【1万円以内】バーテンダーおすすめシングルグレーンウイスキー8選

ユースケ
ユースケ

こんばんは ユースケです。

自己紹介:BAR WHITE OAK 店主。ウイスキー文化研究所認定 ウイスキーエキスパート。JSA認定ソムリエ。2022年1月 東京・銀座にBAR WHITE OAK をオープン。YouTubeTikTokでカクテル動画を公開中!

グレーンウイスキーとは?
大麦麦芽100%でつくるモルトウイスキーに対して、小麦、トウモロコシなどの他の穀物を原料とするウイスキーのこと。主にブレンデッドウイスキーの原酒として利用されるが、近年は単体(シングルグレーンウイスキー)として発売されることも多くなった。モルトウイスキーよりもおだやかな個性であることから「サイレント(寡黙な)スピリッツ」とも呼ばれている。一か所の蒸留所で造られた原酒のみを使用すると「シングルグレーンウイスキー」と名乗ることができる。

この記事では1万円以内で購入できるシングルグレーンウイスキーをご紹介致します。

グレーンウイスキーはシングルモルトやブレンデッドとくらべ銘柄の数が少ないため、紹介できる銘柄はそう多くありませんが、現役のオーナーバーテンダーであるわたくしユースケが、クオリティの優れたボトルを8本厳選しました。

予算は1万円の設定。「5000円以内」ですと、ご紹介できる銘柄に限りがあるので、少し金額設定に幅を持たせています。

 

 

 

【1万円以内】バーテンダーおすすめシングルグレーンウイスキー8選

1. シングルグレーンウイスキー知多
2. シングルグレーンウイスキー富士
3. ニッカ カフェグレーン
4. キャメロンブリッジ
5. ロッホローモンド シングルグレーン
6. ヘイグクラブ クラブマン シングルグレーン
7. バスカー シングルグレーン
8. ティーリング シングルグレーン

※2022年10月時点のアマゾン税込価格を参考に選出しております。

 

 

【1万円以内】バーテンダーおすすめシングルグレーンウイスキー8選|シングルグレーンウイスキー知多

シングルグレーンウイスキー知多
ジャパニーズウイスキー
700ml 43%
参考価格:4400円

愛知県知多市にあるサントリー知多蒸留所のシングルグレーンウイスキー。2015年9月に全国は発売されたこのボトルは、今ではシングルグレーンの定番として全国に知れ渡っています。これまでサントリーウイスキーの裏方であった知多でしたが、表舞台にたってからも高く評価されており、山崎、白州と共に、ウイスキー造りに不可欠な存在であることを証明できたと思います。

知多蒸溜所の特徴としては、さまざまなタイプの原酒を造り分けているところ。仕込みのタイプをいくつかに分けることで、シングルグレーンとしても飲みごたえのある味わいを生み出しています。

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知多
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【1万円以内】バーテンダーおすすめシングルグレーンウイスキー8選|シングルグレーンウイスキー富士

シングルグレーンウイスキー富士
ジャパニーズウイスキー
700ml 46%
参考価格:5300円

2020年に発売された富士御殿場蒸留所のシングルグレーンウイスキー。1973年に創業から現在に至るまで、モルトとグレーンの両方の原酒を造る蒸留所としてジャパニーズウイスキーを牽引してきました。

シングルグレーンウイスキー富士には、個性が異なる3種類のグレーン原酒が使用されています。軽いテイストとなるスコッチタイプのグレーン原酒、ミディアムボディのカナディアンタイプ、そして、香味がしっかりとしたヘビーボディとなるバーボンタイプ。この3種をブレンドすることで、グレーンウイスキーでありながら「サイレント」にならず、華やかさと力強さ、余韻の複雑さを生み出しています。モルトウイスキーのようなフルーティーさは見事。

 

 

【1万円以内】バーテンダーおすすめシングルグレーンウイスキー8選|ニッカ カフェグレーン

ニッカ カフェグレーン
ジャパニーズウイスキー
700ml 45%
参考価格:8000円

ニッカカフェグレーンは2013年発売された、カフェ式連続式蒸留器で造られたグレーンウイスキーです。このスチルが開発されたのは1830年頃のこと。開発者はアイルランド人のイーニアス・コーフィー。のちに「カフェスチル」と呼ばれるようになったのは、彼の名前から名付けられたことから。

カフェスチルは通常の連続式蒸留器よりもフレーバーを残すことができるのが最大の特徴です。この旧式タイプとなる蒸留器は非常にレアで、カフェ式蒸留器で造られているグレーンウイスキーは、世界中をみてもほとんどありません。現在主流となっている連続式蒸溜機は、原酒の風味よりもアルコール精製を優先して蒸留しているため、香味成分が除去されてしまいます。一方、カフェスチルの場合は、アルコールの蒸溜効率が劣る反面、蒸溜液に残る香りの成分が高く、グレーン単体でもしっかりとした味わいに仕上がります。

カナディアンより力強く、バーボンよりも繊細。いや、両者と比べるのも無理かもしれません。カフェグレーンウイスキーは、数多くあるグレーンウイスキーのなかでも特殊な存在といえるでしょう。

 

 

【1万円以内】バーテンダーおすすめシングルグレーンウイスキー8選|キャメロンブリッジ

キャメロンブリッジ
スコッチウイスキー
700ml 40%
参考価格:3000円

キャメロンブリッジ蒸留所がローランド地方ファイフに誕生したのは1824年。スコットランドで最も歴史のあるグレーンウイスキー蒸留所です。蒸留所を設立したのはかの有名なジョン・ヘイグ。現在のオーナーはディアジオ社となっており、ジョニーウォーカーシリーズのグレーン原酒を造る重要拠点といえます。

スコッチのシングルグレーンウイスキーはほとんどオフィシャルボトルが販売されていませんので、このボトルはある意味貴重な存在です。香りは洋梨、バニラ、輪ゴム、モルト、メープルシロップ。飲み口はドライでスムース。余韻は短く、さっぱりとした印象。「これでこそグレーン」といった主張の弱さと、むしろ単体だから感じられる、グレーンの素朴な個性が表裏一体となっている印象。

飲み比べると、ジャパニーズシングルグレーンのほうに軍配が上がるとは思いますが、王道のスコッチグレーンを飲みたければキャメロンブリッジ以外に無いと思います。

 

 

【1万円以内】バーテンダーおすすめシングルグレーンウイスキー8選|ロッホローモンド シングルグレーン

ロッホローモンド シングルグレーン
スコッチウイスキー
700ml 46%
参考価格:3200円

ロッホローモンドはグレーンとモルトの両方を生産できる蒸留所です。1994年当時は唯一の存在でした。ロッホローモンド シングルグレーンは他の銘柄とは異なる点があります。まずは原料がモルトであるところ。通常、グレーンウイスキーの原料は小麦かトウモロコシが一般的ですが、このウイスキーはモルト100%。スコッチでは唯一の存在ですが、同じようにモルト100%で造られている銘柄は、日本の「ニッカ カフェモルト」があります。

そしてもう一つの違いは蒸留器。ニッカウイスキーでも使用されているカフェ式連続式蒸留器で生産しています。原料がモルト100%であっても単式蒸留器を使用していないことからモルトウイスキーとはならず、グレーンウイスキーに分類されているのです。

スコッチグレーンウイスキーの割には甘みがあってフレーバーは豊か。熟成樽からのバニラ、ハチミツ。モルト由来のフローラルな香りもあります。ロッホローモンド蒸留所では自家製樽の工場があり、熟成樽へのこだわりも強いことから、ブレンデッド用ではなくシングルグレーンウイスキーとして個性的な原酒を造りだすことができています。

 

 

【1万円以内】バーテンダーおすすめシングルグレーンウイスキー8選|ヘイグクラブ クラブマン シングルグレーン

出典:https://www.multivu.com/players/English/8696051-haig-club-clubman-whisky-david-beckham-inter-miami-cf/image/ClubmanMojito_1582312697093-HR.jpg?p=publish

ヘイグクラブ クラブマン シングルグレーン
スコッチウイスキー
700ml 40%
参考価格:4500円

グレーンウイスキーの老舗「ジョン・ヘイグ社」がリリースしているシングルグレーンウイスキー。スタイリッシュなブルーカラーのボトルはまるで香水。おしゃれで、安くて、おいしいという、良いとこどりのヘイグクラブ クラブマン シングルグレーンですが、原酒を生産している蒸留所はキャメロンブリッジ。販売元がディアジオか、ヘイグか、といった違い。ブレンドされている原酒も異なっていますが、飲むと「キャメロンブリッジじゃん」といった感じは否めません(笑)両者に大きな個性の差は感じず、ある意味安定感があります。「グレーンウイスキーはやっぱりグレーンウイスキーなんだな」と改めて思いましたね。

ちなみに2014年に発売された、元サッカーイングランド代表のベッカム氏がプロデュースのウイスキー「ヘイグクラブ」は、ヘイグクラブクラブマンの上位版として限定発売されたシングルグレーンウイスキー。値段は倍ぐらいでしたが、ベッカム様効果で良く売れたようです。

 

 

【1万円以内】バーテンダーおすすめシングルグレーンウイスキー8選|バスカー シングルグレーン

バスカー シングルグレーン
アイリッシュウイスキー
700ml 44.3%
参考価格:3600円

「バスカー」は、アイルランド・カーロウで2016年に創業したロイヤルオーク蒸留所で造られているウイスキーです。モルトウイスキー、グレーンウイスキー、シングルポットスチルウイスキーの3種を生産している、アイルランドで唯一の蒸溜所。2020年からバスカーというブランド名でウイスキーをリリースしています。

バスカーシングルグレーンはトウモロコシとモルトから造られたグレーン原酒を使用。熟成樽はバーボン樽とマルサラワイン樽(イタリアのシチリア島で造られている酒精強化ワインの樽)で、ほどよく個性を感じるバランスになるようにブレンドされています。グレーンウイスキーの熟成にワイン樽を利用するのは珍しいこと。創業が最近ということもあって、原酒はまだ若いものを主体にブレンドしているでしょうから、マルサラワイン樽で複雑さを付与させているのかもしれません。また、アルコール度数の設定が「44.3%」というのも特異。こだわりを随所に感じるシングルグレーンウイスキーです。

 

 

【1万円以内】バーテンダーおすすめシングルグレーンウイスキー8選|ティーリング シングルグレーン

ティーリング シングルグレーン
アイリッシュウイスキー
700ml 46%
参考価格:5200円

アイルランドのグレートノーザン蒸溜所で造られているシングルグレーンウイスキー。グレートノーザンは3基のポットスチルと連続蒸留器を備えており、モルトウイスキー、グレーンウイスキー、シングルポットスチルウイスキーの3種を生産しています。意外と知られていませんが、実はアイルランドで2番目に大きい蒸溜所となっています。

オーナーはティーリング・ウイスキー社で、アイルランドのダブリンを本拠としているボトラーズ会社(独立瓶詰業者)。造りてとしては、伝統的なアイリッシュウイスキーを守りつつ、革新的に新たなスタイルにも挑戦している、これからが注目のウイスキーメーカーです。

ティーリングシングルグレーンは、カリフォルニアの赤ワインに使用した樽で後熟を施しています。赤ワイン樽からのタンニン、バニラ、スパイス、ウッディネスな風味が感じられる、飲みごたえのある1本。スコッチやジャパニーズのグレーンウイスキーとは異なる個性を放っています。

 

 



 

 

シングルモルトに比べてお手頃なはずのシングルグレーンウイスキーですが、物価上昇によって各メーカー値上げの傾向がみられます。5000円以内で購入できるボトルもあったのですが、今後を見据えて予算1万円のおすすめとさせて頂きました。次回はもう少し予算をあげて、特別なグレーンウイスキーをご紹介したいと思います。

ユースケ
ユースケ

あなたの人生がウイスキーによって幸せになることを願っています。最後までご覧頂きありがとうございました。それでは、また。

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