【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー12選

この記事では2025年1月（一部銘柄は25年の春頃）から値上げする、ブラウンフォーマンジャパンの輸入ウイスキーを12本ご紹介致します。

今回紹介するウイスキーは、グレンフィディック蒸溜所などを所有する「ウィリアム・グラント＆サンズ社」が販売する商品で、2024年末までは「サントリー」と「三陽物産株式会社」が販売していましたが、2025年1月からは「ブラウンフォーマンジャパン株式会社」が単独で正規販売代理店となります。

ウイスキーブランドは、「グレンフィディック」、「ザ・バルヴェニー」、「モンキー ショルダー」、「グランツ」、「タラモア デュー」。輸入販売権の移管に伴い価格改定も行われ、各銘柄の値上りが決定しています。

なお、これまで正規輸入がなかった新アイテムも発表されていますが、この記事では現行価格（小売希望価格）の確認がとれた銘柄のみをピックアップしています。

 

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー12選|一覧

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜グレンフィディック12年 スペシャルリザーブ

グレンフィディック12年 スペシャルリザーブ

• シングルモルトスコッチウイスキー
• 700ml　40％
• 現行価格：5,060円
• 改定後価格：5,930円
• 差額：＋870円
• 楽天市場価格[2024年11月]：4,180円

冒頭でもお伝えしたとおり、これまでサントリーが輸入していた「グレンフィディック」などの「ウィリアム・グラント＆サンズ社」製品は、2025年1月からはブラウンフォーマンが正規代理店となります。

「グレンフィディック」はシングルモルトスコッチウイスキーの売上世界1，2位を争う大人気銘柄。日本での人気も高く、これまで代理店であったサントリーによるPRの成果もあり、ほとんどのバーや酒店で取り扱いがあります。

「グレンフィディック12年 スペシャルリザーブ」はフラッグシップボトル。販売権の移管に伴い、870円の値上がりとなります。

 

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜グレンフィディック15年 ソレラリザーブ

グレンフィディック15年 ソレラリザーブ

• シングルモルトスコッチウイスキー
• 700ml　40％
• 現行価格：9,360円
• 改定後価格：9,900円
• 差額：＋540円
• 楽天市場価格[2024年11月]：8,228円

「グレンフィディック15年 ソレラリザーブ」は、シェリー樽、バーボン樽、アメリカンオークの新樽の三種類で熟成させた原酒を、ソレラバット（大桶）で約6ヶ月間後熟させる特別な製法でつくられたウイスキーです。

通常、ウイスキーは単一の樽で熟成させられますが、グレンフィデック15年はソレラシステムと呼ばれる後熟方法を取り入れています。これにより、長期熟成の原酒が常に樽の中の一部に残り続ける仕組みとなり、複雑な余韻を持たせることが可能となっています。

値上げ額は540円。改定後価格は12年物よりも抑えられています。

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜グレンフィディック18年 スモールバッチリザーブ

グレンフィディック18年 スモールバッチリザーブ

• シングルモルトスコッチウイスキー
• 700ml　40％
• 現行価格：15,400円
• 改定後価格：16,810円
• 差額：＋1,410円
• 楽天市場価格[2024年11月]：14,000円

「グレンフィディック 18年 スモールバッチリザーブ」は、スパニッシュ・シェリー樽とアメリカンオーク樽の原酒をブレンドし、その後３ヶ月以上の後熟を行っています。後熟に使用される樽は、オーク材で作られた専用の大桶。ウイスキーにさらなる深みを与えるために特別な後熟が行われます。

スモールバッチ（少量生産）というだけあって、「グレンフィディック12年」「グレンフィディック15年」と比べ、さらに厳格に管理されています。

余韻は長くてクリーミーな口当たり。ストレートでゆっくりと飲みたい１本。

値上げ額は1,410円。改定後価格は16,810円。18年物のシングルモルトウイスキーとしては平均値でしょうか。

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜グレンフィディック21年 グランレゼルヴァ

グレンフィディック21年 グランレゼルヴァ

• シングルモルトスコッチウイスキー
• 700ml　40％
• 現行価格：36,300円
• 改定後価格：43,150円
• 差額：＋6,850円
• 楽天市場価格[2024年11月]：38,880円

「グレンフィディック21年 グランレゼルヴァ」は、21年以上の原酒を使用した長期熟成のウイスキー。ヨーロピアン・スパニッシュオーク樽とアメリカンオーク樽を合わせた後、カリビアンラムカスクで4ヶ月間の後熟を施しています。

「グレンフィディック 18年」よりも更になめらかでエレガント。口当たりの優しさは、流石21年物といった印象です。フィニッシュにラムカスクを使用することで、スイートな風味を付与し、繊細な中にも複雑さと飲みごたえを生み出しています。

2024年11月時点では、定価を上回る38,880円で販売されていますが、ショップによっても値幅があります。また、正規品ではなく、並行輸入品であれ3万円台前半で購入も可能でした。

価格改定により6,850円の値上がり。2025年からは定価43,150円となりますが、流通価格はいくらになるでしょうか…

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜ザ・バルヴェニー12年 ダブルウッド

ザ・バルヴェニー12年 ダブルウッド

• シングルモルトスコッチウイスキー
• 700ml　40％
• 現行価格：6,700円
• 改定後価格：10,310円
• 差額：＋3,610円
• 楽天市場価格[2024年11月]：6,050円

「ザ・バルヴェニー12年 ダブルウッド」は、グレンフィディックの第二蒸溜所として創業した「バルヴェニー」のフラッグシップボトル。2種類の樽（ウッド）で熟成されています。

アメリカンオークのバーボン樽と、スペイン産のシェリーオーク樽での熟成により、バーボン樽からはバニラやキャラメル、柔らかなオークの香りが生まれ、シェリー樽での後熟によって、ドライフルーツやナッツ、スパイスの風味が加わります。この二段熟成により、深みのある琥珀色と豊かな余韻を生み出しています。

現行価格は6,700円ですが、2025年からは10,310円。3,610円の値上がり。姉妹蒸留所のグレンフィディックと比べても…うん、高い（笑）

シングルモルトスコッチの12年物で、定価1万円を超えているボトルも確かに存在しますが、今回の値上がり幅は強気ですね。これまで「ザ・バルヴェニー12年 ダブルウッド」を愛飲してきた方にとって、2025年は恐怖でしかありません。

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜ザ・バルヴェニー14年 カリビアンカスク

ザ・バルヴェニー14年 カリビアンカスク

• シングルモルトスコッチウイスキー
• 700ml　43％
• 現行価格：11,000円
• 改定後価格：16,790円
• 差額：＋5,790円
• 楽天市場価格[2024年11月]：15,500円

「ザ・バルヴェニー 14年 カリビアンカスク」は、アメリカンオークのバーボン樽で熟成させた後、カリビアンラムの樽で後熟させた商品。ラム樽由来のトロピカルフルーツやマンゴーのような濃厚でまろやかな風味が感じられ、バルヴェニー特有のフルーティーでバニラ香るアロマに、深みとコクをもたらしています。

キャラメル、シナモンシュガー、ラムレーズン、黒糖キャンディー。甘美なニュアンス。控えめながらもほのかなラムの香りも含まれていますが、全体的にスムースでドライな仕上がりです。

こちらも＋5,790円と大きく値上がり。改定後の定価は16,790円。現状では定価を上回る15,500円が相場ですが、2025年の流通価格はどうなるでしょうか。

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜グランツ トリプルウッド

グランツ トリプルウッド

• ブレンデッドスコッチウイスキー
• 700ml　40％
• 現行価格：1,530円
• 改定後価格：1,600円
• 差額：＋70円
• 楽天市場価格[2024年11月]：1,155円

「グランツ」は「ウィリアム・グラント＆サンズ社」を代表する、世界販売量第3位のブレンデッドスコッチウイスキーです。このブランドは「三陽物産株式会社」が正規代理店でしたが、2025年からブラウンフォーマンに移管します。

「ウィリアム・グラント&サンズ社」は、1887年にダフタウンでグレンフィディック蒸留所を創設したことで知られています。ウィリアム・グラントは、ワーテルローの戦いに参戦した父の影響を受けつつも、仕立て屋ではなくウイスキー造りを選び、成功しました。

グレンフィディック蒸留所は、1887年12月25日に初めてのウイスキーを蒸留し、これが家族と共に築いた成功の始まりでした。その後、彼はバルヴェニーハウスを改装し、第2の蒸留所「バルヴェニー」を設立。

自社原酒を使用した「グランツ・スタンド・ファースト」を開発し、その後もグランツは、同社の伝統と品質を体現する銘柄として高く評価されています。

「グランツ トリプルウッド」は、ヴァージンオーク樽、アメリカンオーク樽、リフィルバーボン樽の3種類の樽で熟成された原酒をブレンド。低価格でありながら飲みごたえのあるウイスキーです。今回の価格改定ではわずか70円の値上がりとなります。

「グランツ トリプルウッド」は、容量の異なるボトルをいくつか販売しており、各容量の改定後価格は以下のようになります。

グランツ新価格
・グランツ トリプルウッド 1500ml：3,080円
・グランツ トリプルウッド 1000ml：2,170円
・グランツ トリプルウッド 350ml：960円
・グランツ トリプルウッド 50ml：300円
※全て税抜価格。

 

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜グランツ トリプルウッド 8年

グランツ トリプルウッド 8年

• ブレンデッドスコッチウイスキー
• 700ml　40％
• 現行価格：1,900円
• 改定後価格：2,540円
• 差額：＋640
• 楽天市場価格[2024年11月]：2,035円

「グランツ トリプルウッド 8年」は、「グランツ トリプルウッド」と同じく、３種類の樽で熟成された原酒をブレンドしています。スタンダードよりも高いエイジングの原酒を使用することで、しっかりした骨格と樽の風味が際立っています。

バニラ、干し草、焼きリンゴ、ウッディな香り。ノンエイジボトルよりも甘さがあって、モルト原酒の風味も豊か。

2000円台前半のブレンデッドウイスキーとしてはコストパフォーマンスに優れた１本。改定後の定価は2,540円。これまでお得なウイスキーでしたから、値上げは少し残念ですが、3000円以内の価格帯ならば選択肢の一つになり得るウイスキーです。

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜グランツ トリプルウッド 12年

グランツ トリプルウッド 12年

• ブレンデッドスコッチウイスキー
• 700ml　40％
• 現行価格：2,950円
• 改定後価格：3,530円
• 差額：＋580円
• 楽天市場価格[2024年11月]：2,879円

「グランツ トリプルウッド 12年」は、ノンエイジと８年物と同じく、３種類の樽で熟成させたウイスキーをブレンドしています。

酒齢12年以上の原酒を使用していることから、甘みがあって華やか。ドライフルーツ、メープルシロップ、バニラ、黒糖。ビターでスパイシーな個性も併せ持ち、シェリー樽由来の奥深さも感じます。ノンエイジや８年物はライトボディでスムースな印象。12年物は甘さと華やかさが加わり、全体のバランスも向上しています。

改定後の定価は3,530円。「グランツ トリプルウッド 12年」は、日本での人気がそこまで高いとは言えませんが、3000円台の価格帯としては、複雑な味わいが楽しめるブレンデッドウイスキーだと思います。

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜モンキーショルダー

モンキーショルダー

• ブレンデッドモルトスコッチウイスキー
• 700ml　40％
• 現行価格：4,080円
• 改定後価格：4,920円
• 差額：＋840円
• 楽天市場価格[2024年11月]：3,410円

「モンキーショルダー」はウィリアム・グラント＆サンズ社によってリリースされている「トリプルヴァッテッド・モルトウイスキー」です。同社が経営する、グレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィのモルト原酒をブレンド。2025年からは、三陽物産からブラウンフォーマンの取り扱いブランドになります。

クセが少なくやわらかい味わい。フルーティーさと麦芽の芳ばしさ。

ちなみに「モンキーショルダー」とは製麦を行う職人が抱えている「職業病」のことで、製麦が機械化されるまでは「フロアモルティング」という手作業によって大麦麦芽を作っていました。

改定後の定価は4,920円。840円の値上がり。モルトウイスキーのみで構成されている商品ですから、大麦価格の高騰による影響もあり、今回の値上がり幅もやむを得ないでしょう。

 

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜モンキーショルダー スモーキーモンキー

モンキーショルダー スモーキーモンキー

• ブレンデッドモルトスコッチウイスキー
• 700ml　40％
• 現行価格：4,500円
• 改定後価格：5,730円
• 差額：＋1,230円
• 楽天市場価格[2024年11月]：4,999円

2022年にリリースされた「モンキーショルダー スモーキーモンキー」は、モンキーショルダーの特徴であるクリーミーでスパイシーな風味に、ピーテッドモルト原酒を加えた商品。アイラモルトのようにスモーキーではなく、程よくスモーキーさを感じるブレンデッドモルトウイスキーとなっています。

香りは、バニラ、リンゴ、焼き菓子、オレンジピール。燻製香は重すぎず、消毒液のような薬っぽさはほとんど感じません。中盤以降はスパイシーさもあり、ドライにまとまります。「モンキーショルダー」とは全く異なるバランス。

改定後の定価は5,730円。元から「モンキーショルダー」よりも価格は高め。これは恐らく、ピーテッドモルトのほうがノンピーテッドモルトよりも価格が高いため。

改定後価格はブレンデッドモルトウイスキーとしてリーズナブルな部類には入りらず、さらに近年は、スモーキータイプのブレンデッドモルトやアイラ系のシークレットシングルモルト（蒸溜所非公表）の商品数の増加しているため、日本市場でシェアを伸ばせるか注視したいですね。

 

 

【ブラウンフォーマン価格改定】2025年1月(春頃)値上げのウイスキー｜タラモアデュー

タラモアデュー

• ブレンデッドアイリッシュウイスキー
• 700ml　40％
• 現行価格：2,300円
• 改定後価格：2,790円
• 差額：＋490円
• 楽天市場価格[2024年11月]：2,695円

「タラモアデュー」は、ピュアポットスチルとグレーンを合わせた、正統派アイリッシュブレンデッドウイスキー。新ミドルトン蒸留所の原酒を使用しており、クセが少ないためウイスキー初心者からコアなファンに人気のある銘柄です。

タラモアデューは同名の蒸留所も存在していましたが、他のアイルランドの蒸留所と同様、20世紀に入るとアイリッシュウイスキーの衰退が進み、1954年に閉鎖されています。

2014年に「新タラモア蒸留所」が、グレンフィディックなどを経営する「ウィリアム・グラント&サンズ社」によって再建されているため、現在のタラモアデューの原酒の一部に、新タラモア蒸留所産のウイスキーがブレンドされている可能性はありますが、現在も基本的にミドルトン蒸留所のウイスキーを主軸につくられています。

改定後は490円の値上がり。「タラモアデュー」は、国際的にメジャーなアイリッシュウイスキーですが、日本市場では「ジェムソン」や「ブッシュミルズ」などがシェアを譲らず、知名度はビッグ２と比べると低い状況。

ブラウンフォーマンによる正規販売によって、アイリッシュウイスキーの勢力図がどのように変化するのか注目ですね。

 

 

 

 

 

今回の価格改定は、「ウィリアム・グラント＆サンズ社」製品の正規代理店が、新たに「ブラウンフォーマンジャパン株式会社」に移管することによるもの。

新価格での出荷は、「グレンフィディック12年」、「グレンフィディック15年」、「グランツ トリプルウッド」、「モンキーショルダー」、「タラモアデュー」が2025年1月8日から。「グレンフィディック18年」、「グレンフィディック21年」、「バルヴェニー12年」、「バルヴェニー14年」、「グランツ トリプルウッド 8年」、「グランツ トリプルウッド 12年」、「スモーキーモンキー」は2025年春頃の予定となっています。

たるブログでは、ウイスキーの値上がり情報を随時更新しております。価格改定の記事は他にもありますので、気になる方はチェックしてみてください♪

 

 

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