

こんばんは ユースケです。
自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTube、TikTokでカクテル動画を公開中!
シングルモルトジャパニーズウイスキー「山崎18年」は、世界が認めるジャパニーズウイスキーの最高峰。この記事では、日本最古のモルトウイスキー蒸溜所であるサントリー山崎蒸溜所の背景とともに、「ISC 2025」で全部門の最高賞「シュプリーム チャンピオン スピリット」を受賞し、山崎ブランドとして史上初の3年連続最高賞という快挙を成し遂げた「山崎18年」の魅力に迫ります。
スパニッシュオーク(シェリー樽)原酒を主体に、ミズナラ樽原酒がもたらす複雑で芳醇な香りと味わいを、テイスティングレビューを通じて徹底解説。その完成度の高さが、いかに世界最高峰の評価にふさわしいかをお伝えします。
「山崎12年」との比較も交えながら、王者の風格を持つ「山崎18年」の奥深い世界をぜひご堪能ください!
サントリー山崎蒸留所とは?

日本最古のモルトウイスキー蒸溜所であり、1923年にサントリーの創業者である鳥井信治郎によって建設されました。大阪府と京都府の狭間にある山崎の地に位置しており、美しい竹林と四季の表情を持つ理想的な気候・風土と名水を利用して、数多くの名酒を生み出しています。山崎は世界に誇るジャパニーズウイスキーの原点とも言える存在です。
サントリー山崎蒸留所 基本情報
創業者:寿屋(現サントリー)「鳥居信治郎」。初代工場長は「竹鶴政孝」。
所在地:大阪府三島郡島本町山崎5-2-1
敷地面積:約11万m²
標高:約20m
仕込み水:天王山を含む京都西山を水源とする地下水
水の硬度:約90度
蒸留器:ストレート型、バジルヘッド型 など
熟成庫:ダンネージ式、ラック式、近江エージングセラー(滋賀県にある集中熟成庫)
ビジター設備:あり
蒸溜所見学:要予約。リモート蒸留所ツアー有り。
「山崎18年」が世界最高峰の栄誉「ISC 2025」で最高賞を獲得

出典:https://www.suntory.co.jp/whisky/yamazaki/yamazaki_club/033/
「山崎」ブランドが史上初の快挙! 3年連続で「シュプリーム チャンピオン スピリット」受賞
2025年9月、サントリーシングルモルトウイスキー「山崎18年」が、世界的に権威のある酒類コンペティション「第30回インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2025」(イギリス・ロンドン開催)において、全部門の最高賞である「シュプリーム チャンピオン スピリット(Supreme Champion Spirit)」を受賞。
この最高賞は、部門ごとの最高賞であるトロフィー受賞製品の中から、全エントリー製品の頂点として最も傑出した1品にのみ授与される栄誉です。
「山崎18年」が「シュプリーム チャンピオン スピリット」を受賞するのは今回が初めて。これまで、国際的なコンペティションでは数々の最高評価を受けてきましたので、今回のISCでの受賞に驚きはありませんが、改めて「山崎18年」が世界最高峰のウイスキーであることが認められた結果となりました。
「山崎」ブランドは3年連続最高賞
今回の受賞により、「山崎」ブランドはISC史上初の快挙を達成しました。同一ブランドが最高賞を3年連続で受賞したのはISC史上初となります。
| 年 | 受賞製品 | 受賞名 |
| 2025年 | 山崎18年 | シュプリーム チャンピオン スピリット |
| 2024年 | 山崎12年 | シュプリーム チャンピオン スピリット |
| 2023年 | 山崎25年 | シュプリーム チャンピオン スピリット |
審査員を唸らせた「驚くほど滑らかな口当たり」

ISCは、酒類業界のプロフェッショナルが銘柄を伏せたブラインドテイスティングで厳正に審査を行うことで知られています。
「山崎18年」に対して、審査員は「驚くほど滑らかな口当たりと、力強い熟成感を見事に表現している逸品」と絶賛。さらに、「圧倒的に優れたウイスキーとして際立っていました。このようなウイスキーをつくり上げるサントリーは、チームとして紛れもなく優秀で、今回の受賞にふさわしい」と、長年の品質追求に対する高い評価を寄せました。
「山崎」以外のサントリーウイスキーも高評価
サントリーは、ウイスキー部門における最高賞の連続受賞に加え、組織全体の品質が評価される「プロデューサー オブ ザ イヤー」をジャパニーズウイスキー部門で6年連続受賞するなど、その実力の高さを証明しています。
また、広く親しまれているサントリーウイスキー「角瓶」も2年連続でゴールドを受賞。クラフトジン部門では「ROKU〈六〉」が部門最高賞の「トロフィー」を初受賞しており、サントリーの多岐にわたる酒類製造技術が世界的な評価を受けています。
【ジャパニーズウイスキーレビュー】山崎18年を評価

山崎18年 Yamazaki 18-year-old
- 43% 700ml
- 抜栓時期:2023年10月
- テイスティング時期:2025年11月
- whiskybaseでの評価:88.00/100
- 希望小売価格(税抜き):55,000円(2026年4月から値上げ 61,000円)
- 楽天市場価格[2025年11月]:108,900円
- Amazon価格[2025年11月]:102,320円
山崎18年とは?

「山崎18年」は、いまや日本を代表するシングルモルトウイスキーの一つ。その名を知らないウイスキー愛好家は、ほとんどいないでしょう。言うまでもなく、国内外で非常に高い人気を誇る高級ボトルです。
シリーズの中には、さらに上位モデルとなる「山崎25年」も存在しますが、価格は100万円を超え、流通量もごくわずか。現実的に入手可能なラインナップの中では、「山崎18年」が事実上の最上位モデルといえるでしょう。
「山崎12年」やノンエイジと飲み比べてみると、「18年」の完成度の高さが際立ちます。その理由は、単に熟成年数が長いからではありません。実は、ブレンドされている構成原酒の比率に大きな違いがあるのです。
中でも注目すべきは、スパニッシュオーク(シェリー樽)で18年以上熟成させた原酒を中心に使用している点。この樽由来の濃厚な果実香と深みのあるコクが、リッチでフルーティーな味わいを生み出しています。重厚なボディと長く続く余韻こそが、「山崎18年」の真髄です。
そもそも山崎とシェリー樽の相性は抜群。過去には限定ボトル「山崎シェリーカスク」が世界一のウイスキーに選ばれたこともあり、シェリー樽熟成の山崎は国際的にも高い評価を受けています。そんな原酒を贅沢にブレンドした「山崎18年」が美味しくないはずがありません。
2025年現在の市場価格はおおよそ10万〜13万円前後。10万円を下回るショップも一部ありますが、平均的には11万円ほどが相場といえるでしょう。
“高級ジャパニーズウイスキー”の象徴ともいえる「山崎18年」。確かに高価な一本ではありますが、その中身は、世界に誇るトップクラスの18年熟成モルト。その完成度と存在感を考えれば、この価格にも納得できるはずです。
――未だ手の届きにくい存在ではありますが、一度味わえば「価格に見合う価値がある」と実感できる、まさに“王者の18年”といえるでしょう。
香り
レーズン、アプリコット、ドライアップル、ドライマンゴー、洋ナシのコンポート、黒糖、メープルシロップ、高級コニャック、アニス、アーモンド、マドレーヌ、パウンドケーキ、カカオニブ、オレンジキュラソー、スイートベルモット、ジンジャーシロップ、カルダモン、シナモン、ヌガーグラッセ。
加水すると、マスカットグミ、青りんご、アップルミント。フローラル・柑橘・ハーブなどが折り重なったアロマ。高級ルームフレグランスか、あるいはそれ以上の芳香。
味わい
甘くてまろやか。クリーミーでコクがあります。ミディアムボディ。フルーティーさと樽香、特に黒糖やパウンドケーキのような、お菓子を連想されるスイートな印象。中盤以降はドライフルーツとスパイス。若干、白檀のようなアロマも。フィニッシュにかけては穏やか。余韻はやや長め。最後まで心地よい飲み口が続き、すぐ次の一口を注ぎ込みたくなるような、魅力的な個性。
加水後はオイリーに変化。甘さは維持され、骨格も失いません。飲みやすい個性でありながら、トワイスアップまでの加水であれば、クオリティは維持されます。ストレート都の時よりも、わずかにドライに感じます。
評価

「山崎18年」の評価としては、「旨すぎる!加水後も劣れ得ないバランスが秀逸。世界一のウイスキー」です。
久しぶりに山崎18年をテイスティングしましたが、そのクオリティに改めて驚かされました。香りや味わいの素晴らしさは以前から知っていましたが、今回は新たに気づかされる点もあり、「山崎12年」との比較も交えつつ、その魅力を語りたいと思います。
まず香りについて。言うまでもなく、素晴らしいバランス。
ウイスキーの心地よいアロマをすべて集めたような香りで、ノンピートながらも複雑な香りが広がり、山崎独自の個性が感じられます。これはまさにサントリーウイスキーの集大成ともいえる傑作。スコッチとは一線を画す、山崎ならではの深みがあります。
特に大きな要因となっているのが「ミズナラ樽」でしょう。正確にどれだけのミズナラ樽の原酒が使われているかはわかりませんが、スパニッシュオークのシェリーカスク原酒を主体に、ミズナラ樽で熟成された原酒が加わることで、フルーティーさがありながらもそのバランスを崩さず、フルーティー、スパイシー、フローラル、オーキー、パフューミーといった個性が調和しています。それぞれが「喧嘩せず」、一つの調和のとれた共同体となっているのです。
次に味わいについても、非常に優れたバランスが感じられます。
甘さの後に続くわずかな酸味と苦味が心地よく、飲みやすさと満足感を兼ね備えたリッチな味わいです。「山崎12年」も群を抜いてバランスが良いシングルモルトですが、飲みごたえや余韻の深さでは「山崎18年」が圧倒的です。
また、加水後もその美味しさが失われることなく、むしろストレートで100点満点なら、加水後は110点以上に感じる部分もあります。18年以上の熟成原酒は、力強さと繊細さを兼ね備えており、加水を意識してブレンドされているかのように、ストレートと同じくらい、あるいはそれ以上のポテンシャルを引き出します。
「山崎12年」も素晴らしいウイスキーですが、「山崎18年」と比較すると、その差は歴然。これは単なる酒齢の差ではなく、構成されている原酒の比率に大きな違いがあります。
18年はシェリー樽やミズナラの割合が高く、濃厚なフルーティーさやスパイス、香水や線香のようなエキゾチックな要素が強く感じられます。一方、12年はバーボン樽やパンチョン(アメリカンホワイトオークの大樽)の比率が高く、甘さに加えて、バニラやはちみつのオーキーな個性が際立っています。
もちろん、価格も全く異なるため、単純にこの2本を比べるのは難しいですが、それぞれの良さがあり、特に「リッチで濃厚」なタイプを好む方には、18年物は圧倒的にオススメです。12年物は、ハイボールや水割りで楽しむには最適ですが、食事に合わせるなら18年物がより適しているかもしれません。
ここまで「山崎18年」の素晴らしさについて語ってきましたが、ネガティブな要素はほとんど見つかりません。香り、味わい、余韻、加水後のバランスに至るまで、一切の隙がなく、これ以上美味しいウイスキーを作るのは、難しいと思ってしまうほど。
あえてネガティブなところを言うならば、入手の難しさでしょうか。ウイスキーブームのピークは過ぎたとはいえ、依然として流通量は非常に少なく、定価で購入するのは至難の業。実際、銀座でBARを経営している私ですらに入手は不可能。
でも、それも無理はありません。なぜなら美味しいから。価格は税込60,500円の2倍くらい。これははもう、しょうがない(笑)
最後に世界的な評価について。
今回のテイスティングを通じて、2025年9月に「ISC2025」で最高賞を獲得したことも納得というか、必然とも感じます。これは、ジャパニーズウイスキーの最高傑作というだけでなく、シングルモルトウイスキー全体、さらには「全ウイスキー」の中でもトップに君臨する存在だと、改めて感じました。それがなのです。
あえてネガティブなところを言うならば、ウイスキーの個性の話ではなく、入手が難しすぎる点でしょう。ウイスキーブームのピークは過ぎたとはいえ、流通量は非常に少ない状態。定価での購入は、銀座でBARを経営している私ですら不可能です。
でも、それも無理はありません。なぜなら美味しいから。価格は税込60,500円の2倍くらい。それはもう、しょうがない(笑)
最後に、世界的な評価について触れます。
今回のテイスティングを通じて、2025年9月に「ISC2025」で最高賞を受賞したのも納得、というか、むしろ必然のように感じました。もはや「山崎18年」は、ジャパニーズウイスキーの最高傑作にとどまらず、シングルモルトウイスキーとして、さらには「全ウイスキー」の中でもトップに君臨する存在だと、改めて実感しました。
公式テイスティングノート↓
スパニッシュオーク樽熟成由来の甘いドライフルーツや香ばしいチョコレートの香りが印象的。ミズナラ樽の長期熟成原酒も潜む熟成感と奥行きのある味わい。色 赤みがかった琥珀色
香り レーズン、杏、チョコレート
味 蜂蜜のような甘さ、甘酸っぱさ、スパイシー
フィニッシュ 熟した果実香、甘酸っぱさ、長く深い余韻

「山崎18年」は、その卓越した品質と深い味わいで、世界中のウイスキー愛好家を魅了し続けています。今回のテイスティングレビューや評価を通じて、改めてその完成度の高さを実感した方も多いのではないでしょうか。
流通量が限られ、価格も高価ではありますが、その価値に見合った魅力を持つこの一本は、まさに“王者の18年”。
本記事を通じて「山崎18年」の奥深い魅力を感じていただけたなら幸いです。この感動的な一杯を実際に味わってみたい方は、BARWHITEOAKで「世界最高峰」の味わいを堪能してみては如何でしょうか♪

あなたの人生がウイスキーで幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。
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