ウイスキー初心者向け講座  ウイスキー樽の種類について

ユースケ
ユースケ

こんばんは。ユースケです。

僕の自己紹介:経歴9年の現役バーテンダー。ウイスキー文化研究所認定「ウイスキーエキスパート」。JSA認定「ソムリエ」。

この記事ではウイスキーを熟成させる「樽の種類」について、初心者向けにわかりやすく解説します。樽の種類やその特徴について、詳しく知りたい方にお勧めの内容です。

ウイスキーは必ず、樽で熟成をしなければいけません。そして、ウイスキーの製造工程で最も重要なのが樽熟成だと言われています。実際に「樽での熟成がウイスキーの味わいを全て決める」と言うウイスキーの専門家もいるくらいです。

樽の種類はウイスキーの味をきめる大きな要素です。そこで、樽の種類と特徴、そしてウイスキーに与える影響について説明したいと思います。繰り返しになりますが、ウイスキーを理解する上でも絶対に知っておいたほうがいいのが「樽の種類」です。

ウイスキーが好きな方にとって、非常に有益な情報ですので、最後まで読んで頂ければうれしいです。

 

ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類 「バレル」

ウイスキーの熟成樽として最も多く使われている。

  • 別名:バーボンバレル
  • 熟成されるウイスキーの種類:アメリカンウイスキー、カナディアンウイスキー、モルトウイスキー、グレーンウイスキーなど。世界中で広く使われている。何度か再利用され、ラム酒やテキーラの熟成にも使われる。
  • 樽の容量:180~200リットル
  • 樽の材質:アメリカンオーク
  • 「バレル」で熟成したウイスキーの特徴:
バーボンウイスキーの場合 →バニラの香りが特徴で、力強い味わいのウイスキーになる。
モルトウイスキーの場合 →樽の使用回数や、熟成年数などの条件次第で特徴が変わる為、一概には言うことができないが、ウイスキーのもともと持っている個性を引き出すことができる。

 

「バレル」は「バーボンバレル」とも呼ばれ、その名の通り、バーボン用につくられた樽のことです。まず初めにバーボンウイスキーに使用され、そのあと他のウイスキーに利用されます。バーボンウイスキーでは、必ず新樽の状態で、樽の内側を真っ黒に焦がした樽を使います。そして熟成が終わって、ウイスキーを取り出して空になった樽は、バーボンウイスキーの熟成にはもう使うことができなくなります。

その後は、スコッチなどのモルトウイスキーの熟成用に再利用されることになります。スコッチにとっても「バレル」はとても重要な存在で、現在はスコッチの熟成に使われる樽の9割がバーボンバレルなのです。ちなみにモルトウイスキーは、バーボンと真逆で新樽を熟成に使うことはありません。(基本的には)

バーボンウイスキーのメーカーは熟成が終わった樽を、スコッチのメーカーに売却。売ったお金でまた新しい樽を作ります。スコッチは、その古樽にウイスキーを熟成させるという流れです。

バーボン側からすれば、不要な樽を買ってくれるありがたい存在で、スコッチ側からすれば、古い樽の調達ができる。両者は「持ちつ持たれつの関係」にあるのです。

ユースケ
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極端に言うと、バーボンがないとスコッチは熟成する樽が足りなくなって困るし、バーボンのほうも古樽を売れなくなると、新樽を作るお金が回収できなくなり、ウイスキーの生産コストがあがってしまうのです。

 

ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類 「ホグスヘッド」

スコッチ専用。バレルを分解してサイズを大きくした樽。

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  • 別名:とくになし。
  • 熟成されるウイスキーの種類:スコッチモルトウイスキー、ジャパニーズモルトウイスキーなど。主にスコッチウイスキーで使用されており、そのためスコッチをお手本として作られたジャパニーズウイスキーでも利用する蒸留所がある。
  • 樽の容量:250リットル
  • 樽の材質:アメリカンオーク
  • 「ホグスヘッド」で熟成したウイスキーの特徴:基本的にはバレルと同様。バレルと比べるとホグスヘッドは熟成スピードが遅い為、長期熟成のウイスキーに向く傾向にある。

ホグスヘッドは「バレル」を一度解体して、側面の板の枚数を増やして、胴回りを大きくした樽のことです。スコッチウイスキーの業界で作り出された、スコッチウイスキー専用の樽の種類になります。

ホグスヘッドとなった樽は、バレルと比べると寸胴な見た目の樽になり、熟成されるウイスキーの容量が増えます。ちなみに名前の由来は豚一頭(ホッグ)の重さと同じだということから、呼ばれるようになりました。

もともとスコッチウイスキーはシェリーカスクで熟成されていましたが、時代が移り変わり、バーボンバレルでの熟成がメインになっていきました。シェリー樽とバーボン樽では樽の大きさが2倍ほど違います。樽のサイズはウイスキーの熟成するスピードに影響を与えてしまいます。スコッチにとっては、大きい樽でゆっくり寝かせるのがベストだという考え方があるため、バーボン樽のサイズでは小さすぎたのです。

そこで、バーボン樽を分解して、大きいサイズに組み替えることにしました。そうしてできたのが、バーボンバレルの改良型である「ホグスヘッド」です。ホグスヘッドに組みかえることで、シェリー樽ほどの大きさにはできませんが、少しでもゆっくりとウイスキーを熟成させることができたのです。

ユースケ
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シェリー樽のホグスヘッドも存在します。(シェリーホグスヘッド sherry hogshead)

 

ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類 「パンチョン」

480~500リットルサイズのずんぐりした樽。

  • 別名:シェリー樽を分解して作ったものは「シェリーパンチョン」と呼ぶ。
  • 熟成されるウイスキーの種類:ジャパニーズモルトウイスキー、スコッチウイスキー
  • 樽の容量:480~500リットル
  • 樽の材質:アメリカンオークなど
  • 「パンチョン」で熟成したウイスキーの特徴:フローラルで繊細。ウッディーな風味もあるが控えめ。

パンチョンは約480~500リットルのサイズの樽のことを表します。ウイスキー以外にはラム酒などの熟成にも使用さえることがあります。

パンチョンは、シェリー樽を分解して組み替えたものや、ニューメイクで作られてることが多い樽です。日本のウイスキーメーカー「サントリー」では、北米産のホワイトオークを使って作っています。樽の内側はバーボンバレルと異なる処理がされており、バレルの場合は内側を真っ黒に焦がしますが、パンチョンはやや遠火の火でトースティ―に仕上げているのです。

パンチョンで寝かせたウイスキーは、ゆっくりと熟成が進みます。樽からの個性は穏やかに影響していき、長期熟成にも向く原酒作りを行うことができるのです。

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ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類 「バット」(オロロソ・シェリーカスク)

シェリー樽(オロロソシェリーカスク)のこと。シェリーカスクは最も需要の高い樽。

  • 別名:シェリーカスク、シェリー樽、シェリーバット、など
  • 熟成されるウイスキーの種類:モルトウイスキー
  • 樽の容量:480~500リットル
  • 樽の材質:アメリカンオーク、ヨーロピアンオーク(スパニッシュオーク)
  • 「バット」で熟成したウイスキーの特徴:フルーティーで濃厚な風味。長期熟成でまろやかに。

日本では一般的に「シェリーカスク」や「シェリー樽」と呼ばれることが多いのですが、正式には「シェリーバット」または「バット」と呼ばれています。

シェリーとはスペインの酒精強化ワインの一種です。そのシェリーの熟成に使われた樽が「バット」です。シェリーにもさまざまな種類がありますが、ウイスキーの熟成樽用に使われるシェリーの種類は「オロロソ」が一般的です。

樽材は、主にアメリカ産、またはヨーロッパ産のホワイトオークを使用してつくられます。数年間のシーズニング(熟成)を終えて、ウイスキー用の樽として使われます。

シェリーバットはもともと、スコッチウイスキーで伝統的に熟成樽として使用されていました。しかし、第二次世界大戦以降、シェリーの生産や需要が減りました。その結果シェリーバットの数も減っていきました。それからは、代替え樽として「バーボンバレル」が使用されるようになり、いまではそちらのほうが主流になっています。

現在は、モルトウイスキーの需要が増え、それに伴いシェリー樽も必要とされていますが、供給が追い付いていません。そんな中でも、シェリー樽でウイスキーを熟成させることにこだわりをもつ蒸留所が多くあります。それは、他の種類の樽では不可能な、シェリー樽熟成でしか作ることのできない、特別な風味があるからなのです。

シェリー樽はウイスキーの樽のなかでも特別な存在と言えますね。

 

ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類「オクタブ」

  • 別名:とくになし。
  • 熟成されるウイスキーの種類:モルトウイスキー
  • 樽の容量:45~68リットル
  • 樽の材質:アメリカンオーク、ヨーロピアンオーク
  • 「オクタブ」で熟成したウイスキーの特徴:元はシェリーカスクなのでそれに近い味わい。熟成が早い為、長期熟成には向かない。

オクタブはシェリー酒やウイスキー用に作られた樽で、シェリーバットの8分の1の大きさの樽です。シェリーバットを解体し、小さい樽に組みなおして作ります。小さくなることで、樽とウイスキーの触れる面積の割合がふえて、熟成するスピードが速くなります。

スコッチはゆっくり寝かせるのが基本のスタイルですが、オクタブは素早い熟成によって、ならではの個性的な原酒を作ることができるのです。

ユースケ
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最近は「オーナーズカスク」をオクタブのサイズで売っていたりします。オクタブは容量が少ないから、「樽買い」でも安く買うことができます。

 

ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類「クォーターカスク」

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  • 別名:とくになし。
  • 熟成されるウイスキーの種類:モルトウイスキー。主にスコッチウイスキー。
  • 樽の容量:110~159リットル
  • 樽の材質:アメリカンオーク
  • 「クォーターカスク」で熟成したウイスキーの特徴:バーボンバレルより早い熟成になり、バニラ香がでる傾向にある。

バーボンバレルを解体して、小さなサイズに組み替えたのがクォーターカスクです。持ち運びに便利なサイズだったため、かつては良く利用されていた樽ですが、現在では一部の蒸留所のみが熟成に使用しています。

「クォーター」は「4分の1」という意味で、シェリーカスクの4分の1の大きさ、という意味から名付けられました。

 

ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類「フィノ・シェリーカスク」

  • 別名:マンサニージャカスク(マンサニージャはフィノシェリーの一種で、産地が違うため名称が変わります)
  • 熟成されるウイスキーの種類:モルトウイスキー。
  • 樽の容量: 480~600リットル
  • 樽の材質:アメリカンオーク、ヨーロピアンオーク

「フィノ・シェリーカスク」で熟成したウイスキーの特徴:同じシェリーでも「オロロソ」とは全く異なる個性になる。さわやかなオーク樽からの複雑な風味がウイスキーに反映される。

フィノシェリーは、数多くの種類がある「シェリー酒」のなかでも一番生産されている種類で、シェリーの9割がフィノタイプです。しかし、ウイスキーの熟成用としては、今まで使われてこなかった樽です。ウイスキーの熟成にはオロロソシェリーカスクが使われるからです。ところが、最近のウイスキーブームでオロロソシェリーカスクの需要が高まり、蒸留所が熟成に使用する樽が足りなくなってしまいました。

そこで、オロロソの代わりとして、大量にあるフィノシェリーカスクでの熟成を、各蒸留所が試験的に行うようになりました。オロロソとは全く違う個性になりますが、フィノシェリーカスクならではの個性が評価されるようになり、現在は使われることが多くなってきました。

今後も注目していきたい樽の種類ですね。

 

ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類「モスカテル・シェリーカスク」

  • 別名:とくになし。
  • 熟成されるウイスキーの種類:モルトウイスキー。
  • 樽の材質:アメリカンオーク、ヨーロピアンオーク
  • 樽の容量: 480~600リットル
  • 「モスカテル・シェリーカスク」で熟成したウイスキーの特徴:フレッシュフルーツを思わせる、甘い香りがつくような印象。

モスカテルはシェリーのなかでもフレッシュな甘さがあるのが特徴的です。ブドウ品種としては「マスカット」と同じ系統のものです。フィノシェリーと同様で、ウイスキーの熟成として使われるようになったのは最近のことです。

フレッシュな甘い香りをウイスキーにつけるために、カスクフィニッシュ(ウイスキーのメインの熟成が終わった後に行う、仕上げの短期間熟成のこと)で使われることが多い樽です。

 

ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類「ペドロヒメネス・シェリーカスク」

  • 別名:PXカスク
  • 熟成されるウイスキーの種類:モルトウイスキー。
  • 樽の容量: 480~600リットル
  • 樽の材質:アメリカンオーク、ヨーロピアンオーク
  • 「ペドロヒメネス・シェリーカスク」で熟成したウイスキーの特徴:ウイスキーに甘さがでる。オロロソシェリーにも近いような、濃厚な風味も特徴的。

ペドロヒメネス(PX)シェリーは、極甘口のシェリー酒です。

デザート用のワインとして人気のあるシェリーですが、生産量は少なく、シェリー全体の1%程度と言われています。近年、オロロソシェリーに代わる代用品として人気が高まり、その結果、もともと数の少ないPXカスクは足りなくなっています。

PXカスクで熟成させることで、リッチで重厚な甘さと香りがウイスキーの個性に溶け込んでいくので、この特性を気に入った蒸留所の間では、PXカスクが取り合いになるほどの人気が出ています。

 

ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類「ポートワインカスク」

  • 別名:ポート樽、ポートカスク
  • 熟成されるウイスキーの種類:モルトウイスキー。
  • 樽の容量: 600~650リットル 出荷用に小さいサイズ(260リットル、125リットル)もある。
  • 樽の材質:アメリカンオーク、ヨーロピアンオーク(フランス産)
  • 「ポートワインカスク」で熟成したウイスキーの特徴:ナチュラルな甘さと、果実のような香りがウイスキーに反映される。

ポートワインは「シェリー」とならぶ酒精強化ワインの一種で、ポルトガルの北部(ドウロ川沿い)で作られています。ポートワインにもいくつか種類がありますが、ウイスキーの熟成樽として使われているのは、甘口タイプのポートワインカスクが多く使われています。

メインの熟成用として使われるほか、カスクフィニッシュ(ウイスキーのメインの熟成が終わった後に行う、仕上げの短期間熟成のこと)でも利用されています。

ポートワインカスクはウイスキーにワインの甘い果実のような香りをあたえます。やわらかい味わいで、ちょっと甘めのウイスキー作りに適している樽です。

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ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類「マデイラワインカスク」

  • 別名:マデイラ樽、マデイラカスク
  • 熟成されるウイスキーの種類:モルトウイスキー。
  • 樽の容量: 420~600リットル以上。 小さいサイズ(210リットル、15リットルなど)もある。
  • 樽の材質:アメリカンオーク
  • 「マデイラワインカスク」で熟成したウイスキーの特徴:ホワイトオークからのバニラ香のほか、ハーブやスパイスなどの複雑な香りがでる特徴がある。

マデイラワインは「シェリー」「ポート」とならぶ酒精強化ワインの一種で、ポルトガル領のマデイラ島で作られています。濃厚な味わいのワインであることから、料理のソースなどにも使われることもがあります。

マデイラにも様々な種類がありますが、ウイスキーに使われる樽は、辛口~甘口まで幅広く使われています。マデイラワインカスクはウイスキーに複雑な変化を与えるため、これから注目の樽といえますね。

ユースケ
ユースケ

マデイラワインカスクを使っている蒸留所はまだまだ少ないけど、これから増えるかも。

 

ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類「ワインカスク」

  • 別名:ワイン樽(ワインの名前+樽、のような呼び名になる。 例:バローロカスクなど)
  • 熟成されるウイスキーの種類:モルトウイスキー。
  • 樽の容量: 225~560リットル (ワインの種類によって変わる)
  • 樽の材質:アメリカンオーク、ヨーロピアンオーク、セシルオーク(フレンチオーク)など
  • 「ワインカスク」で熟成したウイスキーの特徴:
赤ワインカスク →タンニン分が感じられて、しっかりとした味わいのウイスキーになる。
白ワインカスク →セシルオークからのウッディーな風味を優しく感じる。
ソーテルヌカスク(デザートワイン)→柔らかな飲み口でわずかに酸味も加わる。

ワインカスクは主にスティルワイン(辛口のワイン)の樽のことです。最近ではウイスキーの熟成用に使われることが一般的になりました。ワイン樽の特徴は、ワインの品種、産地で異なる為、特徴を伝えるのが難しいのですが、

ワインの種類よりも「樽の材質」が重要になっているようです。

ワインカスクはスコッチやジャパニーズで良く利用されています。各蒸留所がお気に入りのワイナリーとから樽を購入していますが、フランスの高級ワインの生産者の場合が多いです。理由としては、高級ワインのメーカーは、ワイン樽にもこだわっている為、高品質な樽を調達できるからです。

ユースケ
ユースケ

私が話を聞いた中では、ワインカスクの中でも「赤ワインの樽」がウイスキーに与える影響が一番大きいようです。

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ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類「ミズナラカスク」

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  • 別名:ミズナラ樽、ジャパニーズオーク
  • 熟成されるウイスキーの種類:ジャパニーズモルトウイスキー、スコッチウイスキー。
  • 樽の容量: 480~500リットル (長期熟成の場合はこのくらいの大きさ)
  • 樽の材質:日本産のミズナラの木
  • 「ミズナラカスク」で熟成したウイスキーの特徴:白檀(びゃくだん)や伽羅(きゃら)を思わせるような香りがつく。

ミズナラカスクは日本ならではの樽です。

ミズナラ(オオナラ)の木は、北海道、樺太、アジア(中国北東部)などに広く分布していますが、日本のミズナラの木が、その中でもウイスキーの熟成にもっとも良いということがわかっています。

そもそも「ミズナラ」という名前の由来は、「水漏れしやすいナラの木」という意味でつけられました。つまり、本来は樽に加工するのには向かない木材でした。

しかし、試験的にウイスキーを熟成させた結果、どの木材にも表れない独特の個性がウイスキーにつくことが分かったのです。今やその貴重性は「シェリーカスク」よりも高いと言えます。日本のウイスキーメーカーだけでなく、本場のスコットランドの蒸留所もミズナラカスクを求めるようになったのです。

現在はミズナラカスクは供給が滞っている状態です。なぜなら、北海道にかつて大量に自生していたミズナラの木でしたが、ウイスキーの熟成用ではなく他の資材用として伐採されてしまいました。ウイスキーの熟成に、ミズナラの木が良いと分かったころには、ほとんどなくなってしまったのです。

ミズナラカスクは希少性が高く、なかなか手に入らない樽になってしまいました。

ユースケ
ユースケ

ミズナラカスクは長期熟成で個性を発揮すると聞いたことがあります。私はミズナラカスクの若い熟成のジャパニーズウイスキーを飲んだことがあるのですが、若くてもおいしかったです(笑)ミズナラカスク特有の個性(白檀や伽羅のようなオリエンタルな香り)がでるという意味では、ある程度の長期熟成が必要だということです。

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ウイスキー初心者向け講座 ウイスキー樽の種類 その他

<コニャックカスク、ブランデーカスク>

→フランス産コニャックやブランデーの熟成に使用した樽。フランス産の木材(セシルオーク)での熟成は、新しい挑戦と言えます。

主にスコッチモルトウイスキーで使用されています。

 

<ビールカスク、IPAカスク>

→ビールの熟成に使用した樽。主にIPAの樽。

IPAとはインディアン・ペール・エールの略です。苦みとアルコール度数が強いビールです。このビールを熟成させた樽を、ウイスキーの熟成にも使用することが最近増えてきました。ビターでコクのあるIPAの味わいが、ウイスキーにも影響を与えています。

スコッチウイスキーやジャパニーズウイスキーにもIPAが使われたウイスキーがあります。

 

<ラムカスク>

→ラム酒の熟成に使用した樽。

ラムカスクも、今や一般的なウイスキーの熟成樽になってきました。ラム独特のフルーティーでトロピカルな味わいが、ウイスキーにも反映されます。

スコッチウイスキー、ジャパニーズウイスキー、アイリッシュウイスキー、さらには台湾やインドのウイスキーも、ラムカスクを使っています。

 

まとめ

「バレル」

→バーボンウイスキーの熟成で使われた樽。ウイスキーの熟成で一番多く使われている樽。

「ホグスヘッド」

→バーボン樽を解体して大きいサイズに組みなおした樽。

「パンチョン」

→シェリー樽を分解して作った樽。

「バット」(オロロソ・シェリーカスク)

→スコッチで伝統的に使われていた樽で、現在最も人気で、需要がある樽。

「オクタブ」

→シェリー樽を分解して45~68リットルの大きさに組みなおした樽。

「クォーターカスク」

→バーボン樽を分解して110~159リットルの大きさに組みなおした樽。

「フィノ・シェリーカスク」

→オロロソシェリーとは異なる風味で、最近使われ始めた樽。

「モスカテル・シェリーカスク」

→甘口のシェリー樽。フレッシュフルーツのような風味をつける樽。

「ペドロヒメネス・シェリーカスク」

→極甘口のシェリー樽。オロロソシェリーにも近いような、濃厚な風味をつける樽。

「ポートワインカスク」

→ポルトガルのポートワインの樽。ナチュラルな甘さと、果実のような香りをつける樽。

「マデイラワインカスク」

→ポルトガル領マデイラ島のマデイラワインの樽。バニラ香、ハーブ、スパイスなどの複雑な香りをつける樽。

「ワインカスク」

→赤ワイン、白ワイン、デザートワインの樽。ワインによってウイスキーに与える影響は変わる。

「ミズナラカスク」

→日本産ミズナラの樽で希少性が高い。白檀(びゃくだん)や伽羅(きゃら)を思わせるような香りをつける樽。

その他

→ブランデーカスク、ビールカスク、ラムカスク

 

 

モルトウイスキーの熟成用の樽は、ひと昔前までは「バーボンカスク」と「シェリーカスク」しかありませんでした。それから時代が変わり、モルトウイスキーの販売量が増えたことや、シェリーカスクの供給不足によって、ここ数年で、熟成樽の種類はかなり増えました。

それぞれの蒸留所が、個性的でおいしいウイスキーを作りたいという思いがあり、どんどん新しい樽熟成にチャレンジしているのです。

これからも、ウイスキーの樽の種類には注目していきたいですね!

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーによって幸せになることを願っています。最後までご覧いただきありがとうございました。それでは、また。

 

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