【2024年統計】ジンの世界売上ランキングTOP10|人気銘柄の解説

ユースケ
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こんばんは ユースケです。

自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!

近年、世界的な「ジン・ブーム」が続いています。バーで楽しむ本格的なカクテルから、自宅で気軽に作るジンソーダまで、その楽しみ方は広がり続けています。

しかし、星の数ほどあるジンの銘柄の中で「今、世界で本当に売れているのはどれなのか?」をご存知でしょうか。

今回は、酒類業界に関するニュース・分析・トレンド情報を発信するサイトの運営及び、雑誌を発刊している、Drinks International(ドリンクス・インターナショナル)のデータを元に、2024年の販売データに基づき、世界のジン販売量TOP10をランキング形式で詳しく解説します。

 

【2024年統計】ジンの世界売上ランキングTOP10|人気銘柄の解説

順位 銘柄名 ()は前年:2023年の順位 生産国     販売量   
1 Ginebra San Miguel ヒネブラ・サン・ミゲル  (1) フィリピン 4260万ケース
2 Gordon’s ゴードン  (2) イングランド 770万ケース
3 Bombay ボンベイ  (4) イングランド 440万ケース
4 Tanqueray タンカレー (3) イングランド 440万ケース
5 GSM Blue ジーエスエム・ブルー  (6) フィリピン 400万ケース
6 Beefeater ビーフィーター  (5) イングランド 240万ケース
7 Seagram’s シーグラム  (7) アメリカ 130万ケース
8 Barrister バリスター  (10) ロシア 130万ケース
9 Larios ラリオス  (9) スペイン 110万ケース
10 Gilbey’s ギルビー  (11) イングランド 100万ケース

※補足

  • 「1ケース」は、業界標準約9リットル換算(700~750mlボトル×12本)を指します。
  • 3位「ボンベイ」と4位「タンカレー」の販売量は、どちらも約440万ケースで、その差はほとんどないため、ほぼ同率順位と言えます(表ではボンベイが3位ですが、統計によってはタンカレーが上回ることもあります)。7位「シーグラム」と8位「バリスター」も同様です。
  • 前年、2023年の第8位には「ヘンドリックス Hendrick’s」がランクインしていますが、2024年度の統計は不明なため、今回のランキングに反映されていません。(TOP10入りの可能性はありましたが…)

 

1位 Ginebra San Miguel ヒネブラ・サン・ミゲル

Ginebra San Miguel ヒネブラ・サン・ミゲル

世界のジン販売量において、10年以上も不動の1位に君臨し続けているのが、「ヒネブラ・サン・ミゲル」です。年間4260万ケースの販売量を誇り、2位のゴードン(770万ケース)に約5.5倍という大差をつけている事実は、もはやジンの世界市場は「ヒネブラか、それ以外か」で構成されていると言っても過言ではありません。

「ヒネブラ・サン・ミゲル」は世界市場で圧倒的な販売量でありながら、日本では知る人ぞ知るマイナーなジンです。なぜ、これほどまでに売れているのでしょうか?その理由は、フィリピンという国の独特な飲酒文化にあります。

【現地フィリピンでの愛され方】
フィリピンにおいて、「ヒネブラ・サン・ミゲル」は単なるお酒ではありません。労働の後の活力として、あるいは大切な行事の場を彩る「国民的なスピリッツ」。愛称は「カポ」。象徴的な円形のボトル形状から、現地では「カポ(瓶の形に由来)」と呼ばれ親しまれています。

「ヒネブラ・サン・ミゲル」には、酒豪が多いフィリピンならではの、独特な飲み方があります。ショットグラスに注いだジンを一気に飲み干し、間髪を容れずにコーラやスプライトなどの甘い炭酸飲料をチェイサーとして流し込む。この豪快な飲み方こそが現地流です。南国フィリピンならではの、暑さを吹き飛ばす飲み方なのかも…

【その正体は「オランダタイプ」の伝統ジン】
日本でなじみ深いタンカレーやボンベイなどの「ロンドン・ドライ・ジン」とは異なり、「ヒネブラ・サン・ミゲル」は「オランダタイプ(ジュネヴァ)」の流れを汲んでいます。 1834年の誕生以来、サトウキビから作られたスピリッツをベースに、厳選されたボタニカルを配合。穀物ベースのイギリス産ジンに比べ、サトウキビ由来のほのかな甘みと、ガツンとくる力強いジュニパーベリーの香りが特徴です。

【日本での入手と楽しみ方】
日本ではAmazonなどの大手ECサイトでも、取り扱い店はそこまで多くありません。フィリピン食材専門店や一部の楽天市場のショップで購入できますが、こまめにチェックする必要があります。

1,000円を切る圧倒的なコストパフォーマンスを誇りながら、その味わいはモンドセレクション金賞を何度も受賞するほど折り紙付き。もし見かけることがあれば、それは「世界で最も愛されているジン」を体験してみてください。

 

2位 Gordon’s ゴードン

Gordon’s ゴードン

【世界180カ国で愛される不動のスタンダード】
世界販売量ランキングにおいて、国際的なジンブランド(インターナショナル・ブランド)としてトップを独走し続けているのが「ゴードン」です。統計上は世界2位ですが、その内実を見ると「真の王者」としての姿が浮き彫りになります。 1位の「ヒネブラ・サン・ミゲル」がフィリピンという特定の巨大市場に依存しているのに対し、ゴードンは世界180カ国以上で展開。世界中のバーで「スタンダード・ドライジン」としての地位を確立しています。

圧倒的な販売実績 特定の国に偏らないグローバルブランドの中で、年間770万ケースという数字は驚異的です。3位(440万ケース)以下のライバルたちを大きく引き離しており、世界中の人々がいかに「迷ったらゴードン」を選んでいるかがわかります。

いわば、「特定地域の熱狂」で売れる1位に対し、「世界中の信頼」で売れる「ゴードン」。この安定感こそが、250年以上続く老舗ブランドの誇りと言えるでしょう。

【ジュニパーベリーへの飽くなきこだわり】
「ゴードン」の最大の特徴は、ジンの魂とも言える「ジュニパーベリー」の香りが非常に力強く、かつ純粋であること。厳選されたワイルドジュニパーベリーは、収穫後すぐに使用するのではなく、2年間じっくりと寝かせます。これにより、香りの成分である精油が凝縮され、深みのある芳醇な香りが生まれます。

ジュニパーの他にはコリアンダー、アンジェリカルート、リコリスなど、伝統的なボタニカルのみを使用。余計なものを削ぎ落とした「完璧なバランス」が、トニックウォーターやソーダで割っても決してブレない芯の強さを生んでいます。

【ジントニックの歴史と共に歩む】
ゴードンは、カクテルの王道「ジントニック」の普及に最も貢献したジンの一つです。かつてイギリス海軍がマラリア対策として飲んでいた「トニックウォーター」を飲みやすくするために、ゴードンのジンを混ぜたのが始まりという逸話もあります。そのクリアでドライな味わいは、ジントニックのベースとなる定番ドライジンとして世界中で愛されています。

ゴードンの主なラインナップ

ゴードンは伝統を重んじる一方で、時代のニーズに合わせた革新的な製品展開でも世界をリードしています。

  • ゴードン ロンドン ドライジン

スタンダードボトル。日本では37.5%が流通(旧ボトルは40%)。キレのあるドライさが特徴です。

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  • ゴードン ピンク ジン

天然のストロベリーやラズベリーを配合。見た目の華やかさとフルーティーな甘みで、世界的に大ヒットを記録しています。

  • ゴードン シチリアンレモン ジン

最高級のシチリア産レモンを贅沢に使用。夏場に最適なフレッシュな香りが広がります。

 

3位 Bombay ボンベイ

Bombay ボンベイ

【ジン・ブームを再燃させた立役者は「青い宝石」】
2024年の統計では、タンカレーを抜き第3位へと浮上したのが「ボンベイ」。しかし、その販売量は僅差であり、ほぼ同一順位と言えます。今後も「タンカレー」と「ボンベイ」のライバル関係は続くことでしょう。

今でこそ当たり前になった「プレミアム・ジン」というカテゴリーを世界に定着させたのは、1987年に誕生した「ボンベイ・サファイア」でした。当時、ジンは「年配の男性が飲む安価なスピリッツ」というイメージが強かったのですが、ボンベイはそのスタイリッシュなボトルデザインと洗練された味わいで、若者や女性、そして感度の高いバーテンダーたちを熱狂させました。現代のプレミアムジン・ブームの「夜明け」を作ったボトルが、「ボンベイ・サファイア」なのです。

【魔法の製法「ヴェイパー・インフュージョン」】
「ボンベイ」の最大の特徴は、その独自の蒸留方法にあります。通常のジンは、ボタニカルをアルコール液体に直接漬け込みますが、「ボンベイ」は「ヴェイパー・インフュージョン」という特殊な製法を採用。これは、蒸留されたアルコールの「蒸気」を、穴の空いた銅製のバスケットに入れたボタニカルに通す手法です。

この製法により、ボタニカルの雑味や苦味を抑え、繊細な香り成分だけを抽出することが可能になりました。10種類の世界各地から集められたボタニカルが織りなす香りは、まるでお花畑にいるようなフローラルで軽やかな多層感を生み出しています。

【サファイア・ブルーに込められた誇り】
「ボンベイ・サファイア」の目を引く鮮やかな青いボトルは、ヴィクトリア朝時代のインド(当時のイギリス植民地)で発見された「スター・オブ・ボンベイ」という伝説的なサファイアをモチーフにしています。ラベルに描かれたヴィクトリア女王の肖像は、このジンのレシピが1761年から続く伝統を証明する印です。

【初心者から愛好家までを虜にする「スムースさ」】
ジュニパーベリーの香りが強烈な伝統的ジンに対し、「ボンベイ」はレモンピールやアーモンド、甘草などがバランスよく溶け合っています。ジンの「キツさ」を感じさせないスムースな口当たりは、カクテルのベースとしても極めて優秀。ジントニックはもちろん、マティーニにしてもその華やかさが失われることはありません。

ボンベイの主なラインナップ

  • ボンベイ・サファイア

世界中で愛されるフラッグシップ。10種類のボタニカルと、独自のヴェーバーインフュージョン製法による高品質なドライジン。

  • ボンベイ・ドライ・ジン

1761年から続く伝統のレシピを元に、不純物のない最上級のグレーンスピリッツと、厳選された8種のボタニカルのみを使用。1831年製の希少な「カーターヘッド・スティル蒸留機」を用い、蒸気で香りを移す独自の製法で丁寧に作られます。

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  • ボンベイ・サファイア プレミアクリュ

スペイン・ムルシア州産の高品質なレモンやマンダリンを主役にした、シトラスの香りが弾けるリッチなシリーズ。

 

4位 Tanqueray タンカレー

Tanqueray タンカレー

【「ジンのロールスロイス」と称される洗練を極めたプレミアムジン】

ジンの世界売上第4位は「タンカレー」。統計上は3位「ボンベイ」と同率順位となります。その高い品質から、世界中のバーテンダーからの絶大な信頼を受けており、世界トップクラスのブランドであることは間違いありません。

【解説:信念が生んだ「究極の4ボタニカル」】
「タンカレー」の始まりは1830年、弱冠20歳のチャールズ・タンカレーがロンドンで創業。「今までにない高品質なジンを創る」という強い信念のもと生み出されました。

最大の特徴は、多くのジンが10種類以上のボタニカルを使う中、「ジュニパーベリー」「コリアンダー」「アンジェリカルート」「リコリス」のわずか4種類に素材を絞り込んでいる点にあります。厳選されたこの4つが完璧な比率で配合されており、一切の雑味がない「洗練されたドライさ」を実現しています。

【こだわりの4回蒸留と「オールド・トム」】
タンカレーは、不純物を徹底的に取り除くために「4回蒸留」という手間のかかる工程を採用しています。現在も1941年のロンドン大空襲を唯一生き延びた伝説の蒸留器「オールド・トム」が現役で使用されており、その歴史と伝統が1滴1滴に凝縮されています。この徹底したこだわりこそが、世界中のプロから「ジンのロールスロイス」と称えられる理由の一つかもしれません。

タンカレーの主なライナップ

【1948年に生まれた「カクテルシェイカー」ボトル】
スタンダードボトル「タンカレー ロンドン ドライジン」の特徴的なグリーンのボトルは、1948年に「カクテルシェイカー」をモチーフにデザインされました。ラベルに配された赤い封蝋(ワックスシール)の印は、最高品質の証。

ボトルに刻まれた「パイナップル」の紋章は、かつてイギリスで非常に希少だったパイナップルが「最高のホスピタリティ(おもてなし)」の象徴であったことに由来しています。

【一度は飲みたい最高峰「タンカレー ナンバーテン(No.10)」】

通常ラインに加え、さらに贅沢を極めたのが「タンカレー ナンバーテン」です。ボタニカルにはフレッシュフルーツを採用。乾燥させた皮ではなく、生のグレープフルーツ、オレンジ、ライムをまるごと使用しています。

また、この商品には「タイニーテン」と呼ばれる小型の蒸留器で生産されており、通常のボトルよりも香水のようにエレガントで繊細な香りを生み出すことができます。

サンフランシスコ世界スピリッツ大会で3年連続1位に輝き、史上初の「殿堂入り」を果たした、タンカレーブランドの集大成と言える1本です。

 

5位 GSM Blue ジーエスエム・ブルー

出典:https://www.imaigroup.com/item/269003/

GSM Blue ジーエスエム・ブルー

  • 生産国:フィリピン
  • 製造企業:ヒネブラ サン ミゲル インコーポレーテッド
  • 前年順位:6位
  • 販売量:400万ケース
  • 楽天市場価格[2026年1月]:在庫なし
  • Amazon価格[2026年1月]:在庫なし

【伝統の枠を超えた「若者のためのカジュアルジン」】
1位の「ヒネブラ・サン・ミゲル」と同じ。フィリピンの巨大飲料メーカー「ヒネブラ サン ミゲル インコーポレーテッド」の手掛けるブランド、「GSM Blue(ジーエスエム・ブルー)」。「ヒネブラ・サン・ミゲル」は、伝統的で無骨なイメージですが、こちらは「若者、都会的、ミックスカクテル」をキーワードに開発されました。

日本では全く知名度がありませんが、2024年の統計では、前年の6位から5位へと浮上しており、フィリピン国内での圧倒的な支持層の広がりを証明しています。

【カクテルには不向き⁉「飲みやすさ」の追求】
「ジーエスエム・ブルー」シリーズを象徴する銘柄が、「GSM BLUE LIGHT GIN(ジーエスエム・ブルー・ライト・ジン)」です。

最大の特徴は、アルコール度数がわずか27.5%に抑えられているところ。一般的なジンの多くが40%以上であることを考えると、これは異例の低さ。この「軽さ」の背景には、1位の「ヒネブラ・サン・ミゲル(40%)」との差別化を図り、よりカジュアルに楽しみたい若年層やライトユーザーを取り込む狙いがあると考えられます。

しかし、この低アルコール設定は、本格的なカクテル作りにおいては大きな壁となります。

カクテルバランスの変化:
例えば「マティーニ」や「ギムレット」といったショートカクテルは、ジンの持つ強いアルコール感とボタニカルの凝縮感が味の決め手となります。27.5%のジンをベースにした場合、仕上がりのキレやボディが大きく変わってしまうため、通常のレシピを再現するのは極めて困難です。

バーテンダー泣かせ⁉の「軽さ」:
カクテルの骨格を保つためには、通常とは全く異なるアプローチが必要になります。そのため、本格的なバーでクラシックカクテルのベースとして使用されることは少なく、基本的にはソーダやフルーツジュースで割る「ロングドリンク」や、カジュアルなパーティーシーンに適したジンと言えるでしょう。

スムースな口当たり:
高品質なサトウキビ由来のスピリッツをベースに、厳選されたボタニカルを配合。ジンの力強さを残しつつも、アルコールの刺激を抑えた非常にスムースな飲み心地を実現しています。「ジーエスエム・ブルー・ライト・ジン」は、そのまま飲むよりも、フルーツジュースや炭酸飲料で割る、「カジュアルなカクテル用ベース」を想定して設計されています。

【フレーバー展開とライフスタイルへの浸透】
「ジーエスエム・ブルー」の躍進を支えているのが、南国フィリピンならではの多彩なフレーバー展開です。南国感あふれるラインアップ 定番の「ジーエスエム・ブルー・ライト・ジン」に加え、ライチ、ポメロ(文旦の一種)、カラマンシーといった、トロピカルなフレーバーが若者を中心に絶大な人気を博しています。

フィリピンではSNSを戦略的に活用したマーケティングが成功。かつては「おじさん世代の飲み物」だったジンのイメージを、「クールで楽しい時間を共有するためのファッションアイテム」へと塗り替えました。

ほぼフィリピン国内だけの消費でありながら、シリーズ累計で年間400万ケースという驚異的な販売量を達成。世界5位にランクインするこの数字は、いかに現地のライフスタイルに深く浸透しているかを物語っています。

フィリピン国内ではコンビニなどで手軽に買えるポピュラーな銘柄ですが、日本で味わうには、フィリピン人コミュニティが多いエリアの輸入食料品店を根気強く探すか、現地で購入する必要があります。

 

6位 Beefeater ビーフィーター

Beefeater ビーフィーター

【ロンドンの魂を今に伝える、正真正銘のロンドン・ドライ・ジン】

第6位は日本でもおなじみの「ビーフィーター ジン」。前年の5位から一つ順位を下げたものの、ロンドン市内で蒸留され続ける「真のロンドン・ドライ・ジン」として、世界的に評価されている、知名度抜群のブランドです。

【創業から続く秘伝の「24時間浸漬」】
1820年の創業以来、今もなおロンドン市内の蒸留所で造り続けられている数少ないブランド「ビーフィーター」。その名はロンドン塔を守る近衛兵(ビーフィーター)に由来しており、ラベルに描かれた凛々しい姿は「ロンドンの象徴」そのもの。

最大の特徴は、ボタニカルを蒸留する前に24時間、天然のグレーンスピリッツに浸け込む(スティーピング)という伝統製法にあります。これにより、ボタニカルの香りと味わいが最大限に引き出され、他のジンにはない力強くもクリーンな個性が生まれます。

【柑橘の爽やかさが際立つ「王道のバランス」】
「ビーフィーター」のボタニカルは9種類。その中でも特にレモンピールやセビルオレンジピールによるフレッシュなシトラス感が際立っています。ジュニパーの香りと柑橘の爽やかさが完璧なバランスで共存しており、プロのバーテンダーからも「どんなカクテルにも馴染み、味の骨格をしっかりと作ってくれる」と、カクテルベースとして絶大な信頼を寄せられています。

ビーフィーターの主なラインナップ

  • ビーフィーター ジン 40度

1820年の創業以来、変わらぬオリジナルレシピで造られるフラッグシップ。レモンピールやセビルオレンジピールによる爽やかな柑橘香が特徴。よりパワフルな味わいの「47度」も、バーテンダーやジン愛好家から根強い人気がありましたが、惜しくも終売となりました。

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  • ビーフィーター クラウンジュエル

2025年12月に発売された、ブランド最高峰のプレミアムジン。かつて免税店向けに限定販売されていた伝説のレシピを復活。伝統の9種のボタニカルに「グレープフルーツピール」を加え、アルコール度数50%でボトリング。ロンドン塔に保管されている王家の宝(クラウンジュエル)を守る近衛兵の誇りを名に冠した、力強く洗練された味わいです。

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  • ビーフィーター 24(トゥエンティーフォー)

「日本の煎茶」や「中国の緑茶」など、厳選された12種類のボタニカルを使用。通常よりも長く24時間の浸漬(スティーピング)を経て造られる、モダンでスムースなプレミアムライン。お茶由来の繊細な余韻が楽しめます。

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  • ビーフィーター ピンクストロベリー

ブランドを代表する「フレーバード・ジン」。ストロベリーの芳醇な香りと甘みが加わっており、ジントニックにすると華やかで飲みやすい1杯になります。

  • ビーフィーター ブラック

2025年10月に数量限定で発売された注目作。「レモン華やぐ、黒」というキャッチコピーの通り、ビーフィーターの象徴である柑橘香をさらに洗練させたプレミアムな1本。黒を基調としたシックなボトルデザインは、これまでのイメージを一新する高級感を漂わせます。

 

7位 Seagram’s シーグラム

Seagram’s シーグラム

  • 生産国:アメリカ
  • 製造企業:シーグラム社(ペルノ・リカール)
  • 前年順位:7位
  • 販売量:130万ケース
  • 楽天市場価格[2026年1月]:在庫なし
  • Amazon価格[2026年1月]:在庫なし

【アメリカ市場で圧倒的な支持を得るメガブランド】
かつてカナダに本拠を置いた巨大酒類企業シーグラム社の名を冠し、現在はペルノ・リカール社が展開する「シーグラム」は、アメリカで最も売れているジンとして確固たる地位を築いています。

ヨーロッパの伝統的なジンが「ジュニパーベリーの強さ」を競うのに対し、シーグラムはアメリカ人の嗜好に合わせ、あえてジュニパーを控えめにし、柑橘の爽やかさを前面に出したスムースなスタイルを確立しています。

【130万ケースを支える、強力なフレーバー・ラインアップ】
シーグラムが世界7位という高い順位を維持している最大の理由は、定番の「シーグラム エクストラ・ドライ・ジン」だけでなく、極めて豊富なフレーバー・ジンの展開にあります。バリエーションは、ライム、パイナップル、ピーチ、アップル、メロン、さらにはスイカやグレープといった、他の老舗ブランドにはないほど多様なフレーバーを揃えています。

これら全てのシリーズを合計した販売量が年間130万ケースに達しており、単なる「伝統的なジン」の枠を超え、カジュアルなミックスドリンクとして若年層やライトユーザーの日常に深く浸透しています。

【日本での入手状況】
日本では正規販売(輸入元:キリンビール)が終了しており、2026年1月現在、楽天市場やAmazonといった主要ECサイトでも在庫は確認できません。

 

8位 Barrister バリスター

出典:https://ladoga.jp/ladoga-online/barrister-dry-gin-with-a-glass/

Barrister バリスター

  • 生産国:ロシア
  • 製造企業:Ladoga社
  • 前年順位:10位
  • 販売量:130万ケース
  • 楽天市場価格[2026年1月]:在庫なし
  • Amazon価格[2026年1月]:在庫なし

【ジンの歴史を塗り替えるロシア産ジン】
サンクトペテルブルクに本拠を置く「Ladoga社」が、2015年に発売した「バリスター」は、日本では無名ながらも世界市場で勢いのあるジンブランドの一つです。スペインの老舗ジンブランド「ラリオス」を抜き去り、2024年の統計ではシーグラムと肩を並べる130万ケースの大台に乗せました。ロシア国内でのシェア獲得はもちろん、インドや中国、中東などへの積極的な輸出がこの躍進を支えています。

【こだわりの「セパレート蒸留」製法】
「バリスター(英国の上級弁護士)」という名が示す通り、その製法は極めて精密で、妥協がありません。最大の特徴は、ジュニパー、レモンピール、コリアンダー、カルダモンなどの各ボタニカルを個別に蒸留し、最後に独自の黄金比でブレンドする製法。少量生産のクラフトジンには、よくこの製法が採用されています。こうした緻密なブレンドにより、素材それぞれの香りが濁ることなく、非常にクリアで立体的な味わいが生まれ、品質も安定します。

ベースとなるアルコールにもこだわっており、最高級のロシア産グレーンスピリッツを使用。さらに、ヨーロッパ最大級の淡水湖「ラドガ湖」の純水が、シルクのような滑らかな口当たりを実現しています。

【多彩すぎるラインアップと戦略】
「バリスター」は、定番の「ドライ」以外にも非常に多くのバリエーションを展開しており、これが世界的な販売量増加の要因となっています。フレーバーとしては、ストロベリー(ピンク)、オレンジ、ブルー(オレンジ&カルダモン)などの定番に加え、ロシア独自のボタニカル(カモミール、菩提樹の花など)を使用した「ロシアン・ジン」も高く評価されています。

【日本での入手状況】
日本国内の主要ECサイトでは在庫が確認できませんが、正規代理店の公式HPから購入可能です。

 

9位 Larios ラリオス

出典:https://www.lariosgin.com/gins/larios-dry-gin

Larios ラリオス

  • 生産国:スペイン
  • 製造企業:サントリーグローバルスピリッツ社(旧ビームサントリー)
  • 前年順位:9位
  • 販売量:110万ケース
  • 楽天市場価格[2026年1月]:在庫なし
  • Amazon価格[2026年1月]:在庫なし

【スペインの「国民的ジン」としての誇り】
1866年創業という長い歴史を持つ「ラリオス」は、ヨーロッパでも有数のジン消費量を誇るスペインにおいて、圧倒的なシェアを誇るナンバーワン・ブランドです。現在はサントリー(サントリーグローバルスピリッツ)の所有となっており、同社がグローバル市場で展開する重要ブランドの一つに位置づけられています。

【地中海の風を感じる…爽やかな製法】
ラリオスの最大の特徴は、伝統的なロンドン・ドライ・ジンの製法を守りつつも、地中海沿岸の素材を活かした「シトラス(柑橘系)」の豊かさ。野生のジュニパーベリーをベースに、選び抜かれた自然素材を使用。銅製蒸留器で2回蒸留することで、非常にクリーンで雑味のない、軽やかな口当たりを実現しています。

また、スペイン産のフレッシュなレモンやオレンジピールを贅沢に使用しており、一口飲めば地中海の明るい日差しを彷彿とさせる、瑞々しい香りが口いっぱいに広がります。

フラッグシップは「ラリオス ドライジン」。ジントニックにすると、その爽快感が際立ちます。その他、12種類のボタニカルを使用し、5回の蒸留を経て造られるプレミアムライン「ラリオス 12(ドセ)」も人気です。

【日本での入手状況】
サントリーという日本の企業の傘下でありながら、日本国内での正規販売は行われていません。大手ECサイトでも取り扱いがなく、日本では入手できません。

 

10位 Gilbey’s ギルビー

Gilbey’s ギルビー

【世界を制した「ゴールドメダル」の実力】

世界販売量ランキング、栄えあるトップ10の最後を飾るのは、日本でもおなじみの「ギルビー」です。1857年にロンドンで誕生したこのブランドは、ジンの歴史を語る上で決して欠かすことのできない名門中の名門。かつては世界シェアの大部分を占めていたこともあるほどで、現在も日本を含めたアジアや、アフリカといった特定の市場において根強い人気を誇ります。

最新の2024年統計において、前年の11位から10位へと順位を上げた背景には、他ブランドの停滞もさることながら、ギルビーが持つ「圧倒的なコストパフォーマンス」と、毎日飲んでも飽きない「完成された味わい」が世界市場で再評価されていることが挙げられます。

品質や複雑な香りの広がりという点では、上位にランクインしている「タンカレー」や「ボンベイ・サファイア」といったプレミアムジンには及びませんが、その分、どんな割り材とも喧嘩しない素直でクリーンな後味が最大の持ち味です。その親しみやすさから、カジュアルなバーや飲食店、そして自宅での気軽な晩酌用として、日本でも長年「定番の1本」として愛され続けています。

【12種類のボタニカルが織りなす「柑橘系」のキレ】
ギルビーの最大の特徴は、伝統的な製法で抽出される12種類ものボタニカルのハーモニーです。ジュニパーベリーを軸にしつつも、オレンジピールやレモンピールの香りが際立っており、非常にクリーンで爽やかな後味が楽しめます。

カクテルに最適な「透明感」も魅力の一つ。その癖のなさは、あらゆる割り材と相性が良く、ジントニックはもちろん、ジュース割りやソーダ割りでも、ジンの爽やかさをしっかりと感じさせてくれます。

ボトルの中心に輝く「ダイヤモンド」のロゴは、ギルビーが長年にわたって守り続けてきた品質の証です。1000円を切る価格帯でありながら、ロンドン・ドライ・ジンの王道を往くその味わいは、まさに「庶民の味方」と言えるでしょう。

 

 

まとめ|2024年のジン市場

「特定市場の熱狂」と「グローバルな洗練」が交差する時代

2024年の世界販売量ランキングを振り返ると、現在のジン市場がいかにダイナミックな変化を遂げているかがわかります。

1. 圧倒的な「ローカル・パワー」の存在

1位の「ヒネブラ・サン・ミゲル」や5位の「GSMブルー」が示す通り、フィリピンのような特定の巨大市場が世界の統計を大きく牽引しています。これらのブランドは単なるアルコール飲料を超え、現地のライフスタイルや若者文化と深く結びつくことで、伝統的なロンドン・ブランドをも凌駕する爆発的な数字を叩き出しています。

2. プレミアム化とカクテル文化の再燃

2位の「ゴードン」から6位の「ビーフィーター」にかけての動きは、世界的なカクテル・ブームを反映しています。特に、4位から3位へと浮上した「ボンベイ」の勢いは、消費者がより華やかでプレミアムな体験を求めていることの証です。かつて「おじさんの飲み物」だったジンは、今やバーカウンターで最もクリエイティブなスピリッツへと進化を遂げました。

3. 新興勢力の台頭と伝統の意地

10位に返り咲いた「ギルビー」のような伝統ブランドが底力を見せる一方で、8位の「バリスター」に代表されるロシアやインドなどの新興勢力が、最新のマーケティングと確かな品質で勢力を拡大しています。

 



 

かつてないほど多様化した現在のジン市場。1,000円以下で手に入る「最強の日常着」のような銘柄から、5,000円以上の高品質なプレミアムジンまで、選択肢は無限に広がっています。

このランキングが、あなたの「最高の1杯」に出会うための道標となれば幸いです。

ユースケ
ユースケ

あなたの人生が1杯の「ジン」で幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。

 

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この記事を書いた人
かきざきゆうすけ

柿﨑祐介(かきざきゆうすけ)
BAR WHITE OAK 店主。1985年生まれ。青森県出身。ウイスキーとワインをこよなく愛する。調理師専門学校を卒業後、パティシエ、料理人を経験。2011年からバーテンダーとして働く。2022年1月20日 東京・銀座にBAR WHITE OAK(バーホワイトオーク)をオープン。JSA認定ソムリエ。ウイスキー文化研究所認定ウイスキーエキスパート。Jr.野菜ソムリエ。ダビドフ認定シガーソムリエ。

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