隅郡大多喜町に位置するmitosaya薬草園蒸留所は、「自然の小さな発見を形にする」ことを信条に掲げ、自家栽培の植物や信頼できるパートナーから提供される恵みを活かした個性的な蒸留酒を製造しています。閉園となったハーブ園の建物を改装し、2018年にオープン。

ブランド名の「ミトサヤ」は、「実」と「さや」の2つの言葉から構成されています。自然の循環の一部である種から発芽し、花を咲かせ、実を結び、最後に地に還る過程からインスピレーションを得ています。

2023年にニューメイクとなる「Tall Field」をリリース。

 

 

38.須藤本家

須藤本家
オーナー: 須藤本家
創業年:2018年
所在地:千葉県君津市⻘柳16-10
公式HP:https://www.sudouhonke.co.jp

須藤本家は1885年(明治18年)創業の老舗酒蔵。2018年に千葉県内で初めてウイスキーの製造免許を取得し、ウイスキー造りをスタートさせています。

商品ブランドは「房総ウイスキー」。自社製のモルトとスコッチをブレンドしたブレンデッドウイスキーです。

 

須藤本家|おすすめのウイスキー

房総ウイスキー

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【2024年版】日本のウイスキー蒸留所114か所解説|神奈川県

39.湘南蒸留所

出典:https://store.kumazawa.jp/

湘南蒸留所
オーナー: 熊澤酒造
創業年:2020年
所在地:神奈川県茅ヶ崎市
公式HP:https://www.kumazawa.jp

湘南蒸留所は、神奈川県湘南に位置しており、熊澤酒造によって2020年に設立されました。同社はビール製造の豊富な経験を持つメーカーで、湘南地域で唯一の存在です。

代表的な製品として日本酒の「天青」、「湘南ビール」、クラフトジンの「白天狗」が挙げられます。

2018年にコラムヘッド型のステンレス製ポットスチルが導入され、2020年1月にはウイスキー製造免許を取得。同年9月に、ダンネージ式の熟成庫が設置され、製造設備が拡充されました。

初留器は再留にも使用。加熱方式はスチーム加熱で、酵母は湘南ビールのハウス酵母とディスティラリー酵母を併用しています。発酵槽は特注の木製タンク。

熊澤酒造はベンチャーウイスキーとの交流があり、イチローズモルトの樽を使用してビールを熟成させるなど、独自の取り組みを行っています。さらに、「貴醸酒」を入れたホワイトオーク樽熟成など、オリジナリティを追求して個性的なウイスキー造りが行われています。

2023年12月には、「赤天狗」という名前のシングルカスクの原酒(ミニボトル)を発売。

 

 

【2024年版】日本のウイスキー蒸留所114か所解説|山梨県

40.源流醸造所

出典:https://faryeast.com/

源流醸造所
オーナー: Far Yeast Brewing
創業年:2022年
所在地:山梨県小菅村
公式HP:https://faryeast.com/

2015年に日本クラフトビールから社名を「 Far Yeast Brewing」に変更したビール製造メーカー。2022年にウイスキーの免許を取得。蒸留器はジンと共用しています。

 

 

41.富嶽蒸溜所

出典:https://sasakawa-whisky.jp/

富嶽蒸溜所
オーナー: SASAKAWA WHISKY
創業年:2023年
所在地:山梨県富士吉田市上吉田4918-1
公式HP:https://sasakawa-whisky.jp/

富嶽蒸溜所は、国立公園内に位置する蒸留所。富士山の北麓にある河口湖の近くに建ち、標高は800メートルほどの場所にあります。ここには多くの取水工場が建ち並び、「ミネラルウォーター街道」と呼ばれる通りがあります。その中の一角にあるのが富嶽蒸溜所です。

蒸留所の建設は、最初から富士北麓の「ミネラル街道」周辺に決定されており、その地域にあった採水工場が利用されました。また、3000万円をかけて180メートルの深さまで井戸を掘り、仕込み水の「富士の伏流水」を採取しています。

蒸留所の設備は、三宅製のマッシュタンを含め、ほとんどが三宅製作所によって提供されています。

ウイスキーの製造で最も特徴的なのは、伝統的な「直火焚き蒸留」。現在、ウイスキー蒸留所の多くが「スチーム間接加熱」で蒸留を行っているため、直火蒸留を行う蒸留所は数少ない存在です。ガスを熱源とした直火焚き蒸留は初留器のみですが、間接加熱とは異なる重厚な原酒を造ることができます。初留釜は容量5,000リットル。

建物はガラス張りで、マッシュタン、発酵槽、スチルが平面フロアに並んでいます。これは、将来の見学客の利便性を考慮してフラットに配置されています。

 

 

42.富士北麓蒸留所

富士北麓蒸留所
オーナー: 井出醸造店
創業年:2020年
所在地:山梨県 南都留郡富士河口湖町船津8
公式HP:https://kainokaiun-webshop.easy-myshop.jp/c-fpage?fp=Whisky

江戸時代末期から日本酒を造り続ける老舗蔵元「井出酒類販売株式会社」のウイスキー蒸留所。富士山の北嶺、河口湖の南岸に位置しています。創業2020年ですが、2021年には3年未満となる商品「大樹海」を早くもリリース。

2021年3月にモルトとグレーンを合わせたウイスキー「大樹海」をリリース。酒齢は3年未満であるため、ジャパニーズウイスキーとしての基準を満たしてはいませんが、自社蒸留の原酒のみを使用しています。

発酵槽はホーロー製。日本酒メーカーらしく、100%清酒酵母を使用しています。仕込み水は富士河口湖町の水道水。硬度35度で、水道水としては羨ましすぎる富士山の伏流水となっています。

蒸留器はステンレス製の焼酎用蒸留器。ネック内部に「銅製邪魔版」を取り付けたもの。モルトウイスキーは常圧蒸留、グレーンウイスキーは減圧蒸留で、主原料は「米」を使用しています。常圧・減圧を切り替えることが可能な同じスチルで製造しています。

 

富士北麓蒸留所|おすすめのウイスキー

グレーンモルトウイスキー 大樹海

グレーンモルトウイスキー 大樹海

 

 

43.南アルプスワインアンドビバレッジ 笛吹工場

南アルプスワインアンドビバレッジ 笛吹工場
オーナー:南アルプスワインアンドビバレッジ(徳岡ホールディングス)
創業年:2015
所在地:山梨県笛吹市
公式HP:http://minamialpswandb.jp/

親会社の「徳岡ホールディングス」は1874年創業の酒類の専門会社。140年以上の歴史があります。ワインをはじめ、ウイスキー、ジン、清涼飲料水なども製造。

ウイスキーの製造は2015年10月から。「蜂角鷹」「角鷹」というブランド名でリリース。

 

 

44.韮崎御勅使蒸留所

韮崎御勅使蒸留所
オーナー:サン.フーズ
創業年:2014
所在地:山梨県韮崎市龍岡町下條南割640
公式HP:https://www.sanfoods.jp/brand/

韮崎御勅使(にらさきみだい)蒸留所は山梨県韮崎市に位置しており、富士山のふもと、富士川の支流である「釜無川」と「御勅使川」が合流する場所にあります。御勅使川は「水出川」とも呼ばれ、この合流地点は、過去に水害が頻発する地域でもありました。戦国大名の「武田信玄」によって治水が行われ、「信玄堤」として知られる堤防が完成し、水害の被害は少なくなります。

1976年創業の「サン.フーズ」が2014年からウイスキーの製造を開始。蒸溜所内ではウイスキーの他、みりんや料理酒の製造も行われています。「韮崎(にらさき)」「御勅使(みだい)」「富士ヶ嶺(ふじがね)」などのブランドをリリース。

 

 

45.サントリー白州蒸溜所

白州蒸溜所
オーナー: サントリーホールディングス
創業年:1973年
所在地:山梨県北杜市白州町鳥原2913-1
公式HP:https://www.suntory.co.jp/factory/hakushu

南アルプスの山々に抱かれた山梨県北杜市。甲斐駒ケ岳に抱かれた約82万平方メートルの広大な森の中に白州蒸留所があります。大自然の恵みによってつくられる、サントリー第2のモルトウイスキー蒸留所。

白州の誕生は山崎蒸留所の創業から50年が過ぎた1973年。建設を指揮したのは鳥居信次郎の息子「佐治敬三」。同氏は「二代目マスターブレンダー」でもあり、二つの蒸留所で多様な原酒作りを行う必要があると考えていました。

白州の地から湧き出る清らかな水は、ウイスキー造りにうってつけの硬度が低い名水。仕込み水だけでなく、冷涼湿潤な気候も理想的。山崎とは異なるクリーンで清涼感のある原酒を生み出すことに成功したのです。

 

初期の蒸留所はスチーム加熱蒸留で、ポットスチルはランタン型が12基あり、すべて同じ形状・サイズとなっていました。(現在でもそのまま保管されているので見ることができます。)しかし、理想とは異なる原酒が生み出されていたため、品質向上を目指して1981年に蒸留棟を閉鎖。新たに蒸留棟を建設します。

新しい蒸留棟では初留器がすべてガス直火による直接加熱に変更され、ポットスチルの大きさも以前よりも小さいサイズとなりました。

ちなみに、旧蒸留棟は「白州西蒸留所」、新蒸留棟は「白州東蒸留所」と呼ばれていました。現在の白州蒸留所は東蒸留所にあたります。

 

現在の白州蒸留所は2014年に4基のポットスチルが増設されており、合計16基が稼働中。原酒不足を解消するためにフルタイム・フル稼働となっています。形状・サイズ・ラインアームの向きなどは統一されておらず、全てがバラバラ。多彩な原酒造りを可能としています。

また、2010年にグレーンウイスキーの設備を導入し、2013年から本格的に稼働させています。グレーンの蒸留器はいわゆる「カフェ式連続式蒸留器」。蒸留塔の高さは14m。モロミ塔18段。精留塔40段。

愛知県にある知多蒸留所と比べると生産能力は1/10以下となる小規模な蒸留器であることから、「試験的」なウイスキー造りをするのに適しているとのこと。また、トウモロコシ以外の原料で製造することもできる設計で、知多蒸留所とは異なるグレーンウイスキーを生み出すことができます。

この蒸留器を使用した数量限定の「シングルグレーンウイスキー」はすでにいくつかボトリングされており、既にその実力の一端はすでに明らかとなっています。

 

白州蒸留所で造られているモルトウイスキーは「ノンピート麦芽」と「ライトピート麦芽」が基本。毎年一定期間だけ「ヘビリーピーテッド麦芽(フェノール値40ppm)」の原酒造りも行われています。

発酵槽は全て北米産のダグラスファー製。ディスティラリー酵母とビール酵母を使用して醗酵が行われています。

 

樽詰めのアルコール度数は63%未満に設定。熟成環境によって変化させて、最適な度数でエントリーしています。ニューポットを詰めた樽は、白州蒸留所のラック式熟成庫の他に、山崎蒸留所にある熟成庫や、サントリーの集中熟成庫「近江エイジングセラー」に運ばれて熟成させています。

熟成樽はアメリカンホワイトオークのバーボンバレルとホグスヘッドがメイン。シェリーカスクも使用しますが、山崎蒸留所よりも積極的に詰めていることはなさそうです。樽は白州蒸留所に併設しているクーパレッジ内で加工しています。

 

蒸留所には生産設備の他、ファクトリーショップ、ウイスキー博物館、レストランなどがあり、家族連れでも一日中、森の中で森林浴をしながら楽しむことができます。しかし2022年12月~23年秋ごろまでビジター施設の改修が行われており、蒸留所見学とショップの営業は休止となっています。

2021年には販売休止となっていた「シングルモルト白州12年」の販売が再開。待ちに待った12年物の復活に全国の白州ファンが喜びを上げました。ところが流通量は依然として少ない状況で、入手できれば「かなりラッキー」と言えるでしょう。白州12年を、昔のように「ハイボール」で飲める時代は戻ってくるのでしょうか…

 

白州蒸留所|おすすめのウイスキー

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